スタイリッシュなキャンプスタイルを創造したスノーピークの歴史をひもとく | アウトドアブランド 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.05.06

スタイリッシュなキャンプスタイルを創造したスノーピークの歴史をひもとく

スタイリッシュなキャンプスタイルを創造したスノーピークの歴史をひもとく
不便を楽しむのがキャンプ、という認識を覆したのがスノーピークだ。スキルや好奇心のレベルに応じたアウトドアライフが求められるこれからの時代、このブランドならきっと新しい提案をしてくれるに違いない。この記事を読めば、そう思えるはずだ。
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アウトドア神ブランド大辞典・スノーピーク

創業 :1958年 
問い合わせ先:スノーピーク TEL:0120-010-660

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1958

山井幸雄商店 創業

1963

「スノーピーク」を商標登録

1987

マルチスタンド発売開始

1996

㈱スノーピークに社名変更

2011

HEADQUARTERSオープン

日本のキャンプシーンを一変させたマルチスタンド

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アルミパイプを組み合わせた"脚"は、「不便なもの」というキャンプ観を崩した。さまざまな検証から快適な高さ660㎜を設定するなど、快適さへのこだわりが詰まっている。

発売年:1987年
当時の価格:¥6,800
POINT:快適なキャンプサイトを具現化

燕三条の金属加工産業をルーツに、快適で優雅なキャンプスタイルを創造

新潟県燕三条は金属加工産業が盛んなエリアだ。それを活かしてアウトドアギアを作るブランドがいくつもある中で、日本のキャンプスタイルを創り、キャンプ文化を牽引してきたのがスノーピークである。前身は1958年創業の金物問屋「山井幸雄商店」。創業者の山井幸雄は、山好きが高じてアイゼンやハンマーといったクライミング道具の開発・販売を始めた。登山ブームを追い風に、’63年に「スノーピーク」ブランドを設立。しかし、登山ブームが下火になるにつれ、クライミング道具の販売は不調になっていった。
 
転機は’86年。商社から転職してきた長男・山井太さん(現会長)が、スノーピークを新たなステージへと導いた。大学時代にUCLAに留学をし、アメリカのキャンプを体験していた太さんは、家族の絆を深める〝豊かな時間としてのキャンプ〟を提唱する。それまで、多くの日本人が「キャンプは不便であたりまえ」といったキャンプ観を持っていたのに対し、誰でも気軽に自然を楽しめるよう快適なキャンプ道具を創りたいと考えたのである。バックボーンには、天気がいい日にテーブルとチェアをアウトドアに持ち出して、肩肘張らずに食事を楽しむというアメリカでのキャンプ体験があった。
 
そして’87年、その後のスノーピークを象徴するエポックメイキングな製品、マルチスタンドがリリースされた。ツーバーナーを載せればキッチンになり、天板を載せればテーブルになり、連結して大きなテーブルにもできる──マルチスタンドは快適な家のキッチンやリビングをアウトドアに再現するギアだった。以後、焚き火台をはじめとするユニークな製品開発をすると同時に、システムデザインをコンセプトとしたオートキャンプ用品の開発を本格化していく。フィールドでの居住性を第一に、テント、ファニチャー、バーナー、キッチンテーブルなどすべてのオートキャンプ用品をシステムとして設計していったのだ。こうしてスノーピークが創造した快適でスタイリッシュなキャンプスタイルはキャンパーを魅了し、支持を集めたのである。
 
さらに! ’98年、ユーザーとスタッフが一緒にキャンプをするイベント「Snow Peak Way」をスタート。2011年にはキャンプ場・店舗・オフィスが一体となった「HEADQUARTERS」がオープンし、直営キャンプフィールドの全国展開も開始。2023年には、使われなくなった製品を新たなユーザーに受け継ぐリユース事業を開始、などなど、スノーピークはモノ作り以外にもさまざまな先進的な活動を行ない、日本のキャンプ文化を牽引し続けている。

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1998年に始まった「Snow Peak Way」。ユーザーとの交流からいくつもの新製品が誕生した。右は現会長。

スタートはクライミング道具だった

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スノーピークの初期製品、アイゼン。創業者の山井幸雄が自分の欲しいクライミング道具を取引先の町工場に作ってもらったのが、第一歩だった。

キャンプサイトがキッチンに。キャンパーズキッチンBOX

マルチスタンドの上で開くとキッチンテーブルになるキャンパーズキッチンBOX。閉じると、クッキングウェアを収納できた。1988年発売。廃盤品。

新しい焚き火文化を創った焚火台

自然にダメージを与えずに焚き火を楽しむのに欠かせないアイテム。直火禁止を常識に変えた。1996年発売。写真はSサイズ。¥11,880(S)。

 
テントサイトを広く照らすパイルドライバー

スチールの丸棒を地中に叩き込んで立てるランタンスタンド。タープ、チェア、フィールドクッカーなどとともに、ラインアップされた。¥7,150。

テント・シェルターの元祖・アメニティドーム "ランドロック"

快適なドームテントとして大型にデザインされたスノーピーク初期のテント・シェルター。

2026年度内発売予定! エアロカムラスシェル

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付属のエアポンプで空気を注入するエアフレームを採用し、設営時間を大幅に削減。快適性と居住性をあわせ持つスノーピークの大型シェルターの最新型。¥242,000

燕三条の鍛造技術が生んだ最強のペグ、ソリッドステーク

高温の鋼材を叩いて成型する"鍛造"で製造されるペグ。どんなに固い地面でも曲がることなく、確実にテントやタープを固定。¥594(30㎝)

※構成/鍋田吉郎 撮影/三浦孝明

(BE-PAL 2026年4月号より)

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