
この知恵は、現代のアウトドアシーンにもぴったり。暑い時期の山歩きやキャンプでは、熱中症対策に「塩分補給」が欠かせません。梅干しは、そんな私たちの心強い味方になってくれます。
今回はアウトドアで役立つ梅干し活用法を紹介します。
自然の中に行くときには、「梅干し」が持つ自然の力を借りる

うだるような暑さ。そんな日の外出時、私がお守り代わりにカバンへ忍ばせているものがあります。それは、一粒の梅干し。
カプセルに入れてそのまま持ち歩いたり、水に梅干しを加えて「梅干し水」にしたり。小さな一粒には、塩分やクエン酸など、自然の力がぎゅっと詰まっています。水分や塩分が足りないとき、口に含むと、カラダにすっと沁みわたるような感覚があります。
昔から「梅はその日の難逃れ」と言われています。今回は、そんな梅の力を活かしたアウトドア活用法をレシピでご紹介します。
1.【手軽に塩分補給】梅干しをカプセルで持ち運び、いつでもリフレッシュ

夏のアウトドアで疲れを感じたら、塩分補給が大切。梅干しをカプセルに入れておけば、携帯も簡単で手軽にリフレッシュできます。荷物がかさばらないのもうれしいポイント。口に含むだけで酸っぱさと塩気がカラダに沁みわたり、疲労回復をサポートしてくれます。

梅干しに含まれるクエン酸は、疲労の原因となる乳酸を分解し、体外へ排出する働きがあります。
さらに、乳酸をエネルギー源として再利用する力もあるため、疲れをとるだけでなく、持久力アップにもつながります。
2.【梅干し水(ドリンク)】夏バテしらずの簡単ドリンク

水に梅干しを入れるだけのシンプルな梅ぼし水(ドリンク)。種を取り除く方法もありますが、種からも梅のうまみや成分がじんわりと抽出されるので、私はあえて種ごと入れています。

3.【携行食に】きゅうりスティック×梅肉ディップで手軽に水分&塩分補給

きゅうりは約90%が水分で、暑い時期の水分補給にぴったり。シャキシャキ、ぽりぽりと食感も楽しいきゅうりと梅干しの爽やかな酸味があわさって、山歩きなどのリフレッシュに最適です。
山頂やハイキングなどの小休止や、キャンプ、川遊びなどでも、カラダにやさしいおやつとしておすすめです。


4.【山ごはんの定番】梅おにぎりでエネルギーチャージ

夏の山歩きやアウトドアの昼食にぴったりなのが、梅おにぎりです。

まずは梅干しの種を取り除き、包丁で叩いて梅肉を作ります。
握るときは、清潔な手で水をつけ、天塩を軽くまぶして握りましょう。もし気になる場合は、ラップや使い捨て手袋を活用すると、より安心です。ご飯の真ん中に、梅干しの種を包み込んで握ると、腐敗防止効果がさらにアップ。このひと手間で、暑い夏でも安心して美味しく楽しめる山ごはんが完成します。
でも、猛暑で腐敗が心配?焼きおにぎりにアレンジ
移動中の腐敗が心配なこの時期、梅おにぎりを軽く焼き色がつくくらい焼くことでさらに保存性がアップします。梅の酸味に香ばしさも加わり、また違った味わいが楽しめます。
涼感お茶漬け~焼おにぎりで作る冷やし梅茶漬け
疲れて食欲がわかないときは、さっぱりとしたお茶漬けがおすすめ。焼きおにぎりをほぐし、冷たい麦茶やほうじ茶をかければ、夏にぴったりの冷やし梅茶漬けに。梅の酸味とお茶の風味が絶妙に調和して、カラダもココロもリフレッシュできます。
暑さが厳しい季節こそ、自然の恵み「梅干し」を味方に
梅干しには、汗で失われがちな塩分の補給はもちろん、疲労回復を助けるクエン酸、殺菌・抗菌作用、そして食欲を引き出す酸味があります。小さな一粒に、昔の人の知恵と自然の力がぎゅっと詰まっています。
今回紹介した簡単な工夫次第で、アウトドアシーンでも手軽に梅干しを活用できます。昔ながらの知恵を、今の暮らしに上手に取り入れて残暑を快適に過ごしましょう。