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大定番のキャンプ総合ブランド5選
Coleman(コールマン)
貸しランプ業から世界的ブランドへ
1899年、創設者のウィリアム・コフィン・コールマンは、偶然通りかかったある店の窓に光り輝くランプを発見する。そのランプは、圧力をかけたガソリンがマントルという発光体に送り込まれて白い光を放っていた。それは、当時主流だった灯芯に燃料を染み込ませるランプとは比べものにならない明るさだった。その「エフィシェント」という名のランプにすっかり魅了された彼は、「機能しなければ代金不要」という貸しランプ業を始めた。
そして1901年、地元ウイチタに本拠を構え会社としてスタートし、米国随一の古豪アウトドアブランドが誕生した。やがてランタンの加圧構造を応用したストーブのほか、ツーバーナーやクーラーボックスなどキャンプギアメーカーとしての地位を確立。現在は、ファミリーからソロ用までラインアップしているテントやシェード、バッグ&パック、アパレル製品まで展開する世界的総合ブランドに成長している。

1914年、コールマンが初めて作ったアウトドア用ランタン「アークランタン」。吊り下げて使えるハンドルが付いている。 参考記事:「コールマン」の歴史は120年前、カンザス州の貸しランプ業から始まった
Coleman(コールマン) タフ2ルーム DX/3025(グレージュ)
2024年アウトドアショップで本当に売れたファミリーテント第1位の名品。2つのクロスフレームにフロントフレームを追加し、設営しやすさと耐風強度の高さを両立。サイドのメッシュパネルと上部の換気窓の連動でスムーズな換気が可能。また内・外幕ともに、別売りのリバーシブルファンベンチレーションが取り付けられ、効果的にテント内の換気ができ、快適性をアップさせることができる。
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snow peak(スノーピーク)
キャンプをキャンプでなくすブランドの底力
金物問屋として、山井幸雄氏が創業した「山井幸雄商店」が前身。登山を趣味とする彼が、当時の登山用品に不満を持ち、オリジナルの道具を開発、全国に販売を開始。その4年後に「スノーピーク」を創業。その後、’86年に入社した現社長の太氏は、まだ盛んとはいえなかったオートキャンプというレジャーに着目する。
’87年に開発したマルチスタンドを機にオートキャンプ用品開発を本格始動。独自の「スノーピークレイアウトシステム」は、フィールドでの居住性を第一に、ファニチャーからバーナー、キッチンテーブルなどすべてのオートキャンプ用品をシステムとして設計。あっという間にキャンパーの心をつかんだ。’99年に米国メディアのアワードを受賞したのを機に海外へも進出。
今では日本国内に直営店だけでも35店舗、台湾、韓国、アメリカなどでも展開している。近年は環境への取り組みとして、アパレルではダウン、化繊、コットンなどの素材の回収・再利用や、キャンプギアのリユース事業も本格始動を開始した。
snow peak(スノーピーク) リゲルPro.ストーブプラス
スノーピーク初の薪ストーブ付属の完全二重構造シェルター。外気温の影響を受けにくいようにデザインされている。専用薪ストーブは4面がガラスになっており、全方位から炎を楽しめ、両サイドに扉があり複数人で薪がくべられる。周囲にテーブルを配置し接触リスクを軽減。(※店頭販売のみ)
snow peak(スノーピーク) ギガパワーストーブ 地
1998年に登場。スノーピークを代表するキャンプギアのひとつで、コンパクトストーブの軽量化競争の火付け役となったストーブだ。
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mont-bell(モンベル)
世界にその名を轟かせる日本生まれの総合アウトドアメーカー
1975年、辰野勇氏は28歳にしてモンベルを設立。"Function is Beauty(R)"(機能美)と"Light&Fast(R)"(軽量と迅速。製品が軽量であればそれだけ迅速に行動でき、天候悪化や危険なエリアを早く抜けることができる)をコンセプトに商品開発を行なっている。
ラインナップはウェアから登山靴、テント、寝袋、カヤックまで。ここまで幅広く展開しているブランドは世界でも稀だ。数多いアイテムの中、最初のヒット商品は多雨多湿で寒暖差が激しい日本の気候に合った寝袋とレインウェアだった。このふたつは、今も同社の顔といえる存在で、充実のラインナップを誇る。

積極的に直営店を展開しているモンベル。商品を販売するだけでなく、使い方や遊び方、宿泊から保険まで、幅広くサポートしてくれるのも魅力だ。参考記事:日本全国125店!全国で展開されている「モンベルストア」早わかりガイド
mont-bell(モンベル) ストームクルーザー
フラッグシップモデルのレインウェア。これまでのデザインを踏襲しながらも、素材を自社開発の「スーパードライテック」に変更。ストームクルーザー史上最も高い透湿性を実現した。耐水圧5万mm以上。
mont-bell(モンベル) シームレス ダウンハガー800#3
76年、米国デュポン社のダクロン ホロフィルを採用した寝袋第1号が誕生。それから44年、2020年に世界初の革新的な構造を持つ、隔壁をなくして保温性を高めた寝袋に変身を遂げた。暖かさと軽さを両立する800FP EXダウンと、はっ水加工を施した超軽量シェル素材を組み合わせた軽量スリーピングバッグ。
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CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)
目指すは大自然のなかで頼れる存在
1975年、アメリカで見たBBQスタイルに衝撃を受け、バーベキューコンロの開発を始める。当初は金属製の玄関マットを網代わりに試行を重ね、翌年、地元新潟県三条市での製造による「ジャンボバーベキューコンロA型」を発売した。現在ではテントやシュラフなども扱う総合ブランドとしての地位を確立。サテライトショップ「キャプテンスタッグ・スタンド」は全国40店舗に至る。
CAPTAINSTAG(キャプテンスタッグ) ビバレー スクリーンツールームロッジ 540UV
90年代の名作「ビバレー」をリバイバル。2ルーム構造で、吊り下げ式のインナーを外せばシェルターとしても活躍する。広いリビングは同ブランド×コロナの石油ストーブも使用可能だ。
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LOGOS(ロゴス)
海から陸へとフィールドを広げた豊富な製品群
1928年に船舶用品問屋として大三商会を創業。’85年にロゴスを設立し、キャンプ用品開発に着手。"海辺5mから標高800mまで"をモットーに、ファミリー層が安心してアウトドアを楽しめる道具を開発している。近年は道具だけでなく、「ロゴスランド」や「ロゴスパーク」「ロゴスBBQスタジアム」といった、アウトドアを楽しめる空間や時間を提供している。
LOGOS(ロゴス) プレミアム エーコン PANEL EVER DOME L
新開発のエーコン(=ドングリ)フレームを採用した、大型2ルームテント。ドングリのように尖らせることで天井を高くし居住性を確保。また、LOGOS独自のPANEL SYSTEMにより、テント前面にフレームをクロス状に組み込むことで、テント全体の強度が向上。2本のポールで支えるだけでテントと一体化したタープになり、湾曲しているので雨水も溜まらない。
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ogawa(オガワ)
大正時代から続くテントのご意見番
「小川治兵衛商店」として、第一次世界大戦中に軍用テントの製造からスタート。戦後に欧米を視察した当時の社長がレジャーテントの必要性を感じ、製作をはじめた。’61年に国内初のロッジテント「オーナーロッジ」を発表。以後、キャンプ用テントのトップブランドとして多くのテントを製作。
バリエーションが多く、日本の気候に合わせた高品質なテントは信頼度が高いことから、多くのキャンパーに愛用されている。日本キャンプ協会や日本オートキャンプ協会など数々の団体の発足に関わり、アウトドア業界を盛り上げてきた。リペアサービスにも力を入れており、生地の破れやファスナーの破損、廃番になった旧モデルの修理にも対応してくれる。
ogawa(オガワ) オガワクッキング ファイヤーピット
YOKAの焚き火台をベースにogawaのロゴやオリジナルパーツを追加。約12.5kgと重厚感があり、無骨で丈夫な作り。
ogawa(オガワ) アポロン
寝室部とリビング部を持つ5人用の大型2ルームテント。両サイド、前後のウォールは全面メッシュパネルにすることができ、全開すれば風通し良く、全閉すれば暖かく過ごせる。2024年売れたファミリーテント第3位。
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DOD(ディーオーディー)
個性あふれる攻めたアイテムが魅力!
ユニークかつファッション性の高いキャンプ用品を展開するドッペルギャンガーアウトドアが、’18年に名称をDODに変更。"その時欲しい!"を形にしているため、一年通して新製品が登場。そのサイクルにも驚かされるが、一度聞いたら忘れられないネーミングも秀逸。ここ数年アパレルにも力を入れており、トータルコーディネイトもOK。
DOD(ディーオーディー) カマボコテント3M
いちばん人気のカマボコテントは改良を重ね3代目。あまりの人気に4年近く抽選販売が続いた。2ルームで全3色、3サイズ展開。
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SOTO(ソト)
進化を続ける燃焼器具ブランド
1990年に開発した、100円ライターを燃料にして使うポケットサイズのバーナー、「ポケトーチ」。工作用として開発されたツールだが、これがキャンパーの手によってアウトドアツールとして認識されるようになり、これをきっかけにSOTOブランドを立ち上げた。
その後、世界初の「マントルのないランタン」、燻製器「いぶし処」、ステンレス製ダッチオーブンなどを次々と発表。そして、2008年にマイクロレギュレーターを搭載した、CB缶仕様の「レギュレーターストーブ」を発売。じわじわと脚光を浴び、’09年には欧米でも販売が開始された。

愛知県豊川市の本社工場。参照記事:大人気ブランド「SOTO」の工場見学!アウトドアギアの傑作はここから生まれていた

2020年に建てられた新工場。流路(ガスや灯油など燃料の通る場所)はすべてこの工場で内製している。参考記事:大人気ブランド「SOTO」の工場見学!アウトドアギアの傑作はここから生まれていた
SOTO(ソト) マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター SOD-310
独自のすり鉢状バーナーヘッドにより、風防不要で風にも寒さにも強いストーブ。マイクロレギュレーターも搭載されているので、高所や寒冷下の連続使用でも安定燃焼する。五徳が取りはずしでき、別売りの大型4本五徳を取り付ければ、大鍋にも対応。
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NANGA(ナンガ)
布団の下請け縫製から世界的ダウンギアメーカーに
真綿布団の生産地として知られる滋賀県米原市。ナンガ社の前身となる「横田縫製」は、この地場産業である近江真綿を使った布団縫製の下請け工場として創業した。その品質が認められ、’88年に国内大手ブランドの寝袋のOEM生産をスタート。そのころから自社ブランド立ち上げに向けて研究を重ね、’95年に社名を「ナンガ」に変更し、高品質ダウン寝袋ブランドとして産声をあげた。
象徴的なのは、防水透湿姓を持つ独自の表地素材「オーロラテックス」。’99年に、湿気を帯びると保温性が低下するダウンを濡れから守ることができる、画期的な寝袋を発表した。2001年には現社長横田智之氏(創業者の孫)が入社。’03年には自社初の「オーロラダウンジャケット」の販売を開始。
’17年には海外のアウトドアショーに出店するなど、世界に名を馳せるブランドに。全国に直営店を展開するなど、まだまだ成長を続ける。

ナンガは、伊吹山を望む滋賀県米原市内郊外に本社を置く。現在の社屋は2012年に建てられた。生地の裁断から縫製、ダウン封入まで、ほとんどの製品が今でも米原で職人の手によって作られている。参考記事:NANGA躍進の秘訣を見た!もの作りの匠が集う本社工場に潜入
NANGA(ナンガ) オーロラテックス ダウンジャケット
オーロラテックスを採用した、NANGA定番のダウンジャケット。肘を曲げたときにダウンが潰れないように、袖は前ぶりの設計にして切り替えが設けられているほか、日常シーンでの着用感を配慮されたサイズ感も特徴。
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UNIFLAME(ユニフレーム)
新潟・燕三条の金属加工技術を活用
ユニフレームとは、ユニークとフレーム(炎)を組み合わせた造語。新しい炎を創造することを目指して発足された。最初はガラス細工に使う工芸用バーナーを作っていたが、’87年にガスヒーター、’89年にツインバーナーと、キャンプ用燃焼器具をリリースし、一挙に注目を浴びる。その後キャンプ用調理道具や焚き火台、テントなど、総合ブランドとしてユニークな製品開発を続けている。
UNIFLAME(ユニフレーム) ツインバーナー US-1900
絶対的人気を誇るロングセラーモデル。3900kcal/hのハイパワー火力で、加温器を搭載し寒冷地でも安定して使える。誰もが信頼するジャパンメイドの名品だ。
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ZANE ARTS(ゼインアーツ)
建築物のような美しさが魅力
長年業界でプロダクトデザイナーとして活躍していた小杉敬氏が創設。初リリースしたシェルターとテント4モデルは、従来にはない独創的なデザインで、どれも大好評。外見だけでなく、内部空間を広くする工夫が秀逸。小杉氏が座右の銘としている座(ZA)して半畳、寝(NE)て一畳の教えに、初心を忘れず真摯にモノ作りをするという意味を込めて「ZANE ARTS」とした。
ZANE ARTS (ゼインアーツ) ロロ
個性的なシルエットがキャンプ場で目立つこと必至のワンポール型ツールームシェルター。センターポールを突っ張るだけで立ち上がるので設営もスムーズ。両サイドのブリッジフレームのおかげで剛性が高く、耐候性にも優れた安心感バツグンのモデル。
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鎌倉天幕(カマクラテンマク)
唯一無二なデザインは存在感大!
名だたるアウトドアブランドのテントをOEMで手がけてきた、ニューテックジャパンが、"自分たちが欲しいものを一切妥協せずに作る"をモットーにスタートしたオリジナルブランド。長年培ってきた発想力と技術力が集約されたギアは、高いクオリティーと洗練されたデザインで、個性派ショップからも引く手数多。補償期間が設定されていないのも自信の表われだ。
鎌倉天幕(カマクラテンマク) HIDEOUT-02
圧倒的なサイズ感と機能性を持つ美しいシェルターがブランドの顔。メッシュが全面に装着され、100通り以上のアレンジが可能。暑い季節でも通気性を保ちながら涼しく過ごせる。耐水性が高いポリエステル・リップストップ生地を使用。
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SABBATICAL(サバティカル)
老舗の実力を魅せつけるテント群
これまでディストリビューターとして世界の優れた製品を紹介してきた「エイ アンド エフ」が立ち上げたブランド。リリースされるやどれも爆発的人気で、入手困難状態が続いたほど。「SABBATICAL」の意味は使用制限がない長期休暇。名前どおり、テントのラインナップはどれもゆったりして、長期滞在してリフレッシュするのにうってつけ。新作のサバティカル初の大型ドームテントは最大10人収容でき、価格も抑えめだ。
SABBATICAL (サバティカル) サバルパインドーム
張りのある三角形の面(トラス構造)が12か所もある、強度に優れたドーム型シェルター。各面のメッシュ窓はフルクローズ可能で、天候やシーズンを問わず活用できる。天頂部には換気窓付き。
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THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
探検をやめない業界随一の革命児
ロッククライマーのダグラス・トンプキンスが、カリフォルニア州のサンフランシスコに開いたスキー・バックパック用品の小さな店舗がブランドのスタート地点。ダグラスがスローガンに掲げた"探検をやめるな"の言葉のとおり、革命的な製品を生み出し続けることとなる。
一番初めに製造したのは、軽量コンパクトなスリーピングバッグ。業界で初めて最低温度規格表示を明記したことで、ユーザーから大きな信頼を得た。1969年には、ダウンパーカの原型となる「シエラパーカ」を開発。世界初のドーム型テント「オーバルインテンション」を1975年に発売すると、最小の面積で最大の容積をかなえる新構造で、それまでのテントの常識を覆した。通気性を備えて蒸れを解消する防水透湿素材、「FUTURELIGHT™」の開発も記憶に新しい。アウトドアの枠を超え、いまやファッションシーンでも定番となりつつある時代の風雲児だ。
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス) クライムライトジャケット
透湿性と軽さ、強度のバランスを追求した3層構造ゴアテックスの防水シェル。柔軟性と軽量性を併せ持つePEメンブレンを採用してリニューアル。正面のポケットはバックパックのハーネスと干渉しにくい位置にあり、立体的設計でストレスなく着用できる。
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patagonia(パタゴニア)
ヨセミテで生まれた世界を代表するブランド
パタゴニアの創業者、イヴォン・シュイナードが始めた、ピトンなどのクライミングギアを製造・販売する「シュイナード・イクイップメント」社がルーツ。その後、同社がアウトドアウェア市場に参入し、ブランド名を「パタゴニア」に変更して、ウェア部門を独立させた。軽く、濡れても暖かいフリース(ポリエステル・パイル)素材や、比重が小さく吸水性がないポリプロピレンをベースレイヤーに導入するなど、当時のアウトドア業界に数々の革新をもたらした。
優れた機能と洗練されたデザインに加え、環境への配慮に力を入れてきたパタゴニア。哲学に共鳴する人たちが、パタゴニア製品を着用することで得られる満足感は計り知れない。創設当初から環境問題への先進的な取り組みで注目され、リサイクルポリエステルやオーガニックコットンの使用、売り上げの1%を環境保護団体へ寄付するほか、フェアトレード製品の拡大も精力的に行なっている。
patagonia(パタゴニア) メンズ・トレントシェル 3L・レイン・ジャケット
H2Noパフォーマンス・スタンダード採用の3層防水シェル。雨の浸入を防ぎつつ通気性を高めるフラップ付きピットジッパーやスムーズに動くフロントジッパーなど基本を抑えた設計のロングセラーモデル。生地があたる首部分にはマイクロフリースを当て、また、アゴにもジッパーガレージを設けるなど肌へのストレスを徹底的に低減しているのも人気の理由。
patagonia(パタゴニア) ブラックホール・ダッフル 55L
4サイズの展開がある同シリーズのなかでも小旅行に使いやすい55Lサイズで、庫内へのアクセスも容易。また、耐久性に優れたリサイクル素材を使用しているのも特徴だ。両サイドにハンドルを備えるため、荷物を水平にして持ち上げることができる。側面にデイジーチェーンも備える。アッパー部分には、手持ちハンドルのほか、バックパックのように背負えるショルダーストラップも付属している。
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CHUMS(チャムス)
サングラスストラップの先駆ブランド
コロラド川でリバーガイドをしていた創設者が、愛車のフォルクスワーゲン・バンの荷室に置いたミシンで、サングラス用ストラップを自ら作ったのがブランドの始まり。この「CHUMS Original Retainer」の誕生により、ラフティング中にサングラスを川に落とす惨事が激減。川をきれいにすることにも寄与した画期的発明といえる。
ブランドのシンボルであり、マスコットとして人気の「ブービーバード(カツオドリ)」は、’84年にコロラドからユタ州に拠点を移した際に誕生。’86年になるとウェアの製作も始まり、このころ誕生した「ハリケーントップ」というスウェットシャツは、35年以上のロングセラー。
そして1995年、ランドウェルが日本総代理店になると、元気印全開のチャムス的モノ作りが急加速。ストイックなイメージが強かったアウトドア市場に、フィールドで楽しく愉快に過ごすための「アウトドアカジュアル」という新しいカテゴリーを確立したことは、大きな功績といっても過言ではない。
CHUMS(チャムス) ブービーフェイス フォールディングファイヤーピット
チャムスらしいブービーバードを携えた焚き火台。薪が組みやすく火おこししやすい形状で、キャンプ初心者にも人気。
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MSR(エムエスアール)
徹底したテスト・研究で信頼のギアを開発
1969年、登山家ラリー・ペンバーシーによって創設されたMSRは、「Mountain Safety Research」の略で、当初は登山用具のテスト結果をまとめた有料のニュースレターを発行する会社だった。その売り上げで研究を行ない、独自のギアを開発。現在ではキャンプストーブやテント、スノーギアなど多岐にわたる製品を開発し、厳しいフィールドテストをクリアしたものだけ販売。それだけに登山家の信頼が篤い。
MSR(エムエスアール) エリクサー1
耐久性を高めるためにパーツや生地に改良が加えられて、新たなカラーでリデビューした定番モデル。出入り口ジッパーは直線に近い状態で使われ破損しにくくなっている。
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GRIP SWANY(グリップスワニー)
ゴールドラッシュに沸いた開拓者のレザーグローブ
1848年、カリフォルニアで金が発見され、アメリカ国民はゴールドラッシュに沸いた。一攫千金を狙う採掘者に向けて、頑丈なバッファロー革のグローブを販売したのがブランドの始まり。
「スワニーイエロー」と呼ばれる独特の黄色は、薄暗い場所でグローブを落としても見つけやすいと、人気を博した。1960年代には縫い糸にケブラーを採用。さらに頑丈に進化した。1985年には日本国内での生産が始まり、日本人の骨格に合う裁断型に調整され、日本のアウトドア市場にもしっかりと根付いていった。現在ではグローブ以外にも、タフなフィールドからカジュアルシーンでも着られるウェアなどを手がけている。
GRIP SWANY(グリップスワニー) G-1
アメリカ産牛皮革を使った、最もベーシックなモデル。縫い糸には超高強度を誇るアメリカ・デュポン社のケブラー糸が使われ、万一糸が切れた場合には無料修理する保証システムもある。
GRIP SWANY(グリップスワニー) GS SOFTSHELL HOODY
高い撥水能力を持つソフトシェルジャケット。生地の内側に起毛フリースを採用しているので暖かい。
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NEMO(ニーモ)
革新的な製品を出し続けるアウトドア界の革命児
創業者、カム・ブレンシンガーによって興された。NEMOの名称は、 氏の故郷「New England MOuntain」と、小説「海底2万マイル」のキャラクター、ニモにちなんでいる。
創業当初、ポールを使わず、ポンプで空気を注入するエアービームを採用したテントで注目を集めた。創業から2年後には、Brand New Awardsの最優秀賞や、TIME誌とポピュラー・サイエンス誌でその年の優秀な発明品ベスト100に選ばれている。現在の製品ジャンルは多岐にわたる。
NEMO(ニーモ) テンサー トレイル レギュラーワイド
重量470gの軽量コンパクトタイプ。2024年からは既存モデルの素材と内部構造を見直し、寝心地とR値が向上。
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老舗ヨーロッパのキャンプ用品プランド6選
Tentipi(テンティピ)
ワンポールテントのトレンドリーダー
幕体の裾をペグダウンして、中央にポールをたった1本突っ張るだけで設営できるティピー型テントを開発したのを機に創設。北欧の先住民であるサーミ族の住居を、現代的な素材とデザインに仕上げたのがノルディックティピーだ。幕体はポリコットン、ポリエステルに加え、2024年からエコファブリックモデルが登場する。
Tentipi(テンティピ) サファイア 7 エコ
ヘンプ、オーガニックコットン、再生ポリエステルをブレンドした独自のエコファブリックを採用したモデル。
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Snugpak(スナグパック)
濡れても暖かい高機能な化繊綿製品ブランド
ダイバーとして働いていたブレット・ハリスが、同業者が着ていた暖かそうなダウンベストに触発され自宅で中綿入りウェアを自作したのが始まり。’80年代前半には、「SOFTIE」という中綿を独自開発。世界50か国の軍隊に制式採用された実績を持つブランドだ。「本当に強い」寝袋と上着だけを作り続け、スリーピングバッグの中でもスタイリッシュなデザインと機能性を備えている。
Snugpak(スナグパック) ソフティー エリートシリーズ
独自開発の中綿を使用したハイエンドモデル。横幅と長さを調節して体にフィットさせられる独自システムが導入されている。タイトめに締めると、寝袋内のコールドスポットが減り、保温性が向上。ゆったりめに締めると、身幅が広くなって寝返りが打ちやすくなる。
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Nortent(ノルテント)
過酷な環境に強いテントメーカー
19歳で軍隊に入ったケティル・クヌッセンは、サバイバル術の指揮官を任命され、過酷な環境下でのテント生活を経験。数学教師でもあった彼は、自然界の多くの要素が幾何学的に構築されていることに気付く。その閃きと、伝統的かつ機能的な北欧のサーミ族の住居をヒントにテントを作り、ブランドを創設した。これまで大型テントが多かったが、今後はライトハイキングや登山向けの1~2人用テントにも力を入れていくという。
Nortent(ノルテント) Gamme4 ARCTIC(ギャム4 アークティック)
ノルウェーの先住民、サーミ族の伝統的な住居である「Gamme」をイメージして開発されたモデル。薪ストーブ用煙突ポートや裾全周にスノーカートを装備し、過酷な気象条件下でテント泊をする研究者からも高く評価されている。インナーは別売り。
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Petromax(ペトロマックス)
圧力式灯油ランタンの先駆モデルを開発!
照明器具の製造会社を経営していた父親から家業を継いだ、アドルフとマックス・グレーツ兄弟が創設。灯油を燃料とし、灰化した袋状の布地(マントル)に気化させた燃料を送り込むことで明るく光る、圧力式灯油ランタンを開発したことで有名だ。その後、何度かオーナーが代わったものの、品質、性能はもちろん維持され、ドイツ国内の工場で一台一台手作業で組み立てられている。
Petromax(ペトロマックス) HK500
ブランド創設以来、いま現在もドイツ国内で作り継がれている、世界的なロングセラーモデル。白熱球の約400W相当という頼もしい限りの大光量を発揮する。ほかの液体燃料ランタン同様、マントルの空焼き、予熱、ポンピングというひと手間は必要だが、道具を使いこなす楽しみを味わえる道具だ。
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FEUERHAND(フュアハンド)
脈々と受け継がれる不滅のデザイン
1893年、電気不足を補うため、日常生活や工事現場の照明としてランタンを製造したことから始まった。日本でここ数年爆発的人気を誇る「ベイビースペシャル276」は、実は1989年から製造されている。キャンプサイトや庭などのデザインに合わせられるように、カラーバリエーションも豊富になったが、当時とほぼ変わらない製法で今なお作られている。

天頂部の笠には、いまも「ORIGINAL NIER FEUERHAND」というエンボスが施されている。参考記事:伝説のストームランタン! フュアハンドの逸品は頑固な作りで頼もしいのだ
FEUERHAND(フュアハンド) ベイビースペシャル 276 ジンク
いまやストームランタンの代名詞的存在となったモデル。ホヤ上部のインナーチムニーからチャンバーと呼ばれる外枠内を通って暖まった空気が下部の燃料に送り込まれる仕組みだ。わずかな燃料で20時間以上も燃焼する便利さと、Made in Germanyの品質はいまも変わらない。LEDタイプも販売されている。
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PRIMUS(プリムス)
数々の冒険を支えてきたスカンジナビアの古豪
1880年代後半、発明家のフラン・ヴィルヘルム・リンドクヴィストが、実業家のヨハン・ビクター・スヴェンソンと共同で、画期的なパラフィン(灯油の一種)ストーブを開発。それは、パラフィンを気化させることで無煤煙(煤や煙が出にくい)を実現した世界初のストーブで、ラテン語で「一番」を意味する"PRIMUS"と名付けられ、その後プリムス社を創業した。
1930年以降はLPG(液化石油ガス)を使ったストーブやランタンの開発をスタート。さらに2016年からはテーブルやファイヤーピットなどキャンピング用品の開発も強化している。
PRIMUS(プリムス) 153 ウルトラバーナー
4.2kW(3600kcal/h、Tガス使用時)ものハイパワーとコンパクト性、軽量性を併せ持つ定番モデル。根強い人気のあるモデル。点火装置が垂直にレイアウトされ、デザイン的にスマートで美しい。安定性のある4本ゴトクは折りたたみ式。
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Helinox(ヘリノックス)
コンパクトチェアのパイオニア
テントメーカーのヒルバーグ社をはじめとする、世界80以上のアウトドアブランドにテント用のポールを供給しているDAC社が立ち上げたアウトドアファニチャーブランド。その独自の超軽量合金製ポールを採用した、「チェアワン」は、コンパクトさとは裏腹に座り心地が抜群で瞬く間に大ヒットし、昨今のロースタイルブームを牽引した。今やアウトドア用だけで12種類。コットやテーブルも展開中。
Helinox(ヘリノックス) チェアワン
数々の受賞歴を持つフラッグシップモデル。吊り下げシートは座り心地抜群。
Helinox(ヘリノックス) チェアゼロ
さらに軽量コンパクト性を追求したハイスペックタイプ。抜群の強度と柔軟性を持つ軽量合金製ポールと超軽量シートを採用し、ペットボトルに勝る490gという超軽量を実現。コンパクトな収納サイズからは想像できない快適な座り心地が特徴だ。
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SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット)
ゼロからスタートし、頂上を目指すブランド
17歳のころから工業用ミシンで自身のギアを作っていたローランド・タイソン。あるとき、有名な登山家から、ベンガル湾からエベレスト山頂まで歩く世界初の試みのためにギアの開発を依頼される。そして文字どおり、「海面(SEA)からエベレスト(SUMMIT)」の遠征が成功し、同時にシートゥサミットが誕生した。彼が繰り出す軽量ギアは、常に新しい機能やギミックが秘められている。
SEA TO SUMMIT(シートゥーサミット) スパークプロ-1C
定番スパークがグレードアップ。950+FPの最高級ダウンは贅沢な寝心地。L字ジッパーで掛け布団仕様も可。
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個性派キャンプ用品も要チェック!日本のガレージブランド3選
SOTOLABO(ソトラボ)
"あったらいいな"が開発理念
キャンプ好きがキャンプにあったらいいな、と思う実体験をもとに製品化。アパレル業界出身の江﨑氏だけあり、アイデア満載の布製品が充実の品揃え。「KOKAGE tarp」シリーズにはじまり、カーミットチェアなどの張り替えや、ガスカートリッジウェア、石油ストーブ用グラウンドシートなど、装飾的なアイテムから断熱性のあるグローブやシュラフなどリアルに使えるものまで展開。キャンプの衣食住が少しでも快適になるようなモノ作りを目指し、常にキャンパー目線で提供し続けている。
SOTOLABO(ソトラボ) ドライメッシュ カトラリーケース
洗って濡れたまま乾燥、収納ができるケース。自立式なので箸立てとしても使え、吊り下げもできるので、移動時も楽。
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YOKA(ヨカ)
木のおもちゃから生まれたリアル家具
合板で組み立てる小さなおもちゃを作っていた角田氏。それを大きくすることで、リアルな家具を作ろう、と思ったのがYOKAのはじまり。大きくなった家具もすべてフラットにたため、収納性抜群。次第に焚き火台やテント、タープなどもリリースするように。現在はおもちゃ事業は縮小してしまったが、最近、他社企画でカプセルトイの話があり、YOKAの家具たちが当初作っていたおもちゃのようなサイズで登場したとか。今後はキャンプ道具はもちろん、生活用品としての家具作りも目指す。
YOKA(ヨカ) YOKA TIPI TYPE2
片側をオープンできるように、人気のテント「YOKA TIPI」を改良。ペグ打ち用のループも長さ調節が可能になった。ダークカーキとチャコールグレーがある。
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TRIPATH PRODUCTS(トリパスプロダクツ)
見たことのないデザイン性が秀逸
"タノシメタル"を合言葉に、北海道石狩市にある1946年創業の金属加工会社「トリパス」が立ち上げた、メタルギアのブランド。その合言葉どおり、超個性的でユニークな焚き火台を筆頭に、テーブルやツールハンガー、手作りで作られた蚊取線香ホルダー「KAYARI」やコレクションボード「金属装飾黒板」なども手がけている。熟練職人により精巧な加工が施され、非凡なデザインを後押し。機能性と存在感を併せ持ち、キャンプサイトに独自の彩りを加えてくれる。
TRIPATH PRODUCTS(トリパスプロダクツ) GURU GURU FIRE
平面のプレートをプラモデル感覚で組み上げることで、芸術的なフォルムが完成する焚き火台。鹿の角をイメージ。サイズ展開はXS~L。(※リンク先はMサイズ)
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