
以前ご紹介した、ヒッコリーラン州立公園のボルダー・フィールドがあるこの地域を、2025年6月に再び訪れました。サバイバル感や冒険心をくすぐるユタ州のキャンプとは違い、「癒やし系リゾート」という言葉がぴったりの「キーンレイク・キャンピング&コテージ・リゾート(以下、キーンレイク)」。
今回はそこで出会った、ユニークなキャンプスタイルをご紹介します。
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キーンレイクのユニークな滞在スタイル
まるでディズニーテレビ映画の世界に迷い込んだよう!
アメリカ・ペンシルベニア州ウェイマートに位置し、90エーカー(東京ドーム約8個分)の敷地には、湧き水の湖と緑豊かな森が広がっています。キーンレイクの公式サイトによると、70年以上続いている、キーン家の伝統を感じられる家族経営のリゾートだとか。
キーン家は1814年にこの地を購入し、1954年キャンプ場をスタートさせ、代々この湖と土地を守ってきました。リゾート内には歴史を感じる石造りの遺構なども。それについては後で説明するとして、まずはチェックインをしにリゾート内のオフィスへ向かいます。
リゾート内は、むかし娘といっしょについ夢中になった、2006年のディズニーテレビ映画「ハイスクール・ミュージカル」のような雰囲気。カラフルな掲示板に、元気いっぱいのキーン家の笑顔が、旅のワクワク感を高めてくれます。

話しはそれますが、ハイスクール・ミュージカルのロケ地は、筆者の住むユタ州なのです。にも関わらず、アメリカ西部のユタ州から飛行機で4時間以上離れた、東部のペンシルベニア州で、この映画の光景がパッと浮かぶなんて(笑)。
クマがゴミ箱のフタ開けちゃう?
キーンレイクには、「ベア・プルーフ・ダンプスター」というクマ対策用の、特別なゴミ箱が設置されています。アメリカのキャンプ場では、「クマに人間の食べ物を覚えさせないこと」が自然を守る大切なルールのひとつです。
クマが人間のエリアに頻繁に出入りするようになると、人間との事故や接触のリスクが増えてしまいます。そしてクマが「危険な存在」と判断されると、最悪の場合、処分されてしまうこともあるのです。
クマはとても鼻がきく動物。実際に、ロックをしないとクマがゴミ箱をあけてしまうトラブルは、アメリカ各地の自然公園やキャンプ場でたびたび起きているのです。
ゴミの中のわずかなニオイでも近づいてきてしまうことがあります。キャンパーは、ゴミを捨てたらカチッとゴミ箱をロックしましょうね!


自然の中に並んだ、動かないキャンピングカー
チェックインを済ませ、ゴミ箱の位置も確認して、いよいよ宿泊場所となるRV(キャンピングカーなど略:Recreational Vehicle)が「固定設置」された場所へ向かいます。
そう、ユタ州で利用し慣れているキャンプ場と違って、ここでは「固定されたRV」をホテル替わりに借りて宿泊するのです。
テントやポップアップキャンプ用のサイト、グランピング、バンキャンピングなど、私たち夫婦が見慣れたサイトもあるのですが、固定されたRVサイトエリアのほうが多いように感じました。



歩かずにはいられない、90エーカーの冒険
せっかく晴れたので、広大な敷地内を歩かないともったいない!と、雨上がりの澄んだ空気のなか、ウォーキングすることに。




冒頭でも少し触れましたが、200年以上も前からキーン家に大切に守られてきた湖と土地。キャンプ場の奥へ足を運ぶと、静かな森の中にひときわ目を引く、石のアーチ橋が残されていました。




「RVを買って、季節ごとに通う」暮らし方
実はキーンレイクでは、すでに敷地内に固定設置されたRVを、購入することができます。ただしこの場合、RVそのものは購入者の持ち物になりますが、RVが置かれている土地はキーンレイクの所有地。毎年の「土地レンタル料」を支払って利用するシステムです。
今回このキャンプ場を訪れた理由は、このシステムでRVを購入した、筆者の夫の父親夫婦とバケーションを楽しむためでした。
ウォーキングの後は、彼らが購入したRVサイトで食事をすることに。





緑と水が豊かなポコノマウンテンの湖畔で、ホテルでも別荘でもない、もうひとつの旅のかたちに出会えた時間でした。
キーンレイク・キャンピング&コテージ・リゾートの公式サイト
https://keenlake.com/