北イタリアの避暑地!ファミリー向けアウトドアの聖地「バランチ山」を遊び尽くしてきた | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2025.09.05

北イタリアの避暑地!ファミリー向けアウトドアの聖地「バランチ山」を遊び尽くしてきた

北イタリアの避暑地!ファミリー向けアウトドアの聖地「バランチ山」を遊び尽くしてきた
イタリアとオーストリアの国境近くにある人気の避暑地、サン・カンディド。ドロミーティの岩山と牧歌的な高原が広がるこの街に、バランチ山があります。

この山は、地元の子供たちが遠足で訪れるほど親しまれ、幼稚園児から大人まで安全に楽しめる仕掛けが山全体に散りばめられています。まるで童話の世界に迷い込んだようなバランチ山のファミリーパークで心ゆくまで遊んできました。

リフトがあるのでアクセスも楽々。山歩き初心者にも優しい。

サン・カンディドの鉄道駅から街並みを抜けて、平坦な道を10分ほど歩けばすぐにリフト乗り場に到着します。車ではなく公共交通機関を利用している私にとって、こうして鉄道アクセスが良いというのはかなりの高ポイント。

リフト乗り場は山の麓にあり、そこから山頂までのトレッキングに挑戦することもできますが、かなりの急勾配なのでほとんどの親子連れは迷わず4人乗りのリフトを利用します。

標高1500mの高原までは、ほんの数分。空中散歩を楽しんでいるうちに、別世界に到着です。

リフトは登りと下りで料金が異なっていて、少しお得な往復料金も設定されている。しかしここでは他のアクティビティと組み合わせて使えるように、あえて登りだけの片道切符を購入。

巨人の国でお散歩。バランチ山に眠る巨人伝説

リフトを降りると、目の前にはごつごつとしたドロミーティ地方特有の岩山と緑の高原が広がります。

奥へと進んでいくと、木のアーチに刻まれた「巨人の国」の文字が。

リフトを降りるとすぐに、お伽の国が待っている。写真左に写っている木造の門が巨人の国への入り口。

ここバランチ山には「ハウンオルド」という巨人の伝説が残されています。

魔法の泉の水を飲んで巨人になった男ハウンオルドは、人々から離れてここバランチ山でひっそりと暮らしていました。

やがて麓のサン・カンディドの街で教会を建設する計画が持ち上がり、住民たちは力を借りようと彼に頼みますが、提示された報酬はあまりにも法外でした。

工事が終わっても要求をやめない巨人に困り果てた人々は、ハウンオルドを捕えるための穴を掘ることにします。

ところがハウンオルドは不運にもその穴に落ちて命を落とし、住民たちは巨人の死を悼んでバランチ山の山頂に彼の名を刻みました。

巨人サイズのワイン樽の中には、子供たちが入って遊べるキッズサイズのベンチとテーブルが。オブジェには触って遊べる仕掛けも多いので、コースマップを見ながら全部を見つけてみよう。

バランチ山の巨人の国には建物があるわけではなく、アップダウンの少ない約2km、所要時間およそ1時間のトレッキングコースになっています。

ベビーカー用のルートも整備されているので、未就学児を連れていても大丈夫。

道中にはハウンオルドの暮らしを想像させるような木製の巨大オブジェが点在しています。

巨大な鍋に小石を入れて巨人のご飯を作ってみたり、巨人の鼻型オブジェで植物の香りを当てたり。

小さな冒険家たちは、森の中をハウンオルドの痕跡を探して巨人の国を探検していきます。

小人村でファンタジー世界の住人に

巨人の国で森林浴を楽しんだら、次は小人村へ行ってみましょう。

巨人の国の入り口から山小屋方向へと歩いていくと、木造の小さな家々が集まる可愛らしい集落が見えてきました。

もちろんどの家も、中に入って遊ぶことができる。子供はもちろん、大人でも興奮してしまうリアルさ。

どの家も小人サイズながら屋根の形や窓枠の装飾など細部までこだわって作られており、小人やドワーフたちが本当に住んでいそう。

郵便局や物見櫓、教会など、村での暮らしに欠かせない施設がきちんと揃っていて、まるで本物の村をそのまま縮小したようなリアルさです。

ハシゴを登ったり、吊り橋を渡ったり。小人村の中を縦横無尽に走り回れる。

私たちが小人村にたどり着いた時、空模様が急変し、にわか雨がザーッと降り出しました。

風も強くなり、慌てて近くの山小屋へ避難。温かい飲み物を飲みながら窓の外を眺めていると、面白い光景が目に飛び込んできました。

雨の中、小人村の扉が時々開いてはパタンと閉じたり、窓から小さな腕がひょいと飛び出して雨の様子を確かめたりしています。

どうやら遠足で山に来ていた幼稚園児くらいの子供たちが、雨を避けて少人数のグループに別れて小人の家に避難していたようです。

窓から顔を覗かせては、「まだ降ってる?」「降ってるよ!」と近くの”住人”と声を掛け合い、雨音の中に時おりキャッキャと笑い声が響いています。そんな様子があまりに可愛らしく、思わずほっこり。

幸い雨は数分で止んですぐにお日様が戻ってきたのですが、あの時見た「期間限定の住民たち」の姿はまるで映画のワンシーンのようで、旅の中でも特別な思い出になりました。

雨宿りをした山小屋はレストランにもなっていて、キッズに嬉しいメニューも豊富。郷土菓子のりんごを使ったストゥルーデルには、バニラソースをかけて味わってみて。

迫力満点!マウンテンコースター「FunBob」

のどかな牧草地や静かな森、木の温もりを感じる遊具。

バランチ山での遊び方は無限大ですが、1日をアドレナリン全開で締めくくる最後のお楽しみが、マウンテンコースターの「ファン・ボブ(FunBob)」です。

南チロル地方最長の1739mを、谷底に向かって駆け抜ける爽快感は格別!

行きのリフトで片道切符を買ったのは、このファン・ボブで帰るため!チケットは麓のリフト乗り場でも事前に購入可能だが、天候次第で運休になることもあるので要注意。

このコースターの良いところは、8歳までの子供は保護者と二人乗りできること。そしてなんといっても、手元のブレーキで自由に速度調整ができることです。

ジェットコースターが少し苦手な娘も、自分のペースで走れるので怖がる様子もなく、最後まで楽しむことができました。降りるなり「最高に楽しかった!もう一回乗りたい!」と満面の笑み。

連れてきて本当によかったなと心から思った瞬間です。

行きに乗ったリフトの近くを滑走し、麓まで一気に走り抜ける。最大傾斜は40%で、ブレーキを握る手に汗がにじむ。

もちろん、ブレーキを極力使わずに走れば、スリルは倍増!最高速度はなんと時速40kmに達します。前の人にぶつからないよう間隔を空けて出発する必要があるので、係員の指示にはしっかり従いましょう。

麓の街が見えてきた。くねくね道を走り抜けるスピード感はクセになる。
途中には自動撮影ポイントも。希望者は麓のチケット売り場で記念写真を購入可能。

バランチ山にはそのほかにも、ゴムボートで滑るスライダーや、巨人の足跡の形の池での水遊びなど、家族で遊べるアクティビティが盛りだくさん。

雄大な景色の美しさはもちろんのこと、子供が自然と触れ合いながら夢中で遊べる仕掛けがいっぱいの、まさにファミリーウェルカムな山でした。

Monte Baranci 公式サイト
https://www.dreizinnen.com/it/

Rifugio Gigante Baranci
住所 Schranzhoferstraße, 26, 39038 San Candido BZ

佐藤モカさん

イタリア在住ライター

2009年よりイタリア在住。料理と旅行とモノづくりが趣味のシングルマザー。イタリア在住ライターとして多数の媒体に執筆する他、企業向けマーケティング・リサーチや料理研究など幅広く活動。「海外書き人クラブ」会員

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