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    自然観察・昆虫

    2024.02.25

    季節ごとの代表的な食べられる雑草!見分け方のハンドブックも紹介

    季節ごとの代表的な食べられる雑草!見分け方のハンドブックも紹介

    春夏秋冬それぞれの季節で、代表的な食べられる雑草を紹介します。下ごしらえの方法や、おいしく食べられるレシピ例も覚えておきましょう。収穫のお供におすすめの、雑草の見分け方や特徴が分かるハンドブックもまとめました。

    食べられる雑草を見つけてみよう

    生命力の強い雑草は、地上のあらゆる土壌に芽を出します。生えてほしくない場所にも生えてくるため、邪魔者扱いされることも多いでしょう。

    しかし、そんな邪魔な雑草の中にも、食べられる種類の雑草があるのです。

    身近な雑草も立派な食材に

    何の価値もないと思われている雑草の中には、人にとって必要な栄養素を持つものもあります。こうした雑草は、もはや雑草ではなく立派な食材といえるでしょう。

    食べられる雑草の種類を知っておけば、好きな野草を摘んで調理でき、アウトドアの楽しみが広がるはずです。

    一般的に食べられるといわれている野草を紹介しますが、食べられる野草図鑑などの書籍も販売されています。実物を照らし合わせて判断しましょう。

    春夏秋冬の代表的な食べられる雑草

    雑草を使った料理を楽しめるのは、植物が一気に成長する春や夏だけではありません。春夏秋冬それぞれの食べられる雑草について、見ていきましょう。

    春の食べられる雑草「セリ」

    スーパーでは11~3月下旬にかけて多く見られますが、天然のセリの旬は2~4月です。春の七草の一つでもあるセリは、栄養素も豊富です。

    • カロテン
    • 葉酸
    • ビタミンC
    • カリウム

    色が濃く香りが強いものほど新鮮で、この香り成分にはリラックス効果があるともいわれています。

    多くの植物が芽吹く春は、食べられる雑草の数も増えます。セリも含め、さまざまな種類の雑草を集めて、漬けダレやピザを作るのもおすすめです。

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    夏の食べられる雑草「スベリヒユ」

    スベリヒユは、地面を這うように生える、栄養豊富な多肉植物です。スベリヒユには、次のような栄養素が含まれています。

    • 食物繊維
    • オメガ3脂肪酸
    • ビタミンA
    • ビタミンC
    • ビタミンB群
    • マグネシウム

    よく洗った後、鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩をひとつまみ入れてゆで始めます。好みの硬さまでゆでれば、下ごしらえ完了です。生でも食べられますが、やや酸味を感じるため、十分にゆでることをおすすめします。

    独特のぬめりが特徴で、甘辛いつくだ煮や、ごま油と塩でさっぱりナムルにしてもおいしく食べられます。

    秋の食べられる雑草「マタタビ」

    ラグビーボール状のマタタビの実は、漬物や果実酒になります。マタタビの実は9~10月ごろに熟しますが、これらの調理に使用されるのは7~8月ごろのまだ緑色の実です。

    一説では、語源はアイヌ語の『マタタンプ』(マタは冬、タンプは亀の甲の意味)とされ、マタタビの実は活力を生むといわれています。

    また、疲れた旅人がマタタビを食べて元気を取り戻し、『また旅』ができたことからマタタビという名前になったという小話もあります。

    なお、若芽は天ぷらやおひたしにして食べられることが多く、旬は5~6月の初夏です。マタタビの実にはマタタビ酸やポリガモール、若芽にはカロテンやビタミンCが豊富に含まれています。

    冬の食べられる雑草「フキノトウ」

    フキノトウは、ホクホクした食感とほのかな苦味が特徴です。旬は冬の終わりの2~3月、雪解けの時期に顔を出すことから『春の使者』とも呼ばれています。

    食用に向いているのはつぼみが閉じたままの若芽で、次のような栄養素が含まれています。

    • ビタミンE
    • カリウム
    • 食物繊維

    揚げたての天ぷらは、外はサクっと、中はふわっとしていて絶品です。油で調理すると苦味が抑えられるため、炒め物やアヒージョなども合います。

    雑草を見分ける参考になる本

    初めのうちは、その雑草が食べられるのか食べられないのか、見分けるのが難しいことも多いでしょう。そこで、収穫時に役立つハンドブックを3冊紹介します。

    近田文弘監修「花と葉で見わける野草」

    食べる食べないにかかわらず、多くの雑草について学びたいという人におすすめの一冊です。

    花と葉の特徴に注目し、野草約330種類を掲載してあります。写真は大きく、巻末に五十音の索引も付いているので、図鑑として活用できるでしょう。

    植物名や解説はもちろん、面白いコラムもあり身近な雑草の知識が深まります。山歩きに携行すれば、見慣れた自然に新しい発見ができそうです。

    • 書籍名:近田文弘監修「花と葉で見わける野草」
    • Amazon:商品はこちら

    近田文弘監修
    花と葉で見わける野草

    小学館


    森 昭彦「食べられる草ハンドブック」

    野草160種類の姿形だけではなく、食べられる部位や味の特徴も解説されています。揚げる・焼くなど、おすすめの調理方法まで掲載されており、どう料理してよいか迷ったときの参考になりそうです。

    収穫できる季節ごとにまとめてあるので、あらかじめ採れそうな野草の見当を付けておけます。リュックのサイドポケットに入れられるサイズで、持ち歩きに重宝するでしょう。

      • 書籍名:森 昭彦「食べられる草ハンドブック」
      • Amazon:商品はこちら

    森 昭彦
    食べられる草ハンドブック

    自由国民社


    大海淳「野草をおいしく食べる本」

    野草110種類について食べることを前提に作られており、野草を見分けるだけではなく、下ごしらえや具体的なレシピまでまとめられています。

    雑草を収穫するとき、最も気を付けたいのが有毒植物です。食べられる野草とよく似た姿をしていることもあり、確実に見分けられるものを選ぶ必要があります。

    本書では食毒情報もまとめられているため、危険な雑草を避けることができるでしょう。初心者の入門書としておすすめの一冊です。

    • 書籍名:大海淳「野草をおいしく食べる本」
    • Amazon:商品はこちら

    大海淳
    野草をおいしく食べる本

    standards


    まとめ

    なにげなく生えている雑草の中には、味がよく食用に向いているものが見つかります。栄養豊富な野草は、スーパーに並ぶ野菜と変わりません。

    例えば、春ならセリ、夏はスベリヒユ、秋はマタタビ、冬はフキノトウなどが代表的ですが、ほかにも料理に使われる野草は多数あります。

    図鑑や解説本を参考に食べられる雑草の知識を増やし、野草料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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