スイスでオープンデッキのあるロープウェイに乗った!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2025.08.22

スイスでオープンデッキのあるロープウェイに乗った!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

スイスでオープンデッキのあるロープウェイに乗った!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
この乗り物に出会ったとき「その手があったかっ!」と思わず膝ポンしました。はい、「屋根のない2階席があるロープウェイ」です。なんと現状では「世界で唯一」なのだとか。

どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
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スイスアルプスで登山!2つの山頂を吊り橋縦走【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

そして駅からサクッと山頂ハイキングも!(スイス旅その2)

「屋根がないオープンデッキタイプの2階建てバス」はあります。フェリーだって屋外デッキがありますよね。

でもなぜロープウェイにはオープンデッキタイプがなかったのか。まあ「ロープウェイとはこういうもの」という先入観があったのでしょう。また屋根がまったくなかったり、あってもないようなものであったりする「リフト」という似た用途の乗り物が存在しているからかもしれません。

でもこのオープンデッキタイプの2階建てロープウェイ、スピードと傾斜角度は当然ロープウェイレベルで、開放感はリフト並。つまりは2つのいいとこどり! 

ちなみに1階は当然天井があるので雨や風の強い日でも安心です。

「カブリオレ型タイプのロープウェイ」ということでその名も「カブリオ(CabliO)」。クルマで「カブリオレ」というと厳密には「(幌などで)屋根が開閉できる」という意味ですが、このカブリオに可動式の屋根はないようです。

さてアクセスです。

美しい湖で有名な保養地でもあるルツェルン(Lucerne)という街から電車で20分のシュタンス(Stans)駅で降り、徒歩約5分の山麓駅へ。そこからまずケーブルカーに乗ります。

「まさにスイス」な光景をレトロなケーブルカーが走ります。

その山頂側の駅で今度はロープウェイの「カブリオ」に乗り換えます。

入口は1階。螺旋階段で2階に上がります。
もちろん屋上に行ってみた!

天井と窓で囲われた普通のロープウェイとは比べ物にならないほどの爽快感。大自然を感じながらの空中散策を楽しめます。

「山頂駅」から撮った写真。太陽と風を感じながら雄大な景色を楽しめます。

ちなみにスイスには「スイストラベルパス」という、スイスの主な鉄道、バス、湖船、都市交通が乗り放題で利用できるパスがあります。1等車用だと3日間用389スイスフラン(約7万2200円)から15日間用 723スイスフラン(約13万4200円)の5種類。2等車用はこれらから40パーセント近く安くなり、「6歳以上16歳未満の子供割引」のほかに「16歳以上25歳未満のユース割引」もあります。

1都市滞在型の旅だと元は取れないですが、スイス鉄道が誇る数種類のパノラマ列車であちこち移動する場合にはかなりお得になるはず。

さらにこれを持っていると約500カ所の美術館・博物館が無料になるほか、ケーブルカーやロープウェイの多くが半額になるのですが…なんと今回の「シュタンザーホルン(Stanserhorn)」行きのケーブルカーとロープウェイは無料になるのです!

山頂までの絶景ハイキング

そして到着するのは海抜1850メートルの山頂駅。そこから標高1898メートルのシュタンザーホルンへのハイキングも楽しめます。

標識によると右側のルートは所要時間10分で、左側は35分。

とはいえ右側が急登で左側が緩やかな坂というわけではなく傾斜はどちらも同じくらい。左側は山肌の平坦な道をしばらく散策した後から10分間登るという感じです。

左側ルートはしばらくこんな平坦な遊歩道。
そこから谷底を眺める景色は雄大。

というわけで右側ルートのピストンではなくこちらも通ることをオススメします。

出発の20分後くらいから急な登りになります。
階段のあと緩やかなメインルートもあるのですが、ちょっと「山登り感」が楽しめる道もありました。

山頂からは360度の眺め

そして無事頂上に到着です。

かなりの広さがあります。
山頂駅方面の眺め。
通称ルツェルン湖。正式名フィアヴァルトシュテッテ湖。スイスで4番目に大きな湖だそう。
自撮りをパシャリ。
雲に隠れがちですが4000メートル級の山々も見えます。
案内板の「ユングフラウ」を指さして撮影。

今回ガイドを務めてくれたスイス政府観光局のモニアが「なんの写真撮ってるの?」と聞いてきます。一つ前の写真の後姿の女性です。

「いや、ここから見えるいちばん高い山がかの有名なユングフラウだって示したくて」

「違うよ。一番高いのは別の山だよ」

てなわけで堂々の撮り直し。笑
その山も雲に隠れています。
その指摘をしてくれたモニア。何をしているかというと…。
こっそり私の隠し撮り。というわけでこっちも撮ってやりましたよ。
バレて苦笑い。いたずらっ子かっ!
それでも懲りずに隠し撮りしていました。笑
下山途中にはスイスの小動物マーモットを見ることができる場所もあります。

同じ小動物でもオーストラリアのロットネス島にいるクオッカほど警戒心ゼロではなく、ツーショットを撮るのは無理。

途中、なかなかよさげなベンチもあったのですが先客あり。
山頂駅には素晴らしい展望レストランと展望台があるので、まったく歩かなくても絶景が楽しめます。

できるだけ多くの人に山の楽しみを

さて、今回紹介したのは合計30分強のハイキングコース。前回の「吊り橋縦走」とともに「お手軽にもほどがある」コースです。それを山の楽しみだと紹介すれば、「邪道だ」という人も出てくるかもしれません。「スイスって登山の本場なのに、なんで登る楽しみをなくしちゃってるの?」と思う人もいるかもしれません。

日本には「登山道」みたいなものがありますよね。いや、歩く「道」でなく、「武道」とか「華道」のように「その道を極める」みたいな話です。「登山とはかくあるべし」みたいな。

そういう「登山道」的な観点からするとロープウェイでほぼほぼ山頂まで到着するのではなく、「鉄道駅またはせいぜいバスの停留所から登るべし」なのかもしれないません。それもわからないでもありません。

でもその一方で「山からの景色を楽しむ権利はすべての人にある」と思います。たとえば車椅子利用者でも。

山麓から登りたい人向けにもちゃんとルートはあります。

山の楽しみ方は人それぞれでいいのです。その人のペースでいいのです。

そしてまた今は健常者である私もいつ障害を持つかはわかりません。そしてまた年をとればだれでも体力は低下していきます(鍛えてそのスピードを減らすことはできますが)。

そうなったときには山の上からの絶景が見られないのはさびしいです。そうなってもまだ山の上からの絶景を見たいです。だって山が好きだから。

ロープウェイから撮影。

個人的に下りはあまり好みではないのですが、この景色なら歩いて下ってみたいです。…前回の記事でも同じことを書きましたね。「森林限界」の上のハイキングは景色がよくて楽しいです。

【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

スイス政府観光局(「シュタンザーホルン」のページ)
https://www.myswiss.jp/experiences/stanserhorn/

シュタンザーホルン(Stanserhorn)
https://www.stanserhorn.ch/en/

スイストラベルパス
https://rail.myswitzerland.com/

柳沢有紀夫さん

オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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