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たっぷり積めて経済的!軽バンの特徴
軽バンは、荷物を積載して移動することを主目的に開発された軽自動車。ワンボックス型でスペースが広く、車内が汚れても清掃しやすいため、キャンプやアウトドアレジャーにも使いやすい。
荷物の持ち運びにおいて圧倒的な容量

遠慮なく積み込める。
軽バンがアウトドアで重宝される一番の理由が、他種と比較して圧倒的に優れている容量。
筆者は家族4人と愛犬1頭でキャンプに行くが、荷物で車内が埋まってしまうなどということはない。積み込み時も、積み下ろし時も、スペースに余裕があるので難なく行うことができる。
シートをフルフラットにすることが可能

フラットな荷室を簡単にセットできる。
軽バンの“標準装備”とも言えるのが、シートを倒してフルフラットにできるという機能。フルフラットにすれば大量の荷物を積み込めるだけでなく、1人なら車中泊にも対応できる広さを確保できる。
清掃が容易なシートを敷いておけば、車内のメンテナンスをするのも簡単になり、積極的に汚れた荷物でも載せることができ便利だ。
ランニングコストが小さい
軽バンがアウトドアユーザーに選ばれる理由のひとつに、他種に比べてランニングコストが小さい、という点がある。自動車税や車検をはじめ、タイヤなどの消耗品も安価で、経済的だ。また、耐久性もあるため寿命も長い傾向にある。
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軽バンはアウトドア仕様のカスタムにも最適

上の空間を活用して収納スペースを確保。
軽バンはその目的に合わせ、荷物を柔軟に積載できる。荷物をかけるフックを取り付けたり、棚を新設したりと、広いスペースとワンボックス型を生かしたカスタマイズが可能だ。
筆者は、突っ張り棒で上部にスペースを作ったり、カーテンをつけたりしている。
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カスタムも可能なおすすめ軽バン3選
ホンダ|N-VAN
アイデアが詰まった遊べる商用バン
運転席以外のシートを床下に収納できるため、遊び道具をたくさん積むことができる。また、多彩なシートアレンジで、車中泊は快適そのもの。 全グレードに先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」を標準装備しているのもうれしい。
【+STYLE FUN/FF】
●ボディーサイズ:全長3,395×全幅1,475×全高1,945mm
●車両重量:960kg
●最低地上高:155mm
●最小回転半径:4.6m
●WLTC燃料消費率:19.2km/L
問い合わせ先:ホンダ
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スズキ|スペーシア ベース
コスパに優れ、限られた空間に機能を凝縮した軽自動車は、外遊びグルマとして最も身近な存在。スズキの人気モデル「スペーシア」のなかでも車中泊に特化した派生モデルを、記者・櫻井と編集・早坂がレビュー。
ドレスダウンでギア感アップ!

乗用ワゴンのスペーシアをベースとし、グリルやホイールはブラック塗装されている。

また、車体側後方の窓がなくなり、ボディー同色のパネルが付く。おかげでギアのイメージが増した。
早:今回テストしたスペーシア ベースはその名のとおり、“自分だけの移動基地=ベースを作る”ことをコンセプトとしています。
櫻:それを可能にするのが、広いラゲッジを様々にアレンジできるマルチボード。棚板として高さを3段階に設定できるほか、立てて、ついたてにもできる。
早:マルチボードの上、中段使用時の耐荷重は最大12kg。実用性は高いです。
マルチボードで快適空間を作ろう

マルチボードを上段に設置した状態。ラゲッジ開口部は幅1,005mm、高さ1,115mmと広い。奥行きは2名乗車時で最大1,375mm。

荷物を降ろした状態を横から撮影。デスクワークをするときは、たたんだベンチシートが椅子として機能する。

マルチボードを中段に設置し、デスクワークに励む早坂。ラゲッジの壁には収納が付き、DIYでも使われる一般的なM6規格のボルトに対応する。
早:目的地まで運転をして、仕事もして、あとは外遊びに備えて寝るだけ……というときにもスペーシア ベースはしっかりと応えてくれます。マルチボードを下段にして左右の前席を寝かせるか、助手席を前にたためば車中泊モードに。床は広いし天井が高いので気持ちよく寝られますよ~。
櫻:機能に徹して過剰な装飾を抑えているのもいいね。そもそもスペーシア ベースは商用車。ワゴンではなくバンという扱いなので、後席はシンプルなベンチシートだ。1~2名使用を前提とした割り切った設計にDIYの余地がある。
快眠するための工夫を楽しもう

マルチボードを下段にして、助手席を前にたたんだ状態。段差が少なく、ひとりで寝るならこの方法がおすすめ。ふたりで寝る場合は、両フロントシートのヘッドレストをはずして背もたれを寝かせる。シートの厚みでできる段差をマットなどで解消すれば快眠できそうだ。
早:手を入れるとすれば、より快適な寝心地を追求するためにマットは導入したいです。あと使っているうちにマルチボードが傷だらけになりそうなので、クロスやブランケットも。いずれにしろ小物類は主張しすぎないデザインにとどめ、トーンを合わせて統一感を出したいですねー。

助手席を前にたたんでテーブルとしても使える。汚れを簡単に拭き取れる仕様だ。また、助手席の座面の下にはシューズなども収まるアンダーボックスも。
【スペーシア ベース XF(2WD・CVT)】
●ボディーサイズ:全長:3,395mm×全幅1,475mm×全高1,800mm
●車両重量:870kg
●最低地上高:150mm
●最小回転半径:4.4m
●燃費(WLTCモード):21.1km/L
問い合わせ先:スズキ
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スズキ|エブリイ
日本が誇る「軽バンの代表」ともいうべきロングセラーモデル。高い基本性能もさることながら、歴史の長い車だからこそカスタムパーツが豊富にあり、ベース車としてもおすすめだ。
問い合わせ先:スズキ
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車中泊もできる!実際のアウトドア向けカスタムを紹介
N-VAN DENALI
BE-PAL読者のあこぎひとさんが、愛車N-VANのカスタムを紹介。
クルマはホンダの「N-VAN」だが、「一見 N-VANに見えない」ところが最大のこだわり。
フロントグリルなどにDAMD(ダムド)の「DENALIフェイスチェンジキット」を組み込んでいる。そして車内は、一人用の簡易キャンピングカー仕様(車中泊仕様)にし、小さな空間を最大限に活用することにこだわっている。
ベース車は、「N-VAN +STYLE FUN・ターボ 4WD/CVT Honda SENSING 」、もともとは「クリスタルブラック・パール」という黒色。 それを「DENALI」のデモカーと同じ「バーガンディ」に全塗装し、「DENALI フェイスチェンジキット」などを取り付けている。

取り付けたのは、FAF(フォレストオートファクトリー)の「リフトアップスプリング」。
サスペンションにもこだわり、5センチのリフトアップをしている。
FAF(フォレストオートファクトリー)の「リフトアップスプリング」は、純正スプリングからリフトアップスプリングに交換することで、地上高が約3.5センチ高くなり、タイヤを一回り大きくすることでさらに1.5センチアップして、計5センチのリフトアップが可能になるというもの。車検対応品だ。
またホイールとタイヤを交換したことで足元ががっちりしただけでなく、見た目の高級感も増した。

DAMDの「DENALI シートカバー」を装着。
シートにはDAMDの「DENALI シートカバー」を装着。ピッタリフィットして、オリジナルよりグッとポップでおしゃれな装いになる。

N-VAN用にカットされた「ウッドフロアパネル」に、土足可という「店舗用クッションフロア」を購入し、自分でカットして貼り付け、横と裏にニスを塗って仕上げた。
筆者の場合、普段は運転席以外をすべてダイブダウンし、床下収納する。ダイブダウンした床の上は、フローリングのようにしている。

ベッドは、匠台ベース「N-VAN専用シングルサイズベッドキット運転席側用」。

荷室後ろには、N-VANに装備されているユーティリティーナットを活用して「折り畳みテーブル」を取り付けた。
問い合わせ先:ダムド
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簡単カスタム!軽バン用のおすすめキット
「N-VAN」純正アクセサリー
遊べる商用軽バンとして人気の『N-VAN』は、純正アクセサリーも豊富。まずは基本装備として、室内空間を上下2段に分けて使用できる「マルチボード」を付けよう。

下段に荷物を置けるので、足を伸ばして快眠できる。
家電を車内で使用するための外部電源入力キットやルーフキャリア、ウインドウメッシュなどもあると便利だ。また、外装の雰囲気を高めるドレスアップアクセサリーもテーマ別に揃う。

ウィンドウメッシュ。虫の侵入を防いだり、完全にではないが目隠しとなる。ただし道交法上、前席に装着しての走行はNG。

外部電力入力キット。オートキャンプ場などで外部電源を利用するための接続キット。ケーブルでつなげば、車内のコンセントが使える。

ラゲッジに荷物が収まりきらないときはルーフキャリアが大活躍。車内を広くして快眠しよう。許容荷重は15kgまで。

テールゲートメッシュ。車内の風の通りを良くするなら、テールゲートを上げるのが一番。虫が入るのを防ぐメッシュ仕様のカーテンがあると便利だ。写真は開けた状態。
問い合わせ先:ホンダ
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イージー・コンフォート・ベッドキット
N-VANをベースにした軽キャンピングカーや車中泊カーは既に数多く登場しているが、こちらはDIYで設置できるベッドキット。 ベッドフレームはN-VANに元から備わるユーティリティナットのネジ穴を有効活用して専用ステーを固定。
これによりベッドの一部が跳ね上げられる設計になっている。さらに、フロントシートのヘッドレストを外して専用のバーを差し込んでその上にベッドマットを置けばベッドが完成。

リアクオーターウインドウ横にある純正のユーティリティナットの穴を活用して、ステーを2本をボルトオンするだけ。ベッドマットは跳ね上げ式。

ヘッドレストを外し、穴に専用のバーを取り付けたらマットを載せれば完了。
注目はベッドの高さをLOW(フロアからの高さ645mm)/HIGH(同815mm)/SUPER HIGH(同915mm)の3段階で調整できるところで、ベッド下に置く荷物やシチュエーションで高さを自在に変えることができる。また、左右それぞれのベッド高を変えることも可能。

ベッドサイズは1830×1190mmと広々。耐荷重は左右それぞれ90kgまで。

状況に応じてベッド左右の高さ変更が可能。ベッド下には荷物がたっぷりと収まる。

もちろんシングルベッドの展開も可能。ベッド幅は595mm。

4人乗車時でもこのように荷室にベッドマットや荷物が収まる設計。
純正のフロアやシートの背もたれ背面を汚したくない人には「フロア床張り」、プライバシーの保護や断熱効果を求める人には「クオーターガラスボード&専用遮光カーテン」などもある。

別売りの「フロア床張り」があれば荷物をガンガン積載でき、純正のフロアを傷つけない。

「クオーターガラスボード」は小物の収納に便利。有効ボードなので、好みに応じてアレンジできる。
問い合わせ先:岡モータース
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EVERY little D.

フロアのベッドキットにルーフテント内とファミリーユースにも対応。
スズキ・エブリイに、カスタムメーカー・ダムドのボディキット「EVERY little D.」を装着した「EVERY little D. HAZEL edition」。ポップアップルーフやベッドといった基本の架装部分はキャンピングビルダー「ナッツRV」のものを採用している。
問い合わせ先:ダムド
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ぷちキャン
スズキ門真販売「カーショップアシスト」が企画したオリジナルキット「ぷちキャン」は、もともと車体にあいているサービスホールを利用して簡単に取り付け・取り外しができるというものだ。
エブリイだけでなく、日産・NV100クリッパーやマツダ・スクラム、三菱・ミニキャブなどにも搭載できる(キットにより対応車種、グレードは異なる)。

キットはいずれも国産の桐やアカマツを用いており、木の香りとぬくもりが心地いい。いくつか種類があり、写真は「ヴィラII」。
キットならDIYが苦手でも装着するだけ。簡単だし、自分で取り付けたという満足感も得られるのだが、気になるは電気関係だ。専用工具がないとせっかくキットのキャビネットにコンセントが付いていてもうまく接続できないのでは……と不安になるが、カプラーで接続するので心配無用。
また、マットは表と裏で硬さが異なる2ウェイ仕様、室内の簡易テーブルは取り外して車外でも使えるなどこだわり満載。オプションで外部電源やソーラー充電も用意されている。

バックドアに取り付ける小物入れ、遮光暗幕カーテン、網戸など安眠のためのオプションも用意。
問い合わせ先:カーショップアシスト(ぷちキャン)
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