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氷見ってどんな場所?

富山県氷見市に面した富山湾は、寒ブリ、白えびなど海の幸の宝庫です。その海のすぐ向こうに、雄大な立山連峰の山々がそびえ立ちます。氷見は水にも恵まれており、これがうどんづくりにぴったりだそう。金沢からクルマで約1時間。「こんな場所に、こんな繊細な麺があったなんて!」と感動せずにはいられませんでした。
氷見うどんの魅力は「手延べ」と「水」
氷見うどんは昔ながらの手延べ製法。生地を練り、延ばし、細くしていく工程をじっくり繰り返すことで、麺には自然と「ねじれ」や「層」が生まれます。これが、つるつるの喉ごしと噛んだ瞬間の弾力につながるとか。加賀藩の献上品だったというのも納得の上品さです。
今回訪れたのは、氷見うどんの老舗のひとつ、海津屋の店舗。氷見市内はもちろん、金沢市内の飲食店でも使用されているプロ御用達の製麺所です。家族で「ざる」「かけ」「鍋焼き」「ばち麺コロッケ」をシェアしました。私は断然「鍋焼き」の太麺派。モチモチで、噛むほどに旨みが湧き上がる一杯でした。ちなみに夫は「ざる」、子どもたちは「かけ」がお気に入り。せっかく行くなら、食べ比べをおすすめます。


氷見うどんは、海津屋、高岡屋、かなや製麺など、複数の製麺所が伝統を守り続けており、それぞれに味が違うのも魅力です。
旅先の味を持ち帰れるお土産コーナー


帰宅後にさっそくベランダでうどん会を決行することに。寒い季節、キャンプなど野外でうどんを食べるなら、うどんおばさんのおすすめは、釜揚げです。うどんが茹で上がったときに水洗いをせず、釜(鍋)から直接どんぶりに入れて、つけ汁で食べるご馳走です。湯気が立ちのぼる麺をハフハフとすすりながらいただきます。今回は、太麺と半生細めんを食べ比べしました。
氷見うどんをおいしく食べるコツを教えます
氷見うどんは種類によって茹で時間が違います。とくに太麺は24分と長め。ここはうどん好きの腕の見せどころ。
1.差し水(びっくり水)は絶対にNG

差し水は、お湯の温度を下げて吹きこぼれを防ぐ昔ながらの方法ですが、温度が下がることで食感が悪くなります。すべての麺にいえることですが、火加減で調整しましょう。
2.釜揚げは茹で時間を1分短くする

冷水でシメるなら表示時間通りでOK。でも釜揚げにするなら、表記時間より1分ほど早めに上げると理想ののど越しになります。半生細めんは表示時間7分のところ、6分で火を止めるのが丁度よい感じでした。
3.太麺は、待つ時間を楽しむ

手延べの太麺は、内部まで湯が入りきると極上のモチっとした食感になります。24分という長い茹で時間も、おいしさの理由!茹で時間が、たっぷりあったので、その間に薬味やトッピングなどの支度をしました。

ベランダでもキャンプでも楽しめる、湯だめうどんビュッフェ

今回のベランダうどん会は、湯だめうどんビュッフェ方式で楽しみました。キャンプでも盛り上がること必至です。
うどんのおばさんのおすすめ具材
- 薬味
細ネギ、みょうが、しそ、大根おろし、生姜、かいわれ - トッピング
天かす、温玉、胡麻、鰹節、じゃこ、梅干し、とろろ昆布 - 天ぷら
エビ、キス、イカ、ちくわ、舞茸、かき揚げなど
天ぷらはフライパンなどで温めなおすと香りが復活します。
つけ汁と香辛料をたくさん用意しよう

- ポン酢
→旭ポンズ~個人的に一番推しの銘柄です
→スダチポン酢~今回はフレッシュなものが手に入らなかったので液体で代用 - その他の調味料
→ごま油、ろく助塩(写真右下の瓶) - 香辛料
→写真左下から、レモン胡椒(佐藤紅商店)、粉山椒(原了郭)、一味(八幡屋磯五郎)など

麺の茹で上がりに合わせて、好みの薬味を好きなだけトッピングします。組み合わせは無限大。だからが楽しい!

コンパクトストーブに着火すると、炎でじんわり温かくなります。野外ごはんは、夏よりも寒い季節の方が好きです。
“旅の味”だった氷見うどんが、”家族の味”になりました

太麺、いざ実食!

ゾゾゾッとすすれば「あ~これこれ!」と思わず声が出ます。私は強いコシより、水分を含んだモチモチ派。改めて太麺LOVEを再確認。
お次は半生細めん

太麺から細麺へ移る瞬間、また別の幸せの波が押し寄せます。手延べならではの、そこはかとない一本一本の強さに、思わず「すごい……」と声が出ました。いやぁ、こっちも最高にうまかった。

旅先で感動した麺を、自宅のベランダで再現できる贅沢。次はキャンプ場で大鍋を囲み、湯気の向こうにみんなの笑顔が浮かぶ時間を作りたいです。そう、冬のうどんは、人をあったかくする旅の名わき役になるのです。
うどん茶屋 海津屋
- 所在地:富山県氷見市上泉20番地
- 電話:0766-92-7878
- 営業時間:11〜15時
- 定休日:木曜日
- ホームページ:https://www.kaizuya.co.jp/kaizuya







