南アフリカから太平洋を一望!ケープタウンの世界自然遺産でネイティブフラワーを探す日帰りハイキング | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.03.27

南アフリカから太平洋を一望!ケープタウンの世界自然遺産でネイティブフラワーを探す日帰りハイキング

南アフリカから太平洋を一望!ケープタウンの世界自然遺産でネイティブフラワーを探す日帰りハイキング
「世界で最も訪れたい都市」ランキングで1位に選ばれたこともある南アフリカのケープタウン。日本から遠いため馴染みが少ないかもしれませんが、ケープタウンは海、山、動植物など大自然が市街地の身近にあることが人気の理由のひとつです。

というのも、ケープタウンは約55万ヘクタールの世界自然遺産「ケープ植物区保護地域群」のエリア内に位置しているのです。この地域は「フィンボス」と呼ばれ、世界でここだけの貴重な動植物が生息していることでも有名です。

世界自然遺産のハイキング

ケープタウンのシンボル的存在のテーブルマウンテン。以前の記事でもテーブルマウンテンのハイキングをご紹介しました。

「新・世界の七不思議」の一つを写真で紹介!南アフリカのテーブルマウンテンで絶景ハイキング

でも実は市街地から見えている部分はテーブルマウンテン国立公園のほんの一部。南側にはまだまだ魅力的なエリアが広がっています。今回は国立公園の中心部に位置するシルバーマイン(Silvermine)エリアの太平洋側をまわるルートへ行ってきました。

シルバーマインのポイントは主に2つ。ひとつは、ドイツ車BMVが広告に使ったこともある世界有数の絶景ドライブルート「チャップマンズ・ピーク・ドライブ(Chapman’s Peak Drive)」を見下ろせること。もうひとつは近年日本でも人気が高まっているネイティブフラワーのひとつで、南アフリカ共和国の国花でもあるキングプロテアが、タイミングよければ咲いていること。絶対に見つけるぞ!と気合を入れて、スタートです。

案内板を見て全体像をチェック。

まずはシルバーマインの入口で入園料を支払います。私が訪問したときは、大人ひとり200南アフリカ・ランド(約2000円・外国人価格)。南アフリカの国立公園は毎年値上げが行われているので、訪れる際には最新の情報をご確認ください。なお、公園事務所の付近は電波状況が悪く、支払いは現金のみだったのでご注意を。

今回は案内板の右上に紹介されている「ノールトフック・ピーク・サーキット(Noordhoek Peak Circuit)」をベースに歩くことにします。案内板から5分ほど歩くと、右手にダム湖が見えてきます。

ここはペットもOKの遊泳スポット。ダム湖は周囲約1kmで、ぐるりと木道が整備されています。水遊びをしたり木陰で昼寝をしたり、小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、みんな楽しそうに過ごしていました。

この日は朝9時前で気温20℃程度だったにもかかわらず、人が集まっていました。

さて、ハイキングはダム湖に背を向けて進みます。傾斜は緩やかながら、ビーチのような細かい砂道を20分ほど歩きます。徐々に砂粒が大きくなりはじめると、最初の眺望スポット「ノールトフック・ルックアウト(Noordhoek Lookout)」への分岐点です。

分岐からはすぐにこの眺望が見られます!

ノールトフックは、ワイナリーや牧場もあるのんびりとしたエリアですが、なにより大西洋側の真っ白な広いビーチが有名です。サーフィンやビーチでのホーストレッキングなどのアクティビティが楽しめます。

キングプロテア発見!

メインルートにもどり、標高754メートルの「ノールトフック・ピーク(Noordhoek Peak)」を目指します。標高が上がるにつれ、ネイティブフラワーの種類が増えてきます。

初夏には高さ1m50cmにもなるワトソニア。
(左上から時計回りに)エリカ、クラッスラ、デロスペルマ、ケープ・スノー。
手前に見える紫色の花はアガパンサス。

そして、まもなく到着という頃に、目当てのキングプロテアを発見しました!

まだ蕾ですが、きっと大きく美しい花になることでしょう。

ごつごつした岩の間を進み、ノールトフック・ピークへ到着です。

ハウトベイ(湾)方面はまだ雲が残っています。
ノールトフック方面。先ほどよりも標高が高くなりました。

先ほど見たノールトフックのビーチはもちろん、北側のハウトベイも見渡せる眺望スポットです。そして、ノールトフックとハウトベイを結ぶ約9kmの道路が、冒頭でご紹介したチャップマンズ・ピーク・ドライブ。すぐ下にあるため見えないのが残念ですが、ここからまた別の眺望スポットを目指します。

尾根を進むこと約20分で、第3の眺望スポット「イーグルズ・ネスト・ルックアウト(Eagles Nest Lookout」に到着しました。落ちないように注意しながら下を覗くと、見えました!断崖絶壁で有名なチャップマンズ・ピーク・ドライブです。

眼下に見えるチャップマンズ・ピーク・ドライブ。

ここで50代くらいの女性3人グループに遭遇しました。「景色を見ながら休憩するの」と微笑みながら、岩陰に座り、水筒やおやつを取り出していました。なんて優雅な時間なのでしょう。

彼女たちの正面には大西洋の景色が広がります。

近くで色鮮やかなハチドリも発見。2羽いるのがわかりますか?

よく目を凝らしてみると…。
2羽いました!

終わりのない崖上りに心が折れる!?

今回選んだルートであるノールトフック・ピーク・サーキットは、一周9.3km。よく整備されていて見通しも良く、歩きやすいルートです。

前述した女性グループのほか、小学生くらいの子ども連れファミリーや、杖を突きながら歩く年配のグループも見かけました。しかし、メインルートだとイーグルズ・ネスト・ルックアウトからは海が見えない道を通ることになります。そこで、欲張りな私は地図で見た「スカイライン・パス(Skyline Path)」を通って少し遠回りをして、また別の眺望スポット「ノールトフック・ピーク・ベンチ(Noordhoek Peak Bench)」を目指すことにしました。

地図によると、イーグルズ・ネスト・ルックアウトからはアップダウンがありつつも1.2kmほど。スカイライン(稜線)の名の通り、基本的には北に向かう尾根を進みます。左側には常に紺碧の大西洋が見られる、素晴らしいルート。同じような写真が何枚も何枚もカメラロールに収まります。

右の白い石道を進みます。左に見えるのはハウトベイ。文句なしの絶景ルートです!

このルートを選んでよかった!と、るんるん気分で歩いていると、だんだん近づいてくる崖。あれ?もしかしてあの崖を上るってこと?

少し下って、上ります。
ひとつめの崖を見上げます。急階段のようですが、上ります。

手を使いつつもなんとか上りきると、再び絶景が広がります。道の先に次の崖が見える以外は。

いま崖を上ったところなのに、また岩の塊が見えます。
真っ白なキングプロテア(の蕾)が励ましてくれます。
ふたつめの崖。上るしかない。

崖は3つ上ったでしょうか。なんとか無事にスカイライン・パスを歩き終え、「ノールトフック・ピーク・ベンチ」に到着です。このあたりは石畳みの道になっており、とっても歩きやすい。先客は10代と思われる男女4人組。楽しそうに自撮りして遊んでいました。

雲も晴れて、ずっと見ていたくなるような素晴らしい景色がご褒美!

ここからダム湖まではほとんど真っすぐ。前半は石畳み、途中からは砂利道に変わります。とても歩きやすくあっという間に戻ってきました。

マウンテンバイクのトレーニングに遭遇。

目を背けられない火事被害

余談ですが、テーブルマウンテン国立公園は火災が起こることが少なくありません。乾燥した気候が要因のひとつではあるものの、観光客によるたばこのポイ捨ても大きな理由だと言われています。

今回訪れたシルバーマインも、直近では2025年4月に大規模な火災が発生。多くの植物や管理施設が燃え、約3か月にわたり閉鎖していたことがあります。黒く焼けた草木に火災の痕跡が残りつつも、再び芽を出して成長する植物に自然の強さを感じました。

ダム湖まであと少しの場所で撮った一枚。

村上未来さん

トラベルコンテンツエディター

登山好きの父に連れられ、2歳から山登り開始。6歳で大雪山、11歳で至仏山、13歳でキナバル山(マレーシア)などへ挑戦。大人になってからは主に2017年に雲取山(標高2017メートル)に登るようなミーハー登山。旅行会社勤務、外資系航空会社機内誌編集長を経て、2022年から2026年まで南アフリカ共和国ダーバン在住。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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