首都リスボンからも行きやすい世界遺産の街、シントラには魅力的な宮殿やトレイルがたくさんあります。
今回は、シントラの複数の宮殿・公園・文化遺産を管理するパルケス・デ・シントラのイネーシュさんが「シントラ歴史地区とムーアの城、ペーナ公園を結ぶシントラ山脈の中でも特に美しいとされる、まだあまり知られていない散策ルートです!」とおすすめしてくれたヴィラ・サセッティ(Vila Sasetti)トレイルを歩いてきました!
以前に紹介させていただいたムーア城やペーナ公園とセットで散策するのもおすすめです。

山の斜面に造られたヴィラ・サセッティの庭園

ヴィラ・サセッティ・トレイルのスタート地点は、その名前が示すようにヴィラ・サセッティの庭園です。
このヴィラは、シントラのホテル王ヴィクトル・サセッティ氏が、1890年代にイタリア出身の友人、ルイージ・マニーニ氏に設計を依頼したロンバルディア・ロマネスク様式の別荘です。ちなみにルイージ・マニーニ氏は、以前こちらでもご紹介した人気スポット「レガレイラ宮殿」も手がけた芸術家でございます。
また、サセッティ氏の死後は、ウェス・アンダーソン監督の映画「The Phoenician Scheme」(2025年)の主人公のモデルとなったカルースト・グルベンキアン氏がこのヴィラを借りていたそうですよ。

そんな別荘の建物は、城塞のような構造で、テラコッタ色の屋根と石造りの大きな円形塔が特徴です。森のような庭園の木々に包まれ、外の道路からは見えません。
トレイルは、庭園を巡る石造りの曲がりくねった小道を歩き、門番小屋と本館を通り抜けていきます。

山の斜面に作られた庭園のため、道中はかなり急勾配。庭園はテラス状に区切られていて、石の階段を上ってジグザクに進んでいくと、テラスごとに景色が切り替わるおもしろさがあります。

道中に何度も現れる美しい水路、生い茂るシダや松にヤシ、それに巨石など異国情緒と地元の特色を取り入れたユニークな景観を楽しみながら斜面を上っていくと、いくつものビューポイントがあります。
晴れている日なら、海まで見渡せますよ!
ロッククライミングにも挑戦できるよ

ヴィラ・サセッティの庭を抜け、森の中を歩いていくと「ペニェード・ダ・アミザーデ(友情の岩)」という岩山にたどり着きます。
この大きな岩はムーア城の西斜面に位置する花崗岩で、「中央と南(Central e Sul)」と「ムーラと北(Moura e Norte)」の2つのロッククライミング・エリアがあります。岩の下の看板には、72ものコースが記載されています!

ハイキングで通った際も、複数のグループがロッククライミングに挑戦していました。初心者から経験者まで楽しめるコースが揃っており、しかも抜群の景観が楽しめるんだとか。クライミングがお好きな方はぜひ、挑戦してください!
森の中を抜け、ムーア城やペーナ宮殿へ

ペニェード・ダ・アミザーデを抜けると、月桂樹の森(Floresta de Loureiros)のエリアを抜けていきます。この高さ5〜10mになる常緑樹はポルトガル原産の在来種で、シントラの自然を代表する貴重な森です。

さらに、なかなか急な木製の階段と木道を歩いていくと「タパーダ・ドス・ビコス(Tapada dos Bicos)」と呼ばれる少し広いエリアに到達。

ここがムーア城またはペーナ公園へのルートに分岐する場所なので、お好きな道を選んでください。
私たちは、ペーナ宮殿ルートをチョイス。駐車場などを抜けて、宮殿付近へ。観光地らしく車やトゥクトゥクで賑わっていました。

快晴の土曜日に訪れたこともあって、このトレイルは思った以上の人出でした。一部、混み合う地点もありましたが、車道を歩くよりずっーっと楽しいです。ヴィラサセッティの庭園からタパーダ・ドス・ビコスまでは、片道45分程度のコースになります。
ペーナ宮殿やムーア城を先に見て、ヴィラ・サセッティへと下るルートをとってもいいかもしれません。
サセッティの庭園と隣のピクニックテーブルの並ぶ「パルケ・ダス・メレンダス(ピクニック公園)」を抜けて、さらに丘を下ると、シントラ歴史地区の中心部に到着しますよ。
ルートのパンフレットなどはこちら:https://www.parquesdesintra.pt/en/agenda/walking-route-vila-sassetti




