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世界的総合アウトドアブランド「コールマン(Coleman)」
貸しランプ業から世界的ブランドへ
1899年、創設者のウィリアム・コフィン・コールマンは、偶然通りかかったある店の窓に光り輝くランプを発見する。そのランプは、圧力をかけたガソリンがマントルという発光体に送り込まれて白い光を放っていた。それは、当時主流だった灯芯に燃料を染み込ませるランプとは比べものにならない明るさだった。その「エフィシェント」という名のランプにすっかり魅了された彼は、「機能しなければ代金不要」という貸しランプ業を始めた。
そして1901年、地元ウイチタに本拠を構え会社としてスタートし、米国随一の古豪アウトドアブランドが誕生した。やがてランタンの加圧構造を応用したストーブのほか、ツーバーナーやクーラーボックスなどキャンプギアメーカーとしての地位を確立。現在は、ファミリーからソロ用までラインアップしているテントやシェード、バッグ&パック、アパレル製品まで展開する世界的総合ブランドに成長している。
▼参考記事
ガスランタンの魅力
扱いやすさ
ガスランタンの特徴のひとつが、扱いやすいこと。ガス缶を装着してツマミをひねるだけで点火できるため、初心者にもおすすめだ。また、ガソリンランタンやオイルランタンに比べると、使用後のメンテナンスの手間も少なく手軽に使える。
十分な明るさ
手軽に扱えるにも関わらず、十分な明るさがある点もメリット。ガスランタンの明るさはガソリンランタンには劣るが、同じく初心者向きのLEDランタンより明るく、メインランタンとしての使い方もできる。
キャンプの雰囲気が盛り上がる
明るい、扱いやすいと実用面でのメリットがあるのに加えて、デザインが豊富でおしゃれなものが多いのもガスランタンの魅力。なかには、自分で塗装してオリジナルのランタンにアレンジして楽しむ人も。
炎のゆらめきには独特の雰囲気がある。ランタンスタンドやハンガーに吊り下げたり、テーブルに置いたりしてサイトをアレンジすれば、キャンプサイトのムードが盛り上がること間違いなしだ。
▼参考記事
大光量でメインランタンに最適!名作「2500 ノーススター」
Coleman(コールマン) 2500 ノーススター LPガスランタン
内蔵のイグナイター(点火装置)により、着火もスムーズ。ガス缶(OD缶)をセットし、ノズルを回してスイッチを押すだけと、面倒な準備なしで点火することができる。 チューブ型専用マントルは上下をワイヤークリップで留めるだけでスピーディーに取り付け可能。はじめての人でも簡単に扱える。LPガスは別売り。
●本体サイズ:約直径145×高さ260mm
●本体重量:約1,300g
●明るさ:約320キャンドルパワー/200ワット相当(レギュラーガス使用時)約1,543ルーメン
●使用燃料:純正OD缶
●連続燃焼時間:約4~8時間(470g缶使用時)
●付属品:ソフトケース
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「ノーススター」人気の秘密をレビュー!
ランタン界のパイオニア「コールマン」が作った名作
コールマンが作るランタンの歴史は長く、1930年代から現在まで、さまざまなタイプのランタンを開発してきた。現在では、コールマンのランタンといえば“ノーススター”とも言われている。使い勝手の良さから、初心者からベテランまで、幅広く愛用されているアイテムだ。キャンプ場でよく見かけるランタンの1つで、ランタン界の「名作」といわれている。
他のガスランタンを圧倒する「ノーススター」の明るさ
一般的にガスランタンは、ガソリンランタンと比べると明るさが劣るといわれている。しかし、ノーススターは、ガソリンランタンに負けないほど明るい。その明るさは200W(ワット)相当。これは、4~6人用のサイト全体を照らし出せる明るさだ。
具体的に例えると、車のヘッドライトと同じくらいの明るさ。直視すると、眩しくて目が開けられない。ノーススターとテーブル用のランタン、もしくは焚火の灯りがあれば、快適に過ごすことができる。
ノーススターの明るさの秘密は「マントル」にある。マントルとは、熱に反応して発光する、ナイロン製の繊維のこと。ノーススターで使用するマントルは、従来のものよりも“約3倍”も表面積が大きくなっている。この大きなマントルのおかげで、明るい光を作り出すことができている。
飽きのこないシンプルで美しいデザイン
デザインの良さもノーススターの大きな魅力。シンプルでクラシカルなデザインで、飽きずに長く使える。ランタン上部は、耐熱のホーロー素材でできている。ピカピカとしていて、多少の汚れはサッと拭くだけで、落とすことができる。また、使えば使うほど味が出てくる。
大き目のグローブ(ガラス部分)でロゴもおしゃれだ。ランタンスタンドに吊るしたり、テーブルに置いたり、インテリアとしても見栄えがする。
専用のカバー・マントルがついてくる
ノーススターには“専用のカバー”がついてくる。柔らかい素材なので、収納もしやすく、使い勝手は抜群。専用のカバーに入れておくと、グローブをひび割れから守ってくれるので安心だ。
専用の”マントル”もついてくるため、ガス缶さえあれば、購入後すぐに使い始めることが可能。マントルは消耗品なので、予備も揃えておこう。
圧倒的支持を集める使いやすさ
ガス缶(OD缶)をセットし、ノズルを回して、スイッチを押すだけなので、簡単に使える。面倒な準備はなく点火が可能。ノズルを回せば、明るさの調節も自由自在だ。食事の時には明るく、子供の就寝後には明かりを弱くするなど、さまざまな場面で使用できる。
ガス缶は、ガソリンと違い、燃料が漏れることもない。安全に使えるというのも、人気の理由だ。さらに、メンテナンスにも手間がかからない。ランタン内に残っている燃料を空にしたり、潤滑油をさしたりなどの作業を省略できる。煤(すす)などで汚れた部分を、優しく拭くだけでメンテナンスは完了だ。
ガスランタン「ノーススター」の注意点
気温が10度を下回ると、ガスが気化しにくくなるため、明かりが弱くなる。よほど寒い時には、明かりが付かないことも。季節によってランタンを使い分けるか、気温が低いとき専用の燃料を使おう。
また、ガス缶(470g)の燃焼時間は「約4~8時間」となっている。ランタンの使用時間が長い“秋や冬”だと、少し物足りない時間だ。ガス缶を複数用意する。もしくは、明かりを弱くして、ガスの使用量を調節しながら使う必要がある。
いくつか注意点はあるが、「ノーススター」は本当に優れたランタンだ。確かな明るさ、見た目のおしゃれさは、より一層キャンプ気分を盛り上げてくれる。
▼参考記事
曇りガラスのやさしい明かり「フロンティアPZランタン」
Coleman(コールマン) フロンティアPZランタン
●サイズ:約10×7.5×13cm
●重量:約200g
▼参考記事
キャンプに優しい灯りをもたらす「フロンティアランタン」をレビュー
点火装置付きなので、初心者でも簡単に使える
フロンティアランタンは、使い方がとても簡単なので、キャンプ初心者や女性でも安心して操作できる。OD缶を取り付け、火力調節のツマミを回し、点火ボタンを押すだけだ。
火力調節のツマミをひねるだけで、明るさを自在に変えられる。燃焼時間は、約6時間~12時間(230g缶使用)と燃費も良くなっている。2泊3日のキャンプ程度なら、230gのOD缶1本で間に合う。
ただ、使用する前には準備が必要だ。マントルといわれる“光る繊維”を取り付け、空焼きする必要がある。1度マントルを空焼きしておけば、その後は簡単に使うことができる。
マントルは上下で固定しているので、安定していて壊れにくい。約1年使用しているが、まだ1度も取り替えていない。
曇りガラスで、優しい光
ガラスのグローブが“曇りガラス”でできている。そのため、目に刺さるような強い光ではなく、柔らかく優しい光で照らしてくれる。しかしながら、光量は80W相当とかなり明るい。80Wとは、6畳の部屋を隅々まで照らせる程度の明るさだ。また、LEDランタンのような電灯色とは違い、雰囲気も良い。
5~6人での食卓程度なら、フロンティアランタン1つで十分。また、ソロキャンプなど、照らす範囲が狭い場合なら、メインランタンとしても十分に使える。大人2人でのキャンプでも、メインランタンとして使用している方もいる。テーブルランタンとメインランタンの二刀流の使い方が可能だ。
チェーンが付いているので、吊り下げて使える
フロンティアランタンには専用のチェーンが付属で付いている。そのため、ランタンハンガーや木の枝に、吊り下げて使うことが可能。
ランタン付近を照らすテーブルランタンとしてはもちろん、チェーンで吊るして周辺を照らすこともできる。また、懐中電灯のように、チェーンを手で持って使うことも可能。さまざまな使い方ができるのも、フロンティアランタンの強みだ。
当然だが、火を使っているので本体はかなり熱くなる。使用中や使用後しばらくは、絶対に本体を触らないようにしよう。
収納用のケースが付いてくる
フロンティアランタンには、専用の収納ケースが付属。しっかりとしたプラスチックでできていて、本体を衝撃から守ってくれるため、安心して持ち運ぶことができる。手のひらサイズでコンパクトなので、荷物にもならない。
さらに、専用のマントルも1つ付いてくる。OD缶さえ用意していれば、購入後にすぐに使い始めることが可能だ。
ガラス製のグローブは割れやすいので注意
ガラス製のグローブは、強い力を加えると、ヒビが入ることがある。ヒビが入ったグローブは、衝撃で簡単に割れてしまう。フロンティアランタンのグローブを扱う際には、優しく丁寧に扱おう。
グローブが割れた場合には、公式サイトや直営店で、グローブ単品での販売がある。パーツごとの販売があるのは嬉しいポイント。
▼参考記事
キャンドルのように揺らめく「ルミエールランタン」
Coleman(コールマン) ルミエールランタン
LPガスを燃料とした、キャンドルのようなランタン。器具栓ツマミを操作してガスを出しながら、ライターなどで点火する。マントルがないため空焼き作業がいらず、ガスランタン初心者でも扱いやすい。
●サイズ:直径約7.3×6×18.3cm
●重量:約210g
●燃焼時間:約28~38時間(230g缶使用時)
●付属品:プラスチックケース
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リラックスした時間を演出する「ルミエールランタン」をレビュー
ゆらめく炎が、まるでキャンドルのようなコールマン(Coleman)のガスランタン。「ルミエールランタン(Lumiere Lantern)」の大きさは直径7.3×6cm、高さ18.3cmほど。重さは約210gで、グローブ(ホヤ)はガラスでできている。そのため、移動中に破損しないよう、プラスチックケースが付属。万一の為に、ガラスのグローブは単体でも発売されているため、うっかり割ってしまった場合でも安心だ。
ルミエールランタンの本体部(アウトドアガス缶は別売り)。ゆるやかなカーブを描く流線型のガラス面は、まるでオイルランプのよう。デザイン的にも美しく、所有欲を満たすアイテムだ。
グローブ内部には一口の炎孔があり、ここからガスが噴出されて炎となる。真鍮製のパーツ、ゴールドに塗装されたボディーは重厚感がある。 使い方はとても簡単。
まず、本体をアウトドアガス缶に取り付ける。炎調節レバーがMin(左)になっていることを確認し、グローブの中に火を入れ、器具栓ツマミを徐々に回して点火。火口が伸縮するライターだと、より安全に点火できる。
中央に見える「L字」型のパーツが炎調節レバー。右にすることで炎が強くなり、左にすると炎が弱くなる。着火時は、この炎調節レバーがある穴からライターの火を入れる。
丸いツマミが器具栓ツマミ。噴出するガスの量を調整する。着火時は右にめいいっぱい回し、ガスが出ない状態から始める。ライターの火を入れたら、ゆっくりと器具栓ツマミを回してガスを出していく。
すると、炎孔から安定した炎が出る。この状態で準備完了。もし、着火時にボッと小さな爆発のような状態になってしまったら、これはグローブ(ホヤ)の中にガスが充満してしまったことが原因だ。
グローブは煤で汚れ、ガラスが割れる可能性もある。必ず、ライターの火を入れてから、器具栓ツマミをゆっくりと回すようにしよう。
ルミエールランタンの灯りは決して明るくはない。テーブルランタンとしてキャンプの食卓に華やかさを加えたり、食後ののんびりリラックスした時間を過ごす灯りとして、雰囲気を楽しむアイテムになる。なので、メインランタンは別に用意したほうがいいだろう。
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