
秘密のトレイルは、ジョシュアツリー国立公園にある

なんでこんな渋い顔をしているかって?それは、アメリカ・カリフォルニア州のジョシュアツリー国立公園のキャンプ旅行に持ってきたお酒がとんでもなくマズかったから。

私が普段住んでいる国、ハンガリーのお酒に、パリンカという蒸留酒があります。果物から作られる無色透明のものが基本で、これは樽でエイジングしたもの。今回の旅に誘ってくれたミスターKにお土産として持ってきたのですが、一口飲んで「うっ、マズい!」と突き返されてしまいました。
私も一口飲んでみたけれど、こりゃイカン。強烈すぎる。
ミスターKが登場した過去の記事はこちら↓

気を取り直して、この日はミスターKおすすめのトレイルを歩くことに。「Hidden Valley(秘密の谷エリア)」にある「Chasm of Doom (カザム・オブ・デューン)」というコースで、ゴロゴロ転がっている岩の下にできた空間を歩く洞窟探検のような体験ができるらしいのです。
この岩山のどこかに入り口があるけれど、標識はないとのこと。
いざ、入り口を探して歩きます!
カザム・オブ・デューンを探して奇岩の間を歩く

「Chasm of Doom」を 直訳すると「破滅の割れ目」といった感じでしょうか。ものすごい名前ですが、公式に定められたトレイルではなく、知る人ぞ知る秘密の場所です。
長さはほんの100m弱と短いのに、トレッキングコースとしては高難易度とされていて、コースタイムは約30分~2時間。個人差がありすぎです!
地形的に複雑すぎて地図はあまり役に立たず、入り口を見つけるのがとても困難。私たちは1回で入り口を見つけられず、2回行ってやっと発見しました。
最寄りの駐車場は、ジョシュアツリー国立公園の北側出入り口に近い、ヒドゥン・ヴァレイ・エリアのトレイルヘッド。ピクニックテーブルがいくつか並んでいて、2つ目のテーブルの裏のあたりに秘密のトレイルの入り口がありました。
ピクニックテーブルの近くに、ちいさな茂みがへばりついた岩があれば正解です。カラカラに乾いた木の先にある、壁のような岩に細い通路を見つけたら、そちらへ進みましょう。その後、ちょっと岩を登ったり下りたりウロウロしたら、ドアみたいな四角い穴が空いた場所を探しましょう。

先ほどの岩のドアを進んだ先に、細い岩の亀裂の近くにフサフサの植物が生えているのが見つかったら正解。
やっと入り口に辿り着きました。諦めなくて、良かった。

なかへ入ると意外と天井が高くてビックリ。太陽光が差し込んで、岩壁がオレンジ色に染まる幻想的な空間です。ダンジョンの廊下のように続いていることから「インディ・ジョーンズの道」と呼ばれているエリアもあります。

細い通路ばかりではなく、開けた空間もあって、まるで迷路みたいです。
光が漏れているあたりへ行けば地上はすぐそこなのですが、途中で離脱するのは難しそう…。

実はカザム・オブ・デューンには、いくつかの出入り口があるのですが、非常に見つけにくいため人通りが少なく、探検するのは自己責任で。動きやすい靴を履いて、お菓子やお水を持って、短いルートですがなるべく時間に余裕をもって遊びに行きましょう。
そしてなにより、懐中電灯を忘れずに。ライトを消すと真っ暗でなにも見えないエリアがありました。
狭小空間!岩の棺を体験

カザム・オブ・デューンの名物は、「岩の棺」と呼ばれる狭小エリア。一見すると行き止まりなのですが、地面にはいつくばってみると隙間があって、その奥に別の空間が続いています。

ミスターKが通過すると、こんな感じ。巨大な岩の下にうまい具合に、ほかの岩がひっかかってできた空間です。体重80kg以上の人は要注意だそうですが、ミスターKはそれよりちょっと軽い程度の体格です。
閉所が苦手な人にはおススメしませんが、通ってみると見た目ほど狭くはないかも。

「岩の棺」を抜けたら、ちょっとしたチムニーみたいに登る岩があって、公園を一望できる場所に出ます。
駐車場からほんのちょっとの距離なのに、気分は大冒険。登ってきた道を振り返ると、まるでブラックホールみたいな黒い穴があいているように見えました。

ちなみに帰り道は、往路とは違うルートを通ることも可能で、「岩の棺」を2回通る必要はありません。なんとなく下りっぽい方向へ、気の向くままに進んでみることにしました。
奇岩で小顔チェック

岩質が変わって、表面が砂っぽくザラザラしている岩の表面に、穴がたくさんあいているのを発見。
すいすい登って大きな穴の中に身を隠すKさん…。一体なにをするつもりなのでしょうか?

小さな窓みたいにあいた下向きの穴に、頭を突っ込んで遊ぶミスターK。私も試してみたら、頭が大きすぎて入らず断念しました。
狭いところを探検することが好きな人は、安全に気を付けて、カザム・オブ・デューンにチャレンジしてみてください。