この街の中心に位置するネイバルヒル(Naval Hill)は、公園に行くような感覚で思い立ったらふらりと訪れることができる市民憩いの場。小高い丘なので遮るものがなく、街のパノラマを楽しめる展望台があります。さらに、動物たちがのんびりと暮らしている場所でもあります。
南アフリカ各地で動物ハイキングを楽しんでいる私ですが、今回はどんな動物に会えるのでしょうか?
“キリン注意”の標識
日本では主に山間部で見かけることが多い、シカやタヌキなど「動物注意」の道路標識。
私がブルームフォンテーンへの旅行の計画を立てていた時に見つけたのは、なんと、キリンが描かれたもの。いくら動物が身近な南アフリカといえど、さすがに驚きです。本当にキリンが飛び出してくるような場所に行けるの?

“キリンとハイキング”なんて、とってもレア体験なのでは!?と気持ちが高まります。ネイバルヒルに行くことを決意しました。
ネイバルヒルはその名の通り丘(Hill)。標高は1390メートル前後ですが、ブルームフォンテーン自体が標高1350メートル前後の高原地帯にあるため、そんなに高くは感じません。
敷地内には、ぐるりと一周できる道路があり、ところどころにビューポイントがあります。南側にはデッキが設置された展望台があり、街全体を見渡すことができます。入場は無料です。
泊まった宿のオーナーはバードウォッチングが趣味で、「時間があるときによく行くよ」と話すように、自然の中で散歩、ランニング、マウンテンバイクを楽しめるので地元の人からも人気です。
夕方は動物パラダイス!
南アフリカ生活の経験上、動物を見つけるには朝や夕方がベスト。日中は木陰で休んでいたり、影を潜めていたり、見つけづらくなることも。そのため、まずは宿にチェックインした後の17時半頃に訪れることにしました。
この日は夕立があり、日中は30℃近かった気温が一気に下がり20℃以下に。青空が見え始めたものの日は傾いており、少し肌寒さがある時間帯。目当ての道路標識を見つけて写真を撮り、周囲を散策していると、角がある動物が道路を横切ります。一瞬だったのでカメラを出す隙もなく、走り去った方向を見に行くと…。

角と、顔の中央が真っ白、これは南アフリカでよく見かけるアンテロープ(ウシ科の動物)の一種、ブレスボックです。群れで行動することが多く、近くには数頭が草を食んでいました。
「本当に動物がいる…!」と高まる気持ちを押さえつつ近くのビューポイントへ向かうと、隠れていた別のブレスボックを驚かせてしまい、遠くに行ってしまいました。でもまだ見える範囲にいます。

静かに歩こうと反省しながら、展望台に向かって進みます。すると、道のすぐそばに3頭のヌーが現れました。

食事の邪魔をしないように静かに横を通り過ぎる頃、反対側にはたくさんのダッシーの群れが。

ダッシーは南アフリカでよく見かける小さな動物です。以前動物ドッキリクイズでも紹介したのでぜひご覧くださいね!
さて、展望台に到着です。ここには国内でも珍しい大きさのネルソンマンデラ像が立ち、街を見守っています。若者グループ、年配のカップルなど、たくさんの人たちが夕日を楽しんでいました。


景色も美しく動物にも会える、なんてすばらしい場所なんだ。翌朝もまた来ようと決意し、帰ろうとすると、ちょこちょこ動いては止まる、また小さな動物を発見。

青空の下で動物がのんびり
翌朝の天気は晴れ。10時頃には気温も20℃を超えました。そもそも、ここにはどんな動物が暮らしているのか、管理スタッフに尋ねてみました。どうやら、過去にはキリンやシマウマが暮らしていたものの、現在はいないとのこと。現在は、前日に遭遇した動物のほか、ダチョウ、ニャラ、カラカル、ジャッカルが暮らしていると教えてくれました。


管理スタッフにお礼を言い、駐車場まで車で走っていると、さっそく車窓に動物の姿が。


マンデラ像に朝の挨拶をして、展望台から一緒に街を眺めます。4棟の発電所、2本の尖塔をもつ教会、政府機関が並ぶプレジデント通り、ラグビーFCチーターズの本拠地トヨタ・スタジアムなど、ブルームフォンテーンのランドマークが視界に収まります。


さて、この日も散策してみます。
前日と同じ場所で再会できたのはダッシー。朝は元気なのか、すぐに隠れてしまいました。



しばらく歩くと砂利道に。よく見ると動物の足跡やフンがたくさん。

丘の中央にあるフェルト(veld)と呼ばれる開けた草原エリアに行くと、ブレスボックがのんびり過ごしていました。



夕方だけでなく午前中にもたくさんの動物に会えて大満足。駐車場に戻ると(同じ?)ダチョウが待っていてくれました。

本格デジタル式のプラネタリウム
今回は予定が合わず体験できなかったのですが、ネイバルヒルには地元フリーステート大学が運営するプラネタリウムがあります。サハラ以南のアフリカでは初の本格デジタル式プラネタリウムで、主に南半球の星空をテーマにしたプログラムを提供しています。プログラムによっては夜間上映があるため、訪れる際には夜の動物たちに遭遇するチャンスもありそうです。







