ポルトガル自然七不思議とは?そのひとつ「ミラ・デ・アイレス洞窟」に行ってきました | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2026.04.20

ポルトガル自然七不思議とは?そのひとつ「ミラ・デ・アイレス洞窟」に行ってきました

ポルトガル自然七不思議とは?そのひとつ「ミラ・デ・アイレス洞窟」に行ってきました
みなさま、こんにちは。ポルトガル在住の東リカです。

洞窟と聞くと訪問せずにはいられない私ですが、この度、ようやくポルトガル最大の洞窟だという「ミラ・デ・アイレス洞窟(Grutas Mira de Aires)」を訪れてきました!

ポルトガル自然七不思議のひとつ、ミラ・デ・アイレス洞窟

ライトアップされた「クラゲ」鍾乳石。

リスボンから北に約140kmほどの距離にあるミラ・デ・アイレス洞窟は、1947年に水源を探していた地元の男たちによって発見されました。冬の寒い日に水蒸気が出ている穴に辿り着いた4人はロープを使って暗闇の中へ降りていき、巨大な地下空間の存在を確認。この話を聞きつけた多くの洞窟学者によって、調査が進められることになりました。現在も活動する「ポルトガル洞窟協会」創立のきっかけにもなったそうです。

地図の断面図
観光できる部分が茶色で示された洞窟の断面図。

その後、この洞窟の美しさを共有しようと20年以上の歳月をかけて観光用に整備され、1974年についにオープン。現在も、全長11kmのうち600mが一般公開される国内最大の観光洞窟となっています。2010 年には、国民投票で決定する 「ポルトガル自然七不思議(7 Maravilhas Naturais de Portugal)」にも選ばれました。

洞窟内にはライトアップされた通路が巡らされている。

洞窟は 約1億5000万年前(中期ジュラ紀) に形成され、 水が石灰岩を侵食することで、複雑な鍾乳洞ネットワークとなりました。入り口から地下110メートルまで下りていくと、現在も川と湖を見ることができます。 

個人での見学はできず、ガイドツアーへの参加が必要です。

入場券を購入すると、次のツアー時間を告げられます。通常、20分以内にツアーが開始されるようです。ツアーはポルトガル語のみですが、英語などに対応した無料音声ガイドアプリがあるので、スマホ用のイヤホンをお忘れなく。

洞窟の歴史を説明する映像を見てから、いよいよ洞窟内へと進みます!

深層部へと続く長い階段

整備された階段をどんどん下りていきます。

洞窟の探検時間は約1時間。ガイドさんと共に合計683段の石の階段を下りていきます。

基本は電気がついていて、天井も高いので、それほど歩きにくくはありません。ただ、階段は濡れている部分もあるので滑りにくく歩きやすい靴が必須です。

家族向けの観光洞窟、ということになっていますが、私たちのグループでは、途中で歩けなくなったシニア女性がいましたので、それなりの健康は求められます。

洞窟内の温度は常時17から18度で快適です。夏場だと、羽織るものなどがないと寒く感じるかもしれません。

暗闇の中へロープを30メートルも下りてきた青年の勇気には脱帽します。

洞窟内はライトアップされていたり、洞窟を発見した青年のマネキンがあったりして、探検というよりも少し観光地っぽい感じは否めませんが、高さ30メートルという洞窟最大の部屋は圧巻です!

マカロニ
マカロニ型鍾乳石が連なる「スパゲッティ」。

また、長い年月をかけて形成された「スパゲッティ(マカロニ型鍾乳石)」、「石の滝」、「オルガン」「石の滝のパールの噴水」、「クラゲ」などと名付けられた様々な形状の鍾乳石を見ることができます。

オルガン
カーテン状の「オルガン」を下から眺めたところ。

これらは、それぞれライトアップされているので、比較的はっきりとした写真を撮ることができます。

ひだの中に粒が見える「石の滝のパールの噴水」。

それぞれのスポットに振られた番号にそって、アプリで説明を聞くこともできます。ちなみにこの音声ガイドは、発見者が案内してくれる、というなかなか気の利いた演出になっているんです。無理してガイドさんの説明を聞こうとせずに、現地で使えばよかった、と少し後悔しています……。

「黒い川」と地底湖

地底のあちこちに小さな湖がありました。

途中の小さな湖を抜けて、階段を下り切る頃に「黒い川(Rio Negro)」が現れ、そして地下100メートルにある最後の湖へと到着します。

この川が、最初にこの洞窟発見のきっかけを作ったと思うと感慨深いですね。

噴水が並ぶ地底湖。

最後の湖には、なんとライトアップされた噴水が!地中の奥深くにいることを忘れさせるアミューズメントパーク感は、正直、少し残念な気もしました。けれども、実はこの噴水を使って、観光客の訪問によって乱される湿度など洞窟内の環境を最適化しているそうですよ。

最後は、一気にエレベーターで地上に戻ります。

大雨が降ったこともあり、訪問した3月末はポルジェがよく見えました。

入り口まで徒歩で戻る道中には、展望台から雨季にだけ現れ、乾季には完全に消えてしまう湖、ポルジェ(Polje de Minde)も見ることができますよ。

Gruta de Mira de Aire

https://www.grutasmiradaire.com

東 リカさん

フリーライター

アウトドアが盛んなオレゴン州ポートランドからポルトガル・リスボン近郊へ移住したフリーライター。著書に「好きなことして、いい顔で生きていく ~風変わりな街ポートランドで、自分らしさを貫く15の物語~ 」(イカロス出版)など。旅行、お酒、食事、キノコ狩り、カヌーなどが大好きです。

NEW ARTICLES

『 海外の旅 』新着編集部記事

このカメを守るためアメリカではオフロード車が禁止に?「サバクゴファーガメ」の生態って?

2026.04.20

台東から花蓮まで、太平洋に面した台湾の東海岸を、列車で北へ

2026.04.19

総距離400kmのロングトレイル!台湾の名物行事「媽祖繞境」をご存じですか?

2026.04.18

白百合を尊ぶ先住民の村、霧台と、台湾南部の小都市、屏東を巡る

2026.04.17

台湾南部の港町、高雄で再会した、懐かしくて変わらない味

2026.04.12

安平と新化。台南近郊にある二つの老街をそぞろ歩く

2026.04.10

世界の絶景と音楽に没頭する、ソロ活旅の実践者たち

2026.04.07

ノスタルジックな古都、台南で、ローカルグルメ食い倒れの日々

2026.04.06