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    2025.03.26

    カナダのバンフで「雪渓谷」トレッキング!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    カナダのバンフで「雪渓谷」トレッキング!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    雪の上を歩くアウトドアアクティビティーというと「雪山登山」が思い浮かびますね。

    でも山頂を目指すだけではなく、渓谷歩きもまた立派なハイキング。というわけで今回は「渓谷ハイク」の「雪上版」を紹介したいと思います。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。相変わらず異常寒波の襲来で最高気温マイナス25度の極寒のカナダ・バンフ周辺からお届けします。

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    やってきたのはカナダ有数のスノーリゾートであるバンフから車で25分のジョンストン渓谷。世界遺産「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」の一部である「バンフ国立公園」内に位置しています。

    レンタカーでも来られますが、バンフ発のツアーに参加することも可能です。

    出発前にチェーンスパイクを装着。

    ちなみにこのスノーブーツは真夏のオーストラリアで必死になって探したもの。アウトドアグッズ店とかでは季節外れで店頭になく、通販で買おうかと一瞬考えたけど靴なので試着したく。で、見つけたのが「スノボ専門店」でした。

    日本やカナダ、そしてヨーロッパのアルプスなどにスノボに行く人たちのために真夏でも真冬用のグッズを取り揃えているわけですな。

    ちなみに「マイナス40度までOK」というのと「マイナス15度までOK」という2種類があって、値段は倍ほど違います。念のためと思って前者を選んだ大正解でした。

    というわけでこの日もマイナス30度くらいの中、歩き始めます。

    この鳥居の前でまず柏手を…じゃないですね。でも鳥居っぽい形。笑

    ミシュランのロゴマークも顔負けのモコモコ着ぶくれ隊が行きます。

    今回のジョンストン渓谷のトレッキングコース、雪の時期限定ではなく春夏秋も風光明媚なルートとして人気だそう。

    特に見どころは2つの滝。

    コースのほぼスタート地点にある看板。下の滝までは片道1.1キロメートル強で片道30分、2つ目の滝まで片道2.6キロメートル強で片道1時間です。

    ほぼ同じ場所にある標識。下の滝まで1125メートル。上の滝まで2435メートル。

    多少の違いは誤差の範囲。笑 ちなみにカナダは英語とフランス語が公用語なので、看板も二ヵ国語で表示。

    これもまたほぼ同じところにあった看板。

    「M1ってなんだよ!」とツッコミそうになりましたが、数字の1ではなくアルファベットのLの小文字ですね。「マイル」という意味。隣国アメリカからの観光客のためでしょう。で~も。

    「下の滝まで半マイル(約800メートル)、上の滝まで1.5マイル(約2400メートル)」とずいぶん数値が違っているような。笑

    気を取り直して進みましょう。

    夏とはまた異なる渓谷美

    じつは当初は上の滝までの雪道を「ナイトハイク」するツアーに参加する予定でした。ところが相変わらず最低気温マイナス35度の大寒波。危険ということでツアーが中止になり、昼間にショートバージョンのみで仕切り直しです。

    渓谷の中腹ほどに渡された通路を歩いていきます。

    渓谷の中腹を歩くという意味ではタスマニアの「ダックリーチ」に近いです。

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    ただし向こう岸まで、広いところでもせいぜい10メートルと幅はグッと狭いです。だがそのぶん水の流れは近くて夏場に来ても素晴らしそう。

    対岸に見えるのは氷瀑(滝が凍ったもの)でしょうか。

    ズームしてみると雪とは違う水色の部分がより鮮明にわかりますね。

    白い世界の中、そこだけ水色になっていてきれいです。ただ少し残念なのは上から見下ろしていること。滝と同様、「氷瀑」でも下から見上げたほうがずっと迫力はありそうです。

    とはいえ夏の流れる水とまた違った渓谷美。なんだか知らないですが巨大だか大噴火だか太陽の活動が急激に落ちたかで一瞬にして地球が凍りついたらこんな世界になるのかなと想像。それほど私たちが普段知っているのとは違う世界です。

    石膏で固められたようにも見えますが、もちろん全部雪が固まったもの。

    さらに進んでいきます。

    先ほどは渓谷の中腹にかけられた板の上でしたが、ここではほぼ川面に近い場所の地面を歩いていますね。

    雪のない季節だと、水面との距離があれこれ変わって楽しめそうです。

    川は完全に凍りついている…ように見えますが。

    氷が三角定規のように割れている場所がありました。

    写真ではわかりにくいですが水が流れているのが見えました。死んだように見えて、じつは川は息づいている。ある意味、自然の力を感じました。

    二手に分かれる場所。

    左は「上の滝」へのルートですが、今回は「下の滝」までなので右の道を進みます。

    すぐに橋が見えてきます。

    その橋の上から。雪の中にぽっかり空いて水が見えます。ここでも水は雪や氷の下で息づいています。

    ん? けど待て。「下の滝」という名称でしたが、これが滝つぼなのでしょうか? 滝が流れていないのはいいにしても「氷瀑」みたいなのは見当たらないし。

    とにかく橋を渡ってみました。すると。

    渡り終えた左側に小さなトンネルがありました。

    短いトンネルを抜けるとそこは…

    長さは5メートルもないくらい。かがみながら進みます。そしてトンネルの先は1畳ほどの小さなスペースがあり…。

    そこからは見事な氷瀑が見えるんですっ!

    こちらは滝つぼです。

    短いとはいえトンネルの向こう側に出たら現れる分だけ、さらにありがたみがある絶景です。

    こんなのを見たあとなので同行者のほとんどが「上の滝も見たい」とつぶやいたのですが、次の予定があります。今回は諦めて来た道をもどります、今回は。いつかまたきっとここに来る。そんな気持ちを胸に。

    帰り道、多くの観光客にすれ違います。この寒い中、よく来た。そして来た甲斐は充分にあるよ。

    枝に積もる雪も含めて見事な景色!

    スタート地点にもどってきました。

    何はともあれトイレです。すると…。

    トイレの建物に入った瞬間、ものすごく暖房が効いていてすごく温もりました。「ギリギリセーフ」で駆け込んだとき以外でトイレがパラダイスに思えたのはこのときが人生で初めてかもしれません。

    凍えるような寒さから逃れ、ぬくぬくの部屋に入る。それもまた厳寒の楽しみなのかもしれませんね。

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    カナダ観光局
    https://travel.destinationcanada.com/ja-jp

    アルバータ州観光局(英語サイト)
    https://www.travelalberta.com/

    Radventures(今回のジョンストン渓谷雪上ハイキングの催行会社)
    https://www.radventurescanada.com/

    Banff and Lake Louise観光局(英語サイト)
    https://www.banfflakelouise.com/

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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