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BOOK 01
天然キノコの世界への誘い、自分で採ったキノコを食べたい!
『探す・見分ける・食べるおいしいキノコ狩り図鑑』
戸門 剛著
農文協
¥2,970

「是非とも食べていただきたい」と、著者が本書冒頭から力説するのは、天然のキノコの旨さ。こればかりは食べたことがある人にしかわからないが、日常的に食しているキノコとは味わいがまったく違うのである。しかし、キノコ狩りは毒のあるなしが関わり、山菜以上にハードルが高いと感じている人は多いはず。また、山野に入る心構えと準備も必須だ。本書は、キノコ狩りにまつわる疑問や不安、探し方から調理方法までをひとつずつ丁寧に指南してくれるキノコ狩り“虎の巻”。
キノコ狩りは、一朝一夕でできるものではないことがよくわかる。毒キノコの見分け方に法則はないことなど、重要な点は繰り返し語られ、玄人ならではの視点には思わず唸ってしまう。地道に経験を積んでいくことが一番の近道のようだ。
本書後半は、キノコ図鑑になっているが、各キノコにエピソードが添えられ著者自身がキノコ狩りを心底楽しんでいる姿が窺える。光り輝くナメコの大群生、両手で抱えるほどのマイタケ株、大発生のシャカシメジ。ページいっぱいに掲載された写真の数々に見入ってしまう(旨そうだ……)。おいしい食べ方も、料理人である著者の得意とするところ。魅惑の天然キノコの世界に飛び込んでみよう。
BOOK 02
「新鮮≠おいしい」?? 常識をアップデートする
『旨い魚が食べたい! 科学の目で見る漁業と魚食』
ながさき一生著
柏書房
¥1,980

日本各地には大小の港があり、多種多様な魚種が水揚げされている。魚といえばなんといっても「鮮度」「新鮮」が絶対条件のように持て囃されるが、魚種や技術によっては必ずしもそうではないと著者はいう。寝かせて引き出される旨み、最先端の冷凍技術もしかり。魚がどのようにして獲られて我々の食卓に届くのか、海の魚は減っているのか、昨今報道にも取り上げられる問題も解説する。「昔から漁師は獲りすぎてはいけないことを知っている」と、著者は強く訴える。そして、人気の魚種が偏る大量少品種は、魚に明るくなくても感じる傾向だ。大量生産大量消費的なことが魚食でも起きている。サーモンとマグロとエビしかない未来となるのか。いろいろな魚をいつまでも味わいたいと願う。
BOOK 03
恐怖の捕食者か? 人生の伴侶か? 摩訶不思議な関係
『ネコ科と人類200万年史』
ジェリー・D・ムーア著
土井築月訳
エクスナレッジ
¥3,080

我々人間の祖先は、ネコ科動物に捕食されていたことが発掘調査で明らかになっている。本書は両者の歴史を考古学の視点から繙いていく。使役したり、崇めたり。時代や地域によって両者の関係性は変化しつつも現代に続く。ネコ科動物はさまざまな系譜に分かれるが、一種であるイエネコやノネコは人間と共生する。人間がネコ科動物を飼うようにプログラミングされているのではないかとさえ思えてきて、実に不思議だ。ネコ科動物は皆、狩りの仕方は似ているのだという。一貫した姿に興味が尽きない。
BOOK 04
もうすぐ結成40年、"バトル"は鮮度抜群。笑いと酒と酒と酒?
『サラリーマン転覆隊 悶絶地球バトル』
本田 亮著
産業編集センター
¥1,980
1988年に結成されたカヌーチーム「サラリーマン転覆隊」は、サラリーマンのアウトドア集団だ。本誌ビーパルで29年にわたり連載が続いている。本書は、過去の海外でのバトル(アウトドア活動を彼らはこう呼ぶ)を集めた冒険譚集。パドリングだけでなく、山にも登り、MTBにも跨る。どのバトルも実施日の記述こそないが、写真や文面から少し前のものだとわかる。だが、どのバトルも色褪せていない。すぐ挫けるし、隙あらば酒に手を伸ばす。やはり、最高のコント集団だ。
※構成/須藤ナオミ
(BE-PAL 2026年11月号より)




