ドイツで石器時代トレイルと荒城と青き泉へ【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2024.08.04

ドイツで石器時代トレイルと荒城と青き泉へ【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

ドイツで石器時代トレイルと荒城と青き泉へ【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。今回はドイツ南部にあるシュトゥットガルト近郊の街からお届けします。前回は一人歩きだったのですが、今回から海外メディアを集めたツアーに参加です。

スタート地点はゲルハウゼン(Gerhausen)という小さな町。乗り継ぎ具合にもよりますが、シュトゥットガルトから列車で1時間15分ほどの場所にあります。ここからまずはルーゼンシュロス(Rusenschloss)という名の「廃城」を目指し、さらにブラウボイレン(Blaubeuren)という名の古い町にある「青い泉」を目指すハイキングです。

ドイツ・シュトゥットガルトってどんなところ?【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

見どころありすぎだっつ~のっ!【ドイツ・シュトゥットガルトとその周辺旅vol.2】

こんな橋からスタート。右にはさらに上を走る鉄道の橋。

ガイドさんによるとハイキングコースの名は「石器時代トレイル」。なんだかワクワクする名称です。

道標はあるんですが地図がない。そこはちょっと不満。

すぐに新緑のハイキングコースに入ります。

こういう細道は大好物です。

空になぜかXの文字。吉兆なのか、凶兆なのか。

はい、どちらでもないと思います(安倍晴明談←ウソです。念のため書いておきますが)。

「ザ・新緑の木立」という感じの山道。

するとこんな洞穴が見えてきました。石器時代の人たちが使った洞穴らしいとのこと。

だけどガイドさんはそんな説明のあと素通り。だから同行のみんなもスルー。

…ってここ、絶対入るとこじゃね? とアウトドア&アドベンチャー好きなら思いますよね。けど見事に素通り。

「う~ん、入ってこようかな」という思いが頭をよぎりました。だけどさっきからあちこち撮影している関係でぶっちぎりの最後尾で、ときおりダッシュで追いついている状態。これ以上遅れをとるのもマズいので断念しましたよ。

このあたりが団体行動のつらいところ。そういえばガキンチョのころから団体行動、苦手だったな。団体行動どころかたった5人の家族での行動も苦手で、デパートでは「迷子のお知らせをいたします。柳沢有紀夫くんと名乗る……」と館内放送の常連だった私です。

それでも大人になって外国人ばかりの海外メディアツアーに参加しているんだから…全国の迷子くん、キミたちもだいじょうぶだよ。にんげんだもの。

味のある道標。だけど相変わらず地図はない。涙

そしていよいよ「荒城」の頂へ

そんなこんなで山道を登っていくと、歩き始めて20分強で廃城が出てきました。正式名称は「ルーゼンシュロス(Rusenschloss)」だそうです。

いや、「Ruined Castle」と英語で説明されたので「廃城」と直訳してしまいましたが、「荒城」という言葉のほうがいいですね。「兵どもが夢の跡」の雰囲気が漂って。

城門でしょうか。昔は分厚いドアがついていて、敵が攻めてきたら閉じられるようになっていたのかな?

反対からはこんな感じです。

日本の城でいう「天守閣」のような見張り台に登る前に、ちょっとした広場がありました。参謀本部的なものが設置される場所なのでしょうか。

その広場から見た「天守閣」。

で、その広場自体の写真ですが…すみません、撮るのを忘れました。かくなる上は腹を切っておわび…はしません。

最後の階段です。

登りきるとこんなスペースがあり。

こんな景色が広がっていました。

普通の山頂からだとそうでもないですが、山城の上からだと「領主」になった気分が味わえますね。それが「山城歩き」の魅力の一つです。

民たちもよく働いておるようじゃの。…見えないけど。

今回の家来たち。笑

そのわりにはいつもしんがりだった私。いや、大将は最後尾でいいんですよね、確か。

来た階段を戻ります。

足元の砂利を残しているのが心憎い演出。

だけど「昔は鉄の手すりなんてなかったんだろうな」と要らんことを想像して一気にビビる私。今はあるから平気なはずなのに、このあたりが小心者。

まあ、「恐怖症」の類なんてそうですよね、みんな。スカイツリーみたいな高層タワーの床がたとえ透けていようが、特殊強化ガラスか何かなんだから絶対に落ちっこないのに怖く感じてしまうのが高所恐怖症。

でもこわくてもいいんだよ。にんげんだもの。

説明ボードもいいけどやっぱり地図が欲しいです。敵国の隠密に見られないように「地図禁止令」でも出てるんじゃないかと思っちゃうくらい地図のないドイツのアウトドア。

次に向かうのが、「天守閣」から見えた村「ブラウボイレン(Blaubeuren)」です。

下りは別ルートですが、同様に「荒城」感を楽しめます。

ここでふと気になったことがありました。歩いているのは英語でいうと「Stone Age Trail」だと説明されました。つまり「石器時代トレイル」です。

ということは石器時代の人たちもこの道を通ったのでしょうか。だから「石器時代トレイル」なのでしょうか。45000年前の我々の祖先の生活に思いをはせながら、ガイドさんに訊いてみました。

「いや、どうですかね。石器時代から使われていたかはわからないです」。そりゃそうですね。「じゃあなんで石器時代トレイルって名前なんですか」「う~ん、特に意味がないっていうか…石器時代の洞窟がそばにあるから名付けただけだと思いますよ」。…なるほど。

そんなふうにして「スゴスゴ感」満載の気分のままゆるやかな坂をダラダラと下ります。まあ、のんびり下山でのダラダラ感、嫌いじゃないんですけどね。

だけどあんまりダラダラしているのもなんなので、しゃがんで躍動感あふれるアングルにしてみました。

そんな余計なことをして、5日後にギックリ腰になった私です。亡き父から口癖のように言われた言葉が「ほ~ら、言わんこっちゃない」涙

テーブル付きのゴージャスなベンチ。

だけど目の前の木々が伸びすぎて見晴らしはほぼゼロ。設置した時点では低木だったんでしょうな。「山のベンチあるある」ですね。

そして「青き泉」の美しき村へ

頂上から歩くこと30分。我々はブラウボイレン(Blaubeuren)の村へとたどり着きました。この村が古くて、なんだかおとぎ話に出てくる感じでなかなか風情があります。

はい、こんな自撮りをしているからみんなから遅れて、あとから走る羽目になるんです。

左の小屋の水車が素敵です。

この村の外れにあるのが「ブラウトップフ(Blautopf)」。「青い泉」という意味ですが、まあここは格調高く「青き泉」と訳すべきでしょう。

Blau」はドイツ語で「青」の意味なんですが、私が訪れたときは静岡県の寸又峡にある「夢の吊り橋」の水面の色とよく似ていたエメラルドグリーンでした。

天気や時間や光の反射具合などによってもっと青くなることもあるのでしょうね。そのあたりも魅力の一つ。

水面が常にブクブクしているのはここが泉で下から水が出ているから。そしてこの水の色は石灰岩の隙間を通ってきた水が湧き出ているからだそうです。

反対側から見た「青き泉」。

これだと青さがちょっと増しますね。カメラの設定によってもいろいろ変わります。青空だったらもっと良かったのですが。

てなわけで荒天を逆に利用して暗めの写真も撮ってみました。こういうおどろおどろしい感じの写真も結構好きです。

とにかくこの水面の美しさがSNS映えするとかで、ひそかな人気を呼んでいるらしいです。あまり天気が良くないにもかかわらず、多くの観光客が訪れていました。

悲しげな像とのツーショット。こういう思い詰めた感じのポーズは我ながら似合いますな。…全然自慢できることではないですが。

その後私たちはこの「青き泉」を離れて、このブラウボイレンの村の散策に。すると10分も経たないうちにご覧のような青空。

「青き泉」にもどって写真を撮りたいと思ったのですが、団体行動優先で断念。大人になったな、私。柳沢有紀夫くん(5歳)に見せてやりたい。

「石器時代トレイル」「荒城」「青き泉」と見どころがてんこ盛りのハイキングでした。それとドイツってなぜか「荒城」とか「青き泉」とか格調高いフレーズが似合う場所が多いです。

ドイツは「工業国」という先入観からアウトドアのイメージがあんまりなかったのですが、よくよく考えたら「ヘンゼルとグレーテル」などの「グリム童話」のふるさと。「魔物とか出そうな深い森」とかあっても不思議じゃないですよね。

先入観と正反対。だから旅はおもしろい。というわけで次回は「洞窟探検」をお送りしますよ~。

【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

ドイツ観光局

http://www.germany.travel/

私が書きました!
オーストラリア在住ライター
(海外書き人クラブ)
柳沢有紀夫
1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係。

 

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