フリーマントルで爽快&スリル感満載の「摩訶不思議な人力車」に乗ってみた!【オーストラリア・パース旅vol.6】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2024.04.01

フリーマントルで爽快&スリル感満載の「摩訶不思議な人力車」に乗ってみた!【オーストラリア・パース旅vol.6】

フリーマントルで爽快&スリル感満載の「摩訶不思議な人力車」に乗ってみた!【オーストラリア・パース旅vol.6】
この【オーストラリア・パース旅】シリーズもいよいよ最終回(たぶん)。
今回はいつものあの彼女以外に、この面々も大活躍をしてくれました。
もしフリーマントルに行く機会があったら、絶対に体験してほしい素晴らしい時間です!

港町&リゾートタウンのフリーマントルをめぐる絶叫アクティビティー

期待値100パーセントの人間の結果が70点に終わったら非難される。だけどゼロの人間が30点を取ろうものなら「よくがんばったな」と絶賛される。家事でも仕事でもそして趣味の一つであるサッカーでもそんな「先入観のマジック」に助けられてばかり。

人呼んで「ミスターがんばったで賞」のオーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

今回の話は久しぶりに、10ヵ国からなる世界各国メディアの取材チームの一員として参加した西オーストラリア州政府観光局主催のパースツアーでの出来事です。その【オーストラリア・パース旅】シリーズの全貌はこちらから。

今回がその最終回なのですが、まさにフィナーレを飾るのにふさわしく「一発大逆転の体験」でした。

この日の舞台も西オーストラリア州の州都パースの中央駅から電車でわずか30分の港町フリーマントル。で、今回紹介するアクティビティーはこれ。

あっ、「観光に疲れ切ってベンチに佇む人たち」ではありませんよ。

よく見ていただくとわかるのですが、狭い二人掛けのベンチに見えるものそれぞれに車輪が二つずつついています。逆にいうとよく見ないとわからないかもしれませんが。笑

前から見るとこの状態。当初感じたのは「自転車がけん引するベビーカーみたいだな」。

「人力車の進化形」との説明されるも…

はい。自転車にけん引してもらって街中を走るアクティビティーです。その名は「ぺドル(Peddle)」。英語の「パドル(Paddle)」には「カヌーなどを漕いでゆっくり進む」以外にも「(靴も靴下も履かずに波打ち際のような)浅瀬を歩く」といった意味がありますが、それと「自転車を漕ぐ」という意味の「ペダル(pedal)」を合わせた造語だと思います。

この旅のコーディネーター氏から事前に渡された資料によると「リクショー(Rickshaw)にインスパイアされて開発」とのこと。「リクショー」というのは戦前に日本から東南アジアやインドに「輸出」された「人力車」の略である「リキシャ」から変化した言葉です。

ただ現在の海外では「人力」ではなく自転車で牽引する「サイクルリクショー」や、オートバイと人力車を合体させた「オートリクショー」と呼ばれるものも多いようです。

ただ……その「リクショー」たちと比べて、この「ぺドル」はどうでしょう。自転車で牽引するという部分では「サイクルリクショー」と互角ですが、オートバイが動力源の「オートリクショー」と比べると…。

そして着座位置の高さでいえば、元祖の「人力車」も含めて、すべてに劣っています。地面からおよそ50センチ。普通のイスよりちょっと高いくらい。当然、自転車を漕いでくれる運転手よりも顔の位置は低いのです。

乗車時の目線の高さはだいたいこのくらい。

人力車の楽しみの一つに「道行く人々よりを少し高い位置から見下す、もとい、見下ろす優越感」があります。それはあのシンデレラの「カボチャの馬車」の時代から変わっていません(著者による推測。笑)。

それなのに逆に人々から見下ろされるこの着座位置! というわけで当初の期待値はあまり高いとは言えなかったんですよ、じつは。

一応気を取り直して出発してみた

だけどまあ、隣に座ってくれたのはこのシリーズの主演女優を務めてくれているシンガポール在住の、中華系ジャーナリストで山ガールでもあるヤエン(英語でYa En/中国語で雅恩)。…すみません、すみません。ちょっと見栄を張りました。

私を含む何人かが先に座って、どこに座ろうかなあと見回していたヤエンと目が合った瞬間、「ここに来なさい」という意味を込めて隣の席をポンポンと叩いてお願いした私です。

だけど、応じてくれました。ホンマ、ええ子です。「オヤジ差別」しないのはみんなええ子です。

というわけでその頃の私は「まあ、のんびり市街地をめぐりながら、楽しかったこの旅の想い出をヤエンと語り合うのもいいか」程度に思っていたわけです。

出発前、例によってヤエンの「いっしょに写真を撮ろう」に応じて。わざわざこの写真を選んだのではなく、撮った写真5枚全部が見事に仏頂面でした。ヤエンにつられてVサインしていなかったら、完全に背後霊だな。笑

まあ、そんなわけで出発進行です。はい、「出発進行~~~っ!」ではなくボソッと。ゆるゆるとスタートした中、相棒のヤエンもあまり興味がないのか自撮りに余念がなく、珍しくちょっと話しかけにくい雰囲気。

というわけで自撮り画像をチェック中の彼女を例のごとくこっそり撮影してやりましたよ。

でも「記事にするとは到底思えないけど、まあ一応車載カメラ風の画像と映像も撮っておくか」という仕事中毒のジャパニーズも、例のごとくこっそり撮影されていましたよ。笑

乗ってわかったペドルの破壊力

そんな感じでゆるゆると「ぺドル乗車の旅」は始まったのですが…すぐになにやら違和感が。いや、「異変が起きた!」といっても過言ではありません。というのは…はい、意外や意外、むっちゃ楽しいんですよ、これが!

出発前はマイナス要素に感じられた着座位置の低さ。でもこれが逆に「スピード感」が増して妙に爽快なのです。はい、車でも着座位置が高いSUVとかよりも、低いスポーツカーのほうがスピード感があるのと同じです。乗用車の普通の制限速度である時速60キロメートルでも、レーシングカートで走ると無茶苦茶速く感じるのと同様です。

各号車の運転手も陽気なおにいちゃん・おねえちゃんばかりで盛り上げてくれます。

しかも走行するコースも変化に富んでいるのです。最初は街中を走っていたのですが…。

自動車が入れないような狭いトンネルの中に突っ込んでいきます。

小回りが利くので建物と建物の間の狭い路地もスイスイ。

直角に曲がる水の上のボードウォークの上もなんのその。

いえいえ、表情と帽子のめくれ具合が妙にジジ臭いオヤジはもちろん、笑顔がいつも自然な女性もここは無視して、背景のボードウォークを見てください。笑

自転車を漕ぐ運転手のローガンくんは音楽を学ぶ大学生だそうで、自転車に取りつけたスピーカーからBGM…とは言えない音量の音楽をガンガンとかけます。

それで道行く人々の注目を浴びることで彼らは宣伝をしているのでしょうが、乗っている私たちにも視線が集まり気恥ずかしい反面、どこか高揚感もあり。いや~、愉快愉快。

1台ならまだしも今回は合計6台の隊列だったので余計「見世物感」がアップしますね。

このパドル、途中であちこちの観光名所や見どころに停まって、あれこれ説明もしてくれます。まあ、ずっと漕いでいると疲れるというのもあると思いますが。笑

ボートハーバーにて記念撮影。看板の「FREO」はこの街「フリーマントル(Fremantle)」の省略形。

ちなみにこのとき撮影してくれたローガンくん、「はい、みんな撮りますよ~」と撮影したあと、所有者にカメラを手渡して「ちゃんと撮れているか確認してください」。所有者が画像を確認してみると、じつは彼の「自撮り画像」が撮れているというギャグを披露してくれました。…今度マネしてみようっと。

海の見える小高い丘へ。安心してください。ここは途中で自転車から降りて徒歩で向かいましたよ。

というわけで私たちが体験したのは通常よりも短めの1時間の「体験ツアー」だったこともあり、あっという間に終わってしまいました。私の口から思わず出た感想。それは「5日間のツアーの中でいちばんおもしろかったかもしれない」。冒頭に書いたようにあまり期待していなかった分、評価がハイパーインフレ状態で爆上がりという部分もあるのでしょうが、それを差し引いても楽しくてこうして1本の記事にしてしまいました。

ローガンくんをはさんで記念撮影。最初の「背後霊的仏頂面」と比較するとどれだけ楽しかったかおわかりいただけると思います。笑。ヤエンは安定の笑顔。

重ねて書きます。「スピード」はそれほどありません。着座位置の高さからくる「優越感」もありません。でもある意味テレビゲームの「マリオカート」のようなハラハラドキドキ感とスリルと爽快感、そして「見られちゃってる高揚感」を味わえる素晴らしいアクティビティーです!

ただ観光地を「見る」だけでなく、移動も含めて楽しめる「体験」。そして排気ガスはまったく出さない。とにかく楽しい「コト消費」であり「エコフレンドリー」なこの「ペドル」。世界各地の観光をまさにけん引する日が来るかもしれない…はちょっと褒めすぎかな?

東京だったら…やっぱり浅草の裏道や隅田川沿いの遊歩道や橋でしょうか。はたまたお台場あたりもたのしそうですね。

妙にヒーロー面(づら)したローガンくんだが…その資格は充分あるぞ! おつかれさま!

あっ、ヤエンも含めてこの旅の画像や動画をアップしているんで、良かったらインスタ(@yukioyanagisawaをフォローしてください。

ぺドル(Peddle

https://peddleperth.com/

フリーマントルだけでなくパースでもツアーが楽しめます。

西オーストラリア州政府観光局

https://www.westernaustralia.com/jp/home

私が書きました!
オーストラリア在住ライター
(海外書き人クラブ)
柳沢有紀夫
1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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