キャンプで熱燗を作る方法
早速キャンプで熱燗を作る方法を見ていきましょう。用意する道具から実際の作り方を解説します。
熱燗の作り方
道具・アイテムを用意する
キャンプで熱燗を作るのに必要なアイテムは、以下の通りです。
- 日本酒
- クッカーやメスティンなど湯せんをするための容器
- 徳利またはちろり
- おちょこ
- 焚き火台または熱燗グリル
- 温度計
湯せん用の容器は深型のシェラカップやメスティンでも代用できます。他の道具はあるものでまかなっても、新たに購入してもよいでしょう。
温度計は熱燗を作る上で、あると便利なアイテムです。安価に手に入るので、温度調節による味の変化も楽しみたい人はそろえてみましょう。
徳利を熱燗グリルにセットする
まずはクッカーやメスティンに水を入れ、熱燗グリルや焚き火台で加熱しましょう。温度の目安は80~85度です。
お湯ができたら、徳利やちろりに日本酒を入れ、熱燗グリルにセットします。もしワンカップなど小瓶に入っているものを持ってきているなら、そのまま湯せんするのもありです。その場合、急な温度変化によって瓶が割れる可能性があるので、温度調節には注意しましょう。
グリルにセットしたら、加熱します。お湯を作るのが先か、日本酒をセットするのが先かは好みによって変えても問題ありません。
泡が出るまで熱する
湯せん中のお湯が泡立ってきたら、およそ60度の状態です。一般的に熱燗と呼ばれるのは50~55度ですが、味が変わる温度は日本酒の種類によってさまざまなので、どのくらいの温度で取り出すかは好みによって調整してもよいでしょう。
途中で少し味見しながら、好みの味になるまで熱するのも1つの手です。
なお、アルコールの沸点は約78.3度といわれています。あまり熱しすぎるとアルコールが飛んで風味を損なってしまうので注意が必要です。
キャンプにおすすめの熱燗グリル
せっかく熱燗を作るなら、焚き火台もよいけれど専用のグリルを使いたいものです。キャンプで熱燗を作るためのグリルを3つ紹介します。
笑’s 「コンパクト焚き火グリル B-6君」
折りたたむと18mmになる薄型の焚き火台です。重量約500gと軽量で、ソロキャンプやツーリングをするときには持ち運びやすいでしょう。
本体は焚き火台ですが、オプションの『B-6君専用 ステンレスメッシュ カン(燗)グリル』と併せて使うと熱燗を作るのに便利です。メッシュグリルに湯せん用のカップが付いており、熱燗を作ったりやコーヒーを温めたりするのに使えます。
グリルでは調理も可能なので、セットで持っておくと料理から晩酌までできる便利なアイテムです。
笑’s コンパクト焚き火グリル B-6君
笑’s B-6君専用 ステンレスメッシュ カン(燗)グリル
サンシン×能作「ミニかんすけ・匠」
湯せん用の陶器・木枠とちろりがセットになった熱燗グリルです。お湯を入れるだけで簡単に熱燗を作れるので、初心者にもおすすめです。お湯だけといっても、燗温度を15分程度キープしてくれる保温性も優れています。
錫でできたちろりは、日本酒の香りや芳醇さをアップさせ、口当たりをよくする効果が期待できます。サビに強いので長く使えるだけでなく、夏は冷酒用容器としても使える万能アイテムです。
木枠に陶器とちろりをセットすれば、コンパクトな状態での持ち運びも可能です。
サンシン×能作 ミニかんすけ・匠
Hot Camp「オールインワングリル「+Base」フルセット」
串焼き・網焼き・鉄板焼き・鍋・蒸し物・燻製・熱燗ができるオールインワングリル炭焼き器です。
本体に加えて極厚プレート・鍋・鍋蓋・燻製/蒸し台・野燗炉(のかんろ)蓋・網が用意されており、各モジュールを使うことで串焼きやステーキ、燻製などの多彩な調理が1台で楽しめます。
野燗炉蓋を使えば日本酒を適温で保温でき、風味を損なわずに本来の味を堪能できます。熱燗はもちろん、ホットワインもオススメです。
Hot Camp オールインワングリル「+Base」フルセット(耐熱塗装仕上げ)
▼参考記事
キャンプでの熱燗の雰囲気を上げる容器
実は、アウトドアブランドからも日本酒用のおちょこが販売されています。キャンプでも使いやすいように設計された熱燗用の容器を見ていきましょう。
ロゴス「携帯・アウトドア熱燗セット」
燗ポットと徳利、2つのおちょこが入っている熱燗セットです。徳利を使ってスタンダードな作り方もよし、約660mlの燗ポットでそのまま熱燗を作るもよしです。
それぞれのアイテムはアルミでできており、網に乗せて加熱もできます。おちょこは2つあるので、2人で熱燗を楽しむのにもぴったりです。
持ち運びに便利な巾着袋が付いており、総重量は約440gと軽量なので荷物にもなりません。
LOGOS(ロゴス) 携帯・アウトドア熱燗セット
スノーピーク「お猪口 Titanium」
チタン製の高級感あふれるおちょこです。二重構造になっており、燗の温度を適温に保てます。チタンは金属独特の臭いがなく、臭い移りもないことで知られており、熱燗本来の味を楽しむにはもってこいの素材です。
別売りの『酒筒(さかづつ)Titanium』とのスタッキングが可能で、荷物を増やさずに持ち運べる点も便利です。ワンランク上の晩酌を楽しみたい人はぜひ手に取ってみましょう。
Snow Peak(スノーピーク) お猪口 Titanium
キャンプで自分の熱燗の楽しみ方を探そう
キャンプで飲む熱燗は普段とは一味違うものです。そんな熱燗を楽しむためのアイデアを3つ紹介します。
熱燗を楽しむためのアイデア
温度を変えてみる
日本酒の熱燗とは数ある飲み方の1つであり、温度によって呼び方が変わることをご存じでしょうか。日本酒の温度と呼び方の種類は、以下の通りです。
- 30度付近:日向燗(ひなたかん)
- 35度付近:人肌燗(ひとはだかん)
- 40度付近:ぬる燗
- 45度付近:上燗(じょうかん)
- 50度付近:熱燗
- 55度付近:とびきり燗
温度によって日本酒の味が変わるのもポイントです。例えば、温度が低めな日向燗や人肌燗では、軽い口当たりで、酸味やうまみがはっきりと現れてきます。熱燗やとびきり燗のように温度が高くなると、キレのあるシャープな味を楽しめます。
さまざまな温度を試しながら、自分の好みの燗を見つけてみましょう。
キャンプギアで飲んでみる
熱燗といえば、徳利やちろりとおちょこで飲むものです。家からいつも使っている容器を持ってくるのもよいですが、せっかくのキャンプならあえてキャンプギアで飲んでみましょう。
例えば、おちょこの代わりに小さいシェラカップで飲めば、本来は屋内で飲むことの多い日本酒をアウトドアで飲む雰囲気のギャップをより楽しめます。アウトドアを感じるには、チタンやアルミ、錫製の容器を使うのがおすすめです。
いろいろなおつまみを試してみる
おつまみは晩酌に欠かせません。するめや柿ピーなどの定番のおつまみもよいですが、キャンプ飯を酒のアテにしてみてはいかがでしょうか。
例えば、カレーはキャンプ飯の定番です。普段なら思いつかないようなもの同士でも、いざ組み合わせると新たな発見があるかもしれません。もちろんおでんのような和食は外れがないでしょう。
自分だけの秘密の組み合わせを見つけてみるのも、キャンプでの熱燗の楽しみ方です。
まとめ
アウトドアメーカーからも熱燗グリルやおちょこが販売されており、キャンプで熱燗を楽しみやすくなっています。作り方もお湯を沸かして温めるだけとシンプルなので、ぜひ挑戦してみましょう。
日本酒は温度によって呼び方が変わり、味も変化します。温度計を持っていき、異なる温度での味の違いを楽しむのがおすすめです。他にはキャンプギアで飲んだり、キャンプ飯をアテにしたりと、とことん非日常を突き詰めるのもよいでしょう。