スロープになっているところをすべり台のようにすべり降りたり、滝壺状態のところにダイブしたり、ロープを持ってアブセーリング(ロッククライミングとは逆に上から下に降りる)をしたりしながら渓谷(キャニオン)を下っていくアクティビティです。「沢下り」とも言われます。
前々からチャレンジしたいとは思っていたのですが、「大西洋の真珠」ことポルトガル領のマデイラ島でその夢がかないました。
どうも、オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
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【柳沢有紀夫の世界は愉快!ポルトガル・マデイラ島旅編2】
マデイラ島最大の街であるフンシャルから送迎車で25分でとある駐車場に到着。そこで水着の上からウェットスーツとウェットブーツとヘルメットとハーネス(安全ベルト)を身につけます。
今回のガイドはブルーノさんで、アシスタントはニコくん。

さて必要な装備を見につけていざキャニオニングスタート! …と思ったのですが想定外の事態がっ!

ウェットスーツとウェットブーツで登ったり降りたりするのは意外と大変です。

まずはしっかりとインストラクション
ガイドのブルーノによるとのキャニオニングには一番難易度が低いレベル1から最高難易度のレベル4まで4段階あるとのこと。そしてこのマデイラ島にはレベル1、レベル2、レベル3は3ヵ所ずつくらいしかないのだけど、レベル4の場所は無数にあるのだそうです。
というのは「簡単な場所を見つけるのは難しいから」。ハイキングコースだと広大なから巨岩や急登を避けて人間が歩きやすいルートを「つくる」ことができますが、キャニオニングの場合は存在している渓谷の中からピッタリの場所を「見つける」しかないですからね。
とにかくキャニオニング初体験の私は当然、レベル1のコースをお願いしています。
さてスタート前にブリーフィングがあり、3つのルールを教えられます。
一つ目は最初に行くリーダーのあとからついていくこと。決してリーダーの前に行かないこと。山道ならまだしも水の底は見えないし、滝とかもあるのでこれは重要ですね。
2つ目は必ず全員いっしょにグルーブで行動してバラバラにならないこと。今回は参加者が私一人にマンツーマンどころかブルーノとニコの2人がついてくれる「超問題児対応」でしたが、グループツアーの場合はこれも重要。
そして3つめは「怖いとか避けたいと感じた場所があれば参加者は拒否する権利がある」とのこと。たとえば高度差がある滝壺へのダイブとかアブセーリングとかですね。わき道を歩く別ルートなどで回避してくれるとのことです。
そして安否確認のサインも教わります。


ただスキューバダイビングと違ってほとんどの状況では口で伝えることができるはずなのであまり使うことはなさそうですが…。実際、一度も使いませんでした。笑 でも大人数のグループで遠く離れているときはこのサインも便利なのかもしれません。
いざスタート! いきなりクラクラ体験?

今回のコースにはアブセーリング4回、すべり台のようにスライドするのが2回、そしてジャンプが2回あるとのことです。

ここは難なくこなします。「オレ、キャニオニング、得意じゃね?」なんて思ったりしました。しかし「好事魔多し」で「油断大敵」です。
ちょっと進むと最初の「滝壺ジャンプ」スポットが登場!

高低差は4メートルほどあるでしょうか。自分のカラダ2つ分超と考えればたいしたことはないのですが、かなり高く感じられます。
なんたって普段4メートルの高さから飛び降りることってないですからね。火事とかで「焼け死ぬよりはマシ」と骨折覚悟で飛ぶという特殊なシチュエーション以外は。
さらに私の足をすくませている原因の一つに「視界がほぼ奪われている」ことが挙げられます。キャニオニング中にメガネをつけていてもいいですが、滝壺にジャンプするときだけは水に落ちたときの抵抗で外れてしまう可能性が高いので、ウェットスーツの中にしまっておかなければいけないのです。
今までの人生で自分よりもひどい近視の人に会ったことは数回しかない私。メガネを外した時点で自分の身長も含めて6メートルほど眼下に滝壺は、「あのあたりがそれのはず」というくらいにしか認識できなくなっています。はい、ほぼ暗中模索の手探り状態というか…手探りできないし。涙
あっ、そういえばブルーノがブリーフィンクで「怖いとか避けたい場所があれば参加者は拒否する権利がある」って教えてくれたな。ふと思い出したのですが、最初から拒否権行使というのもなんですよね。
というわけで飛びましたよ、まさに清水の舞台から飛び降りる覚悟で。

志村けん師匠ばりの寄り目は、ビビッたことの照れ隠しでわざとしているのですが…。
じつはこのあと水から出て岩に立ったときなんだかフラフラしてきました。両耳に水が入って、一瞬三半規管がやられたとかそういう感じです。
こういうときもきちんと状況を説明すればリーダーたちは待ってくれます。渓谷を岩伝いに歩いたりするのでフラフラして倒れたら大事故につながりますからね。
高低差は10メートルのアブセーリングに挑戦!
ちょっと休んで再出発。2回目と3回目のアブセーリングはいずれも高低差は6~7メートルあります。


そしていよいよ私の番。

「オレ、キャニオニング、得意じゃね?」なんて思ったりしました。…まったく学習しない男です。
ちなみにアブセーリング時の注意点は「立とうとすると、足をすべらせて顔を打ち付けたりする。だから足が岩肌と垂直になるような感じで」とのこと。
上の写真では結構うまくできていると思います。
そしてやってきたのが4回目のアブセーリングスポット。ですが…。


たぶん最初のアブセーリングがこれだったらビビッて足がすくんだことでしょう。でも行けるように感じられるのは1回目から少しずつ高低差が増えたから。ガイドたちはまったく素晴らしいコースを見つけたものだと思います。
とにかく私も無事に滝壺まで降りてきました。

いや、やり終えたあとだから言える感想かもしれませんが。
ちなみにガイドのブルーノが経験したことがあるアブセーリングで最大の高低差はなんと225メートルなのだとか。
恐怖の「背面ダイブ」にチャレンジ!
そして最後のメインイベントがこれ!

このあとブルーノがロープを緩めて、私がそのままズドンと滝壺に落ちるアクティビティをするとのこと。見えないぶんだけ逆に恐怖心が募り、最初にブルーノに教えてもらった「怖いとか避けたい場所があれば参加者は拒否する権利がある」カードを切ろうかと思ったのですが…やはり体験しなければ記事は書けません。覚悟を決めます。
「ロープ緩めてもいい?」
「うん。いいよ」
「ホントに緩めるけどいい?」
「いいよ」
「ホントのホントにいい?」
…「ダチョウ倶楽部さんの熱湯風呂かっ」と頭の中でツッコミをいれそうになったそのとき! うわっ! ブルーノが突如ロープを持つ手を緩めていました。笑
後ろ向きの落下が始まります。着水までの時間はきっと1秒もないのでしょうが、恐ろしく長く感じられ…。
「熱湯風呂」に落とされるダチョウ倶楽部さんではなく、映画『ロードオブザリング』で火の中に落ちるゴラムの気分を味わうことができました。笑
そんなこんなでキャニオニングも無事終了です。確認してみたらスタートしてから1時間15分。それがあっという間に感じたのはものすごく充実した内容だったからでしょう。

ずいぶん渓谷をくだったつもりなのに同じ駐車場に戻ってきたのが不思議で聞いてみると、キャニオニングしていたのはわずか300メートルほどとのこと。キャニオンリングでは1キロメートル進んだらすごく長く感じるそうです。

他のハイカーたちには「なんだ、この異様な装束の集団は?」という目で見られましたが。笑
【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら!
マデイラ観光局(英語サイト)
https://visitmadeira.com/en
ポルトガル政府観光局(日本語サイト)
https://www.visitportugal.com/ja





