カバ出没注意?南アフリカ初のユネスコ世界遺産の保護区でボートサファリを満喫したぞ! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.04.20

カバ出没注意?南アフリカ初のユネスコ世界遺産の保護区でボートサファリを満喫したぞ!

カバ出没注意?南アフリカ初のユネスコ世界遺産の保護区でボートサファリを満喫したぞ!
「カバ出没注意!」の看板や標識があるなんて、アフリカならではの光景ではないでしょうか?

今回訪れたのは、南アフリカで野生のカバに出会える場所として知られるセント・ルシア。南アフリカ北東部にあるイシマンガリソ湿地公園で体験したボートサファリを紹介します。
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南アフリカで初めて登録されたユネスコ世界遺産

キングシャカ国際空港から北へ車で約2時間半の場所に、1999年に南アフリカ初のユネスコ世界遺産に登録された保護区があります。モザンビーク国境に比較的近く、南アフリカ北東部の東海岸沿いにあり、その名もイシマンガリソ湿地公園(iSimangaliso Wetland Park)。

南アフリカで最も古い保護区の一つであり、サファリでも有名なシュシルイ・インフォロジ保護区(ズールー語なので、カタカナ表記はさまざまあり)にも近く、中心には約800頭以上のカバや1000頭以上のワニが生息すると言われるセント・ルシア湖があります。

奇跡の土地

このセント・ルシアが位置するクワズール・ナタール州は、ズールー民族の文化が根付く地域。iSimangalisoは、ズールー語で「奇跡の土地」を意味するそうです。カバやワニだけでなく様々な動物や植物が共存するこの場所は、その名の通りの光景が広がり、その意味にも納得できます。

手書き?のイシマンガリソ湿地公園の地図。

町中にある「カバ出没注意」看板

セント・ルシア湖のすぐそばにある小さな町では、夜になるとカバがエサを求めて町へと移動するので、のそのそと歩く姿も目撃されるそうです。実際、SNSでもその様子を見られますし、町の至るところに「カバ出没注意」という看板や標識もあります。この町は観光客向けのホテルやレストランもありますが、普通に暮らしている人もいるので、怖くないのかな?と少し心配になってしまいます。

手間はイボイノシシの標識、後ろはカバの標識。

最低でも30メートルは距離を取り、エサをあげたりむやみに近づいたりしないように、といった注意文言も見かけました。

レストランにあったカバに関する注意書き。

今回は日中だったということもあり、町でカバに遭遇することはありませんでしたが、湖の方では見られるということで事前に予約しておいたボートツアーに参加しました。

セント・ルシア湖でカバを探す

湖でありながら川のようにも見える、全長85㎞、幅22㎞の場所をガイドさんと共に2時間かけて巡るフェリーツアー。

最大17名まで乗船可能な中型ボートに乗船。

ボートは比較的小さいので、歩いたり端に立ったりすることもでき、動物たちを間近で観察できます。ただ、水中にはカバやワニがいるため、写真を撮る際にスマートフォンを落としても取りに行くことはできない、ということをガイドさんから念を押されました。 

目を凝らしてカバを探します。

日陰かつ水も落ち着きのある茂みにいることが多いということで、まずは木が生い茂る場所を重点的に探しました。するとツアー開始から10分も立たないうちに最初のカバの群れを見つけました。

この奥にも数頭カバがいました。

一時期、某動物園の赤ちゃんコビトカバが可愛いと話題になりましたが、今回のカバは種類も違い身体も大きいため、第一印象は「怖い」。 唸るような大きな鳴き声で他のカバたちとコミュニケーションを取っていたのですが、あまりにも鳴き声が大きく、びっくりしました。

一見のんびりしているように見えるカバでも実は最も凶暴な動物の一つとしても知られています。地上では時速30~40㎞で走ることができ、水中ではさらに速く60㎞まで出せるそうです。

今回私たちが乗っていた中型ボートを転覆させてしまうこともできるそうで、近すぎず遠すぎない距離から観察。ガイドさん曰く、この地域での彼らのあだ名は「ハイスピードベーコン」だそうで、そう命名されたのも納得できます。笑

水の中に潜ってしまうと、顔を出していない限り素人目ではどこにいるかわかりません。

その後も別のカバの群れを見ることができたり、陸から水へ入る姿を見ることができたりと運にも恵まれました。間近で見ると想像以上の大きさで迫力満点。水面から小さな耳をピロピロと動かす姿はどこか可愛らしく、凶暴な動物であることをつい忘れてしまいます。

遠くからのそのそと歩いてきたカバ。
水に入る瞬間。
水の中からこちらを見つめるカバ。

ちなみに、カバよりワニが多く生息していると聞いたので、ワニもたくさん見られることを期待していたのですが、今回は出会えず…次回に期待です。

天気が悪化

最初の1時間半は晴天でしたが、残り30分というところで雲行きも怪しくなってきました。ちょこんっと水から顔を出していたカバたちもみんな隠れてしまい、帰路ではほとんど見つけることができませんでした。

風が立ち波でボートの揺れも大きくなったのですが、カバたちも顔を出していると波が顔に当たるので、水の中に潜ってしまうそうです。確かに、私たち人間も顔にバシャバシャ水が当たっていたら嫌だなと思いますし、凶暴なカバでも少しかわいいところがあるんだという新しい発見でした。 笑 

動物たちの行動は野生であるがゆえに日によって違いますし、天候にも左右されます。今回のツアーでは、前半にたくさんのカバを見ることができて良かったです。ボートツアーだけでも楽しめますが、セント・ルシアに一泊できる機会があれば、町の中でカバに遭遇できるかもしれません…! 

次回は1泊して町の中を歩くカバを撮影したいです。

今回お世話になったツアー会社:
https://stluciasouthafrica.com/hippo-croc-boat-cruise-st-lucia/

伊藤りりかさん

南アフリカ在住ライター

日米で育ち、日本で約10年間の社会人生活を送ったのち、国際結婚を機に再び海外へ。オランダを経て、2025年より南アフリカ・バリートを拠点に活動中。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員

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