【鍛冶職人の村チリン2】手だけでなく足まで使う? 鍛冶職人セルガルの匠の技 - 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 海外の旅

    2016.10.12

    【鍛冶職人の村チリン2】手だけでなく足まで使う? 鍛冶職人セルガルの匠の技

    別の日には、ツェリンさんは水差しの製作に取りかかっていました。水差しのふたの下、首にあたる部分の加工です。まずは羊の毛皮で作ったふいごで炭火を熾し、融点の低い金属を溶かしていきます。

    炭火で溶かした金属を、水差しの首にあたる輪っか状のパーツの内側に流し込みます。この部分に模様を刻んでも輪っかがへしゃげないようにするためです。

    内側の金属が冷えて固まったパーツを、またしても足で毛布越しに押さえながら、鏨と槌で細かな模様を刻んでいきます。ものすごい集中力。加工が終わったら、再び火を熾し、輪っかの内側に充填した融点の低い金属を溶かして取り除きます。

    加工を終えた水差しの首回りの部分。まさに匠の技。この後、注ぎ口や取っ手など、さらにパーツとディテールを加えていくそうです。

    セルガルと呼ばれる鍛冶職人は、チリンの村に今は8人しか残っていませんが、その一方で、この貴重な技術を受け継ごうと学んでいる若者もいるそうです。遠い昔から伝えられてきた素晴らしい手仕事が、これからも残り続けていくことを願わずにはいられませんでした。

    【鍛冶職人の村チリン1】

    山本高樹 Takaki Yamamoto
    著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。2016年3月下旬に著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』を雷鳥社より刊行。
    http://ymtk.jp/ladakh/

    NEW ARTICLES

    『 海外の旅 』新着編集部記事

    「え、ここ通れるの!?」スペイン南部の“石の迷宮”「エル・トルカル・デル・アンテケラ」を歩く

    2025.06.30

    ボルネオ島は海鮮料理天国!海や川の豊かで新鮮な食材と華人たちの出会いが生んだ奇跡

    2025.06.29

    家族で31日間の海上生活!ヨットで南太平洋横断、アイランドホッピングの旅

    2025.06.29

    「尾根筋がたまらん!」オーストラリア大陸で5泊6日ハイキング【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.06.28

    一生に一度は見たい!毎年20万人超が訪れる台湾・馬祖(マーズー)列島の「青の涙」とは?

    2025.06.27

    オフロード・ドライブへ出発!ユタ州の人気スポット「ファイブマイル」のワイルドな魅力を語りたい

    2025.06.26

    モンゴル遊牧民が暮らす「ゲル」は意外と快適? 宿泊時の注意点も解説

    2025.06.23

    ボルネオ島サラワク州の州都クチンは多彩な食を生み出す。とくに朝食がいいぞ!

    2025.06.22

    カリフォルニアにある秘密のトレイル「 カザム・オブ・デューン」にある「岩の棺」とは?

    2025.06.22

    get_header(); ?>