
どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。今回はオーストリアのバート・イッシュル(Bad Ischl)からお届けします。…というかかこの「オーストリア・ザルツブルクとその周辺旅」シリーズも最終回です。
【オーストリア・ザルツブルクとその周辺旅vol.8】最終回特典(笑)で「見どころ満載」です!
けどまあ、ハート型ベンチがあったらやっぱりこんな写真を撮りたくなりますよね。

オヤジ、全然かわいくないし。笑
というか指でハート型をつくることすらできないし。なんか丸いもの握っているだけみたいだし。「白雪姫に渡すリンゴをつかんでいる老婆」の図。笑
まあ気を取り直して出かけましょう。じつはハート型のベンチ、ちゃんと理由があるのです。バート・イッシュルはザルツブルクの南東部、バス1本で約1時間10分のところに位置する人口1万5000人ほどの街で温泉保養地であり避暑地なんですが、皇帝フランツ・ヨーゼフと皇妃エリーザベト(「エリザベート」と表記されることもありますがアクセントは「リ」のところにあるので「エリーザベト」が正しいはず)が婚約し、その後もたびたび別荘で夏を過ごした街。つまりは「愛の都」なわけですね。
で、今回はここの街歩きをご紹介しましょう。まずは「プファールガッセ(Pfarrgasse)」という通りへ。

この建物の左側の小さな通りです。

歩行者天国になっていました。
じつはこの一帯は古くから岩塩の採掘がおこなわれて、その取引で栄えたエリア。

今でも近場に岩塩抗があり、岩塩を売るお店がちらほらとあります。

塩は誰でも使うものなので、お土産にもいいですよね。

パッケージもかわいいです。
この通りじゃないのですが「オーストリア・ザルツブルクとその周辺旅vol.8」で紹介した「ハラインの岩塩抗」を運営するザルツヴェルテン社の直販ショップもありました。

ついつい「おおっ!」とか言って手を振ってた私。親近感持ちすぎだっつ~の。笑
この「プファルガッセ」という通りを訪れたのは金曜日なのですが、青空市が立っていました。

青空市というだけで心が躍ります。
人通りも多すぎず少なすぎず、ちょうどいい感じです。

ソーセージやサラミ、チーズの専門屋台などもあちこちに。
魚の燻製の専門屋台などもあり、その種類の豊富さは見ていて楽しいです。ただお土産にはできなさそうなのがちょっと残念。
他にお土産としてかわいいと思ったのがショーウィンドウに飾られていたオーストリアの民族衣装の正装。ただし一式そろえようとすると日本円で80万円くらいするので断念しました。

カラフルな札入れ。
そんなふうに青空市の見学をしたあと、30分の自由時間になりました。街ブラだけだと「BE-PAL」らしくないので、街の中心部をUの字型に囲むように流れるトラウン川の向こうへ渡ってみることにしました。
川の向こうは別の顔

橋の上からの風景。川一本挟んで、街中とはがらりと様子が変わります。
橋を渡って左に曲がり、「ガスナー通り(Gassnerweg)」を歩きます。

するとそこにはヨーロッパの初夏がありました。

そのガスナー通りから見た美しい山並み。
方向的におそらくカトリンクロイツという山だと思います。この山はロープウェイで途中まで登ってそこから40~50分歩いて山頂まで行けるようです。もちろんロープウェイをまったく使わなくても山道を登れて、冬はスキーの林間ルートになっているみたいです。
今回は時間的に無理ですが(いや、それ以前の問題でした。前回書いたようにぎっくり腰発症中。笑)、いつか行ってみたいな。ただの保養地というだけでなく、こういうアウトドア要素があると、グッと魅力が増しますよね。
オーストリアという国はあちこちにこんなロープウェイがあって、すごくうらやましいです。
さらに進むと道はつきあたりになります。

一瞬引き返すかと思ったのですが…。
最後まで行くと右側になにから不思議な通路が出てきました。

なんだか学校の渡り廊下風。
と思ったらやっぱり音楽学校とイベント会場に続くみたいです。そしてそこでは「オーストリア・ザルツブルクとその周辺旅vol.1」と「同vol.2」で紹介した「欧州文化首都バート・イッシュル/ザルツカンマーグート」関連のイベントが開催されていたようなのですが、集合時間が迫っていたので深追いできず…。
さっきのつきあたりのところまで戻ると、そのまま歩行者専用の橋になります。

こういう狭い橋はなぜかテンションがあがります。
山の上のレストランへ
そしてまたメディアツアー一行と合流。しばし墓地を歩きます。

こういう花にあふれた華やかなヨーロッパの墓地もいいですよね。
ふとなぜ日本ではこうした「花壇」的なものではなく「切り花」を飾るのだろうという疑問がわきました。切り花だとすぐに枯れてしまい、片付ける必要が出てくるのに。何か宗教的な意味があるのでしょうか。
さらにいうとカットされたことで死んでしまった花を「生け花」と呼ぶのもなぜでしょう。普段あたりまえに思っていることでも外国に出て違ったものを見てみると、なぜだろうと疑問がわくのがおもしろいです。
ちなみに同行した韓国人ジャーナリストのヒューに訊いたところ、韓国でも墓地に飾るのはカットした花だとのこと。
その墓地を通り抜けてシリウスコーグル山の上のレストラン「ガストハウス・シリウスコーグル(Gasthaus Siriuskogl)」へ向かいます。ここは駐車場がないので歩いて行くしかありません。

途中で「弁慶がかちわった」という伝説が残る岩があります。
…ウソです。「桃太郎が生まれた場所」です。はい、それもウソです。でもまあこんな巨石や、ちょっといい景色に出会えます。

10分くらいで到着です。

そして山の上のレストランからは素晴らしい眺めでした。
そしてここで食べた料理がどれも秀逸! しかも「歩いてしか行けないレストラン」だからありがたみが増します。もちろん日本の山小屋も「歩いてしか行けないレストラン」といえるかもしれませんが、ここまで本格的な料理を出すところはそうはないと思います。

ちなみにこれはオーストリアやドイツによくある「トイレ」の看板。
「もっ、洩れちゃうよ~」感が出ている秀逸なデザイン。笑
「愛」と「冒険」があふれる街
その後またチームと離れて一人歩きです。

川向こうに並ぶのは塩の取引で財を成した富豪などの館だとか。
ふと小さな礼拝堂を見つけました。

大聖堂もいいですが、こんななにげない礼拝堂に風情を感じます。しかも街中にポツンと。

そして像も背景の絵も見事なものでした。
さらに宿にむかってぶらぶら歩いていくと…。

また歩行者専用の橋を見つけましたよ~。

これまた歩行者専用の路地および階段。
映画だと最初は犬猿の仲だった主人公とヒロインがここでじっと潜んで追っ手をまき、ホッとしたのもつかの間、隠れるためとはいえ抱きあっていたことに気づいたヒロインが「なにするのよっ!」と平手打ちを食らわせる場面。…妄想がすぎると言われてもいいんです。なんたってバート・イッシュルは皇帝フランツ・ヨーゼフと皇妃エリーザベトの「愛の都」なんですから。
一方でバート・イッシュルはこんなふうに細い橋や路地があちこちにあって冒険感満載の街です。と思っていたらホテルのほんの70メートル手前で左の折れる細道を見つけてしまいました。

寄り道しなきゃ気が済まないのが「BE-PALっ子」ってもんです。
すぐにこんな風景に出会えました。

「自分はここを歩いた初めての日本人かもなあ」と思うと、なんだか楽しくなります。
名所旧跡もいいけれど、旅の楽しさは寄り道。そして知られざる素敵な場所の発見です。
「いつかまた帰ってくるかね」という気持ちを込めて、「スイムスリップ系」の自撮りをしてみました。

もう少し引いたほうが良かったかな? 自撮り、むずかしい。
最後にこのバート・イッシュルで4泊お世話になったホテルを紹介しておきましょう。「ヴィラ・サイラーン ヴァイタルリゾート(Villa Seilern Vital Resort)」です。温水プールと気泡風呂もありますし、マッサージなども受けられるスパ系のリゾートです。

部屋も広くて清潔で快適。

レストランは2つあるのですが何を食べてもおいしかったです。タコとか普通に出てきますし。
「オーストリア・ザルツブルクとその周辺旅」シリーズはこれで終わりですが、旅はまだまだ続きます。次はまさかの「あの場所」でお会いししまょう!
【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら!
オーストリア政府観光局
欧州文化首都バート・イッシュル/ザルツカンマーグート(オーストリア政府観光局)
