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    2025.10.13

    ベルリンで運河沿いの散歩と石炭湖遊泳!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    ベルリンで運河沿いの散歩と石炭湖遊泳!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    ドイツの首都ベルリンは人口386万人。衛星都市も併せた都市圏人口は620万人の大都市です。その大都会の中にどんな自然があるのかを知りたくて、「ラントヴェーア運河沿い」を歩いてみることにしました。

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
    Text

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    思っていた以上に「ディープ」な体験です(ドイツ・ベルリン旅その1)

    ベルリンの中でも今回この「ラントヴェーア運河沿い」を選んだ理由。それはGoogleマップを見たらここでカヤックができるらしかったからです。大自然の中でもいいですが、大都会でのカヤックもまた別の風情があるものです。

    さらにもう一つ確認したいことがありました。それは「ベルリンの人は川で泳ぐのか?」です。

    2024年のパリ2024夏季オリンピックのトライアスロン競技で水泳がセーヌ川で行われ、水質が問題になったことは記憶に新しいです。でも東京の隅田川で泳いでいる人はほとんど見ないですよね?

    そのパリと同様、最寄りの海から150キロメートルくらいは離れているベルリンでも人々は川で泳ぐのか。ちなみに街のど真ん中を流れるシュプレー川で泳いでいる人はいなかったです。

    シュプレー川。

    でもそこから1~2キロメートル離れて並行するように流れる「ラントヴェーア運河沿い」なら、川幅も狭いですし泳いでいる人がいるかもしれないと思ったのです。

    この日は6月下旬で最高気温は32度。時間は午後3時半。泳ぐにはうってつけ、というよりも泳ぎでもしなければやっていられない気温です。

    いきなりの「カルチャーショック2連発!」

    というわけで15時35分、運河沿いの道を歩き始めます。

    運河の南岸を歩き始めたのですが…。

    「川沿い」にならなかったので700メートル先の橋で北岸に移動。するとその道中では…。

    ドイツでよく見た3輪の自転車を発見。

    ママチャリの何倍も巨大なかごが2つの前輪の間にあります。重いものでもここに載せれば後輪の上よりも重心が低くて安定するでしょうし、中身も常に見守れるので理にかなっていると思いました。ここに小さな子どもを乗せている人もいたな。

    次に現れたのが「小」専用の男子トイレなのですが…。

    歩行者から見えてしまっている・・?

    これも文化の違いでしょうかね〜。海外ではこうしたことも多々あるなと実感しました。

    左側のブースは一応遊歩道から死角になるので一択でこちらを使用しました。

    とまぁこちらは男性トイレの話です。

    ヨーロッパって駅も含めた公衆トイレでは「1ユーロ(約170円)支払わないと入れない」というところが多いんですよね。日本の駅の自動改札みたいなゲートで支払うのですが、クレジットカードは不可でコインのみ受け付けのところもあります。それはそうと。

    「1ユーロ払わないとトイレに入れない」というのは「お金のない人はトイレを使うな」と言っているようなもので、ちょっとした差別だと感じたりもします。

    海外を歩くと「それっていいじゃん!」と膝ポンしたくなるものもたくさん見つかる反面、こんなふうに異文化体験もできます。それもまた、海外旅行の楽しみの一つ。

    さてそんな感じでウォーキングを続けます。

    運河沿いで日光浴をする人がいました。

    真夏日なのにかなりの根性。

    ベンチで佇む人も。

    もしかしたら暑さで疲れはてただけなのかもしれませんが。いずれにせよ泳いでいる人は発見できません。発見できないと言えばカヤックをしている人たちも。

    おそらく「要予約」で、カヤックも車でどこからか持ってくるパターンなのでしょう。勝手に「池の貸しボート」みたいに停泊させているものだと思い込んでいましたが、それほど重いものではないですから放置していたら盗まれる可能性もかなりあるでしょうし。

    途中から遊歩道は石畳になります。

    道沿いのマンションもバルコニーがあったりして、地中海の瀟洒(しょうしゃ)なリゾートの雰囲気。
    こちらも石畳のアドミラル橋。なかなかオシャレ。ところが…。

    角を曲がっただけで変わる街並みに衝撃

    この先からはホームレスの人たちの掘っ立て小屋が建っていました。同じ遊歩道なのに、通りを横切った途端まったく違う雰囲気です。

    記事にするためには撮影が必要ですが、ホームレスの人たちが生活している姿を撮るわけにはもちろん行きません。

    というわけで、ここからホテルへ帰るルートをGoogle検索しました。先ほどのアドミラル橋を渡らず逆方向に進んで、800メートル先のバス停に向かうという答えが出たのですが…その通りもまたかなり香ばしく、ユニークでした。というのも。

    すべての建物の壁がまったく隙間がないほど落書きで埋め尽くされています。

    「グラフィティアートで街づくりを推進」という雰囲気ではなく、「やりたい放題」という感じ。

    先ほど歩いてきた「地中海の洒落たリゾート風」の遊歩道から角を曲がるとこの違いです。

    住宅街だけでなく商店街も落書きだらけ。
    壁に巨大な「人の目」を描かれています。

    これは犯罪者またはその予備軍に「誰かが見ているぞ」という心理的プレッシャーを与えるためでしょうか。

    さて、この一角を抜けて大通りを超えると、また街の様子が一変して「アラブ系の人たちを中心とした移民街」という様相。

    道路をまたぐようにして建つちょっと珍しいマンション。

    歩行者も多くごちゃごちゃっとした猥雑な印象もありますが、「熱気」とか「人が生きているパワー」を感じます。観光客が多いところよりも、こういう地元の人ばかりのディープなところ歩いた方が「海外にいるんだな」という気がしてきます。

    もちろん危ないところには行かない「危機察知能力」は重要ですが。

    さてバス停からバスに乗ります。

    こんなバスです。
    ベルリンは観光バスだけでなく公共バスにも2階建てがあってなかなか楽しいです。

    ドイツは2階建て列車も多いので「2階建て王国」と言えるかもしれません。

    運よく一番前の席が空いていました。特等席です。

    「石炭湖」で泳いでみた!

    さて今回やっぱり「川や運河で泳ぐ人」は発見できませんでした。じゃあ自然の中で泳ぐとするとやはり北部のバルト海まで行くのかと思ったら「湖で泳ぐ」というのも一般的なのだとか。

    というわけでその一つ、ベルリンの中心部から車で約2時間のリゾート地にある「センフテンベルガー湖」に行ってみました。

    車椅子やベビーカーでも湖畔まで行けるバリアフリーです。
    ビーチパラソルを立てるのではなくこういう小屋をレンタルするのが一般的なのだとか。
    遊泳している人だけでなくヨットやSUPなどを楽しむ人もいました。

    海と違い波がないので泳ぎやすいですが…。

    水に濡れてオールバックになった途端、人相が悪くなるな、私。

    ちなみにここも含めたこのあたりの湖は、石炭を「露天掘り(日本の炭鉱のように「トンネルを掘っていく」のではなく「地面に巨大な穴を掘っていく」手法)」した跡地。よって水面も少し黒っぽい気がしたのですが…単なる気のせいかもしれません。

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    ドイツ観光局
    https://www.germany.travel/en/campaign/german-local-culture-jp/home.html

    ベルリン市観光局
    https://www.visitberlin.de/en

    柳沢有紀夫さん

    オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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