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アウトドア界の神ブランド大辞典 コールマン
創業 :1900年
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス TEL:0120-111-957
アウトドア・レジャーの普及とともに大発展
コールマン事業部
マーケティング・ディレクター
根本昌幸さん
’92年にコールマンに入社した、レジェンド。好きなランタンは335(カナダモデル)。ファミキャンを卒業し、今はソロで儀式を楽しむ。

一般家庭で使われていた照明が、まだ灯油ランプだった19世紀末。ウイリアム・コフィン・コールマンは、ドラッグストアの窓の中で、明るく光るランプを目にした。“エフィシェント・ランプ”と名付けられたそのランプは、ガソリンを燃料にしていて、芯の代わりにマントルが使われていた。ポンプを使ってタンク内の圧力を高め、マントルを発光させる点火方法が、すでに確立されていたのだ。
すっかり魅了された彼は、1899年にオクラホマ州で貸しランプ業をはじめ、1900年にThe Coleman Co.の前身となるHydro Carbon Light Co.を創業。’01年にカンザス州ウィチタに移転し、本拠地とした。
「電気のない時代、コールマンのガソリンランプも、最初は屋内用の照明として使われていました。コールマンランタンの原点となる“アークランタン”が誕生したのは1914年です」
とは、コールマン・マーケティング・ディレクターの根本昌幸さん。その後、’20年代には調理ストーブ、’30年代にはフロア・ヒーターなど、生活に根差した製品も販売。同時に’32年にコールマン初のシングルマントル・ランタン242Cが誕生し、200を経て、’51年、歴史に残る名作、200A“赤ランタン”が誕生した。
「200Aは’51〜’83年ごろまでの32年間、8回のマイナーチェンジをしながら生産されました。とはいえ、機構自体は今のモデルとほぼ一緒ぐらい完成されていましたからいまでも使用上問題ないし、コレクターの中には、昔の方が性能がよかった、なんて言われる方もいます」
シンプルな構造ゆえにメンテナンスがしやすく、構造を理解すれば自宅で分解、清掃できる。現在も部品が残っているため(年々希少になってきたが)、万が一壊れても修理できるのも魅力だ。生産終了してもなお、自分の誕生年に製造された“バースデーランタン”を探す人も多く、その人気は衰えを知らない。
「第一次世界大戦後から第二次世界大戦くらいまでは、アウトドア用といっても、まだ農家の人向けの作業用の灯りでした。それが第二次世界大戦後には、クーラーボックスがはじまって、その次にテント、完全にレジャー用に変化を遂げた気がします」
近年ではさらに進化し、LEDライトも登場。充電式や電池式で燃料が節約でき、安全安心。色も蛍光灯とは違った温かみのあるものに調整することができ、メリットが多い。
「でもなんか、寂しいんですよね。ポンピングして火をつけ、マントルを空焼きする。ガソリンランタン特有の“ゴーーッ”という音を聞きながら、夜を楽しむ。この一連の儀式が体に染み込んじゃってるんでしょうね」
1901
エフィシェントランプの専売特許権取得
1914
アークランタンを開発
1923
家庭用&キャンプ用ストーブを販売
1954
スチールベルトクーラーを開発
1986
電池式蛍光灯ランタン発売

コールマンマニアが作った本。左下がアークランタン。
はじまりは家庭用のポータブルランプ
テーブル・ランプ

1909年にガソリンタンク付きのポータブル・テーブル・ランプ(写真のシェードはレプリカ)を開発。持ち歩けるランプは農村家庭の定番ランプになる。
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アークランタンの第2世代
LQ427(ガラスはレプリカ)

タンクに圧を加えるためのポンプが、直接タンクに取り付けられるようになったクイック・ライト方式。ポンプが斜め上に伸びる独特なつくりが特徴。
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“ジュニア”の愛称で知られる200Aの原型
242C

1930年代、キャンプでの使用を考え、コンパクトになった242が登場。これは前期型で、燃料タンクはブラス製で緑に塗装され、フレームは鉄素材。
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1951年〜’83年まで愛され続けた
"赤ランタン"200A
発売年 1965年
当時の価格 不明
POINT タンクが鉄製に変化。製造年は裏側に刻印。

タンクが鉄製になり、200から200Aになった。年代によって細かいモデルチェンジがあり、緑に塗装されたタンクに赤いベンチレーターのクリスマスランタンや、ワイン色のバーガンディなど、レアモノも多い。
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2026年
アイコニックなデザインは健在!
ワンマントルランタン

130W相当の明るさで、低温時でも安定している。燃料バルブで燃料の排出量を変えて、光量の調整も可能。分解してパーツごとにメンテナンスできるので、愛着もひとしお。¥19,580。
シンプルで斬新な縦型バーナー
GIメディカル
ツーバーナーストーブ

1950〜60年代、米軍に提供していた、野戦病院での軍医療用に製造されたストーブ。戦時中、医療器具の煮沸に使われた。本来は後方に風防も付属されていたらしい。
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アルミと赤い風防が洒落たデザイン
ツーバーナー442

1960年代に製造。最大の特徴はアルミ製! 多少耐久性は落ちるものの、通常のツーバーナーよりかなり軽量。全体的にエンボス加工が施され、ダイヤ型のロゴもオシャレ。

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ロングセラーモデルをアップデート
パワーハウス ツーバーナーストーブ

1923年から続くガソリン式ツーバーナー。2013年にグッドライフデザイン賞を受賞したロングセラーモデル。低温時でも安定の高火力をキープ。¥37,180
2026年
最新モデルはOD缶&CB缶対応型

「デュアルガスバーナーストーブ」はOD缶、CB缶両方に対応するマルチ型。卓上、スタンド、フラットテーブルにビルトインも可能な3ウェイ仕様。¥12,980。
コレクターも多い、ガソリンアイロン

初代は1924年、これは1938〜41年製のガソリン式アイロン。丸型タンクにガソリンを入れ、ランタン同様、ポンピングして使う。取手は焦げにくい材質。重量感がある。
※ランタンの名称や年号は本誌調べによるものです。
※構成/大石裕美 撮影/中村文隆
(BE-PAL 2026年4月号より)




