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箱根旧街道ハイキングコース
歴史と自然を満喫できる人気のコース「箱根旧街道」。「東京近郊ミニハイク」著者の若菜晃子さんが紹介します。(BE-PAL 2025年10月号より)

小田急小田原線箱根湯本駅からバスで畑宿バス停下車。バス停そばの一里塚から登山道へ。帰りは芦ノ湖畔の元箱根港からバスで箱根湯本駅へ。コースタイムは約1時間30分。
ハイキング開始

江戸日本橋からの距離を示す23番目の一里塚から旧街道に入ると、石畳が始まっています。
箱根旧街道は江戸時代(1618年)に造られた、湯本から須雲川沿いに畑宿を経て元箱根へと至る山道です。参勤交代の諸大名にも利用され、1680年には石畳が敷かれました。今では箱根新道を走る車の音が時折響いていますが、それさえなければ、江戸期とさして変わらない深い森のなかの静かな古道のまま。
一里塚からゆるやかに歩いていく先々で出合う石柱には西海子坂、バス停には橿木坂、涸れ沢には見晴橋と、往時をしのぶ名がついています。
晩秋にはあたりの木々から降り積もる落ち葉の合間に石畳が見え隠れしています。コナラ、エノキ、ケヤキ、ウリハダカエデ……石畳も石段も長い年月を経て、丸みを帯びたり、穴が空いたり、苔が生えたり、その古びた石の表面を高い梢から射し込む秋の光が明るく照らしています。ほんの数百年前までは、人はこうしてどこまでも、足で歩いて移動していたのです。
山根橋、甘酒橋、猿滑坂、追込坂。登ったり下ったりしながら車道に出ると、甘酒茶屋のバス停があり、一軒の茶屋がひなびた風情でひっそり建っていました。
湯飲みに注がれた甘酒は、江戸期から同じ製法で、米麹のほのかな甘み。甘いものの少ない時代、いにしえの旅人も厳しい山越えの楽しみに、大事にゆっくり飲んでいたのだろうかと思いを馳せます。
石畳はまだ続きます。温まった体で日陰になり始めた林を急ぎ足で下っていきます。木の間に芦ノ湖が見え隠れし、ざわめきが近くなると、ふいに湖畔に下り立ちました。
秋の夕日にまぶしく光る湖面がなぜだか懐かしいものに思われます。まるでどこか遠くから戻ってきたような幕切れでした。
数百年前から続く峠の茶屋でほっとひと息甘いもの

振り返ると木の間に麓の町が遠望。町並みの大小はあれども、いにしえの旅人たちもこの光景を見たのでしょう。

いつの時代も峠の茶屋は人々のよりどころ。甘酒のほか、うぐいす、いそべ、黒ごまのやわらかな力餅は歩いてこその味わい。

辛党には味噌おでんも。

鎌倉時代は湯本から浅間山、鷹ノ巣山、芦之湯へと続く湯坂道が使われていました。いずれも二子山をぐるりと迂回します。

下りの杉並木では街道上に空が細く見え、秋の雲が流れています。

山中にいたのは2時間ほどでしたが、芦ノ湖を目にしたときは安堵!
写真/若菜晃子
東京近郊ミニハイク 著/若菜晃子
電車で行けるハイキングルートを美しい写真で紹介。山って良いな、次はここ歩きたいなと感じる心地良いガイドブックです。おやつ情報も満載。
▼参考記事
天園ハイキングコース
神奈川を代表する観光地、鎌倉のハイキングコースを紹介します。自然豊かで距離が程よく、下山後の楽しみもあり、鎌倉を丸ごと堪能できる魅力満載のコースとなっています。
天園ハイキングコースは全長約5.5km。1時間半~2時間ほどで楽しめる、手軽なコースです。しかしながら、歩きごたえは十分。
今回は、実際に筆者が歩いたコースをお伝えしますが、天園ハイキングコースには複数の入り口およびルートがあるので、その日の気分やプランに合わせてチョイスすることもできます。
なお、天園とはハイキングコースの途中にあるビューポイントのことを指します。
そこでははるか昔から、鎌倉の街並みや太平洋のほか、相模・武蔵・伊豆・上総・下総・安房の六国を見渡すことができたといい、六国峠と呼ばれて親しまれてきました。
明治~大正時代の軍人・東郷平八郎もこの地を愛でており、「天国の園に遊ぶよう」と例えたことが、天園と呼ばれる由来になったそう。地名の由来を知ると、その地でのハイキングがより楽しく感じられるようになります。
ハイキング開始
1.北鎌倉駅から明月院側ハイキングコース入口へ
まず筆者が降り立ったのは、JR横須賀線の北鎌倉駅。駅からしばらく歩くと、明月院通りに出ます。
今回は、明月院通りからハイキングコース入口を目指して進みます。

道中ではおしゃれな建築物や、この時期ならではの深い緑をまとった木々が出迎えてくれます。

しばらく行くと、明月院側のハイキングコース入口が見えてきました。ここから天園ハイキングの始まりです。
2.勝上献展望台へ
ハイキングコースの入口から、まずは勝上献展望台を目指します。
道はしっかりと整備されており、案内板もあるので迷うことはないでしょう。

進んでいくと、別の入口からの道との合流地点に到着しました。
ここまで来たら、勝上献展望台まであと少し。足元には大きな石などもあったので、注意しながら進みましょう。

最初の目的地である勝上献展望台に到着しました。
天気が良ければ、富士山や相模湾を一望できる絶景ポイント。今回はやや雲が多く、富士山までは見えませんでしたが、それでも開放感のある景色を楽しめました。
3.鎌倉市最高峰の大平山へ
案内板に従い、さらに天園方向へ歩みを進めます。
勝上献から大平山まではおよそ2.1km。時間にして30分程度です。

大平山へ行く道はアップダウンも激しく、変化に富んだハイキングを楽しめます。
手軽とは言いつつも、なかなかの運動量で汗ばむほどでした。

また、途中には鎌倉のパワースポットのひとつである十王岩があります。
コースよりも一段高台にある大きな岩が目印で、3体の仏像が彫られており、一見の価値があります。
そのまましばらく歩くと大平山に到着しました。

鎌倉最高峰と言われるだけあり、開放感のある景色が眼前に広がります。
天園ハイキングコースではこの地点が一番標高が高いため、これから先は下りがメイン。ほぼ折り返し地点でもあります。

大平山から下りてすぐのところが、このハイキングコースの名前となっている天園のビューポイント。開けた広場のようになっています。
見晴らしも良く、近くには公衆便所があるため、休憩スポットとして利用するのもおすすめ。筆者が行ったときにも、他のハイカーたちが休憩していました。
4.ゴールの瑞泉寺入口へ
天園ビューポイントでの休憩が終わったら、瑞泉寺を目指して再び山道を歩きます。
途中に分岐がありますが、案内板に従って瑞泉寺入口へ進みましょう。

自然を満喫しながら歩くこと約30分。瑞泉寺入口に到着しました。天園ハイキングコースはここで終了です。
5.下山後は鎌倉を堪能できる!
今回は下山した後、さらに鎌倉駅方面を目指しました。
近くからバスも出ていますが、あえて鎌倉の街並みを眺めながら歩くのがおすすめ。
鎌倉には随所に観光名所や歴史を感じられるスポットがあるので、ハイキングとは違った楽しみがありますよ。

カフェやレストランも豊富にあり、休憩場所に困ることはありません。

筆者はとあるカフェに入り、ハイキング後のビールを楽しみました。このエリアでは、お店に入るほか、食べ歩きを楽しむこともできます。

また、鎌倉駅を中心に、おしゃれな洋服や小物などを扱うショップもたくさんあります。
センス抜群なアウトドアショップもあり、行くだけでも楽しめること間違いなし。ハイキング後に散策がてら、ちょっと寄ってみるのもおすすめです。
▼参考記事
陣馬山ハイキングコース
新宿から電車で片道約1時間のところにある「陣馬山(じんばさん)」。歩行時間が往復約4時間半とちょうど良い長さで、山頂からは大パノラマを楽しむことができるコースです。
神奈川県の北端にそびえる「陣馬山」。道中の森や里山風景が美しく、山頂からは、低山とは思えないほどの絶景を望むことができます。 神奈川県と東京都の境に位置しており、有名な「高尾山(たかおさん)」から縦走することもできます。 今回は、筆者が大好きな「栃谷尾根(とちやおね)コース」で登り、「一ノ尾尾根(いちのおおね)コース」で下るルートをご紹介します。
装備
陣馬山に登る上では、以下の装備があると良いでしょう。
- 登山靴
- ザック
- 雨具
- 水分
- 行動食
- ヘッドライト
これらは必需品。なお、ヘッドライトは緊急時用です。陣馬山は道が分かりやすく、初心者向けのコースですが、万が一道に迷って暗くなってしまったときのために、持参をおすすめします。 このほか、山頂は見晴らしが良いと同時に日差しが強いため、帽子や日焼け止めなどの紫外線対策アイテムもあると良いでしょう。アームカバーを付けたり、首に手ぬぐいを巻いたりするのもおすすめです。 また、トレッキングポールがあれば、登山道での歩行が楽になります。特にバランス感覚に不安がある方、登り下りに自信がない方は、トレッキングポールを持っていくようにしましょう。
登山行程
「栃谷尾根コース」から登り、「一ノ尾尾根コース」で下るルートの情報は、以下の通りです。
- 歩行時間(標準コースタイム):約4時間〜4時間半
- 歩行距離:約13km
- 標高差:約600m
ゆっくりと歩きたい方は、もう少し歩行時間が長くなるでしょう。また、山頂でたっぷり時間を取りたい方は、少し早めに歩くか、早朝から登り始めるといった工夫をすると良いと思います。 このコースは、序盤の里山風景が非常に綺麗なのが特徴。どこかほっとするような、穏やかな雰囲気を楽しめます。 登るのにおすすめの時期は、やはり新緑と紅葉のころです。鮮やかな木々の色合いに目を奪われること間違いなしです!
ハイキング開始
1.新宿駅から藤野駅へ
まずは新宿駅からJR中央線で高尾駅に向かいます。高尾駅に着いたら、JR中央本線に乗り換えて藤野駅で下車しましょう。
藤野駅が、陣馬山登山口の最寄り駅です。
2.藤野駅から陣馬山登山口へ
陣馬山登山口が見えたら、いよいよ登りが始まります!
藤野駅から、歩いて陣馬山登山口へ向かいます。歩行時間は約30分、ほとんど平坦な道路沿いを歩いていきます。路線バスもありますが、便数が少ないため、ウォーミングアップを兼ねて歩いていきましょう!
3.陣馬山登山口から里山エリアへ

陣馬山登山口と書かれた石碑の前に到着しました。石碑の横には広いスペースがあります。ここで靴紐を結び直したり、荷物を整理したりしておきましょう。

沢沿いの道を歩いていると、心地良い水の音が聞こえてきます。晴れの日には、川の水がエメラルドグリーンに輝きます。
まだまだ序盤ですが、その美しさについ立ち止まってしまうスポットです。

しばらく車道を歩いて、ゆるりと標高を上げていきます。ところどころ見える山並みがまた美しいんです。こちらも、つい足を止めて眺めてしまうスポットですね。

山道に入る手前では、美しい茶畑とその先に広がる山々に目を奪われます。
ここは、栃谷尾根コース上で筆者が一番好きな場所です。ぜひ、みなさんも堪能してくださいね。
ちなみに、茶畑は農家の方が一生懸命手入れをしている場所です。コースから外れて畑の中へ入らないようにしましょう。
4.山道に入って山頂を目指す

すでに見どころ満載の栃谷尾根コースですが、ここから森林歩きが始まります。
登り坂も勾配が比較的緩めで、たまに平坦な道もあります。まさに森林浴にピッタリの道です。
春は新緑で埋め尽くされ、秋には紅葉の赤色と常緑樹の緑色のコントラストを楽しめます。また、新緑の時季には植物が柔らかい色をしていて、心が浄化されます。
山頂直下では少し坂道が続くため、森歩きを楽しみながら、ゆっくり登ることをおすすめします。
5.山頂に到着、360度の大パノラマ!

山頂に着きました。その広大さに驚きます。登りで蓄積された疲労が一気に解放されるような達成感を覚えます。
嬉しいことに、山頂には、絶景を眺めながら食事ができる茶屋が3軒あります。
私は、「信玄茶屋」の山菜うどんとアイスコーヒーにハマっています。特に、アイスコーヒーがよく冷えていてとても美味しいんです。火照った身体に染み渡りますよ。
6.なだらかな一ノ尾尾根コースから下山

下りは、なだらかな一ノ尾尾根コースを通ります。
整備された歩きやすい道で、気軽に森林浴を楽しむことができます。家族連れに人気のルートですよ。
▼参考記事
はやま三ヶ岡山緑地ハイキングコース
都心から1時間程度でアクセスできる、神奈川県のはやま三ヶ岡山緑地。山も海も楽しめる見どころ満載のコースです。
はやま三ヶ岡山緑地は、神奈川県三浦半島の葉山町にある、自然豊かな県立公園です。はやま三ヶ岡山緑地からの富士山の眺めは素晴らしく、「関東の富士見百景」にも選ばれています。
はやま三ヶ岡山緑地には、標高約146mの大峰山を中心とした「真名瀬(しんなせ)コース」「つつじコース」「あじさいコース」といったハイキングコースがあります。
真名瀬コースは、真名瀬の海辺から登り始めるコースで、急登の階段が続きます。つつじコースは傾斜がゆるやかで、コース名の通りつつじの花を楽しみながら登ることができます。そして、あじさいコースはふもとの「あじさい公園」から登り始める、山頂広場までの距離が一番短いコースです。
標高が低いため、いずれのコースも登り始めてから30分程度で頂上広場まで到達することができます。
コースには丸太の階段やベンチ、あずま屋があり、道標もしっかりと整備されているため、小さなお子さんが一緒の家族でも安心してハイキングを楽しむことができますよ。
なお、途中にトイレはないため、事前に最寄りの駅などで済ませておくと良いでしょう。
筆者は、真名瀬コースから登り、山頂広場を経てつつじコースに下るルートを計画しました。
都心から1時間半で登山口に到着

真名瀬コースの登山口は、「真名瀬」というバス停から徒歩約5分で着きます。
真名瀬バス停へは、都心から約1時間のJR逗子駅、または京浜急行の逗子・葉山駅からバスで行くことができます。
東京からも神奈川からも交通の便がよく、スムーズにはやま三ヶ岡山緑地まで到着するため、その点も休日のハイキングにはピッタリだと言えるでしょう。
真名瀬のバス停から少し歩くと、住宅街の小道を進んだところにある熊野神社の横に登山道が見えてきます。登山口には、しっかりした案内板があるので迷うことはありません。

ハイキング開始
1.真名瀬コースから登り頂上へ

真名瀬コースは登山開始から階段が続きます。階段はしっかり整備されているので安心して登ることができます。
何段登ったか段数がわかるように、節目の段には100、200と番号が振られています。階段を登りきると尾根に出ます。

尾根に出ると、すぐに西峰疎林広場です。
ベンチとテーブルがあるので、階段を登って息が切れた場合はこの広場でひとやすみすると良いでしょう。
尾根道はとても歩きやすく、特に危険な場所はありません。お子さんがいる場合でも安心して歩けます。
登山道の両側には新緑が綺麗な広葉樹があふれています。

2.登り始めて30分で頂上に到着

登山を開始して、約30分で山頂広場に到着します。

山頂には屋根のあるあずま屋もあり、ゆっくり休憩できます。山頂広場からは葉山の海を眺めることができ、眼下には森戸海岸が。
筆者が登った日はあいにくのくもり空でしたが、晴れていれば美しい葉山の海を一望できるでしょう。
3.つつじコースから下山

頂上広場からは、あじさいコースとつつじコースに登山道が分岐しています。
先ほども紹介しましたが、あじさいコースは登山口にあじさい公園があり、歩行時間が最も短いコースです。一方のつつじコースは傾斜がゆるやかで歩きやすいコースです。
筆者は、つつじコースを進むことにしました。尾根道をしばらく進むとつつじコースの道標があります。道標に沿って進めば迷うことはありません。

尾根道を下ってしばらく歩くとコンクリートの小道になり、階段を歩いて下ります。
中腹には一般の家も見えてきて、下山が近いことがわかります。
頂上広場から30分も歩くと、あっという間につつじコースの登山口に到着しました。

つつじコースを下山後、住宅街を抜けると国道134号線に出ます。
ここには逗子駅行きのバスが頻繁に走っています。バスで逗子駅方面に行くのもよし、国道134号線を南に15分ほど歩いて一色海岸に向かうのもよしです。
一色海岸は浜辺が美しいため、登山後の海岸散歩もおすすめです。また、海岸の周辺には素敵なカフェもあるので、お茶を楽しむこともできます。
逗子駅に向かうには「旧役場前」のバス停を利用

つつじコースの下山後、JR逗子駅もしくは京浜急行の逗子・葉山駅に向かうには、「旧役場前」のバス停からバスに乗ります。
バスは頻繁に出ているので、長時間待つ必要はありません。
▼参考記事
明神ヶ岳・金時見晴パーキングコース
箱根の外輪山として数えられる明神ヶ岳。笹が生み出す黄金の道は、目で見ても、耳で聞いても癒される美しいコースです。山頂の展望も素晴らしいこの明神ヶ岳を、黄金の笹道を通るコースとともに紹介していきます。

明神ヶ岳は神奈川県南足柄市と箱根町の間に位置します。標高は1,169m。
箱根は、8万年前より度重なる爆発的な噴火で現在の形となりました。一帯はカルデラと呼ばれる鍋底状の地形となり、大噴火により中央が吹き飛んだ凹、その外壁となる凸部分で形成されています。
箱根のカルデラ地形の凸部分、鍋の縁にあたる外輪山の一つに数えられるのがこの明神ヶ岳。山頂から仙石原を見下ろすことができ、大涌谷を正面に見ることができる素晴らしい展望を持っています。
仙石原は、かつて源頼朝が「この地を拓けば千石ほどの米が獲れよう」と言い残したほどの豊かな土地で、いくつもの温泉施設や大規模なススキ草原が存在する一大観光スポットです。下山後に立ち寄ってみるべきでしょう。
※箱根周辺の歴史は南足柄市公式ホームページを参照。
迫力満点!明神ヶ岳の山頂景色
カルデラ地形の外輪山に数えられる明神ヶ岳は、山頂の素晴らしい展望と景色も魅力的です。
北側は金時山越しに大迫力の富士山、西側は仙石原と大涌谷、東側は丹沢山塊の山々を見ることができます。
堂々たる富士山を正面に!

明神ヶ岳山頂から北側は背の高い草木は無く、何にも邪魔されず富士山と金時山などの他の箱根外輪山を同時に眺めることができます。
大涌谷と仙石原を同時に見る絶景!

仙石原や大涌谷と明神ヶ岳は、カルデラの鍋底と鍋縁の関係。
真正面にはカルデラの中心となっている大涌谷とその噴煙を見ることができ、奥には仙石原の土地を見ることができます。
黄金の笹道を歩く!金時見晴パーキングコース
明神ヶ岳の山頂へ登るには、いくつかコースが存在します。
大雄山最乗寺から往復する王道のコースもありますが、今回筆者がおすすめするのは金時見晴パーキングから登るコースです。

おすすめポイントは登りやすいコースであることのみならず、迫力あるプチ稜線歩きや清々しい笹道などの美しさにあります。
ハイキング開始
1.美しすぎる笹の道を歩く

明神ヶ岳周辺には笹が大規模に群生しており、山体の多くの部分がそれによって黄金色に輝いています。
特に、このコースの前半部分は笹の群生地を通る黄金の絶景コースです。
さわやかな山の風が、にわかに笹をゆらゆらと波打たせ、心地の良い音を奏でています。素晴らしい癒しスポットです。
2.富士山を眺める笹の稜線

後半は背の低い笹も増え、展望のある尾根に出てきます。
山頂へ向かうには富士山を背にして進む必要がありますが、下山時には富士山に向かいながら美しい稜線を歩くことができるのです。
気になる難易度は?
金時見晴パーキングからのコースは、初心者でも登山装備と健康な身体があれば安心して登れるコースだと言えます。
山頂までは片道2時間20分程度と長くもありません。
金時見晴パーキング→5分→矢倉沢峠→2時間→大雄山最乗寺への分岐→15分→明神ヶ岳山頂
※コースタイムは国土地理院の地形図により算出。

しかし、崩落現場のすぐ横を歩く箇所や急登もありますので、気軽なハイキングとはいきません。
登山靴をはじめとした基本的な装備をそろえたうえで、登ることをおすすめします。
▼参考記事
大野山・御殿場線谷峨駅~山北駅コース
自然豊かな丹沢山域にある大野山は、気軽にハイキングをしながら山の美しさを目のあたりにできる場所として知られています。大野山を御殿場線谷峨駅から登り、山北駅に下山するルートをご紹介します。

丹沢の南西に位置する標高732mの山が、大野山です。 山頂一帯が県営の牧場であったという歴史があり、現在も民間で運営されています(観光牧場ではありません)。
標高1,000m以下の低山ですが、その眺望は登山道・山頂それぞれに優れており、つい歩みを止めては見惚れてしまうほど。登山道は幾つかありますが、今回ご紹介する御殿場線谷峨駅から山頂を目指し、登頂後に山北駅に向かって下山するルートが王道です。
丹沢の山といえば、低山でありながら急勾配の道が連続するルートが多いことで知られていますが、大野山は急勾配はほとんどないので、脚の負担が少なく歩けるのがポイントです。また、ルート上には木彫りがさり気なく置かれていたり、東屋でのんびり休憩できるなど、サッと登って下山する様な登山ではなく、山を歩き、自然をゆっくり感じながら登ることができるのも魅力。登山をはじめて色々な山に登ってみたい方、家族や友人を連れて山の魅力を伝えたい方、気軽に登ってのんびりしたい方など、様々なニーズに応えられる、それが大野山です。
登山口までのアクセス

東海道線で小田原・熱海方面に乗車。国府津駅で御殿場線に乗り換えて谷峨駅で下車します。東京駅から谷峨駅までの所要時間は約1時間40分です。 ※御殿場線はsuicaを使っての乗り換えができないので、切符を購入しておくか、国府津駅で一旦改札を出て再びsuicaで入場する必要があります。
ルートの難易度

難易度は初心者向きで、登山をはじめた方でも準備をした上で登れば安心して登れる難易度です。スタートから下山までの所要時間は約4時間で、途中の休憩を加えると約5時間です。 ルートは、登山道までの舗装路→登山道→山北駅までの舗装路に分かれています。いずれもしっかりした道標があり、地図は必携ですが迷いにくいです。また、大きな危険箇所はなく、露出した木の根や細かな段差はありますが、整った登山道が終始続きます。 このように怪我のリスクは低いルートですが、疲労感が出てくる下山開始時に唯一勾配が急な階段があり、足を捻ったりしないよう注意はしましょう。
登山の装備

ハイキング以上に対応した登山靴・レインウェア・ヘッドライト・速乾性のあるウェア・行動食や山頂時に食べる食事・水分・地図といった装備が必要です。頂上に近づくにつれ樹林帯から離れて日差しを直接浴びる場所も増えるので、防止やタオルといった対策もしておくと良いです。
ハイキング開始
1.谷峨駅から大野山へ

谷峨駅からスタートです。神奈川県といえばお隣は東京都で都心に近いエリアですが、タイムスリップしたかのような風景に、登山への気持ちも高まります。

登山道に向けて歩き出します。のどかな田園風景。まだスタートしたばかりなのに何度もシャッターを切ってしまいます。

橋を渡ります。なんだか渡るだけでもワクワクしますね。

橋を渡ったら舗装路を緩やかに登ります。

突然現れた登山道。気合が入ります。

登山道のはじめは樹林帯の中を歩きます。アスファルトと違って柔らかな土の感触が登山口を通して伝わってきます。

途中で舗装路に出ます。ここにはトイレがあるので、休憩がてら利用しておくと良いでしょう。

一休みしたら再び登山道へ。徐々に陽光が入るようになり、気持ちも弾みます。

再び舗装路に出ると小さな東屋があります。

東屋を過ぎてしばらくすると視界が開けます。山に来たな~と感じる眺望に、ここまでの疲れも忘れてテンションが上ります。

富士山も見えます。丹沢は至るところで富士山が見え、様々なシチュエーションの富士山が撮影できます。

見下ろすと、こんなに登ってきたんだなぁと感動に浸れるのが登山。ここまで来ると登りはほとんどなくなります。

山頂に近づいてきました。山頂一帯が牧場であった歴史もあってか、どこかのどかな風景が広がります。

2.山頂に到着
山頂に到着です。

山頂からは富士山、丹沢の山並み、丹沢湖などの眺望が広がります。山頂にはトイレやベンチがあり、休憩には最適な場所です。
3.山北駅に向けて下山

山北駅に向けて下山します。緩やかな下りの舗装路を歩きます。

山頂を過ぎてもこれほどの景色。下山するのがもったいない気分です。

登山道に入ります。急な階段。下りでは怪我の恐れもあるので慎重に。

樹林帯に入ります。一本道なので安心です。

下っていくと舗装路に出ます。ここで登山道は終わりです。
4.山北駅へ
山北駅までところどころに出ている道標と地図を見ながら歩いていきます。

かつての小学校。現在はカフェとなっています。

丹沢の名峰、塔ノ岳の登山口にいた2人組。突然いなくなったと思ったら、ここで再会できました。

国道246号線まで来ました。山北駅までもうしばらく歩きます。

御殿場線の線路。なんだか風情があって、電車が通るのをぼんやり眺めるのが好きです。

山北駅に到着です。お疲れ様でした。
▼参考記事
こちらもおすすめ!神奈川のハイキングスポット6選
雑誌『BE-PAL』(2023年11月号~2024年6月号まで)に掲載された特集より、おすすめのハイキングスポットをピックアップしました。
まだまだある神奈川のハイキングスポット
大楠山(おおぐすやま・241m)

コースタイム:2時間
バリエーションの違う5つのコースが整備されています。バスなどを利用すれば、アクセスもしやすい立地です。山頂からは三浦半島、伊豆半島、富士山、箱根連山、房総半島の大パノラマが!「かながわ景勝50選」にも選出されています。
▼参考記事
鎌倉アルプス(159m)

海に面した鎌倉を背後の三方向から囲んでいる山々は「鎌倉アルプス」と呼ばれ、人気のハイキングコースとなっています。 アルプスといっても、最高峰は標高159mの大平山(おおひらやま)。気軽に山歩きを楽しめるうえ、コース上では随所で深山の趣を味わえるんです。 山のふもとには、鶴岡八幡宮、建長寺、円覚寺、鎌倉大仏などがあり、その日の気分でコースを変え、さまざまな寺社を巡ることもできますよ。
▼参考記事
菜の花台展望台

サイクリストにはお馴染みのヤビツ峠(標高761m)。その道中にあるのが菜の花台展望台です。秦野市の町並みを一望でき、東側には遠く江ノ島も見えます。

小田急線秦野駅北口から県道70号を経てヤビツ峠を目指します。駅から約10km、ヤビツ峠まで約3kmの地点に菜の花台展望台(秦野市羽根1079-5)はあります。菜の花台展望台にはトイレと駐車場があります。
▼参考記事
高麗山(168m)

in 神奈川県大磯町コースタイム:1時間30分
高麗山山頂から湘南平という景勝地までプチ縦走でき、湘南平からは富士山を望むことができます。道中に現われる県指定史跡の横穴墓地も見応えあり。夏になると照ヶ崎にアオバトが飛来するので、ぜひ海岸にも寄ってみてください。
弘法山(235m)

in 神奈川県秦野市 コースタイム:2時間30分
低山で初心者でも安心して歩けるルートでありながら、富士山や丹沢の眺望が素晴らしい。駅発の駅終わりなので公共交通機関で行けるのも魅力です。
▼参考記事
鷹取山(139m)


in 神奈川県横須賀市、逗子市 コースタイム:2時間
垂直に切り立った岩石が特徴で、別名“湘南妙義”。標高こそ低いものの絶景で、晴れた日には東京湾や房総半島までよく見渡せます。山頂付近の岩山には巨大な磨崖仏が彫られていて、名所になっています。
神武寺とその仏教遺跡、ロッククライミングの練習場の石切り場など見どころと話題性も◎。東逗子駅から京急田浦駅への縦走コースも。
横須賀線 東逗子駅から4分
ルート 東逗子駅~神武寺鷹取山登山口~神武寺山門~神武寺山~鷹取山
写真/大内 征
▼参考記事

















