「おいおいおい。コートダジュールっていったらビーチ一択じゃね?」という声が聞こえてきそうですが、答えは「ノノノノノン!」
どうも、オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
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【柳沢有紀夫の世界は愉快!南仏・ニース旅編1】
確かにコートダジュールは日本語では「紺碧海岸」と訳されるようにビーチのイメージが強いです。でも現地のガイドによるとニースやカンヌが属する「プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域」(フランスにある13の地域圏の一つ)の90パーセントが山や丘陵地帯なのだとか。
ちなみに今回同行してくれたガイドが最初にこんなジョークを披露してくれました。「この地方は平らなところがほとんどないんですよ。まあ空港ぐらいですね」。笑
ちなみにヨーロッパアルプスの南西の端にあたる部分もコートダジュールのビーチからわずかな距離。というわけで今回はハイキングなど、プロヴァンス=アルプ=コートダジュール地域の「山遊び」を中心にシリーズで紹介します!

青空の下の雪山を見るだけでテンションがあがります。
さてこの記事で紹介するのはニースの中心部から車で30分ほどの「サン・ジャネ」という城壁村。電車とバスを乗り継いでも最短50分ほどで到着します。
ここでネットフリックスの「オフラインラブ」をご覧になった方は、「ん? サン・ジャネ、聞いたことあるな」と思われたかもしれません。はい、スマホやパソコンを持たない見知らぬ男女が運命の相手を探す恋愛リアリティーショーです。
そこで出てきた「ドメーヌ・デ・オート・コリーヌ・ド・ラ・コートダジュール(Domaine des Hautes Collines de la Côte d’Azur)」という「ワインを天日干ししてまろやかにする」という手法を用いているワイナリーがあるのがこの「サン・ジャネ」です。ワイナリーは今回行った「城塞村」から2キロメートルほど離れていますが…。

さてまずは城塞村そばの道路沿いの見晴らし台へ。ここからバウ・ド・サン・ジャネ(サン・ジャネ山)とバウ・ド・ラ・ゴード(ゴード山)の2つが見えます。

標高はいずれも約800メートル。「バウ」というのは「山」のことですが、じつは一般的なフランス語ではなくてこの地方特有のプロヴァンス語なのだとか。
2つの山を両方回ると4~5時間。そしてサン・ジャネ山だけだとだいたい3時間ぐらいでいけそうです。

以前スイスの迷路村・ガンドリアをハイキングしたときも思ったのですが、ヨーロッパの家々の壁にアートが飾られているのは雰囲気があって好きです。
日本ではなんでないんだろ? あっても選挙ポスターかオロナミンCの大村崑さんやボンカレーの松山容子さんの看板くらい。……すみません、すみません。ちょっとタイムスリップしていました。
まずは城塞村とその周りを散策
山へ向かう前にこのサン・ジャネの城塞村をハイキングします。けど城塞村というのはその名の通り城塞になっている村。まわりは城壁に囲まれています。
ガイドの説明によると9~10世紀にまずは城だけできて、その後周りの村が広がっていったのだそうです。
ニースを含むこのあたりはローマ帝国の崩壊後から様々な国々に支配され、イタリアやスペインに統治されたことも。イタリアのサルディーニャ島やトリノあたりを収めるサルディーニャ王国から今のようにフランス領になったのは、さほど古いことではなく1860年です。
こうした丘の上の城塞村はこの地方だけで100くらいあるのだとか。
さて城内への敵の侵入を防ぐためにところどころに城門があります。


そんなにでかい城ではないのでファンタジーゲームとかにありそうな巨大な門ではなく、人がすれ違えるくらいです。

「迷路」や「展望台」と盛りだくさん!
また攻め込まれたときにも敵の侵攻を遅らせるように、城壁内はまるで迷路のように入り組んでいます。このあたりは日本の城とよく似ていますね。



さて最初とは別の「パノラマ・ド・サン・ジャネ」という名の展望台へ。



このエリアがいかに山がちなのかがわかりますね。
さてここで問題です! いきなりクイズコーナーが…。笑

幅は2メートル、長さは7~8メートルくらいあったかと思います。ヒントを出しましょうか。当時は女性たちが集まり井戸端会議に花が咲く場所だったとか。
さて正解は…。
↓
↓
↓
↓
↓
はい、「洗濯場」です。水は川から汲み上げたのだそうです。
バウ・ド・サン・ジャネ(サン・ジャネ山)へのハイキング!
城壁村での冒険ハイキングを終え、いよいよサン・ジャネ山へ。


途中でガイドが葉っぱをちぎって見せてくれました。小さくて毛が生えている葉っぱです。

水分の蒸発と寒さから見守るためにこういう形状になったそう。
温暖なイメージのあるコートダジュールですが、その内陸に位置するプロヴァンス地方では毎年冬から春にかけて地中海へ吹き下ろす冷たくて乾いた「ミストラル」という北西の暴風が頻繁に発生します。
冷たくて乾いたということで「空っ風」みたいな感じでしょうか。時速100kmを超えるというから、だいたい台風並みの強風です。それに対して葉っぱは表面積を小さくして、毛で温かさを保つのです。厚着して身をすくめる人間みたいですね。
もう一つ雨の少ない地中海ならではの葉っぱの形があるのださか。

こちらも表面積を減らして、蒸発と寒さから見守っているのだそうです。こういうことを知ることができるのもガイドと歩く楽しみです。
なんとオオカミ生息地帯へ!?
次に見たのはこんな看板。

なんと書いてあるのか知るためにGoogleレンズをかざしてみると、こんな表記が。「このあたりの農民や羊飼いはオオカミ、イヌ、オオヤマネコなどの襲撃から家畜を守るため番犬を使っている」
「えっ、オオカミがいるんですか?」。思わずガイドさんに聞いていました。「昔はたくさんいたのですが、一時このあたりでは完全にいなくなりました。でも1990年代ぐらいにまだ戻ってきました」
それはさぞ困っているだろうなと思ったのですが…。
「でもそれは悪いことではないんです。彼らが戻ってきたのは捕食する野生動物も増えたからです。つまり豊かな自然が戻ってきた証拠なのです。畜産農家はそれを番犬で守る。それは昔ながらの姿に戻ったというとこです」
この言葉には考えさせられました。


ちなみにこの登山道、そもそもは地中海で作った塩をロバなどで内陸部に運ぶためにつくられたのだそう。「シルクロードならぬソルトロードです」とのこと。


これが絶品でした。ガイドが教えてくれたようにこのあたりは山が90パーセント。海の幸以外に山の幸もおいしいのです。
【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら!
フランス観光開発機構
www.france.fr/ja
プロヴァンス・アルプ・コートダジュール地方観光局
www.provence-alpes-cotedazur.com
ニース・コートダジュール観光会議局
www.explorenicecotedazur.com
エールフランス航空
www.airfrance.co.jp




