【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.2】旅に必要なものは現地調達!ペルーの小さな町で旅の相棒「船外機」を手に入れた | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2024.09.25

【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.2】旅に必要なものは現地調達!ペルーの小さな町で旅の相棒「船外機」を手に入れた

【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.2】旅に必要なものは現地調達!ペルーの小さな町で旅の相棒「船外機」を手に入れた
憧れのアマゾン川を旅するために、ペルーのプカルパという町にやってきました。船旅の準備をしながら、宿で仲良くなったのがこの写真のお姉さんたち。右から順番に、起業した人、旅をしながらたまにヨガする人、休学中の学生。つまりみんな自由人。そして一番左の私は普段はハンガリーの大学に通っている留学生。もとい旅して遊んでばかりいる遊学生のジョアナです。旅の準備はしてもしても、足りないもの。今回は、開き直って現地調達で、あんなものやこんなものをゲットしていきます!
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アマゾン川って、どんな川?

「アマゾン川を下ろう」と決めたとき、私はアマゾン川のことをよく知りませんでした。

いつかテレビで見たアマゾン川は、どんな川だっただろうか?原住民がジャングルの細い隙間をカヌーで進んでいたり。かと思えば、川とは思えないような広々とした水上に海で見るような大きな船が浮かんでいたり。

ポロロッカ現象と呼ばれる河口付近でアマゾン川を逆流する潮流を利用してサーフィンをしている動画を観たこともありますが、海の遊びなのに背景は木が生えた森でした。一体、どんな川を想定してアマゾンへ行けばよいのでしょうか?

ペルーの町プカルパから眺めるアマゾンの風景

ペルーの町「プカルパ」から眺めるアマゾンの風景。

「世界最大の川」と呼ばれているくらい途方もない水量を運んでいるのに、世界で一番長い川ではないらしいと知ったときは驚きました。現在、世界一長い川はナイル川。でもこれに意を唱える人たちもいて、実際、アマゾン川の長さは今も少しずつ伸びているようなのです。

例えば、2014年の発表でアマゾン川の長さが従来考えらえているものより77km長いとする説を提唱したのがアメリカの科学者で探検家のジェームズ・コントスさん。今まで知られていたのより遠い源流を見つけたというのです。

ペルーのアンデス山脈の奥深く潜り込んだたくさんの源流がひとつになって流れているアマゾン川は、どの源流が一番遠いのか、今でも研究が続けられています。現在公表されているアマゾン川の長さは6,516km。だけど昔は6,300kmといわれていた時代もあるし、今では7,000kmに近いとする説もあります。

「母を訪ねて三千里」というタイトルから距離がいまいち想像できないように、アマゾン川も数字が大きすぎて実際にそれがどれだけ長いのかピンときません。そもそも専門家ですら、アマゾンの本当の長さを知らないのです。

前置きが長くなりましたが、とにかくどんな川かわからないから、なにを準備すればよいのかもわからない。では、どうするか?

私の答えは、「必要なものは現地調達」です。

旅の相棒は現地で探せ!

アマゾン川の旅、ひとつ目の現地調達は前回の記事でも紹介した木舟。現地で実際に使われている船なら、その川の特性に合っているはず。

【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅 vol.1】木舟を探してたどり着いたアマゾン奥地で、昔のヨーロッパにタイムスリップ!?

次は現地で旅の相棒探しです。

「一緒にアマゾン川を下ろう」なんて言ってくれる友人は、そうそういません。そもそも南米まではるばる行くのは遠すぎる。だけど、すでに現地にいる人なら、一緒に旅をしてくれるかもしれない。

といってもスペイン語が話せない私は、今回の旅のスタート地点ペルーのプカルパにて、英語が話せる外国人が集まっていそうな宿に泊まりながら相棒をリクルートすることに。

宿に到着してさっそく、入り口の門の前ロン毛のお兄さんを発見。髪型からして、いかにも旅人らしい風貌。早速話しかけると、なんと日本語が返ってきました。

お互いにビックリ。まさか日本人に会うなんて。宿の受付に行って、またビックリ。なんとこの宿の宿泊者は全員日本人。

アヤ二という宿の食事

宿の名前はアヤ二。日本人が集まったら、やっぱり食べるのはお米。

いわゆる日本人宿ではありません。宿のオーナーはドイツ人。掃除などを手伝うスタッフはペルー人。対して宿泊者は私含めて日本人が合計8人。海外にいながら、日本人が圧倒的なマジョリティを占める空間に、私も宿の人も「こんなことは初めてだよ!」。

本当にたまたま同じタイミングで日本人が集まってしまったのです。どうしてみんなプカルパに吸い寄せられてしまったのか。

南米を放浪しながらいくつも宿を転々としてきたけれど、この場所が居心地よくて気が付いたら長期滞在している人。世界の真理に近づくヒントがアンデス山脈に隠されているかもしれない、とアマゾン川の上流を目指して旅している人。アーティストとしてのインスピレーションを磨くために、定期的にこの町を訪れている人。

そんなキャラの濃い人もいれば、私と同じくらいの年齢の女性で、南米の有名な観光地をバックパッカースタイルで巡っているという人もいました。趣味がバラバラのみんなですが、共通していることがひとつ。アヤワスカという植物を求めてプカルパにやってきたのです。

アヤワスカとは、ペルーの文部科学省の傘下にある国立文化研究所が国の文化遺産として認めた植物。

おでこにくっついたアヤワスカ

のりは着けていないのに、おでこにくっついたアヤワスカ。

ツルのような植物で、木の断面がお花のようになっており、そのキレイな模様を生かしてアクセサリーなども作られています。

古くはペルーのアマゾン地域の先住民族が特別な儀式の中で使用していて、ほかの植物と調合すると幻覚作用のあるお茶ができるとのこと。

どろどろになるまで煮詰めたお茶

どろどろになるまで煮詰めたお茶。

せっかくだから日本の旅人と一緒にアマゾンを下りたい。そんな気持ちが先走って、初対面なのに単刀直入に「アマゾン川下りませんか?」と聞いてみても、やっぱりみんな次の予定がある人達ばかり。そんないきなり誘っても、無理だよね。一人、また一人と日本人は去っていき、ついに私が最後の日本人になってしまいました。

ご飯を食べていたら寄ってきた宿の動物たち

一人でしょんぼりご飯を食べていたら寄ってきた宿の動物たち。

日本語が聞こえなくなって、寂しくないといえばウソになるけれど、そんな感傷に浸るヒマもなく新しい旅人たちがやってきました。女子、女子、みんな女子。今度の宿のトレンドは、女性バックパッカー。宿のオーナーは男一人、またしても圧倒的なマイノリティで肩身が狭そう。

とりあえず、一緒に旅してくれる女の子の旅人が一人見つかりました!

舟を動かすエンジンを現地調達せよ!

人間以外で大切な旅の相棒、それは川下りに必須の木舟。続いて現地調達するのは、船外機(エンジン)です。

うしろにエンジンを積んだ私の船

うしろに怪しい船外機を積んだ私の船。

あえてカヤックやカヌーみたいな手漕ぎではなく、新しいことに挑戦したくなって、今回の船には船外機を積むことにしました。

旅に使うのは、現地の船と同じタイプの船外機。これは最初から船外機として作られたものではなく、小さいもので5馬力程度の汎用エンジンに細長い棒を取り付けて、棒の先に付けられたスクリューを回転させて進むもの。このスタイルの船は現地で「ペケペケ」と呼ばれていて、理由はそのままズバリ。エンジンの音がペケペケ鳴っているように聞こえるから。

中古のエンジンは男性の力でもエンジンがかからない

中古のエンジンを物色。男性の力でもなかなか、エンジンがかからない。

なるべく安いものを探して中古屋さんに行きましたが、店員さんおすすめのエンジンなのになかなかかかりません。ふ、不安だ。

いろいろ意見を聞いて回ると、一致した意見は「ホンダの新品を買え」「ホンダなら壊れない」「とにかくホンダだ」とのことで、現地の人が全幅の信頼を置いているホンダのエンジンを買うことにしました。

購入したホンダのGX270というエンジン

私のエンジンはホンダのGX270。

こちらが私が買ったエンジンは、9馬力のホンダGX270。ペケペケのエンジンはおおまかに大、中、小とあって、順番に13馬力、9馬力、5馬力程度。

エンジンに取り付ける長い棒

エンジンに取り付ける棒は、私の身長よりずっと長い。

これがエンジンに取り付ける棒。先端のスクリューは思っていたより小さくて、本当にちゃんと進むのか、やや不安が残ります。

はじめてのペケペケ号

私の船の名前は、ペケペケ号。ペケペケを載せているから、ペケペケ号。ペケペケって、かわいいオノマトペみたい。だけど、初めて運転してみると、意外と難しいんです。

スクリューが付いている棒が長くて重いのに、それを操縦する取っ手の方は短いから、テコの原理で余計に重く感じてしまいます。

ペケペケ号を初めて運転する様子

ペケペケ号、初めての運転。

それにしても、もともとは水漏れで船の底にたくさん水が溜まっていた船なのに、ちゃんと浮かんでいることに感動!

ヨロヨロ運転で向かったのは、ほんの15分ほど進んだところにある森のなかに隠れたとあるお家。

ヨロヨロ運転で進んだ森

ヨロヨロ運転で進んだ森。

快適な船旅へ向けて、ここでペケペケ号にもうひと手間加えます(次回へ続く)。

私が書きました!
建築学生
佐藤ジョアナ玲子
フォールディングカヤックで世界を旅する元剥製師。著書『ホームレス女子大生川を下る』(報知新聞社刊)で、第七回斎藤茂太賞を受賞。中日新聞の教育コラム「EYES」に連載。ニュージーランドとアメリカでの生活を経て、現在はハンガリーで廃材から建てた家に住みながら建築大学に通っている。

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