さすがドバイ!砂漠の国で雪遊びができる!?【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
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    2024.09.23

    さすがドバイ!砂漠の国で雪遊びができる!?【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    さすがドバイ!砂漠の国で雪遊びができる!?【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    アラビア半島にあるアラブ首長国連邦のドバイ。世界一の高さを誇るブルジュ・ハリファなどの高層建造物やウォーターフロントの豪華リゾートで有名ですが、この【ドバドバ!ドバイ旅】シリーズのvol.1で紹介したように「砂漠」が国土の大半を占める国です。

    で~も。なんとこの国には「スノー場」まであるんです! 

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

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    【ドバドバ!ドバイ旅vol.5】もう「スノーリゾート」と呼びたい規模なんです!

    その場所の名前は「スキードバイ」。ドバイにある巨大ショッピングモールの一つ「モール・オブ・ジ・エミレーツ」の中にあり、同名のメトロ(とはいえこのあたりは地下ではなく高架を走る)駅からエアコンの効いた連絡通路とショッピングモール内を歩いて10分足らずで着きます。

    ショッピングモール内と聞いて「なんだよ~。結局は屋内スキー場じゃねえかよ~」と思われた方もいるかもしれません。はい、確かに室内です。でも私はここを「屋内スキー場」ではなく「屋内スノーリゾート」と呼びたい!

    正直言って「ドバイスキーって名称、どんだけ謙虚なんだよ~」とその奥ゆかしさに涙しそうになります。「そこらの屋内スキー場と一緒くたにされちゃうじゃん」と。というのはとにかくデカいのです、ドバイらしく。

    メインのゲレンデの上にさらにもう一つ角度が急な中級以上向けのゲレンデがあり、くの字型につながっています。つまりいちばん下からは最上部は見えないですし、逆もまた同じ。「全体を一望」できないほどデカいのです。

    左奥の先にあるのが中級者以上向けのゲレンデです。

    リフトや「Tバーリフト」(スキー板を雪面につけたままロープで引っ張り上げてもらうタイプのリフト。上記写真の左側にかすかに見えると思います)でそのまま最上部まで行くこともできますが、初級者はもちろんメインゲレンデの最上部で途中下車できます。

    最上部からの景色。つきあたりに見えるけど右方向へスロープが続きます。

    高低差は約85メートル。広さは約2.25ヘクタールと言いますから、東京ドームの約半分ですね。最長滑走距離は約400メートル。約2000人が一度に利用できるとのこと。

    ところが写真を見ていただいてもおわかりになるように、ゲレンデは意外と空いているんです。「混雑無縁ですべり放題」状態です。私が訪れたのは6月初頭で北半球の夏休みシーズンではないことも影響しているとは思いますが、スキーヤーもスノーボーダーもまわりを気にせず自由にシュプールを描いています。

    で~も。じつは人々はむしろ「ゲレンデ以外」に大勢いるのです!

    スキーやスノボ「以外」が目当ての人が多かった!

    それはどこかというと「雪遊び広場」的な場所。「スノーパーク」という名称で、ここに様々な雪遊びが集約されています。たとえばボブスレー。

    スタート地点。スタッフがご丁寧にも押し出してくれて、ものすごいスピード感!

    カーブも急でスリル満点!

    「林間コース」感を出していますが…正直言って景色を見る余裕はありません。

    そしてゴールへ。

    「車載カメラ」でも見てみましょう。ウソです、単にスマホを片手で持っただけです。

    このあたりはまだスピードが出ていないのでいいのですが。

    スマホを手持ちにしたことを大後悔の猛スピードと急ターン。

    ヘッドライトみたいに頭につけられる小型カメラがほしいと本気で思いましたよ。垂直洞窟探検(ドイツ・シュトゥットガルトとその周辺旅vol.3)で駆使していたアメリカ人のマロリー、元気かな?

    せいぜい20秒くらいの時間だと思いますが、到着したときはホッと一安心。でもすぐにまたもう一回やりたくなる。本当にアドレナリンがドバドバです!

    次に紹介する雪遊びは「ゾーブ」。

    あの直径3メートルほどの巨大なビニールの球の中に…。

    …入ります。

    中は直径1.8メートルくらい。つまり中と外の間に60~70センチほどの空気の層があって、それが衝撃を和らげてくれます。

    蓋を閉めたら係員の人が外から押してくれて。

    スロープをころころと転がります。

    ボールは「滑る」のではなく「転がる」ので、中にいる人間は左右に動かされ、「どっちが上だかわからない」みたいな状態になります。

    次に紹介するのが「そり滑り」なのですが、普通とはちょっと違います。

    乗るのはこれ。ウォーターパークの巨大スライダーで使うゴムボート的なやつ。

    傾斜のついた動く歩道みたいなものでスロープの上にあげているところです。

    スロープの上で穴の部分にお尻に入れます。再び車載カメラ(状態の手持ちスマホ)から中継。

    このまま下まで「ヒャッホー!」と爽快にすべります…と思っていたのですが、ん? なんで後ろから押されないんだ? ああ、係員の人が紐で引っ張ってくれるのかと思いきや。

    陸上競技のハンマー投げみたいな感じで遠心力を使って動かされ…。

    …スロープを猛スピードで下りながら横方向にもクルクルと数回転するというアトラクション! 全然「ヒャッホー!」ではなく「ウワ~ッ!」とか「ギャー!」と叫んでしまう感じですが…終わったらもう一回やりたくなのはこれまた同じ。

    ボブスレー以上に「ヘッドライトみたいに頭につけられる小型カメラがほしい」と思いましたよ、マジで。それとこの記事では動画が貼れないのが本当に残念。画像じゃなかなか迫力が伝わらない。

    ちなみにこれらのアトラクションはすべてゲレンデ下の「スノーパーク」にコンパクトにまとめられているので、あちこち長距離移動する必要はありません。

    「スノーパーク」の全景を撮ろうしたのですが無理でした。とにかくギュッとまとまっています。

    でもみなさん。なんで「ゲレンデ」よりも「スノーパーク」に人が集まっているのかおわかりになりますか? 答えは最後にお伝えしますね。

    ゲレンデ上を滑空するジップロープも!

    さてスキーやスノボ、そして今まで紹介してきた雪遊び以外のお楽しみもあります。それは空中につなげられたワイヤーにぶら下がってゲレンデの上を滑空する「ジップロープ」。

    はい、こんな感じですね。

    そしてこのジップロープはゲレンデの中腹、リフトの「中間駅」からスタートするのですが、そこにはなんとオシャレなカフェも。

    ねっ? まさにスキーリゾートという感じでしょ?

    リフトの先、ゲレンデの向こうに見えるのはリゾートホテル…ではなくショッピングセンターの中に入っているレストランの窓。

    まるでゲレンデ併設のスキーリゾートみたいな雰囲気ですよね。

    そういえばこの「スキードバイ」がある「モール・オブ・ジ・エミレーツ」というモール内には、「シェラトン・モール・オブ・ジ・エミレーツ・ホテル」というホテルもあります。そこに宿泊しながらスノーアクティビティーを楽しめば本当にスノーリゾートにいるような気分を味わえることでしょう。

    ちなみにショッピングセンターの通路からも「スキードバイ」の様子が見て取れます。

    さて最後に私がちょっとおもしろいと思った発見。いつもはどうなのかわからないのですが、この日「スキードバイ」で見たお客さんはアラブ系と東南アジア系(女性はヒジャブというマフラーで顔を隠していたのでおそらくインドネシアやマレーシアやシンガポールのイスラム教徒)がメイン。ショッピングモール自体はアラブ系とともに欧米人(白人)と中華系が多い印象だったのでちょっと意外でした。

    で、案内してくれた人に聞いたところ、「雪のない国に住む方々が雪そのものを楽しみに来ているんです。スキーとかスノボとかいう前に」。なるほど、東南アジアにもアラブの国々にも雪は降りません。中には「えっ! 雪って冷たいんだ!」と初めての雪にビックリする子どもたちもいるそうです。なんかほほえましい。

    ゲレンデよりもスノーパークに人が集まっているのはこういう理由からなのです。

    今回の訪問ではこのあとにドイツとオーストリアへの旅行が控えていたためスキーとスノボは自重しましたが(あっ、スノボはもともとやっとことがなかった。汗)、いつかまた来て滑りたいなと思いました。いや、またスノーパークで童心に帰って大はしゃぎしちゃうかな?

    5回にわたってお届けした「ドバドバ!ドバイ旅」はとりあえずこれでおしまいです。じつはドバイにはヨーロッパへの乗継で2泊したのですが、宿泊するホテルに到着してからチェックアウトするまでの滞在時間は睡眠も含めてわずか40時間。それでも5つも記事を書けてしまうほど楽しみドバドバのドバイでした!

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    ドバイ経済観光庁
    https://www.visitdubai.com/ja

    Ski Dubai
    https://www.skidxb.com/en-ae/ski-dubai

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係。

     

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