アラブの旧市街に迷い込み「ミ・アモーレ」してみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
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    2024.08.25

    アラブの旧市街に迷い込み「ミ・アモーレ」してみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    アラブの旧市街に迷い込み「ミ・アモーレ」してみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    遮るものがない広大な砂漠、見てきました(ドバドバ!ドバイ旅vol.1)。遮ってくれる窓も手すりもない屋上から超高層ビル、眺めてきました(ドバドバ!ドバイ旅vol.2)。

    で、なにかを見ていないなあと思って気づいたのが、「アラブな街並み」! 「超近代都市」のイメージが強いドバイですが、東京における「下町」的なものを見てみたい。というわけで行ってきました。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

    ドバイの「砂漠」に行ってみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

    ドバイで壁も手すりもないビルの屋上を遊覧歩行【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

    【ドバドバ!ドバイ旅vol.3】超近代都市からタイムスリップです!

    いくつかある旧市街地のうち私が訪れたのは「アルシーフ地区」です。ここは2017年に開発されたとかで歴史的な建造物があるわけではないですが、「アラブの裏町」の雰囲気は存分に楽しめます。

    むしろ計画的に「再現」している分、超近代都市になる前そのままの姿を見ることができると言えるかもしれません。東京でいうと江戸時代や明治時代の建物を復元した「江戸東京たてもの園」みたいな感じ? こちらは移築しているわけではありませんが。

    ドバイ中心部から「アルシーフ地区」に行くには地下鉄に乗り、「Burjman駅」で下車します。

    Burjman駅の出口。この景色から「回れ右」をして歩いていきます。

    そのまま進んで駅から750メートル歩くと突き当り。

    こんな感じのところです。

    そこを左に曲がったところから「アルシーフ地区」はスタートです。

    薄い肌色というか「砂色」に統一された街並みです。

    メインストリート(と言っても歩行者天国)には頭上にシェード(日よけのための布)が張られているところが多くて暑さをしのげるようになっています。

    そのシェードも肌色で街並みと見事に調和しています。

    そしてついにアラブ人になってみた!

    建ち並ぶ建物はまさにアラブ世界で、いい感じです。そぞろ歩きをしていると頭の中でループを始めたのが、中森明菜のヒット曲「ミ・アモーレ」。…相変わらず感覚が古くてすみませんな。

    歩道の左右には店が並びます。

    私が訪れたのが夏の昼間で客が少ない時間帯だということもあり、暇を持て余した店の人たちによく声をかけられます。とはいえ「しつこい客引き」という感じでは決してないです。

    そんな店の人の一人から「アラブの服、着てみない?」と声をかけられました。ううっ、アラブの服か。「ドバドバ!ドバイ旅vol.1」で砂漠を訪れたとき、「ここで着たかった」と思ったアラブの服。だけど…。

    「ごめんね~。汗、かいてるから。買うかわからないし」。そう断っても「だいじょうぶ、だいじょうぶ。着てみるだけ着てみてよ」。

    「ワオッ! まるでアラブの王族じゃん! すげえ~! ビックリ~!」と見え透いたお世辞が砂嵐のように飛んできましたよ。笑

    はい、似合ってないのは自分でもわかります。ちなみにですがこうしたコスプレというか着替え系で今まで一番似合っていると思ったのが、東京の多摩センターにある「東京都埋蔵文化センター」で着た「縄文人の服」。笑

    あと鏡に映した自撮りをするときはカメラじゃくて鏡を見ることな、オレ。

    ちなみに値段を聞いたら服だけで150ディルハム(約6300円。20247月現在)だとか。あとであちこちの店先に並んでいる女性物の服を見たら10ディルハム(約420円)くらいで売っていたりしました。もちろん素材の違いなんかもあるんでしょうけど、何店舗かで確認したり値段交渉したりするが良いのかもしれません。

    まあ、試着してみてよくわかりました。この似合わない服は買っても着ないだろうなと。

    カラフルかわいいやお茶やお菓子や香辛料!だけど…

    次に声をかけられた店では各種のお茶を見せてもらいました。

    これは「ターメリック、レモングラス、パパイヤ、ジャスミンの花、緑茶」などが成分とのこと。

    お店の人によると「リラックスにいい」とのこと。

    次のお茶は「食べられるお茶」とのことで実際に試食させてくれました。

    「ブラックベリー、レモン、ストロベリーの花、その他のフルーツ」が中身。

    「ブラッドにいい」と言っていましたが…「血行促進」ということなのかな? 味もいいしちょっと魅かれたのですがふと思い出しました。私が住むオーストラリアの税関はとても厳しくて、特に工場でパックされていない「量り売り」系のものは没収されることが多いことを。というわけで泣く泣く諦めました。

    街中に警察署というか交番みたいなものもありました。

    ホテルもありました。なんだか遺跡に泊ったような気分が味わえそう。

    ここが「アルシーフ地区」のつきあたりです。

    店の前に並べられている香辛料とか菓子とか妙にカラフルでかわいいです。

    ディスプレイの仕方も秀逸。

    だけどさっき書いた事情で量り売りは…。涙

    女性物の服も。

    ちなみになんですが店員たちはみんな、「ニーハオ」と声をかけてきます。はい、中国語ですね。つまりは中国人が多いということでしょう。次回紹介する「ドバイモール」というショッピングセンターの中にも「China Town 唐人街」という表示があったし。

    そういえばオーストラリアのゴールドコーストにあって各国語のメニューを用意している観光客向けのレストランでも、昔は「ジャパニーズ? チャイニーズ? コリアン?」の順番で尋ねられたのに、最近は「チャイニーズ? コリアン? ジャパニーズ?」になったな。海外で日本人の存在感がどんどん薄れている気がします。

    裏通りもぜひ!

    さてところどころに無造作に置かれている古い道具も妙に味があります。

    実際に使うのではなくこれも雰囲気を出すためのディスプレイなんだと思います。

    そして見つけたのが「アリババと40人の盗賊」たちが実際に使っていたという壺。

    もちろんウソです。あれ、創作ですし。

    この「アルシーフ地区」、メインストリート以外にもところどころに裏道があるので帰りはそっちを中心に歩いてみました。

    観光客の姿が見えない分、「ミ・アモーレ」感がさらに増します。

    「迷い込んだ感」は裏通りの勝ち。

    レストランの玄関前では人形たちが門番をしていました。

    表情がどことなくユーモラスです。

    行き先がわからない階段があるとつい登ってみたくなる私です。その先でみつけたものは…。

    …単にレストランの2階席でした。笑

    友だちのフォトグラファー兼映像作家がインスタのリールとかで「カメラの前を横切る自分」と動画を効果的に使っていて結構かっこいいなあと憧れていたので、スチール写真ですが真似してみました。

    猫背だと全然ダメ。涙

    「ドバイクリーク」という運河も見えます。

    一瞬、「砂漠の国に運河?」と思ったのですが…海に面しているのだから簡単につくれますね。笑

    旧市街から眺める川向こうの近代都市。運河を行き来するのは豪華クルーザー。

    それが逆に「タイムスリップ感」を出してくれています。

    冒頭にも書きましたがこの「アルシーフ地区」は伝統的な街並みを「再現」した地区。この隣には実際に古くからある街並みの「アルファヒディ歴史地区」があるそうです。そっちもいつか行ってみたいな。

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    ドバイ経済観光庁

    https://www.visitdubai.com/ja

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係。

     

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