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兵庫県のおすすめ登山スポット
様々なルートを楽しめる六甲山や、ロープウェイが使えるので山登りデビューやステップアップしたいビギナーにもおすすめの摩耶山を紹介。
(BE-PAL 2024年6月号より)
兵庫県のおすすめの山はこちら
摩耶山|702m

神戸の町を見やり、絶景の摩耶山山頂を経て有馬温泉を目指すプチ縦走。六甲山全山縦走路を辿る。標高は徐々に上昇、終着の六甲有馬ロープウェー山頂駅が最高地。
ルート
神戸布引ロープウェイハーブ園山頂駅→天狗道出合・学校林道出合→摩耶山→杣谷峠→丁字ヶ辻→記念碑台→六甲有馬ロープウェー山頂駅

▼参考記事
六甲山|702m

六甲山には無数にルートがあり、六甲山ビジターサイト(https://rokkosan.center/hikingcours)に載っているルートだけでも22ルート。
登山口も、人気の高い高座ノ滝のほか、東おたふく山登山口、有馬温泉登山口など複数ある。
気軽なハイキングからがっつり登山まで、自分のレベルに合ったルートを選ぶことができるのは六甲山の魅力の1つである。
多数のルート存在するため、毎回違うルートで新しい発見を期待しながらの登山が楽しめる。
初心者におすすめの六甲山登山ルート
今回は、登る方が多い高座ノ滝登山口からのルートを紹介する。当ルートの所要時間は約5時間。
このルートは交通の便がよく、ロックガーデンや風吹岩など写真スポットもたくさんあるため人気を集めている。
また、下山を有馬温泉口にすることで、日帰り温泉も楽しむことができる。

阪急芦屋川駅から30分かけて登山口へ
高座ノ滝登山口へは、阪急芦屋川駅から行きます。休日の駅前広場は、登山客でにぎわっている。
六甲山はお手洗いスポットがあまりないので、駅付近でお手洗いに行ってからスタートすることをおすすめする。

登山口までは駅から30分程度、市街地を進んでいく。歩道がないため、車やバイクに気を付けながら歩いてほしい。
登山客も多いので道に迷うことは少ないと思うが、分岐などではしっかりと標識を確認しながら進もう。
「滝の茶屋」を目印に登山スタート

「滝の茶屋」を目印に、本格的な登山がスタートだ。ここでは、軽食などを食べることができるので、気になる方は寄ってみてもいいだろう。

「滝の茶屋」から少し登ると、最初の写真スポット・高座ノ滝が見えてくる。
滝をバックに写真を撮ることもできるので、ぜひみなさんも記念に撮ってみてはいかがだろうか。
そして、ここからはロックガーデンの始まりだ。岩を乗り越えたり、簡単な鎖場を進んだりするので、安全に気を付けながら登っていこう。



六甲山には、多様なツツジが咲いている。お花に注目しながら登るのもいい。
今回のルートでよく見かけるツツジは「コバノミツバツツジ」と言い、3月から5月が見頃だ。
その他にも、ヤマツツジや、シロバナウンゼンツツジ、バイカツツジ、ホツツジなど、様々なツツジが咲いているのでぜひ探してみてほしい。

ツツジを眺めながら、岩に気をつけて歩くこと40分。
六甲山の有名スポット「風吹岩」に到着
二番目の写真スポットであり、六甲山の中でも有名な「風吹岩」に到着。

風吹岩(かざふきいわ)は、花崗岩(かこうがん)の岩だ。岩の上からは、街並みが一望でき、休憩スポットとしても人気。
岩の上で写真を撮る場合や、休憩をする場合には、ほかの登山客の邪魔にならないよう気をつけよう。
また、油断していると落ちる危険もあるので、安全に気を付けながらゆっくり登ってほしい。
最高峰の絶景を楽しんだ後は有馬温泉へ!

風吹岩から、さらに100分ほど登ると六甲最高峰に到着。
風吹岩からは、それまでのコースと打って変わって木々の中を歩いたり、沢を渡ったりする道が続く。途中にある雨ヶ峠という場所には、ベンチやあずまやもあるので、お昼休憩などをゆっくり取ることもできる。
雨ヶ峠以降は急な坂が続くので、頑張って登ろう。
六甲最高峰から有馬温泉口までは約1時間程度で降りられるので、六甲最高峰からの絶景を楽しんだら有馬温泉へ下山し、温泉や食べ歩きを楽しむのがおすすめだ。
▼参考記事
京都府のおすすめ登山スポット
「五山の送り火」で有名な大文字山は京都トレッキングの聖地。京都で山登りをするなら一度は訪れたいスポットだ。
(BE-PAL2023年11月号より)
大文字山|466m

夏の風物詩である「五山の送り火」が行なわれる大文字山は、京都トレッキングの聖地。ルートはいくつかあり、銀閣寺から登ると「大」の火床を通って山頂まで行ける。木々がなく、開けているため、京都を一望できるのが魅力だ。ゆるやかな道が多いが、火床まで最後の道が階段になっているので、少々キツイ。
ルート
銀閣寺の門前→大文字山登山口→火床→山頂→銀閣寺の門前

土産店が並んでいる銀閣寺の参道を通って、向かう。門前を左に曲がり、八神社の近くに登山道の入り口がある。トイレは参道に1か所しかないので注意しよう。

写真提供/maho
▼参考記事
奈良県のおすすめ登山スポット
奈良県の豊かな自然を満喫できる登山スポットを厳選して紹介。アウトドアライターのレポートも参考にしよう。
(BE-PAL 2024年6月号~2025年4月号より)
奈良県の山はこちら
倶留尊山|1,038m

奈良県曽爾村と三重県津市にまたがる倶留尊山。倶留尊山の山容が綺麗に見える二本ボソまで来れば山頂はもう目の前!
ルート
曽爾高原バス停←→青少年自然の家←→亀山峠←→二本ボソ←→山頂
▼参考記事
生駒山|642m

大阪と奈良の境目にある生駒山(いこまやま)。標高は642mほどあるが、登山道は整備されており子どもでも歩きやすい。
山の上の遊園地には、子ども用の乗り物やお化け屋敷などたくさんのアトラクションがある。山頂にあるとは思えない、本格的な遊園地。乗り物からの眺めも最高である。
遊園地で遊び疲れて歩けない…ということにもなりかねないが、ケーブルカーで下山ができるので安心。かわいいケーブルカーに乗ることを目標として、登山をするのもいい。
おすすめルートは枚岡駅から登る「神津嶽コース」。
眺めがよく、途中「なるかわ園地」という広場やレストハウスもある。できるだけ早く遊園地を目指したい方は、奈良側から宝山寺を経由して登る「生駒山上コース」がおすすめ。
生駒山の情報
- 所在地:奈良県生駒市菜畑町/大阪府東大阪市山手町
- アクセス:奈良側から登る際は、近鉄奈良線「生駒駅」(ケーブルカーは生駒駅から徒歩3分の鳥居前駅より発着)、大阪側は同線「石切駅」「枚岡駅」など各所に登山口あり。枚岡駅には無料駐車場も。
▼参考記事
三輪山|467m

麓から見た姿が秀麗な独立峰で、古代人の信仰を集めたのもうなずける。山そのものが大神神社のご神体であり、登拝中の撮影は禁止。行き帰りに纏向の巨大古墳群や山の辺の道、大美和の杜展望台に立ち寄ると楽しい。
ルート
三輪駅→大神神社→狭井神社→三輪山→三輪駅

撮影/大塚 真(DECO)、写真提供/ピクスタ
▼参考記事
二上山|474m(雌山)515m(雄山)


二上山は、雄岳と雌岳が寄り添って並ぶ山。花スポットは麓にある「二上山ふるさと公園」。また、花の寺として有名な當麻寺もある。4月〜 ボタン、シャクヤク、サクラなど見ることができる。
▼参考記事
大阪府のおすすめ登山スポット
公共交通機関でアクセスのしやすいスポットを紹介。標高は300mほどの低山で、ビギナーや子連れハイキングにもおすすめだ。
大阪府の山はこちら
交野山|341m

交野山は、大阪府の交野市に位置する標高341mの山である。JR津田駅からアクセスが可能。
コースタイムは2時間程度で、山頂まで整備された道が続く。
途中に林道や池、ベンチなどもあり、また、山頂にある観音岩からは景色を一望できる。のんびりハイキングをして絶景を楽しむことができる山である。
なお、山頂付近まで車で登ることもできる。
▼参考記事
五月山|315m

大阪府池田市の北に位置する五月山(さつきやま)。
標高は315mほどの低山だが、ハイキングコースはバリエーションに富み、子どもも大人も満足なハイクができる山である。
この山を親子登山におすすめしたい何よりの理由は、麓にある「五月山動物園」。
小さな動物園だが、ふれあいコーナーも用意されており、楽しめること間違いない。山登りのあとのお楽しみにしてもいい。
初めての子連れハイキングにおすすめなのは「大文字コース」である。
30分ほどで往復できるが、展望台からの見晴らしがとてもよいので、しっかり山登り気分を味わえる。
もう少し歩けるという家族は、足をのばして五月台まで登ってみたり、ぐるっと周遊するコースにチャレンジしてみたりするといいだろう。
五月山の情報
- 所在地:大阪府池田市綾羽
- アクセス:電車の場合の最寄り駅は、阪急宝塚線「池田駅」。周辺に有料駐車場有り。
▼参考記事
滋賀県のおすすめ登山スポット
滋賀県最高峰の伊吹山をはじめ、絶景や歴史を堪能できるスポットを紹介。
(BE-PAL 2024年6月号~2025年4月号より)
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太郎坊山|350m

勝利の神様を祀る太郎坊宮の上にある、太郎坊山こと赤神山。南峰は御神体で登れないが、北峰には登れる。岩戸山とのセットで周回するコースが人気。今回は5座を縦走した様子をレポート。
【行程】
市辺駅→船岡山→十三仏登山口→十三仏→岩戸山→小脇山→箕作山→休憩所→太郎坊山→太郎坊宮→太郎坊宮→入口階段→太郎坊宮前駅
私たちが挑戦しました!
師匠・低山トラベラー
大内 征さん
歴史文化を辿って各地の低山を巡る。ピークハントだけに囚われない、知的好奇心をくすぐる山旅の魅力を発信中。著書に『低山トラベル』シリーズ他。

弟子・低山ビギナー オーイシ
本誌インドア担当と言い続け、早○十年。自然は大好きだが疲れるのはキライ。**とサルはというように、高尾山のリフトが大好き。

08:30 縦走の全容がここに!

市辺駅に到着~!

滋賀県で最古級の鉄道。太郎坊宮の最寄りは太郎坊宮前駅だが、縦走のため隣の市辺駅へ。カラフルな車両が可愛い。
09:00 フォームチェック後出発

阿賀神社で登山の無事を祈り、出発。

まずは携帯アプリyamapでルート確認。直近の記録を見ると、道の状況などがわかり参考になる。
09:15 船岡山で足慣らし

なだらかな道が続く船岡山で技量を測る。「一歩ごとの高低差をなるべく小さく。腕は振り回すより前で組んだほうが楽だよ」と師匠。
09:30 十三仏登山口から本格スタート!

田畑のなかを抜け、岩戸山十三仏へ。手前に見えるのが岩戸山で、その後方が小脇山。天竺はまだまだ遠いのである。

十三仏までは新四国八十八箇所霊場になっており、不ぞろいの石段が続く。麓は、朝は日当たりがいまいち。

160ほどの石仏が道々に祀られていて、神聖な空気が漂う。巨石に紅白の布が巻かれているのが印象的。
10:20 巨岩に刻まれた十三仏と戯れる

ひたすら石段を登ると、石垣の上にそそり立つような御神体の巨岩が! ふたつの巨岩の間には祠があり、ここに岩戸山十三仏が祀られていて、春の法要のときだけ観られる。
10:30 岩戸山の見晴らし台でしばし鉄道風景を堪能

展望台でひと休み。20分ごとに足を止めて足休めをしてきたので(師匠の配慮)、結構余裕!? 座って電車を眺めながら1分程度休憩。
鉄道見るならここ!

さらに岩の間を進んでいくと、頂上に到着。右手に東海道新幹線、左手に近江鉄道を眺められ、八幡山の向こうには琵琶湖も見える。

11:35 琵琶湖を望む小脇山へ

373.4mの最高峰。ここまでくると新幹線は見えないが、琵琶湖は見渡せる。前方に目指す太郎坊山が見えてきた。
12:00 植物観察しつつのんびり歩を進める

一度下って、少々登ると、尾根道らしい歩きやすい道が続き、周りの植物を観察する余裕が生まれる。
12:20 箕作山で尾根筋を振り返る

373mの箕作山到着。太郎坊山まであと一歩。弟「空気が薄い気が…」師「アルプスのような高山じゃないから……」


13:00 念願の太郎坊山到着〜!

一般的なコースタイムより、1時間ほど遅れて到着。まだ日があるので問題なし。

13:40 太郎坊宮に勝運の神様を詣でる

本殿に向かう際に通る夫婦岩。岩と岩の間は80cm。

勝運の神が祀られている本殿。

急斜面の岩場に据えられた、高さ13mの舞台。

見渡す限りの階段。

鳥居がズラッと並んだ表参道の眺めは圧巻!
742段の階段を転げ落ちないよう、疲れた足で慎重に下る。
14:30 太郎坊宮前駅にて縦走完遂?!

太郎坊山登山口から10分ほど歩けば駅に到着。ヘロヘロでもすぐに帰路に就ける。
撮影/作田祥一
▼参考記事
比叡山|848m

山全体が世界遺産・延暦寺の境内。古来、修行の場として知られる。比叡山は総称で三角点は大比叡にある。厳かな雰囲気とともに京都の町並みと琵琶湖の自然美、両方を楽しめる。
ルート
叡山ケーブルケーブル比叡駅→つつじヶ丘→大比叡山→智証大師廟→根本中堂→坂本ケーブルケーブル延暦寺駅

伊吹山|1,377m

山頂からは琵琶湖、比叡の山々などが一望できる。高山植物の最盛期である初夏から秋にかけては、お花畑を歩いているような気分に。麓からの登山道は現在通行止め。山頂駐車場から山頂へ。

4月からはヤマブキソウ、ショウジョウバカマ、イブキシモツケなど見ることができる。
▼参考記事
和歌山県のおすすめ登山スポット
絶景の岩景観が広がる「ひき岩群」や、ユネスコ世界文化遺産に登録された「高野山」など、和歌山ならではのおすすめ登山スポットを厳選して紹介。
(BE-PAL 2023年11月号、2024年6月号より)
和歌山県のおすすめの山はこちら
ひき岩群|127m

「街から10分、登山口から20分で360度見渡せる絶景あり。絶壁の不思議な巨岩群も見もの。みかん畑が見られるのも和歌山ならではの景色です」
▼参考記事
高野山|800m
明治初期まで女人禁制の山だった。弘法大師空海の御廟を拝みたい女人信者のためにできた道を「女人道」といい、魔尼山・楊柳山・転軸山の高野三山を回るコースとなっている。
▼参考記事
三重県のおすすめ登山スポット
三重県と滋賀県をまたがる「藤原岳」は、日本三百名山・関西百名山・花の百名山に選定されている人気の山。日帰り登山がしやすい山としても人気なのでぜひチャレンジしてみよう。
藤原岳|1,140m

藤原岳は、1,000m級の山が連なる鈴鹿セブンマウンテンのひとつで、東海エリアでは人気の山。僕が暮らす名古屋市内でも、少し高い場所にいけば、養老山地の向こうに藤原岳の頂を望むことができる。毎日のように散歩している自宅近くの丘からも見えるので、いつか登ってみたいと思っていた。
ガイドブックには、「初心者向き」と書かれていた。しかし、ネットでルートを検索し、地図アプリで標高差や距離などを調べると、斜度も距離もそこそこあることがわかった。今回歩く「大貝戸ルート」の参考タイムは、約6~7時間。休みを多くとりながら、ゆっくり歩いても明るいうちに下山できるよう、余裕を持って早朝にスタートすることにした。

当日は、暗いうちにクルマで自宅を出発。藤原岳登山口にある無料駐車場には、6時30分過ぎに到着した。しかし、40台ほど停められる駐車場はすでに満車。そこから2~3分のところにある藤原岳観光駐車場に移動することに。観光駐車場は、登山口駐車場より広く、到着したときには空いていたが、準備をしている間に、続々スペースが埋まっていった。人気登山スポットであることを実感した瞬間だ。

観光駐車場は有料だが、この日は無人で、料金箱に入れて利用するシステムだった。おつりが出ないので、あらかじめ小銭を用意しておくといい。
午前7時前に歩きはじめた。観光駐車場から徒歩約6分の藤原岳登山口には、休憩所ときれいなトイレがあった。登山者への配慮がうれしい。

その先、神武神社の横から、うっそうとした林間の登山道が始まる。道標には「藤原岳表登山道」と記されていた。


序盤から斜度がきつく段差も大きい。小石が散らばる地面には、根が張る箇所もある。晴れていても滑りやすいので、足元をしっかり確認しながら歩きやすいラインを選んで進んだ。「この急坂がどれくらい続くのか?」と少々不安になったが、しばらく行くと「二合目」「三合目」と道標がテンポよく現われ、悪いペースではないことを実感できた。親切な山道だ。



道幅が狭い区間もあるが、6合目を越えると斜度も少しだけ緩やかになった。8合目を過ぎると、眺望が開ける場所が次々と出現し、そのたびに景色を楽しんだ。朝日にキラキラと光る伊勢湾をはじめ、遠くには御嶽山、伊吹山を望むビューポイントもある。9合目付近まで歩くと、ゴツゴツした岩盤や、苔むした大きな岩が剥きだしになったワイルドな地形になる。鹿の鳴き声が聞こえたり、美しい花々やコゲラの姿なども見ることができた。歩くほどに自然の濃さを感じられる。


スタートから2時間30分ほどで、藤原山荘に到着した。頂上まではあと少し。山荘を覗いてみたが、無人で売店などもない。今は避難小屋のような存在らしい。その先に道があったので、山頂とは反対の天狗岩方面へ歩いてみた。
するとすぐに予想もしなかった絶景が広がっていた。なだらかな丘陵地帯は緑の草や鮮やかな花に包まれ、その間にポツンポツンとむき出しになった岩が点在する。青い空と相まって、まるでアルプスの少女ハイジが登場しそうなメルヘンな景観だ。山羊がいないのが不思議なくらい。
しかも、眺望が開けた平らで広い場所もある。混み合う山荘から近いのに、そこにはなぜか人がほとんどいない。



山荘近くにはトイレもあり、その付近からは人も増えてきた。山頂に繋がる道はゆるやかなカーブで傾斜も緩い。目に入る景色も穏やかで、誰もが訪れたくなることが実感できる絵に描いたような美しい山道だ。草原のように見えた大地を覆うグリーンは、よく見ると苔の仲間だった。なんて生命力にあふれる景色なんだ。
いよいよ山頂へ到着。景色は一変し、そこには大きな岩がゴロゴロしたワイルドで山頂感満載の景観があった。山頂を示す3枚の看板を見ると、「標高1,144.8m」「標高1,140m」「標高1,120m」と、なぜか記載された標高がバラバラ。いったいこの山の標高は?


山頂付近は狭いが、周囲をぐるりと見渡せる眺望は、このルートでナンバー1。鈴鹿セブンマウンテンの竜ヶ岳、御在所岳のほか、滋賀の名峰伊吹山と琵琶湖、四日市や伊勢湾も見渡せる。

帰りは、上りルートをそのまま引き返した。道中、分かれ道も少なく、道標も多数あり、人も多いので迷う心配はない。しかし、斜度が急で、段差が大きいために、上りよりも下りの方が格段に歩きにくい。約7~8割の人がトレッキングポールを使って歩いている理由が、帰路にして分かった。
帰り道は、トレイルランナーや、すれ違いで上ってくる人も多く、思いのほか時間がかかった。休み休みゆっくりと歩きながら、約3時間かけて無事に下山。観光駐車場に帰着すると、ほぼ満車。早めに出かけて正解だった。

所要時間は約6時間、歩いた距離は約8.8km、獲得標高は1,062mだった。実際に歩いてみて、低山気分で気軽に行くような山ではないことがわかった。道もわかりやすく、登山技術はそこまで必要ないかもしれないが、体力はそれなりに必要だ。途中、トイレはあるが水場はない。「初心者向き」というより、「中級者向き」か「初心者が中級者にステップアップするためのチャレンジングなルート」ぐらいの表現が適切ではないかなと感じた。
とはいえ6時間ほど歩くだけで、大きな達成感を味わえ、変化に富んだ眺望や、美しい花や野鳥を愛でることもできるのだから、素晴らしいパフォーマンスの山ではないか。名古屋市内からは高速道を使えば1時間前後でアクセスでき、登山口周辺には駐車場もある。さらに三岐鉄道三岐線西藤原駅から登山口も近い。多くの人が訪れる理由がはっきりと分かった。
▼参考記事

















