江戸川区・桑川神社敷地内にある桑川富士を登はん【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.63】 | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2024.06.27

    江戸川区・桑川神社敷地内にある桑川富士を登はん【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.63】

    東京23区内、特に山手線の内側はビル街や飲食店街、住宅街ばかり。そう思っている人が多いかもしれません。でも、目を凝らせば東京都心にも「山」はあります。そんな東京の山の世界を、日本で唯一のプロハイカーである斉藤正史さんが案内します。

    FILE.62は、江戸川区にある桑川富士です。

    第63座目「桑川富士

    隠れた富士塚の宝庫?の江戸川区

    東京の山をめぐるこの連載、今回から江戸川区に入ります。実は江戸川区、富士塚がもっとも多く残されている区なんだそうです。チェックしてみると、やはり結構な数が残っているようでした。

    諸説ありますが、江戸川や旧中川などが多く流れていることから、富士塚を築造するための重いボク石(溶岩)や材料を運ぶのに舟を利用したそうです。なるほど、そんな環境も富士塚には影響するのだと納得しました。

    数多くある江戸川区周辺の富士塚ですが、実は私有地にある富士塚も3カ所ほどありました。調べると名前が出てきますが、あくまでも個人所有の土地にありますので、住民の方の迷惑にならないようにと今回は外させて頂きました。あらかじめご了承下さい。 

    東京メトロ東西線西出口登山口より出発

    今回は未開の地、葛西駅です。軽くググってみましたが、特に目標物も定まらず、さてどうしたものかと悩みつつ、何となく最短に近いルートで歩こうと考えました。まずは、駅の直ぐ目の前を通る、環状7号線を渡り、桑川富士を目指すことにしました。

    東京メトロ東西線葛西駅西出口登山口。

    結構でかいカバのオブジェがお出迎え

    環状7号線をそのまま進んでも何もなさそうでしたので、思い切って裏路地へ入ることにしました。僕の場合、結構な確率で住宅街に入ると何もない事が多いのですが、今回は直ぐに自転車小屋の上に置かれた大きなカバのオブジェが出迎えてくれました。

    このオブジェの正体は何だろうと思い周辺を見渡しますが、特に説明などはなく「ヒッポ駐車場」となっていました。最初は歯医者かなと思っていたのですが、どうやらパチンコ屋さんの駐車場のようです。

    なぜカバなのでしょうね。おそらく英語が堪能な方はお気づきかもしれません。「カバ」は英語で「hippopotamus」(カタカナ語ではよく「ヒポポタマス」と表します)と呼ぶそうですが、ネイティブな方でも、この発音は難しいそうです。そこで、一般的には「Hippo」と呼ばれるそうです。なるほど、パチンコ屋さんの店名からカバのオブジェが作られたのかもしれないと勝手に納得します。

    結構でかいです。口に雨水たまらないのかな。

    きらびやかなビル

    私の曲がった通りで出迎えてくれたのは、大きなカバのオブジェだけではありません。きらびやかなビルのすぐ目の前にあったのです。ぱっと見ると、すごい看板の数です。まさかこんな路地に、スナックが多く入居するビルがあるとは思いませんでした。「ビッグウエストかさいビル」というそうです。こんなスナックが多く入居するビルを見ると昭和なノスタルジーな雰囲気を感じます。

    某番組みたいになりますが、桑川富士をナイトハイクで歩き、帰りに一杯なんていうのも良いかもしれませんね。

    きらびやかなタワー看板。次回はナイトハイクかな。

    葛西親水四季の道

    住宅街を進んでいくと、道路の中央部分に川というか堰が流れているのを発見しました。看板を見ると「葛西親水四季の道」とあります。

    実はこの道、江戸川区の江戸川と中川を結んだ運河、長島川の河川跡を遊歩道(グリーンロード)として作った道なんだそうです。かつてあった運河を利用し、材料を運び桑川富士も作られたのかと考えると、この道の見え方も変わりますね。

    「葛西親水四季の道」。

    通りを進んでいくと、今川焼ののぼりがたくさん出てきました。すると見えてきたのが今川焼「梅原」でした。道路を挟んで遠目に店内を見ると、お店の方が今川焼きを焼いている姿が見えました。お腹はすいていません。次回にするかと、遠くから見るだけにしました。

    今川焼は僕の生まれた山形県の北部では「大判焼き」と言っていた記憶があります。実は全国的に少なく見積もっても100種類ほどの呼び名があるそうです。同じ山形でも山形市に入ると「あじまん」と呼びます。関西では「回転焼き」。これほど地方によって呼び名の変わる食べ物はありませんね。皆さんの地域ではなんと呼ばれていますか?

    今川焼き「梅原」。

    ところで、住宅街で「ここが桑川富士?」と思わせる岩に遭遇しました。が、どう見ても民家の庭にあったので、違うようです。目当ての桑川富士は、もう少し先にありました。

    桑川神社

    葛西親水四季の道ある通りから細い路地に入ると桑川神社が現れてきました。今回の桑川富士は、この桑川神社の敷地の中にあります。実は、桑川神社の創建に関する詳しい情報は無いようで、桑川神社のHPにもウキペディアからの参照が掲載されていました。神社自体は、第六天社と称し、旧桑川村の鎮守となっていたといいます。

     桑川富士

    桑川の富士塚は1929年に、旧桑川村の山玉参拝講の人たちが築造しました。高さ約二メートル、全体はボク石(溶岩)と丸石で覆われています。塚の中腹には、1966年の記念銘のある石祠がまつられ、登山道は丸石の階段になっています。塚には、力試しに用いられた大きな石である力石も混じっているそうです。毎年71日の富士山の山開きにあわせて村内を富士講の人たちが白装束の登山姿で練り歩いたらしいですよ。

    桑川神社。

    神社の片隅にひっそりとある桑川富士。登れます!

     今回は、初の江戸川区でしたが見どころも多く、楽しい山行でした。次はナイトハイクで歩きたいですね!

     次回は、江戸川区にある長島の富士塚です。

     ※今回紹介したルートを登った(歩いた)様子は、動画でもご覧いただけます。

    私が書きました!
    プロハイカー
    斉藤正史
    2012年より日本で唯一のプロハイカーとして活動。トレイルカルチャー普及のため、海外のトレイルを歩き、アウトドア媒体を中心に寄稿する傍ら、地元山形にトレイルのコースを作る活動「山形ロングトレイル(YLT)」を行なう。スルーハイク(単年で一気にルートを歩く方法)にこだわり、スルーハイクしたトレイルだけで22.000km(地球半周以上)を超える。最新情報はブログを。

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