キャンプにおすすめのブーツ22選!防水や冬用の機能的モデルをチェック | フットウェア 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    フットウェア

    2024.01.27

    キャンプにおすすめのブーツ22選!防水や冬用の機能的モデルをチェック

    キャンプを快適にしてくれるアウトドアシューズ。とくにトレッキングブーツ、レインブーツ、冬にはスノーブーツなどがキャンプにはおすすめだ。ぬかるみや足場の悪い場所、急な天候の悪化にも対応してくれる。アウトドア雑誌『BE-PAL』による厳選や全国アウトドアショップのベストバイ、アウトドアライターによる実際のレビューなど、キャンプで活躍する人気のアウトドアブーツをたっぷり紹介する。

    キャンプにアウトドアブーツがおすすめの理由

    キャンプを安全&快適に楽しもう

    キャンプでは普段使いのシューズではなく、メリットが多いアウトドアシューズの着用がおすすめ。アウトドアシューズなら、防水性や耐久性、防汚性など、キャンプを行なう環境下で快適に過ごすのに必要な機能が揃っている。

    芝生などが整備されたキャンプ場であれば、普段使っているスニーカーやサンダルでも問題はないが、未整備の道や不安定な足場を歩く場合は、けがにつながる可能性がある。また、急な天候の悪化にも対応しにくい。

    ソールが硬くグリップ力に優れたアウトドアシューズは安全性も抜群で、石や草木によるけがや転倒を防いでくれる。ぬかるみや足場の悪い場所があるキャンプの場でも、浸水や汚れを気にせず安全・快適にキャンプを行なうことができるよう、キャンプに適したシューズが必須だ。

    また、キャンプでは必ずといっていいほど靴が汚れるため、キャンプ用のシューズを用意した方がコスト的にもお得。

    ▼参考記事
    キャンプにおすすめの靴8選。普段使いもできるおしゃれな靴を紹介

    キャンプに最適なアウトドアブーツの種類と選び方

    アウトドアシューズのカットの種類をおさらい

    ローカット

    ローカットのシューズはくるぶしより下の部分でカットされており、足首が動かしやすい形状。着脱が非常に簡単で軽量のため、アウトドアシーンでアクティブに活動できる。

    両手に荷物を持っていても、スムーズにテントに出入りが可能で、普段使いのスニーカーに近い感覚で歩ける。比較的平坦な自然歩道や林道を歩くのに最適で、長時間履いても足が疲れにくいのが特徴だ。

    近年は普段使いできるタウンシューズのようなデザインも増えていて、キャンプだけでなく市街地でも使用できるのもメリット。しかし足首の保護は万全でないので使用シーンによっては捻りやすく、また砂利や小石などが靴の内部に侵入しやすいというデメリットもある。

    ミドルカット

    ミドルカットの丈はハイカットとローカットの中間で、くるぶしが隠れるのでローカットシューズよりも足首を固定できる。けがの防止や小石などの侵入を防ぎやすく、足場が悪い場所でのキャンプや山道にも対応が可能だ。

    ハイカットよりは足首の固定感がなく、さまざまなアウトドアシーンやアクティビティーにも適している。全体的にソールがやわらかく、キャンプ初心者でも履きやすいのが特徴だ。

    幅広く柔軟に対応できるカットの高さのため、足場が不安定な場所を長時間歩いたり、作業したりするのにおすすめ。ただし、ローカットよりも足が疲れやすい点には注意しよう。

    ハイカット

    ハイカットは足首を覆う丈の高さがあるため、足首が完全に固定され、保護力が格段に向上する。舗装されていない道や険しい山道でも靴の中に小石や砂利の侵入がなく、悪天候や水場でも浸水しにくいのが特徴。捻挫などのけが防止やサポート力を最優先に考える場合はハイカットがおすすめだ。

    しかし着脱の都度、靴紐を解く必要があり、テントに出入りする機会が多い場合は時間と手間がかかる。足首が固定されている分、足さばきが悪くなるため、初心者は特に歩きにくさを感じやすく、底の厚さや重量により足が疲れやすいという特徴がある。

    ▼参考記事
    キャンプにおすすめの靴8選。普段使いもできるおしゃれな靴を紹介

    アウトドアシューズを選ぶときは機能に注目しよう

    防水性に優れているか

    キャンプに限らずアウトドアシーンでは、突然の雨や悪天候に見舞われるケースが多々ある。急な土砂降りは対応が難しく、水辺での作業でなくても靴が濡れてしまう可能性が高い。

    このような場面で靴の内部にまで浸水してしまうと、不快なだけでなく体温も下がってしまう。しかし防水性に優れたシューズであれば、浸水の心配もない。また、普段の生活でも雨の日に活躍する。

    キャンプ用のシューズを選ぶときは、使用場所や時期を問わず、アウトドアシーンを想定した防水性能に優れたものがおすすめだ。

    季節に合った通気性や保温性はあるか

    キャンプで使用するシューズは、防水性だけでなく、通気性や保温性にも注目するのが大切。特に使用する季節によって、通気性と保温性のどちらを優先するか判断しよう。

    春先や夏場のキャンプであれば通気性を優先し、足元の蒸れや汗を防ぐのがおすすめ。快適にキャンプを楽しむためにも、メッシュ素材やローカットのキャンプ靴を選ぶといい。

    秋から冬場のキャンプでは保温性を重視して、夜の冷え込みや冬の寒さに耐えられるようにしよう。防寒性の高いキャンプ靴を選べば、体温の低下や足先の凍傷を防げる。

    ▼参考記事
    キャンプにおすすめの靴8選。普段使いもできるおしゃれな靴を紹介

    山歩きを支えてくれるトレッキングブーツ

    トレッキングシューズは、山歩きをするのに適した靴。険しい道を歩くこともある登山用の靴ではなく、自然を楽しみながら山中を散策するのに向いた靴として作られている。強いグリップ力を生み出す靴底や、より歩きやすくなるための反り上がったつま先が、トレッキングシューズの大きな特徴。急な悪天候から靴を守れる防水性能も備わっている。

    ハイキングシューズと区別される点も覚えておこう。ハイキングシューズをうたう靴には高い山の登攀や岩場などの歩行を想定していないものもあり、そうした靴を履いて岩場などをともなう長時間の山歩きを行うと疲れやすくなる。ただし、キャンプで使用するのなら、ハイキングシューズも適している。

    ▼参考記事
    人気のトレッキングシューズ6選。タイプ別の特徴や選び方も紹介

    急な雨もへっちゃらなレインブーツ

    アウトドアでは、悪天候に見舞われることがある。急に雨が降ってきても、防水シューズを履いていれば、足がぬれる心配がない。地面がぬかるんでいたり、水たまりがあったりするときでも、靴がぬれたり汚れたりすることを気にせずに快適に過ごせる。

    特に、冬場は足元がぬれると冷えて寒いだけでなく、体調を崩す原因になることもあるため、防水シューズでしっかり足元を守ることが大切だ。また、川沿いでのアクティビティでも、防水シューズを履いていれば、足元がぬれることを気にせず楽しめるのもメリット。

    「防水」と「撥水」の違いをチェック

    足元がぬれないシューズには、「防水」と「撥水(はっすい)」の機能が備わっている。

    「防水」のシューズには、ゴムを使用した長靴や、「ゴアテックス」のようなメンブレン(防水透湿膜)を使用したシューズがある。「撥水」性能とは異なり、時間が経過しても機能が低下しにくいのがメリットだが、ゴムなどの素材は蒸れやすいのがデメリットだ。アウトドアの世界では、蒸れにくい透湿性を持ち、防水性に優れた「ゴアテックス」が主流になっている。

    一方、「撥水」性能とは、水をはじく機能のこと。シューズの表面をコーティングすることで撥水性を高めているが、素材そのものに防水機能が備わっているわけではないため、時間の経過とともに機能が低下していく。撥水スプレーなどでときどき撥水性を補う必要がある。

    ▼参考記事
    防水のアウトドアシューズおすすめ9選。購入前のチェックポイントも解説

    冬にぴったりのスノーブーツ

    スノーブーツでは、丈はもちろん、ソールの素材・機能性も要チェック。

    悪天候下での使用が想定されるため、滑りにくい素材のソールがいい。ラバー素材は滑りにくいだけでなく、摩耗に強い特徴もあって耐久性も高い。また、EVAやヴィブラムソールもチェックしよう。

    ソールの形状としては、しっかりとした凹凸が高いグリップ力を発揮する「ラグソール」がアウトドアに向いている。モデルによっては、スパイクが付いているものも少なくない。スパイクが付いていれば、凍った道を歩くときに転倒を防止してくれて安心だ。

    防水性と防寒性もチェック

    防水性については、ゴアテックス素材を使ったものがおすすめ。防水性と透湿性を両立しており、長時間履いていても蒸れないのが特徴だ。独自の防水機能を有しているメーカーもある。豪雪地帯を歩くなら、長靴のようにソールと本体が一体になっている完全防水タイプがいいだろう。

    防寒性については、インナーの素材に注目。動物の毛のような見た目のボアは、オシャレさと保温性を兼ね備えた素材だ。ウェアで使われる発熱素材をインナーに使ったモデルもある。

    ▼参考記事
    スノーブーツはどのブランドがおすすめ?アウトドアモデル6選

    『BE-PAL』が厳選!冬キャンプにぴったりのブーツ8選

    Columbia(コロンビア)
    サップランド ツー ラックス サイドゴア ウォータープルーフ オムニヒートインフィニティ

    ●サイズ:23.0~29.0cm(0.5cmきざみ)

     

    コロンビア独自技術の「オムニヒートインフィニティ」搭載モデル

    人体が発する熱を反射して蓄熱する、熱反射技術「オムニヒートインフィニティ」は、ゴールドのドットが施されたライニングが目印。履くとすぐに、ほわぁ~っと暖かくなり、その暖かさが維持される。しかもドット間の生地には通気性があり、長時間履いていても蒸れにくい。


    Columbia(コロンビア)
    サップランド ツー ラックス ウォータープルーフ オムニヒートインフィニティ

    こちらもコロンビア独自技術の「オムニヒートインフィニティ」搭載モデル。

    ●サイズ:23.0~29.0cm(0.5cmきざみ) 

     

    ヴィブラム社「Arctic Grip」ソール採用


    約20度に傾けた氷の上に置いても滑らない、ヴィブラム社の「Arctic Grip」ソールの防滑性能は抜群。


    THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
    ファイヤーフライブーティ

    難燃性ナイロンを採用した冬キャンプ向けモデル。Fire Resistantナイロンクロスのアッパーと、100%リサイクルボアフリースライニングの組み合わせ。ソールユニットは、アッパー部分に泥汚れが付きにくい高さに設計されている。キッズモデルもあり、ファミリーでコーディネイトすることもできる。

    ●サイズ:US5~11(1インチきざみ/23~29cm) 


    THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
    ヌプシブーティ ウォータープルーフ Ⅶ

    暖かい中綿入りで、防寒性バツグンな冬のド定番。濡れても保温性が低下しにくい化繊綿「THERMOLITE EcoMade」を封入したスノーブーツ。アウトソールには低温によるラバーの硬化を抑えてグリップ力を維持する、ヴィブラム社の「Icetrek」が採用されている。

    ●サイズ:US6~11(1インチきざみ/24~29cm)


    THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
    スノーショット プルオン

    サイドゴア仕様だから着脱がスムーズ!保温材「THERMOLITE EcoMade」を封入。万一濡れたときでも機能が低下しにくく、保温力の信頼度はバツグン。爪先にはゲーターフックが付いているので、雪深いフィールドにも履いていける。

    ●サイズ:US6~11(1インチきざみ/24~2cm) 


    カミック
    スペンサーN

    シューレースでホールド感抜群な防寒ブーツ。「HEAT-MX」というインサレーションとボアライニング、防水ナイロンアッパーを採用。アウトソールにはヴィブラム社の「Arctic Grip」が使われているので、冬のフィールドからタウンまで幅広く対応する。

    ●サイズ:US7~11(1インチきざみ/約25~29cm)


    mont-bell(モンベル)
    コルチナブーツ Men’s

    寒冷地への旅行や日常使いに向くショートタイプ。雪が付着しにくいアッパーと、濡れに強いポリエステル綿「エクセロフト」の組み合わせ。ブーツ状の防水透湿素材が内蔵されているので、防水性もバッチリだ。雪面、凍結路に強いアウトソールを搭載。

    ●サイズ:24~29cm(1cmきざみ) 


    KEEN(キーン)
    HOODコレクション
    フッドロメオ ウォータープルーフ

    リサイクルPETから作られる独自の保温材「KEEN WARM」100gを使用した冬仕様ブーツコレクション。ホールド感を高めるストラップ付き。

    ●サイズ:25.0~28.0cm(0.5cmきざみ)、29、30cm

     

    ▼参考記事
    寒いフィールドを歩くための最高の相棒とは?おすすめウォームシューズ&ブーツ29選

    全国アウトドアショップのベストバイ!ハイキング&トレッキングブーツのおすすめ3選

    フィールドを自由に歩くなら、確かな機能と履き続けても疲れにくいシューズを手に入れたい。そこで、全国アウトドアショップの店員さんが徹底調査したハイキング&トレッキングシューズから、必見のブーツを紹介。


    caravan (キャラバン)
    C1-02S

    防水透湿性に優れるゴアテックスメンブレンを使いながらこの価格はお見事。初めて登山靴を履く人にも違和感がないよう、足首まわりにソフトな生地や厚めのクッション材を使用するなど、履き心地のよさにもこだわった日本の山道を支える大人気商品。

    ●サイズ:22.5~29.0、30.0cm
    ●重量:約590g(26.0cm片足標準)

     

    推しのコメント

    「足入れが良く、多用途に使えます」(好日山荘 池袋西口店)
    「日本人の足にフィットしやすい形が◎」(SWEN 新富士Base)

    履きやすさを追求したキャラバンシューズの代表的なモデル

    アキレス腱部分を浅くカットした設計で、歩行時の足の自然な動きを妨げず、歩きやすいのが特長。悪路でもグリップ力を発揮するキャラバントレックソールや、着地時の衝撃を吸収するインソールクッションシステムなどで歩行性能を高めている。


    つま先部分にはTPU樹脂カップを採用し、指先を保護。


    ハーフインソールが付属。ワイズ(足幅)や足長などの微調整ができる。

    ▼関連記事
    caravan (キャラバン) / C1-02S


    SCARPA (スカルパ)
    ZGトレックGTX 

    くるぶしから上に、ほどよい厚みのパッドを内蔵し、良好なフィット感を実現。足送りがスムーズで、悪路でも滑りにくいソールパターンも秀逸。ゴアテックスライニングを採用。足全体を包み込む極上のフィット感で安心の山歩きを。

    ●重量:625g(#42、1/2ペア)
    ●材質:耐水スエード
    ●ソール:ビブラム・サリックストレック

     

    推しのコメント

    「履きやすい足型と適用範囲の広い作りが、男女ともに人気の理由。気分が上がるデザインも好評です」(ナムチェバザール水戸店)

    バランス良く対応する3シーズンモデル

    適度にソフトで、足を入れた瞬間に履き心地の良さや馴染みやすさが伝わる。ほどよい硬さのアッパーとソールには安定感があり、難路でも安心だ。トレッキング全般にバランス良く対応する3シーズンモデルは、初心者のファーストシューズとしてもおすすめ。

    足首が動かしやすいようアキレス腱の部分が少し低くなっている。

    アッパーのメイン素材はスエードで、耐水加工が施されている。

    ▼関連記事
    SCARPA (スカルパ) / ZG トレック GTX


    アルトラ
    オリンパス5ハイクミッドGTX

    安定感と高いクッション性能で好評を博したオリンパスに追加されたゴアテックスモデル。アッパーには強度が高いレザーを使用。足首までしっかりカバー。528gの軽さも魅力。安定感の高いソールが自然な足運びをサポート。

     

    ▼参考記事
    野山を自由に駆けたい人必見!ハイキング&トレッキングシューズの最新ベストバイ

    アウトドアライターがレビュー!アウトドアブーツおすすめ7選

    L.L.Bean(エル・エル・ビーン)
    エル・エル・ビーン・ブーツ 8インチ

    アメリカのアウトドアブランド「L.L.Bean」の代名詞ともいえる名作ブーツ。上半分が革靴、下半分が長靴という特徴的なフォルムは、男女問わず大人気。こちらはメンズモデル。

     

    教えてくれたのは…
    ライター
    マリ さん

    自然とランニングを愛するアラサー女性。今年はトレイルランニングに挑戦予定!レザークラフトが好きで、靴やカバンも自作しています。

     

    ビーンブーツの歴史

    写真は「ウィメンズ エル・エル・ビーン・ブーツ、8インチ」。15年使っており、いい具合になじんでいる。

    ビーンブーツが生まれたのは、1912年のアメリカ。ハンターが森の中で使う、濡れなくてはき心地のいいブーツとして作られたのが始まりだという。以来、100年以上もL.L.Beanを代表する名作ブーツとして愛されてきた。

    くるぶし丈のモカシンタイプから膝下までくるロングタイプなど、様々なタイプのビーンブーツが販売されている。くるぶしの骨まで隠れる長さの6インチタイプと、少し長めで足首までしっかりホールドできる8インチタイプが人気だ。

    高い防水性能

    ビーンブーツといえば、下半分が長靴になっているのが最大の特徴。防水性に優れ、黒い部分は完全に水に浸かってもまったく浸水しない。ちょっとした小川くらいなら、ザブザブ入って大丈夫。

    さすがに革の部分まで水つけるとしみてくるが、革の部分も油がしっかり染み込んだオイルレザーを使っているため、ある程度はシャットアウトしてくれる。雪くらいなら埋もれてもしみてこない。

    とにかく堅牢

    本体を形作っているのは、分厚いオイルレザー。よく見ると、ベロの部分は本体の革とひとつながりになっている。通常のブーツでは独立しているベロだが、ビーンブーツでは蛇腹に折り畳まれているだけだ。

    夏は蒸れるものの、隙間がないので虫やゴミが入ってこない。砂や雪にすっぽり埋もれても、靴の中にはまったく入ってこないようになっている。

    アッパーとソールは、三重の縫い目でがっちり縫い合わされている。

    さしもの堅牢なビーンブーツとはいえ、十数年も使うとさすがに糸がすり減り、少しずつ切れてくる。だが、三重になっているのでアッパーとソールが分離するようなことはない。下半分が長靴、上半分が革靴の類似品は他にもあるが、長靴部分の丈夫さはビーンブーツが抜きんでている。

    かかとには脱ぎ履きに便利なループがついている。ビーンブーツはかかとの下から伸びる逆V字型の大きな部品で繋がっているため、かなり強い力がかかっても切れることがない。

    修理ながら長く使える

    いくら堅牢なビーンブーツといえど、長く使っているとかかとがすり減ったり、滑り止めが消滅してしまうが、L.L.Beanのショップへ持ち込むと、下の長靴部分を丸ごと交換する「リソール」をしてくれる。使い込んだブーツをなじんだ革の部分はそのまま、きれいによみがえらせてくれるのは嬉しい。

    ▼参考記事
    L.L.Beanの代名詞!雨も雪もへっちゃらなビーンブーツを徹底レビュー


    Danner(ダナー)
    DANNER LIGHT(ダナーライト)

    アウトドアシーンはもちろんのこと、街中でも抜群のセンスを誇る。世界で初めてゴアテックスを使用したアウトドア用ブーツ。ビブラム社製のソールを使用し、がっちり地面をつかむ。

     

    教えてくれたのは…
    ライター
    蜂巣 稔 さん

    ライター。焚き火が好き。星空を見ながら焚き火をするためにソロキャンプに出かけます。道具はシンプル&ミニマム派。キリマンジャロの頂上で感動して泣く。6000mの未踏峰でビバーク経験もあり。山登りから通算すると野宿、キャンプ歴は20年以上。境界レスで多様なスタイルのキャンプを実践を目指しています。

     

    世界で初めてゴアテックスを使用したアウトドア用ブーツ

    筆者私物のダナーライト。

    ダナーのブランドは、1932年にチャールズダナーが仕事用ブーツを作ったことから始まる。それからオレゴン州ポートランドに拠点を移したダナーは、着実に人気を集めていき、アウトドアブランドとして多くのファンを抱えるまでに成長した。

    そんなダナーから発売されているダナーライトは、40年以上の歴史を持つ伝説的トレッキングブーツ。今もなお、発売当時と同様にポートランドの工場でハンドメイドで作られている。

    ダナーライトは、1979年に世界で初めてゴアテックスを使用したブーツとしても有名だ。今でこそ防水・透湿性能に優れているゴアテックス素材のブーツは一般的だが、当時は画期的なことだった。

    ヒール部分にはダナーのロゴが刻印されている。

    常識を打ち破った軽量なトレッキングブーツ


    ダナーライトの発売当時は、重い登山靴が主流だった。しかし、そんな中でダナーライトは常識を打ち破り、軽量なトレッキングブーツとしてデビュー。

    現在は豊富なカラーバリエーションがあるが、オリジナルはブラウンとベージュを基調とした2色使いのバイカラー。さらに細身でレースアップされたシルエットが相まって、スタイリッシュかつ上品な雰囲気をまとっている。このようなデザインにより、アウトドアシーンだけでなく街中でも活躍できるのがダナーライトの強みだ。

    ビブラム社製のVIBRAMクレッターリフトを使用


    アウトドア用のブーツだから、もちろん機能性も申し分ない。

    アッパーの素材には、フルグレイン防水レザーと1000デニールコーデュラナイロンを使用。ソールには、イタリアのビブラム社製のVIBRAMクレッターリフトが使用されている。グリップ性に優れた伝統的なソールパターンが、地面をガッチリとつかんでくれる。

    GORE-TEX(ゴアテックス)ブーティーにより防水性能も優れているため、雨の日や雪の日でも安心して使用できるのが特徴だ。

    ▼参考記事
    20年履き続けた愛用者が語る!伝説のアウトドアブーツ「ダナーライト」のスゴさ


    On(オン)
    Cloudtrax(クラウドトラックス)

    スイス・アルプス発の高性能ランニングシューズのブランドのハイキング向けモデル。軽量かつ頑丈な構造を実現。CloudTecクッショニングの技術や、特徴的なソール形状による優れた履き心地、タウンユースにもぴったりな洗練されたデザインで注目を集めている。

     

    教えてくれたのは…
    アウトドア愛好家
    たまぞう さん

    キャンプギアの選定は「良いモノを長く」がモットー。また、ギアができた背景や、作り手の思いがあるモノに惹かれがち。キャンプを通じて、さまざまなカルチャーとふれあい、発信していきたいと思っている。

     

    ハイキングに展開されたOnのテクノロジー

    Cloudtraxは、アウトドアに特化しつつタウンユースも想定したシューズだ。そんな、シーンを問わず履くことができるCloudtraxを支えるのが、On独自のテクノロジー。

    筆者私物。

    山道のような不均等な地形にも対応する優れたクッショニング技術は、シューズに安定感を与えてくれ、長時間のハイキングでも足への負担を軽減してくれる。

    筆者も実際に勾配の大きな場所での登山にこのシューズを使用したが、足元から伝わってくる安心感のおかげで、普段より快適に楽しむことができた。


    また、Cloudtraxはソールのグリップ力にも定評があり、濡れた道路などの悪路でも活躍してくれる。

    雪道でも使用。坂で滑りやすい状況だったが、落ち着いて歩けば問題なく歩くことができた。

    軽さのアドバンテージ

    ハイキングシューズといえば「ゴツゴツして重い」といった印象があるが、Cloudtraxは最新の素材技術を駆使することで、軽量かつ頑丈な構造を実現している。重量はなんと、440g。この軽さにより、ハイキング中に足にかかる負担を最小限に抑えてくれる。

    日帰りのハイキングでも軽さは大きなアドバンテージになるため、Cloudtraxは登山をあまりしない方にもおすすめだ。

    デザイン性と機能性

    Cloudtraxの洗練された外観は、自然や街とうまく調和してくれるため、ファッションからのアプローチも可能に。機能性だけでなく、おしゃれ感度の高いユーザーにもおすすめしたいハイキングシューズといえる。

    嬉しい防水機能

    Cloudtraxには、waterproofと呼ばれる防水機能を追加したモデルがある。防水モデルは、Onのテクノロジーである3層膜構造により外部からの水の侵入を許さない。

    一方で通気性も確保しているため、快適な履き心地が持続する。天候の変わりやすいアウトドアや、雨の降る日の外履きなど、防水機能があるとさらなる活躍の場が広がる。

    シューレースの調節が簡単

    Cloudtraxはスピードシューレースシステムを採用しており、その名のとおり素早いシューレース調節が可能だ。ワンタッチで締め込み具合を調節できる手軽さは、アウトドアにおいて大きなアドバンデージになる。

    ▼参考記事
    スイス発シューズブランド「On」の「Cloudtrax」5つの魅力を語りたい!高性能で洗練されたデザインが人気


    KEEN(キーン)
    フッドゼラ ウォータープルーフ

    防水性があり、保温性が高く、なおかつおしゃれなスノーブーツ。フィット感を高めるストラップがアッパーに配置されている。内側には断熱材の「KEEN.WARM」を封入し、独自の防水透湿素材「KEEN.DRY」を使用。マイナス20度まで対応している。

     

    教えてくれたのは…
    アウトドアライター
    のまどうさん

    行く先のあてもないバックパッキング、ソロキャンプ、登山が大好物です。とはいえフラフラは出来ず、最近は子供とのキャンプと自宅に並べたギアを眺めての想像の旅に夢中です。千葉の最南端在住。田舎暮らし満喫中。インスタはこちら

     

    無双のフィット感を味わえる

    まず、フッドゼラの特筆すべき点は、フィット感が最高なこと。

    このフィット感はアッパー(靴底を除いた上部の部分)やかかとにストラップ、くるぶし部分にドローコードを配置していることから実現している。アッパーのストラップは、バックルを引き締めることでくるぶしから指先部分のフィット感を高めてくれる。


    かかと部分にあるベルクロ式のストラップを絞れば、しっかりと足の後方を固定することができる。


    さらに、くるぶし部分のドローコードをギュッと絞れば、足首の上部がしっかりと固定され、靴が脱げてしまうこともない。

    冬の寒さを防ぐ独自素材「KEEN.WARM」

    ブーツの内側に封入された、リサイクルPETを使ったKEEN独自の断熱材「KEEN.WARM」が冬の寒さを防いでくれる。フッドゼラはマイナス20度Cまで対応しているため、冬季でも足を冷やさず、快適に雪遊びやなどのウインターアクティビティーを楽しめる。

    防水透湿性素材で蒸れにくい

    また、フッドゼラの内側の素材にはKEEN独自の防水透湿素材「KEEN.DRY」が採用されている。

    この素材は、靴の内側で発生した水蒸気を外に逃がすが、外側からの水を通さない機能を持っているため、行動中に蒸れにくい仕様。防水性は非常に高く、雨の日に履いても、水が染み込まない。

    脱ぎ履きが容易で足運びがしやすい

    フッドゼラはシューレースがないスリッポンタイプのため、脱ぎ履きの際に靴紐をほどく必要がない。また、アッパーの素材は伸縮性があり、足口が広めのため、脱ぎ履きが簡単にできる。

    ちなみにアッパーの素材はやわらかいため、足首の動きを妨げない。そのため、しなやかな足運びができるのも嬉しいポイントだ。

    低温対応のソール「KEENフリーズラバーアウトソール」

    一般的にソール(靴底)の素材は、やわらかいほうが路面を良くとらえ、グリップ力が高くなる。しかし、低温環境の場合はラバーが硬化して滑りやすくなってしまうという傾向がある。

    その対策としてフッドゼラのソールには、寒さによるラバーの硬化に対応した「KEENフリーズラバーアウトソール」が採用されている。このソールは、低温下でも柔軟なラバーの状態を維持し、グリップ性を損なわずに行動が可能。雪の上でも滑ることがなく安定感がある。

    ただし、凍った雪の上や、凍結した道路の上ではグリップがきかずに滑ることがある。フッドゼラといえども絶対に滑らない靴というわけではないので注意。

    見た目がよく普段履きもOK

    フッドゼラは無駄のないデザインも魅力。コーディネートの雰囲気を壊さないため、どのような服にも合わせやすい。主張が控えめなのでトレンドに左右されず、雪山だけでなく普段履きとしても活用できる。

    ▼参考記事
    KEEN「フッドゼラ」を徹底解剖!無双のフィット感のスノーブーツだぞ


    SOREL(ソレル)
    カリブー ウォータープルーフ

    ヌバックレザー製のアッパーと、ラバー製のボトムが印象的なスノーブーツ。マイナス40度Cまで耐えられる、きわめて優秀な保温性が特徴。

    ●サイズ:25~30cm(メンズ)、22~26cm(ウィメンズ)
    ●重量:片足901g(27cm)

     

    教えてくれたのは…
    アウトドアライター
    斎藤純平 さん

    キャンプに関する記事を中心に執筆しているアウトドアライター。趣味はキャンプ・国内旅行・バイク・スキューバダイビング。温泉や神社を巡るのも好きで、そこそこ詳しい自信あり。どこにも定住しない自由気ままな生活を目指すため、ライターとして活動している。

     

    圧倒的な保温性をもたらすインナーブーツ

    マイナス40度Cまで耐えられる、圧倒的なほどの保温性。それにもっとも大きく貢献しているのが、4層構造を採用したフェルト製のインナーブーツだ。内側と外側で異なる素材を用い、中間層には熱を反射するアルミフィルムを内蔵。外気から伝わる冷たさをカットするとともに、内部の温度をキープしてくれる。

    インナーブーツは簡単に着脱できる。

    履き心地のよさも長所だ。インナーブーツは厚さが9mmもあり、クッション性に富んだ快適な装着感をもたらす。インナーブーツは着脱可能のため、仮に濡れてしまっても、取り外してスピーディーに乾かせる。また、劣化や破損が見られた場合、単品での購入が可能だ。

    履き口にはボアをあしらい、上部からの雪の入り込みをブロック。見た目における温かさを感じさせるとともに、ファッション性にも貢献している。

    ラバー性のボトムは完全防水

    カリブーの大きな特徴の1つである、ラバー性のボトム。この部分は水の浸入をいっさい許さない、完全防水仕様。水たまりはもちろんのこと、雪の降りはじめや雪解けの時期にありがちな、シャーベット状になった雪の上も気にせず歩ける。


    ヌバックレザー製のアッパーもまた、すぐれた防水性を確保。防水シームシールや、タン(ベロ)とアッパーがつながった構造など、水の浸入を防止する機能が充実している。

    タン(ベロ)を広げるとこのとおり。20cmほどの高さまでカバーする。

    ミッドソールには、厚さ2.5mmの「圧縮フェルトフロストプラグ」なる素材を搭載。雪から伝わる苛烈なほどの冷たさも、強力にブロックする。これらの装備によって外気による冷え、雪から伝わる冷たさ、そして雪や水の侵入を防ぐことにより、異次元の保温性能を実現。

    足を通したあとにシューレースをしっかり結び、隙間がない状態にすることで、カリブーが持つ保温性能を最大限発揮できる。

    雪上で強力にグリップする特徴的なソール

    カリブーのソールには、ほかのメーカーのブーツではまず見られない特徴的なパターンが採用されている。コブの1つ1つが雪にしっかり食らいつき、踏み込みの力を余すことなく地面に伝える。

    ソール自体がやわらかく、地面の凹凸に沿うようにコブが動く点も独特。足の裏に伝わる感触で地面の状態がよくわかり、適切な足運びを可能としている。雪が挟まりにくいのも強みだ。ソールの溝が雪で埋まってしまい、グリップ力が低下することがない。

    防寒性能にスポットが当てられることが多いカリブーだが、歩きやすさもなかなかのもの。“静”と“動”の両面において、不足を感じさせない素性のよさ。それもまた、長年愛され続けている理由の1つだろう。

    ▼参考記事
    マイナス40度Cに耐えられるスノーブーツの決定版。ソレル「カリブー」の魅力にせまる


    ASOLO(アゾロ)
    エルド MID レザー GV

    約25Lのデイパックを背負って登山することを想定して開発されたミドルカットのブーツ。アッパーには1.5~1.7mmのスエードレザーを配し、上品な佇まいを演出。シンプルかつシャープなデザインで、芝生のような柔らかい場所から岩場のような硬い場所まで、あらゆる場面で快適に履ける万能ブーツ。

    ●サイズ:25.0~29.0cm
    ●重量:415g(27.0cm片足)

     

    教えてくれたのは…
    『ロウホウ』代表
    小川迪裕 さん

    アウトドア&ファッションメディアの編集者、ライター、コンテンツディレクター。雑誌、WEBメディアの編集と執筆に加え、ブランドのホームページやブックレットの製作も行う。愛犬のジャック・ラッセル・テリアと旅をするのが今の夢。https://www.michihiro-ogawa.com

     

    硬い場所でも安定して歩けるグリップ力の高いブーツ

    重量は片足415gで、本革を使用しているわりには軽量に仕上げている。こちらはグラファイトグリーンオアシスというカラーで、履き口やアウトソールなどに差し色でヴィヴィッドな色が入っている。

    つま先に貼られた補強材・ランドは後ろまで長く伸びる。

    アッパーから両サイドに伸びる撥水加工を施したスエードレザー。

    防水透湿性やグリップ力はお墨付き

    ブラックとイエローの2色で構成されたアウトソール。

    アウトソールには、汎用性の高いビブラム メガグリップを採用。パターンは推進力や安定性を考慮した、アゾロ社とビブラム社が共同開発したもので、デコボコの多い木道からゴツゴツした岩場まで幅広く使える。

    トゥはクライミングゾーンという平らなソール部分を取り入れ、地面や岩場などの密着度を高めて優れた安定性を実現。

    アウトソールの中で特にグリップ性の高いトゥ。

    ブーツ本体とアウトソールに挟まれたミッドソールにはEVAを入れており、優れた衝撃吸収性で硬い場所を歩いても膝への影響を最小限にしてくれる。つま先よりかかとのほうを厚くすることで、着地時のクッションがしっかり感じられるのだ。


    ビブラムソールのほか、生地にはゴアテックス メンブレンを取り入れ、水濡れや蒸れから足を守ってくれる。夏場だけでなく、冬場でも運動中には足が不衛生な環境になりやすく、ゴアテックスがあればとても安心だ。

    そのほかのディテールもチェック

    ランドをよく見ると、つま先に丈夫なラバー、その横にポリウレタンを採用している。この補強のおかげで、硬い場所でつまずいてもブーツを損傷することがなく、また2種類の素材を使い分けることで、耐久性と軽量を両立している。

    しっかりとガードされたつま先。

    インソールには、多くのシューズメーカーで採用されているオーソライトを使用。オープンセルPUフォームという特許取得済みの独自素材を使っており、クッション性や通気性、防臭性、そして弾力性を兼ね備えている。

    「エルド MID レザー GV」の実際の履き心地

    坂道を歩いてみた。つま先のクライミングゾーンは凹凸がないため、岩場や小石の多い不整地、よくつまずいてしまう場所を歩いても難なく進めたのは良かった。

    個人的にすごいと感じたのは、ヒールカットがほかのモデルと比べてシャープになっているためか、下りの際にブレーキがしっかりかかり疲れにくかったこと。下り坂が続く場所なら重宝しそうだ。

    急な坂道も楽に歩ける。

    かかとがいいブレーキになり楽ちん。

    平地で使ってみると、靴紐でギュッと縛り付けられた感覚はなく、長時間履くことができた。アイレットではなく独自の靴紐構造をしているためか、甲高で幅広な筆者の足によく馴染んだ。

    キャンプでも快適性は変わらず。

    履き心地は申し分なく、登山からキャンプまで多くのフィールドで使えることがわかった。

    唯一個人的に気になったのは、シューズインするために設けられたヒールの紐が、取れてしまわないか心配だったこと。この部品は靴紐を通す細い紐と同じで、紐自体は切れる心配はないが、特に湿気の多い日や足が湿っている際は、これを強く引っ張ったらどうなるか、と感じてしまった。

    指を通してシューズインをサポートする紐。

    寒くなると、高い履き口が足首の冷えから守ってくれるし、ゴアテックスやビブラムソールなど確かな性能を備えたものを備えている。悪環境でも活躍すること間違いなしだ。

    ▼参考記事
    アゾロの新作「エルド MID レザー GV」は、登山からキャンプまで快適に履けるオールラウンダーだった


    Teva(テバ)
    リエンバー テレイン ミッド

    スポーツサンダルのパイオニアとして名高いTeva(テバ)による、“クラシカルなアウトドアギア”をイメージしたミドルカットのブーツ。フロントにはリップストップ生地を使った非吸湿性のキルティング、バックと内側には再生素材50%の起毛ポリエステルを使用。

    ●サイズ:25.0~30.0cm(1.0cm刻み)
    ●重量:300g(片足27.0cm)

     

    教えてくれたのは…
    『ロウホウ』代表
    小川迪裕 さん

    アウトドア&ファッションメディアの編集者、ライター、コンテンツディレクター。雑誌、WEBメディアの編集と執筆に加え、ブランドのホームページやブックレットの製作も行う。愛犬のジャック・ラッセル・テリアと旅をするのが今の夢。https://www.michihiro-ogawa.com

     

    起毛素材と極厚フットベッドが快適性のミソ

    一般的なシューズのデザインとは異なり、前と後ろとでは異なる素材を採用。フロントにはリップストップ生地を使った非吸湿性のキルティング、バックと内側には再生素材50%の起毛ポリエステルを使っている。

    生地の表面にはテバ ラビット プルーフという独自の撥水加工を施しており、多少の雨や水が当たっても中に染み込みにくくなっている。それに加え、アッパーのキルティングや後ろの起毛素材のおかげで、保温性があり寒さを防ぐ。

    擦れやすい親指の付け根部分には補強素材がある。

    等高線のようなリップストップ生地のアッパー。トゥにはつま先を保護するシンセティック素材を使っている。

    両サイドのスリッドにゴムを配してサイドゴア仕様に。

    アウトソールはオリジナルのラバー素材を使っており、耐久性とグリップ力を備える。パターンも独自に作ったもので、水の抜け具合や歩きやすさも考慮されている。

    アウトソールは再生素材50%を使用したラバーソールを採用。

    なんといっても、リエンバー テレインの一番の特徴は中に敷いたフットベッド。ウルトラコンフというオリジナルの発泡素材で、25mmと分厚く、クッション性の高さは言わずもがな。

    また、ライフ ナチュラルズというペパーミントを原料とした抗菌素材を使っており、臭いのもととされるバクテリアの繁殖を防ぐ。長時間履き続けても、これによって足の臭いを抑えるのはアウトドアフィールドではありがたい。

    発色性のあるイエローのフッドベッド。

    「リエンバー テレイン ミッド」の実際の履き心地

    ミドルカットにより足首まで寒さを感じないとともに、砂地で歩いても靴の中に砂が入り込むことがなかったのが印象に残る。また、フットベッドのクッション性で硬い場所も難なく歩け、より足元が悪い悪路でもこれなら安心だと感じた。

    フットベッドのおかげで硬い場所を歩いても硬さを感じなかった。

    平地だけでなく、坂道も便利。アッパーの溝がシワを寄せにくくし、シワによって生じやすい足の痛みをなくしている。しかもミドルカットで足首まで生地が覆っているため、靴擦れが起きにくく安定して歩けるのだ。

    坂も難なく歩くことができた。

    アウトソールのパターンはしっかり溝があるため、普段使いやある程度のトレイルに履く分には問題ないが、濡れたタイルはやや滑る印象があった。特に街中など、ぬかるみのある地面で歩く際は気をつけよう。

    ▼参考記事
    足元をグンと温めてくれる!冬キャンプにおすすめのテバ「リエンバー テレイン ミッド」徹底レビュー

    こちらも要チェック!キャンプで活躍するアウトドアブーツ4選

    ASOLO(アゾロ)
    ファインダー GV

    日帰りもしくは山小屋泊の登山向けに開発されたミドルカットのトレッキングブーツ。30L程度のバッグで登山する人を想定しており、本格派というより趣味で山登りをする人に最適。アッパーは引き裂き強度に優れたコーデュラナイロン、ランドラバー(アッパーとソールの接合部を守る部品)は1.6~1.8mm厚の撥水スエードを使用している。

    ●サイズ:K6.0(25.0cm)~K10.5(29.5cm)
    ●重量:560g(K8.0片足)

     

    ゴアテックス搭載で防水透湿性は解決

    ライニング(裏材)にはゴアテックス エクステンデッド コンフォートを採用。防水透湿性に優れ、発汗量の多い季節や夏場の登山でも不快感なく使える。これがあるなしでは、特に雨の日の快適性は断然に異なってくる。

    独自の三層ソールが足運びを楽に

    アゾロのブーツは、長年培った技術で培ったソールシステムが特徴。ファインダー GVには「ラディアント・テクノロジー」というものを採用しており、シャンクプレート(不整地でも安定して歩けるねじれ防止のプレート)・ミッドソール・アウトソールの三層構造が軽快に歩けるようにサポートしてくれる。

    シャンクプレートは中厚手のポリプロピレン製(写真はフットベッド部)。

    ミッドソールはクッション性の高いEVAを使用。

    特にビブラム メガグリップは、従来のビブラムソールと比べて縦方向に30%、横方向に20%のグリップ力を向上させたハイパフォーマンスソールである。

    そのほかのポイントもチェック

    タンとアッパーが分かれているタイプと一体のタイプがあるが、アゾロのブーツは後者を採用。これによって雨が降っても水が中に入りにくくなっている。また、シュータンが左右にブレることも防いでくれる。

    登山中は岩場や高低差のある場所を登ることがあるため、トゥの補強も見逃せないポイント。また、アウトソールがつま先まで伸びた形状で、つま先の保護にもひと役買っている。

    ファインダー GV」の実際の履き心地

    栃木県塩谷郡のとあるキャンプ場で履いてみた。ここは管理棟からサイトまで山登りするほどの傾斜と距離があり、一般的なシューズでは往路だけでも足が疲れてしまうことで知られる。

    インソールとミッドソールのクッション性が利き、往復ともに楽に歩くことができた。また、重量は片足560gと軽いため、スイスイと足を運べたのも好印象。個人的には、キャンプでも登山でも快適に履ける1足だと感じた。

    個人的に気になったのは、ほかのトレッキングブーツと比べて先端がタイトであること。人によっては親指もしくはその関節が痛く感じるかもしれない。

    ▼参考記事
    アゾロの新作「エルド MID レザー GV」は、登山からキャンプまで快適に履けるオールラウンダーだった


    MERRELL(メレル)
    THERMO OVERLOOK 2 MID WATERPROOF(サーモ オーバールック 2 ミッド ウォータープルーフ)

    氷の上で滑りにくいだけでなく、厳しい環境での保温性もあわせ持ったブーツは、冬のシーズンに大活躍してくれるアイテム。ヴィブラム社とメレルが共同開発したVIBRAM ARCTIC GRIP(シリーズヴィブラム・アークティック・グリップ)を搭載。

    ●サイズ:25.0~28.0、29.0、30.0cm

     

    安定感抜群の滑りにくいソールVIBRAM ARCTIC GRIP

    シロクマの肉球をモデルにしたという細かい凹凸が特徴的で、濡れた氷の上でも高い摩擦力を維持。しっかりと地面を捉えてくれるので滑りにくく、これから寒くなるシーズンにぴったりだ。


    アークティック・グリップシリーズの中でも、ALL TERRAIN(オルテライン)と呼ばれる新しいデザインを搭載したモデルのミッドブーツで、従来品よりも高い耐久性と、あらゆる環境に対応できるシリーズ最上級の機能を有している。

    真冬の冷たい雨の日でも抜群の保温力を誇る。防寒着のように200g保温素材が入れられており、メレル独自の透湿素材やインソールがシューズ内を快適に保ってくれる。

    ▼参考記事
    メレルのミッドブーツに新パターンが登場!驚くほど滑らないグリップ力を体感しよう


    HI-TEC(ハイテック)
    ORNIS HI (オルニス ハイ)

    1974年創業のイギリスのアウトドアライフスタイルブランド「HI-TEC(ハイテック)」から、凍結した路面に対応したアウトソールや保温性の高いインナーなど、本格的な冬シーズンに最適の機能を多数備えたウインターブーツが登場。凍結した路面でも安心な防滑ラバー「グラスクロウ」や透湿防水メンブレン「ドライハイ ストーム」を搭載。

    ●サイズ:22.5~28.0 29.0cm

     

    シューズ内の快適性をキープするインナー素材

    「ORNIS HI (オルニス ハイ)」は、ガラス繊維を配合した防滑ラバー「グラスクロウ」を搭載。特に、凍結した路面で優れたグリップ力を発揮する。


    アッパーには、高い透湿性能を持つ透湿防水メンブレン「ドライハイ ストーム」を搭載。ソール接着面から漏水しにくいデザインも採用し、雪だけでなく雨の日でも十分な機能を発揮する。


    インナーには、空気層を多く含み、足全体を包み込んで暖かさが持続する「サーマルパック」を搭載。さらに、「マイクロフリース」も採用し、シューズ内の湿気を吸収して乾燥させる機能も備えている。

    ▼参考記事
    多機能ウィンターブーツ「ハイテック」2023年モデルは暖かさ長持ち、湿気も吸収!


    Columbia(コロンビア)
    YELLOWTAIL™ BOOT ADVANCE WP OHI
    (イエローテイル ブーツ アドバンス ウォータープルーフオムニヒートインフィニティ)

    コロンビアの定番ウィンターブーツをアップデートしたモデル。コロンビア独自の熱反射保温機能「オムニヒートインフィニティ」を搭載。保温、防水、防滑という3つの機能を兼ね備えている。

    ●サイズ:23.0cm~29.0cm(ユニセックス)
    ●重量:目安重量414g(27.0cm)、336g(24.0cm)

     

    保温、防水、防滑に加えて扱いやすい工夫も


    コロンビア独自の熱反射保温機能「オムニヒートインフィニティ」を搭載することで、効率よく体温を反射、瞬時に暖かさを提供する。また、表地には防水素材を採用しているため、雨や雪の日でも快適に過ごせる。

    ミッドソールはEVAの厚みを増すことで、軽量ながらも高いクッション性を実現。アウトソールにはヴィブラム・メガグリップを採用、耐久性に優れ、濡れた路面でも強いグリップ力を発揮する仕様になっている。

    ほかにも、バンジーコードで足首周りのフィット感を高められたり、アジャスターをつけることで手袋をはめたままでも調整できたりと、扱いやすい工夫が随所に施されている。

    ▼参考記事
    こんなウィンターブーツがほしかった!コロンビアの「YELLOWTAIL」はアウトドアからタウンユースまで余裕で使えるぞ

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