メルボルン中心部を流れるヤラ川沿いを、ワケあって未明に歩いた【オーストラリア・メルボルン旅vol.1】
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    2024.06.09

    メルボルン中心部を流れるヤラ川沿いを、ワケあって未明に歩いた【オーストラリア・メルボルン旅vol.1】

    メルボルン中心部を流れるヤラ川沿いを、ワケあって未明に歩いた【オーストラリア・メルボルン旅vol.1】
    ブリスベン、ダーウィン、パース、フリーマントルなどと紹介してきたオーストラリアの街歩きシリーズ。今回からは、同国の第2の都市メルボルンです! どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

    早起きしたから出会える風景があるんです!

    スタートしたのは宿泊している「Wメルボルン」。市の中心部にある素敵なホテルです。

    Wホテルメルボルン。ひどい手ぶれですみません。

    出発したのは朝の6時10分で、この日は5月中旬。北半球だと11月中旬にあたる晩秋です。そしてメルボルンは南緯37.5度と日本でいうと福島市とか新潟市くらいの緯度。というわけでこんな時間でも香ばしいくらい真っ暗です。そして気温は5度とこれまた香ばしいくらい寒さです。

    そんな時間になんでウォーキングをスタートしたのか。一つの理由はスケジュールがびっしり詰まっていてそこしか時間が空いていなかったからなのですが、もう一つ大きな理由があります! あとで判明するので楽しみにしていてください。

    歩き始めてすぐに、通勤者らしい人とかジョギングをしている人とかそれなりに人とはすれ違います。暗さに騙されますが、よくよく考えたら6時すぎなので人通りがあってあたりまえ。

    そんなこんなでヤラ川沿いに出ました。

    橋の名前はクイーンズ橋です。

    ヤラ川には両岸に遊歩道があります。

    しばらく北岸の遊歩道を進みます。

    ただ市の中心部なのに裏通り感が半端ない。

    足元も石畳でちょっと歩きにくい。てなわけで南側に渡ることにしました。

    歩行者専用のサンドリッジ橋。

    ただなぜか川の流れに垂直ではなく、かなり斜めにかかっています。

    橋から見た川に浮かべたポンツーン(浮き桟橋)。レストランになっているのでしょうか。

    川沿いはそうでもなかったのですが、橋の上はさすがに風が強くて鼻水がたれそうなくらい寒かったです。重ねて書きますがこのときの気温は5度。

    口から出そうになった言葉は「マッチ。マッチはいりませんか?」。はい、「マッチ売りの少女」が憑依するくらいの寒さです。

    橋を渡り切ったところでふと天啓が下りました。「ああ、マッカスがオレを呼んでいる!」と。

    …「マッカス」とはオーストラリアにおける「マクドナルド」(ハンバーガーチェーン)の略称です。24時間営業店舗の暖かそうな明かりに思わず足が止まりそうになりました。

    暗闇の中、ポツンと浮かぶ灯明のようにさまよう私を照らしてくれたマッカス…だと思ったけど、こうしてみるとまわりも電灯でかなり明るいですな。

    でもここでマックに入ったら記事にならないので、「雨ニモマケズ」の精神で南岸の遊歩道を進みます。

    南岸の遊歩道はかなり広いです。足元もグッと歩きやすくなりました。だけど道に描かれた白い模様、「ケンケンパの進化形」ですかね?

    メルボルンの街はヤラ川の北側が古くから発達して中心部にあたり、南岸は工場街や倉庫街だったのを再開発したのだと思います。そういう場所の常として南岸の遊歩道のほうが「オシャレ感」が漂っていて、少しテンションも上がってきました。

    対岸のビルの明かりがきれい。わざわざ夜に出てきた甲斐があるというものです。

    テンション上がりついでに自撮りしてみました。けど何度撮っても「タワーを引っこ抜いているの図」にならず諦めましたよ。

    そんでもって早朝暗いうちからすでにたそがれている私。

    だれですか? 「このアート、街並みに溶け込んでなくね? どっちかっていうと景観破壊じゃね?」なんて失礼なことを言うのは? …私ではありません。

    右際の広い遊歩道以外にも、川にも川面にも近い通路もあってコースに変化をつけることもできます。

    そのまま川沿いを歩くこともできるのですが、変化をつけるために川岸から上がりましょう。

    先ほどはクイーンズ橋でしたが、こちらはプリンセス橋。レンガ積みと石積みが歴史を感じさせますね。

    階段を上がったところにあるのがセントキルダロード。

    その道を渡ったところにあるのがアレキサンドラ庭園。道を挟んで南にクイーンヴィクトリア庭園、キングスドメイン、ロイヤル植物園と続く一大公園・庭園エリアです。

    その一つであるキングスドメインでこんなゲートを発見。

    右の壁に「Sidney Myer Music Bowl」と書かれています。

    ここでオーストラリア通の方は「ん? Sidney? Sydneyっていうつづりじゃなくて?」と思ったかもしれません。はい、オーストラリア第1の都市であるシドニーのつづりはSydney。そして両市は何かにつけて対抗意識を燃やしています。

    私も「なるほどなるほど。意地でもSydneyにしたくなかったのか。笑笑笑」と思っていたのですが、あとで調べたらSidney Myerは人名。オーストラリアの2大でパートチェーンの創業者だそうです。ちなみに彼はベラルーシからの移民だそう。同じ移住者でもアホな勘違いして「笑笑笑」とか書いている人間とは大違い。

    ゲートの先にはかなり立派なテントが張られた屋外コンサート会場。

    屋根なしの部分を含めたら、なんと3万人収容とのこと! 東京の日比谷野外音楽堂の大音楽堂のほうの収容人数が3000人強だそうですから、そのおよそ10倍のキャパ! 10万人収容のメルボルンクリケットグラウンドという競技場もですが、街の中心から1キロほどのところにこんなものがあるのがなんともすごいです。

    明るくなりだしたので、市の中心部に向かいます。

    これまた「噴水から水を飲んでいるの図」という意図の自撮りを失敗した一枚。旅の相棒がほしい。ヤエンに会いたい。あっ、ヤエンというのは【パース旅】シリーズの主演女優を務めてくれたシンガポール人ジャーナリストです。

    通りの向こうはビクトリア王立美術館。道路脇の鳥の電飾、写真じゃわかりませんがじつはアニメーションのように動いて、まるで歩いているように見えるようになっていて癒されます。

    プリンセス橋を渡ります。正面に見えるのはセントポール大聖堂。

    だいぶ明るくなってきました。

    橋から東側を見た風景。晴れていたらヤラ川の水面に光が当たってさぞきれいでしょうね。

    先ほど見えたセントポール大聖堂。

    そしてお目当ては「フリンダース駅」。メルボルンで最も有名な観光スポットの一つですが、そのぶん昼間は撮影する観光客がうじゃうじゃ状態。でも早朝はご覧のとおりです。これこそが真っ暗なうちからウォーキングに出かけた理由です!

    とはいえ曇天でこんな写真に。涙 天気が良かったら最高なのですが……。

    なんか知らないけどコアラくんまで怒ってたので、なだめておきましたよ。コアラ語、解さないけど。

    帰りは歩いてもいいのですが、せっかくなのでメルボルン名物のトラムに乗りました。市の中心部は無料ゾーンになっています。歩くのもいいですが、こうした公共交通機関を利用するのも「その街の知った気分」になれていいですよね。

    右がトラムの停留所。左が鉄道のフリンダース駅。

    メルボルンのトラムは旧型から新型まで混在。ちなみにこれは別の日に乗ったもの。

    ホテルに着いてすぐに朝ごはん。ビュッフェスタイルで「目玉焼きにラー油ドバドバ」という感じのものがあったので興味本位でとってみたら、これが「目玉焼きはしょうゆ? ソース? 塩?」論争に一石を投じるくらいのうまさでした。…寒かったからかもしれませんが。

    ついで泊まったホテル「Wメルボルン」の部屋も紹介しておきましょうかね。なかなかオシャレです。

    一方このバスルームの趣味に関しては何も言わないでおきましょうかね。

    写真をあれこれ撮ったり回り道をしたのでホテル帰着は7時15分。1時間強のウォーキングでした。

    私のように暗いうちから出発するのもなかなか香ばしい冒険を楽しめます。でも日の出くらいに合わせてまずはフリンダース駅を撮影して、そのあと朝日を浴びながらヤラ川沿いを歩くのもいいと思います。

    世界は愉快!

    オーストラリア政府観光局
    https://www.australia.com/ja-jp

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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