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    2025.03.28

    カナダで「星空観賞部屋」宿泊もまさかの…【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    カナダで「星空観賞部屋」宿泊もまさかの…【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    冬といえば空気が乾燥して「星空がきれいになる季節」。ところが冬といえばまた「寒い季節」でもあります。

    「きれいな夜空を眺めていたい」。でも「冷え込む夜に屋外にずっといるのはつらい」。そんな相反する気持ちの間で揺れ動いているあなたにぜひおすすめしたいのが、「天井の一部が透明になっていて、部屋でぬくぬくしながら星空観賞ができるホテル」なんです!

    どうも。なんだか通販番組のMCのようになっているオーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。相変わらず異常寒波の襲来で最高気温ですらマイナス25度の極寒のカナダ・バンフ周辺からお届けします。

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    山から見るバンフの夜景も宝石のようでしたよ!【カナダ・アルバータ州旅5

    今回私は世界各国5人のジャーナリストからなる国際プレスツアーに参加しているのですが、そのテーマは「ナイトフォール・イン・アルバータ」。「アルバータ」はカナディアンロッキー山脈の東側に位置する州の名前です。

    「ナイトフォール」のほうは辞書には「日暮れ」とか「たそがれ」という訳がのっているのですが、個人的には「夜の帳(とばり)」と表現したほうが風情が伝わると思います。

    「アルバータ州の夜の帳」というプレスツアーですから、今まで紹介してきた昼のアクティビティーだけでなく、夜もあれこれ用意されていたのですが…今までさんざん書いてきた通り最低気温マイナス35度の寒波でどんどん中止に。涙 

    前回紹介した「ジョンストン渓谷」も当初は「ナイトハイク」の予定で、「月明かりや星明りに照らされる渓谷の雪や氷瀑は絶対にきれいだろ~」と想像していたのですが、天気や気温には勝てません。

    アドベンチャーも安全第一! …なんかいいこと言ったような気がして、じつはあたりまえのことですが、やっぱり大切なことですよね。

    そんな夜のアクティビティーのキャンセルが相次ぐ中、ゴンドラに乗っての「山頂から星空観賞」は中止されませんでした。まあ、マイナス35度の中、ハイキングでずっと屋外にいるのは危険だけど、ゴンドラという室内に入っての移動ですからね。山頂駅で下車後は屋外に出るにしても、それまでは繭(まゆ)のようにぬくぬくと…と思ったのですが、それが大間違い。

    ゴンドラ、暖房設備ないですし。しかも4人掛けの観覧車くらい狭い室内。運動のしようもないですし。笑

    これだったら屋外とはいえカラダを動かすハイキングのほうが暖かくね?

    そんな感じでサルファー山の山頂駅に到着したのですが…外に出た途端、ネガティブ気分が一気にふっとびました!

    バンフの夜景です。

    手前の雪化粧した木立もきれいなんですわ。

    ちょっとズームしてみました。

    バンフの向こうの山並み、「風の谷のナウシカ」のオームに似ていると思ったのは私だけでしょうか?

    さて街の反対側も見てみましょうか。

    カナディアンロッキー山脈の山並みが星明りに照らされています。

    たまらんです。ただ「星空」だけならここよりもきれいなところはあるかもしれません。人工の光がまったくなく、かつ空気が澄んだところは他にありますから。そうした場所のほうが、街明かりの影響を受けるここよりも星空だけならきれい…というか多くの星々を眺められるでしょう。

    そして眼下にいわゆる「百万ドル夜景」が広がる場所だって他にもあります。日本三大夜景とされる北海道の函館山や兵庫県神戸市の摩耶山掬星台や長崎市の稲佐山はもちろん、大都市のタワーから見下ろす街並みもバンフよりも光り輝いていることでしょう。

    でも「星空」と「街の夜景」、そして「月明かりや星明かりに照らされた雪山」すべてを合わせた三位一体の美しさは、ここ以外ではなかなか見られないものだと思いました。

    「ああ、来たんだなあ。ここに」。別にここを目的地としていたわけではないですし、最初に行程表をもらったときもメインイベントの一つだとは決して思っていなかったのですが、なんだかそんなふうに感じました。

    それとふと思い出していたのが宮本輝先生による書簡小説の名作『錦繡』の冒頭です。「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」。ここでいう「錦繡」は「紅葉」を表わしたものなので季節は全然違うのですが。あっ、「ゴンドラ」は重なっていますね。

    頂上ではほんの少し散策もできます。

    ドーム型の星空観賞コテージに宿泊

    今回もう一つ紹介する夜景スポット。それはコテージの部屋の中です! バルコニーとかテラスではなく。

    「屋根があるのにどうやって星空を見るんだよっ!」というツッコミが聞こえてきそうですが、今回泊るコテージは屋根の一部が「透明」で、部屋の中からでも空がかなりの広範囲で見られるようになっているんです。

    場所はさきほどのバンフから車で北北東に約5時間のところにある「メティスクロッシング」という宿泊施設。アルバータ州の州都エドモントンからは直線距離で70キロほどです。

    雪原にポツンポツンと並んでいるのが今回泊るコテージです。

    各コテージはドーム状になっています。天文台を意識したのか、はたまた風などの抵抗を減らすためなのかは不明。

    入口は裏側です。

    入口の前に置かれたコーヒーテーブルとチェア2脚。ここから満天の星空を眺めるのもオツでしょうね、もう少し暖かければ。笑

    中はこんな感じです。

    ベッドルームの天井のうち縦2メートル、横5メートルくらいが透明になっていて、空が見られます。

    ベッドの頭のほうにある壁の裏にミニキッチン。この反対側にはバス・トイレ。

    もちろん楽しみは夜空です。ここからぬくぬくと満天の星空を…。

    と期待していたのですがご覧のようにまさかの一面の曇り空。

    そして夜の帳が降りました。

    でも…相変わらずの「満天の曇り空」で星は一つも見えません。

    これでは満天の星空なんて夢のまた夢。涙

    それでも眠い目をこすって起きていたのですが…。

    知らない間に夢の国へ。

    はたと気づいて目が覚めると朝の7時。

    ドームの天井には青空が広がっていました。

    ということは夜、雲が晴れたのでしょう。

    朝6時くらいに起きたという今回の仲間たちに訊くと、満天の星空が見られたと口を揃えます。

    仲間から借りた画像を貼っておきます。

    プレスツアー中ずっとうまく寝られなかったのですが、久しぶりに熟睡したと思ったらこの体たらく。透明天井の無駄遣いをしてしまいました。涙

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    カナダ観光局
    https://travel.destinationcanada.com/ja-jp

    アルバータ州観光局(英語サイト)
    https://www.travelalberta.com/

    Banff and Lake Louise観光局(英語サイト)
    https://www.banfflakelouise.com/

    Banff Gondola(バンフゴンドラ)
    https://www.banffjaspercollection.com/attractions/banff-gondola/

    Métis Crossing(メティスクロッシング)
    https://metiscrossing.com/
    ドーム型のコテージがある宿泊施設。冬場にはクロスカントリースキーやスノーシューを履いてのツアーも。

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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