オイルサーディンは、そのまま食べてもおいしく、おつまみにしたり、パスタなどの麺類にあえてもいいし、幅広いアレンジがききます。塩気が効いているので、少し足すだけでも味のアクセントにも◎。めちゃくちゃ優秀な缶詰が多く、お手軽で持ち運びにも便利だからキャンプ飯の材料にぴったりです。そんなオイルサーディンを使ったプロのおすすめレシピをまとめました。また、オイルサーディンは自分で作るのも意外と簡単。自家製で手作りするやり方もあわせて紹介します。
おつまみにも〆のパスタにも使える万能「オイルサーディン」缶
たっぷりのオイルに下処理されたいわしが漬け込んである「オイルサーディン」。缶詰ならキャンプでの持ち運びにぴったりです。BE-PALオンラインに掲載されたキャンプ飯レシピでも使われている人気の「オイルサーディン」缶を厳選してご紹介します。
国分グループ本社
K&K 缶つま 日本近海獲り オイルサーディン
塩分がそんなにきつくなく、オイルまでおいしい。ひと缶にたっぷり8尾ほど入っています。
▼参考記事
おつまみリメイクで3品完成!「オイルサーディン缶」でつくるホットサンド
ニッスイ
オイル・サーディン
オイルサーディンにはいわしのうま味がギュッと詰まっていて、パスタやアヒージョにぴったり。栄養豊富で保存にも便利なので、アウトドアはもちろん、災害時の備えにもおすすめです。
▼参考記事
濃厚っ!うまっ!オイルサーディンとそら豆の「絶品カルボナーラ」レシピ
「オイルサーディン」を使ったおつまみレシピ3選
「オイルサーディン」は塩気が効いているので、お酒のおつまみにぴったり。簡単に作れるアヒージョやポテサラやブルスケッタなど王道のおつまみレシピを厳選しました。
【1】缶詰でお手軽アヒージョ!オイルサーディンのレモンバター
青森生まれ、東京育ち。地図好きがこうじて世界の郷土料理を出すお店を営む。その後、飲食店のレシピ開発や広告のスタイリング、料理教室などに携わる。『こどもDIY部』で子ども向けの教えない料理教室“タベルノクラス”を開催している。
キャンプがはじめての方にもおすすめレシピをご紹介。缶詰をつかったアヒージョ、とにかく簡単すぐ出来るのでおすすめです。そのままでもおいしい缶詰に、ほんの少しトッピングを加えるだけでお酒がすすむ一品に。簡単ですが、気を付けないといけない点もいくつかあるので必ず目を通してくださいね。
・缶詰と火が直接触れないようにすること。温度が上がりすぎないように、炭の場合は火が落ち着いてから缶詰をのせるようにしましょう。ワンバーナーを使う場合は、バーナーパットを挟むといいですよ。
・火にかけた缶詰に、素手で触らないこと。見た目以上に、缶詰は熱くなっています。焚き火用の手袋を使うか、トングを使ってください。
・長時間熱しすぎないこと。これも温度が上がりすぎる原因に。危ないですし、煮詰まると塩っ辛くなっちゃいます。
・未開封で火にかけないこと。中身が膨張して爆発することも!危険なので絶対にしないようにしてください。温めるときは、必ず蓋を開けてから。これ鉄則です。まわりについてるラベルも必ずはがしてくださいね。
それでは作っていきましょう。
材料
オイルサーディン 1缶
レモン 1/2
バター 10gくらい
あればハーブ(今回はタイムを少し)
作り方
それぞれ缶詰を開けて水分が多すぎる際には少し減らしてから、調味料をすべて入れ火にかける。
ぐつぐつしてきたら召し上がれ!熱いので火傷に気をつけてくださいね。
▼参考記事
キャンプで缶詰を使って簡単にできる!お手軽アヒージョのレシピ3
【2】オイルサーディンのにんにく醤油仕立て
ライターとして活動中。ギアの優れた機能美に惹かれてすっかりアウトドアに夢中に。キャンプでも日常でも活かせるアウトドア用品の使い方を日々模索しています。
どんなにおいしい食材でも、それだけ食べていれば飽きます。バーベキューの変わり種として、市販の缶詰をついでに温めて食べるのはいかがでしょうか。常温で食べることが多い缶詰も、温めると違った味わいがする上、変化がついて食欲が復活します。
缶詰を温める際は、必ず中身を別の容器に移してからにしてください。直火で熱すると缶の変形や破裂を招き、やけどやケガにつながる恐れも。
筆者おすすめの缶詰はオイルサーディンです。ちょっと工夫するとさらにおいしくなるので、ご紹介します。
材料
オイルサーディン 1缶
しょうゆ 小さじ1/4
にんにくスライス 1かけ
レモン汁 数滴
山椒(さんしょう) お好み
パセリ 少量
作り方
まず、メスティンにオイルサーディンを油ごと移します。スライスしたにんにく、しょうゆ、レモン汁を加えたら、バーベキューの網に置いて加熱。油が煮えてしばらく経ったら網から引き揚げて、山椒と彩りのパセリを散らして完成です。
にんにくと醤油で味つけしたイワシは絶品。レモンと山椒が油のくどさを打ち消し、バーベキューにぴったりなおつまみになりますよ。
▼参考記事
バーベキューが途中で飽きてしまう?そんな人におすすめな、お手軽脇役レシピ3選
【3】オイルサーディンのポテサラホットサンド
兵庫県出身、浅草在住。よく食べよく動く、編集者・ライター。衣食住など生活にまつわる地に足のついた企画をメインに、雑誌や書籍、WEBメディアなどで編集・執筆しています。
ビールや白ワインのすすむ「オイルサーディンのポテサラ」。おつまみとして楽しんだ後、食パンに挟めば、まるでコロッケパンのような、ボリューム満点の一品になります。レシピ提供:k&k「缶つま」
材料
食パン(8枚切りを使用) 1枚
オイルサーディンのポテサラ 適量
オイルサーディンのポテサラの作り方
茹でたジャガイモ(今回は2個)を粗めに潰し、マヨネーズ(大さじ2)、オイルサーディン2尾を和える。お好みでコショウ(今回は彩り重視でピンクペッパー)をふる。
ホットサンドの作り方
食パン1枚は、マヨネーズ(分量外)を片面に薄く塗り、塗った面を内側にして半分に折り畳む。間にスプーン大盛り1杯のポテサラを挟み、ホットサンドメーカーで表面がキツネ色になるぐらい焼けば完成。
▼参考記事
おつまみリメイクで3品完成!「オイルサーディン缶」でつくるホットサンド
「オイルサーディン」を使った麺レシピ
「オイルサーディン」は、パスタやそうめんとあえてもとってもおいしく仕上がります。ここでは、プロがおすすめする「そら豆のカルボナーラ」と「大場ジェノベーゼそうめん」のレシピをピックアップしました。
【1】オイルサーディンとそら豆のカルボナーラのレシピ
学生時代運動経験ゼロ・病気で精神病院に入院するも筋トレとお料理で立ち直り、現在は料理研究家・パーソナルトレーナーとして活動中。企業やメディアへのレシピ提供を行う傍ら、ボディメイクコンテストにも出場。父方の実家は港町、母方の実家は山に囲まれていて、幼少期には海や山道を走り回っていた。自然の中で本を読むのが趣味だが、最近は料理研究家活動が忙しく、1人でキャンプ飯を作って気を紛らわしている。
オイルサーディンのうま味がパスタにたっぷり絡んで絶品なカルボナーラのレシピ。そら豆のホクホクと甘みもよく合います。
材料(1人分)
パスタ麺 80g
水 1L
塩 小さじ2
オイルサーディン 60g
卵 2個
そら豆(さやつき) 2本(正味量30g)
有塩バター 10g
ピザ用チーズ 20g
★トッピング
粉チーズ 適量
粗挽き黒こしょう 適量
調味料は有塩バターとピザ用チーズのみ。生クリームや牛乳を使わずに、濃厚な口当たりに仕上げます。
なお、そら豆の「正味量」は、さやから出した時の豆の量を指しています。
作り方
まずはクッカーに水、塩を入れて湯を沸かし、パスタ麺を加えてパッケージ表記の時間よりも1分短く茹でましょう。
パスタ麺を茹でている間に、そら豆をさやから取り出します。さやから出したそら豆は鮮度が落ちていくので、できるだけ調理の直前に取り出すのがおすすめです。
また、薄皮をむいて食べることも多いですが、じつは薄皮には食物繊維が豊富。食品ロスを減らすことにもつながるので、今回はそのまま調理します。
続けて、2つの卵をそれぞれ黄身と白身に分けましょう。黄身の場合、1つはパスタ麺に混ぜ、もう1つはトッピングとして使用します。白身は別に利用するのでとっておきましょう。
パスタ麺の茹で上がり時間の2分ほど前になったら、クッカーにそら豆を加え、一緒に茹でます。パスタ麺もそら豆も、茹でたら水気は切らず、茹で汁ごと置いておきましょう。
フライパンに有塩バターを熱したら……。
パスタ麺、そら豆、さらにオイルサーディンを加えて、なじむまで軽く混ぜ炒めましょう。茹で汁を切らずに炒めることで、バターとオイルサーディンの油がパスタ麺に絡みやすくなります。そして、茹で汁はこのあと使うので、捨ててしまわないように!
全体がなじんだら、一度火を止めてピザ用チーズを加えます。このままだとコテコテになって混ざりにくいですが……。
とっておいた茹で汁を加えます。茹で汁を加えることでピザ用チーズが混ぜやすく、滑らかな口当たりに仕上がります。弱火で加熱し、様子を見ながら茹で汁を加え、チーズが溶けるまで混ぜ炒めましょう。
チーズが溶けたら火を止め、卵黄を加えます。卵黄は加熱し過ぎるとボロボロと固まってしまうので、必ず火を止めてから加えて、余熱で調理するようにしましょう。
卵黄がなじんだら、カルボナーラの調理は完了。
お皿にカルボナーラを盛り付けて卵黄を添え、粉チーズ、粗挽き黒こしょうを散らしたら完成。オイルサーディンのうま味、そら豆のホクホク感、チーズと卵黄のコクで、濃厚な味わいに仕上がっています。
少ない調味料でも、季節の野菜とこってりした味わいを同時に楽しめる、贅沢な一皿を作ることができました。
ちなみに、余った白身は茹で汁に加えて、顆粒コンソメ、粗挽き黒こしょうと合わせてスープにさっぱりとした味わいですが、そら豆のうま味に粗挽き黒こしょうのパンチが効いており、キャンプ飯らしい1杯に仕上がりました。食品を無駄にしない工夫は、キャンプ飯を作る上で大切なポイントです。
▼参考記事
濃厚っ!うまっ!オイルサーディンとそら豆の「絶品カルボナーラ」レシピ
【2】オイルサーディーンの大葉ジェノベーゼそうめん
福岡県で「喫茶・喫酒おまめ」を経営。四国出身の元ランナー。実業団で陸上部のマネジャーを務めたあと、京都から福岡に移住し「喫茶・喫酒おまめ」をオープン。休みの日は福岡近辺や九州県内の山を登山してまわるのが趣味で「おまめ登山部」としての活動も。メンバーと一緒に山で簡単に作れる料理が好評。
あっという間に秋めいてきましたね。暑すぎず、寒すぎずといったこの季節、登山の途中で休憩を取ると、汗冷えしやすくなったりして防寒着選びも悩ましくなります。食事もあまりモタモタせずに、早く作ってサクッと頂きたくなりますよね。
そこで今回は、前日までに下準備をしておけば当日は混ぜるだけの、簡単&スピーディーな「オイルサーディンの大葉ジェノベーゼそうめん」のレシピをご紹介します。
材料(2人分)
大葉ジェノベーゼ
大葉 40枚ぐらい
オリーブオイル 100cc
粉チーズ 大さじ 2杯
にんにく 1かけ
塩 小さじ 1/2
くるみ 20g
オイルサーディンの大葉ジェノベーゼそうめん (2人分)
大葉ジェノベーゼ 30~40g
オイルサーディン 1缶
ミニトマト 10個ぐらい
そうめん 3束
作り方
<前日>前日までに大葉ジェノベーゼを作っておく。
塩とオリーブオイル以外の材料をフードプロセッサーにかける。
材料が細かくなったらオリーブオイルと塩を加えて、さらにフードプロセッサーにかける。
味見して塩加減と滑らかさを調整する。オイルサーディンなど他の具材と合わせることが多いので、あまり塩辛くならないように調整するとよい。
※大葉ジェノベーゼは冷蔵庫で2週間ほどは保存できますが、フレッシュな大葉の風味が落ちないうちに使い切りましょう。
そうめんを茹でて、ザルに上げ冷やす。サラダ油をかけてまぶし冷蔵庫へ。大葉ジェノベーゼを小瓶に小分けしておく。
<当日>
材料を小分けにして持参する。
ミニトマトは半分に切り、残りの具材をボールに全て入れて混ぜる。
材料がよく混ぜ合わさったらそうめんを入れ、さらに混ぜれば完成。
ポイント
・おうち時間がある時に大葉のジェノベーゼを作っておけば、当日はガスも使わずに混ぜるだけで簡単です。
・場所を選ばずにサラッと食べれるスピードメニュー。
・そうめんだけでなく、パスタやパンにも合います。
・大葉ジェノベーゼはおうちメニューでも大活躍。冷奴やじゃがいもにかけても美味しく食べられます。
このレシピは、福岡県にある「宝満山」に登山して、山頂で作って頂きました。好みで具材を色々と変えても美味しく頂けます。ぜひ作って食べてみて下さいね。
▼参考記事
大葉を大量消費!簡単&スピーディーなオイルサーディンの大葉ジェノベーゼそうめん
「オイルサーディン」を手作りしてみよう!
自家製オイルサーディンは意外と難しくない
webサイトや書籍の編集・ライターとして活動中。料理と暮らしまわりの手仕事が趣味。無類のカゴ好き。休日は3人の子どもと一緒に、家族でキャンプや磯遊びに出かける日々を送る。簡単、美味しい、見映えよしのキャンプごはんを研究中。
キャンプのおつまみの定番「オイルサーディン」。缶詰を常備している方も多いと思いますが、実は自分で作るのも意外と簡単なんです。オイルサーディンには、カタクチイワシやウルメイワシ、マイワシなら小さめサイズのものが向いています。作り慣れてくると、自分好みのハーブなどで風味づけしたりと楽しくなってきます。
材料
イワシ 約50匹
水 500cc
塩 50g
ニンニク 1片分を薄切りにする
赤唐辛子 1~2本
ブラックペッパー(ホール状のもの 10~20粒
ローリエ 2~3枚
タイムなど香り付けのハーブ類 お好みで
オリーブオイル 適量
作り方
【1】イワシの頭と内臓を取り除く
まず、イワシの頭を切り落とし、腹部分を斜めに切って内臓を取り出します。
流水で血をきれいに洗い流します。このとき、うろこが気になる場合はやさしくこすって取り除きましょう。洗い終わったら、キッチンペーパーで水気をふきとります。
【2】塩水にイワシを漬ける
バットなどにイワシが重ならないように並べ、濃度10%の塩水(水500ccなら塩50gを溶かす)を注ぎます。イワシ全体が漬かるよう、表面をラップなどで覆っておきましょう。
1時間程度漬けこんだら、キッチンペーパーでしっかりと水気を拭き取ります。
【3】オイルで煮る
イワシが重ならないように並べられるサイズのフライパンや鍋を用意します。鍋底にタイムなどのハーブを数枝ほど敷き、その上にイワシを並べ、薄切りにしたニンニク、ブラックペッパー、種を抜いた赤唐辛子、ローリエや残りのハーブを乗せます。
最後にオリーブオイルをイワシが浸かるくらいまで注ぎます。オリーブオイルのクセが強いと感じる人は、半量をキャノーラ油などに変えてもOK。さぁ、これで火にかけていきます!
最初は強火で、プツプツと気泡があがってきたらごく弱火にして、じっくりと火を通します。静かにふつふつしていくるらいが目安です。今回は30分ほど火にかけていますが、ごく弱火といってもそれぞれの調理機器によって火力はさまざまなため、様子をみながら調整してください。
自家製オイルサーディンは、弱火でじっくり火を入れるのがコツ。火が強いと、素揚げのようになってしまうので注意しましょう。
加熱後はオイルが冷めるまで置いておきます。完全に冷めたら、清潔な保存容器に移して保存しましょう。冷蔵庫保存で1週間程度で食べきっています。
骨まで柔らかな、自家製オイルサーディンの完成! そのまま食べても、パスタなどにしても美味しいですよ。オイルもバケットなどにつけて楽しんでください。
缶詰を利用するのが一般的なオイルサーディンですが、手作りは格別。機会があったら、ぜひ作ってみてくださいね!