
この記事では、萩の基本情報、種類や育て方、花言葉などを紹介します。萩について知りたい方や、これから萩を育ててみたい方は、参考にしてみてください。
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秋の七草の一つである萩は、日本に古くから自生するため日本での栽培が容易な植物です。枝垂れて咲く花姿が印象的で、季節感や風情を演出できることから庭に植える人も多くいます。
萩の花の基本情報
萩(学名:Lespedeza 英名:Bush clover)は、秋の七草の1つです。
秋の七草とは、女郎花(オミナエシ)、尾花(ススキ)、桔梗(キキョウ)、撫子(ナデシコ)、藤袴(フジバカマ)、葛花(クズ)、萩(ハギ)ことを指します。
万葉集の歌にも頻繁に登場することから、日本で古くからなじみのある植物といえます。
学名 | Lespedeza |
科・属名 | マメ科・ハギ属 |
原産地 | 東アジア(日本を含む)、北アメリカ |
花の色 | 赤紫、ピンク、白など |
草丈 | 1.5~3m |
英名 | Bush clover、Japanese clover |
萩の花が咲く季節

萩の花の咲く季節は、一般的に6~9月頃となります。品種によって、開花時期にはばらつきがあります。
早咲きなものは6月から、遅咲きなものは8月から開花することがあります。
6月:キハギなど、比較的早咲きの品種が花を咲かせることがあります。
7月:多くの萩の品種が咲き始めます。
8月:見頃を迎える品種が多くなります。
9月:一部の品種は花を咲かせ続け、日本の秋の風物詩として親しまれています。
萩の花の育て方スケジュール
植え付け
萩の植え付け適期は、厳寒期を避けた落葉期の2月~3月、もしくは11月~12月です。
根付くまでは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
剪定・切り戻し
10~11月、花後に大きく切り戻します。
翌春に伸ばした新しい枝に花を咲かせるので、思い切って剪定しましょう。
株元まで切り戻すことで、コンパクトに管理することができますが、あくまで状態を確認してからがおすすめです。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、厳寒期を避けた落葉期の2月~3月、11月~12月に行います。
一回り大きな鉢に植え替えましょう。
萩の花の花言葉
萩の花言葉は、「思案」「内気」「柔軟な精神」の3つがあります。
一つ一つの花が小さく、垂れた枝先に花が付いていてうつむいているように見えるところが「思案」や「内気」といった花言葉にぴったりです。
さらに、細くて柔らかいなかでも、たくましさを感じる萩の茎から「柔軟な精神」という花言葉がついたと考えられています。
萩の花の種類

萩には多くの種類があります。品種ごとの特徴を紹介するので、育てる際の参考にしてください。
種類①ヤマハギ
一般に萩というと、ヤマハギのことを指します。
日本全国に自生している野趣あふれる姿が特徴で、後に紹介するミヤギノハギやニシキハギに比べると繊細な雰囲気を醸し出します。
花は赤紫の明るい色ですが、遠目ではあまり目立たず、庭にナチュラルな雰囲気を出したい場合などにおすすめです。
種類②ニシキハギ
ニシキハギも、全国で栽培されている園芸品種の1つです。
よく分岐し直立した茎が特徴で、ミヤギノハギほど下に垂れて咲くことはありません。
白やピンクなどの2色で構成されていることが多い美しい品種で、葉の両面に毛があるのが最大のポイントです。
種類③ミヤギノハギ
別名を夏萩ともいうミヤギノハギは、園芸用として最も広く栽培されている種類です。
夏の間から花をつけることや、見栄えの良い赤紫色の花を多くつけることで人気があります。
一般的なヤマハギに比べて茎が長く、開花期には地面につくほど垂れて咲く優雅な姿も特徴です。
萩の花の種類に似ている花
「~ハギ」という名前が付いていても、ハギ属ではない植物もあります。
知っていれば、周りから一目置かれるかもしれません。
種類①ミソハギ
ミソハギはミソハギ科の多年草であり、7~8月頃に開花します。
ハギとは全くの別種ですが、ミソハギの赤紫色の花をハギに見立てたのではないかと言われています。
種類②ヌスビトハギ
ヌスビトハギはマメ科ヌスビトハギ属の多年草であり、花期は7~10月頃です。
種子が盗人の足跡に似ているからその名がつけられたようですが、淡い紫色の花が可愛らしい野草です。
種類③センダイハギ
センダイハギは本州北部の海岸などに自生する多年草であり、花期は5月~8月です。
名前にハギと付きますが、ハギとは似ても似つかない見た目で、黄色の花を咲かせます。
萩の花を愛でる!特徴を知って育ててみよう!

萩も含めた秋の七草は、春の七草のように食べられる花ではありません。
その花姿を愛で、香りを楽しみ、秋を感じる、季節の移ろいと情緒を楽しむことを目的としています。
日本の風情と情緒を感じることのできる萩。特徴を知り、育ててみてはいかがでしょうか。