ドイツの「オリンピア山」を登頂!現地民の生活を感じられた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2025.05.26

ドイツの「オリンピア山」を登頂!現地民の生活を感じられた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

ドイツの「オリンピア山」を登頂!現地民の生活を感じられた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
名称が強い山ってありますよね。まさに急峻な山容をうまく表現している「剣岳」とか、王者感を押し出している「蔵王山」とか。

どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

今回紹介するのはなんと名称最強感のある「オリンピア山」です!

この山、ドイツ南部のミュンヘンにあります。なぜ私がそんなところにいるかという…。

じつはヨーロッパの2ヵ国を取材してきて、その最後にドイツのミュンヘンで半日空いたのです。午前中にオーストリアのマイヤーホーフェンというスキーリゾートから乗り合いタクシーで移動してきて、ミュンヘン空港そばのホテルに投宿したのが午後1時。明日の朝にはフィンエアーに乗り、ヘルシンキ経由で羽田に向かうことになっています。

じつはヘルシンキって東京(羽田と成田)からの便があるヨーロッパの都市の中で、距離的にいちばん近いのです!

「ウソつけ!イスタンブールとか東欧の都市のほうが近いだろう!」という声が聞こえてきそうですが、それは「メルカトル図法の罠」にかかってしまっているのです。はい、極地に向かうにしたがって実際よりもずっと面積が大きく形もいびつになるあの地図ですね。

「地理院地図Globe」などの「地球儀サイト」で調べてみていただくと、「東京にいちばん近いヨーロッパの就航都市はヘルシンキ」というのがおわかりいただけると思います。

まあ今はロシア上空を飛べなくなっているので、これまでよりは少し時間がかかってしまうのですが、とにかくヨーロッパのどこかの都市にトランジットで行くとしたらフィンエアー、実は無茶苦茶便利なんです。

行きのフライトの座席はなんとプレミアムエコノミー。

ただでさえシートピッチは96.5cm(38インチ)もあるのに、「最前列」を選んだので向こうの壁に足が届かん。笑

帰りはフライトの座席はさらに驚愕ものなのですが…それはまた数ヵ月後の【フィンランド旅】編と【オーストリア旅】編で。

アメニティーは日本でも大人気のマリメッコ。お土産にしたら無茶苦茶喜ばれました。
フィンエアーの名物といえばブルーベリージュースです。

このフライトアテンダントのレベッカさんがとっても気が利く素敵な女性。「取材で来た」と伝えたら以前機内から撮ったというオーロラの写真をSNS経由でくれました。

いよいよ「オリンピア山」の全貌が明らかに!笑

フライトだけに話が飛んでしまいました。笑 話題をミュンヘンにもどします。

調べてみるとミュンヘンというのは、実に観光しやすい街です。「マリエン広場」「新市庁舎」「ミュンヘン大聖堂」「ペーター教会」「レジデンツ」といったこの街を代表する観光名所たちが、市の中心部にある「マリエン広場駅」から500メートル以内に集まっている。いわば「ザ・サクッと観光してくださいシティ」なのです。4時前に仕事を終えてもかなり充実した観光ができそうです。

で~も。今回のヨーロッパ旅の目的は「BE-PAL.net」の記事を書くこと。ミュンヘンでも初志貫徹することにしました。

そして見つけたのが今回紹介する「オリンピア山」!「オリンピア山」、ドイツ語で書くとOlympiaberg。「berg」というのはドイツ語で「山」の意味です。

というわけで「いざオリンピア山」の旅の始まり始まり。…なんか「登山口に到着するまで延々と舗装路を歩く丹沢表尾根」レベルで前置きが長くなっていますが。

オリンピア山は先ほど書いた有名観光地が集まっている「マリエン広場駅」から地下鉄で約12分の「オリンピアツェントラム駅(Olympiazentrum)」が最寄り駅です(他の行き方もありますが)。人口160万人の大都市ミュンヘンの中心部に近い場所です!

標高は564メートル。東京の高尾山が標高599メートルですからそれより少し低いくらいですね。

そのオリンピア山の全貌がこちら!

池の向こうに見える小高い丘です。

「全然思ってたのと違う!」「全然標高564メートルないじゃん!」という罵声が聞こえてきそうですが…。

じつはこの山、「1972ミュンヘンオリンピック」の会場跡地である「オリンピアハレミュンヘン(「ミュンヘンオリンピック公園」の意味)」の中にあるのです。

その成り立ちについてはおいおい話すとして、まずは最寄り駅の「オリンピアツェントラム駅」から公園のメインの入口に向かいます。ちなみに「ツェントラム」は「中央」という意味ですが、「オリンピアツェントラム駅」は「オリンピック中央駅」ですね。

公園に入るとすぐに案内所がありました。

「すみません。持ち運べる無料の英語の地図はありますか?」と受付にいた女性に聞いてみると。

「ありません」

「じゃあドイツ語でもいいんですけど」

「それもないです」

不屈のゲルマン魂も萎えそうなくらいのつれない返事。すごすごと案内所を出ると、ただっ広い通路の斜め向こうにこんなものが。

はい、立派な地図です!

携帯できるものは手に入りませんでしたが、地図にありつけて一安心です。よかった。

写真中央の「案内所」がこの角度で見える場所に、上記のマップは設置されています。
そのすぐ横には「オリループ」と書かれた地図。

つまりは「オリンピック周遊道」ですね。一瞬5つの輪っかが「知恵の輪」みたいに入り乱れている「五輪マーク」を想像して「道迷いしないかな」と不安になりましたが、普通の周回路のようです。

今回は基本的にこの「オリループ」に沿って進むことにします。「オリループ」の地図だと右上からスタートして池の上側を左下に向かい、そこから池の反対側を通って「オリンピア山」に登頂し、出発地点に戻ります。

ちなみに3つ上の地図だと左下がスタート地点で右上に向かいます。なぜ隣り合った地図で上下が逆になっているのかは不明。「ドイツ人意外と雑」説。笑

オリンピア山以外にも見どころ山盛り!

まずは湖沿いの遊歩道を進みます。

ぽかぽか陽気で半袖の人も多いです。つい昨日までオーストリアのチロルのツィラータール地方のマイヤーホーヘェンというスノーリゾートで雪遊びを楽しんでいたのがウソのよう。

全然人間を恐れずにすぐ近くを泳ぐハクチョウたち。

しかし!

地面に腹ばいになってちょっかいを出す子どもたちを見て、「ちょっとは人間を恐れるべし」と忠告したくなりました。
オリンピアトゥルム(英語だと「オリンピックタワー」)は現在補修工事中とかで立ち入りできず。涙

形的にシュトゥットガルトのテレビ塔を思い出しますね。

シュトゥットガルトの塔とミニSL…惨敗のあと一発大逆転!【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

シュトゥットガルトのものをコピーしたテレビ塔があちこちにつくられたという話でしたから、これもその一つなのでしょうね。

このオリンピックパークには「メインスタジアム」だけでなく様々な競技場があります。競泳が行われたプールでは、泳ぐ人たちを見ながらのカフェ。

店員さんたちが水着で接客するわけではないから「コンカフェ」ではないと思います。

「オリンピアハレ(オリンピックホール)」は体操とハンドボールの会場になったところ。その後改装されて座席数は1万5500。

現在はコンサート会場としても使われています。
そこのピクトグラム。現在のものよりシンプルで全体的に細身かな?
そして池の向こうに見えてきたのが本日目指す「オリンピア山」です。

山というか丘。というか「古墳みたいだな」と感じました。

「標高564メートル」もあると全然感じられないことの種明かしをすると…じつはドイツ南部に位置するミュンヘン市、ヨーロピアンアルプスにもほど近いので標高は海抜520メートルもあるのです。よってオリンピア山の麓から山頂までの高低差もあまりないのでしょうね。

ちなみにこのオリンピック公園。もとはドイツ軍の飛行場だったところで、戦後はアメリカ軍がそのまま使用していたとのこと。つまりは真っ平らだったところに池を掘って、その土でオリンピア山をつくったのでしょうね。「古墳みたいだな」という感想、あながち的外れでもなかったです。

せっかくだからメインスタジアムにも入ってみます。

「屋上ウォーク」とか「ジップライン」など特別料金が必要なアクティビティもありますが、入場だけなら3.5ユーロ(約570円)。
入場者はあまりいませんでした。
メインスタジアムを出ました。池の周り、急傾斜になっているところに「ソリとスキー禁止」の看板。

「ここでやるヤツいねえよ!」と思いながら、結構「頭は5歳」の私の同類も多いのかもしれません。

そしてオリンピア山登頂開始です!

最初はゆるやかなスロープです。

でもすぐに少し急な坂に。

みんな登っているので続きましたが、もしかしたら非正規ルートかもしれません。
正式ルートは山を囲むようにして登る緩やかな坂かも。
石畳のそれなりに広いスペースです。

登り始めてほんの2~3分で頂上に到着しました。

360度の眺望。
そびえる「オリンピックタワー」。シュトゥットガルトのときと違い快晴だから登りたかったな。涙
なかなかの「夕日鑑賞スポット」です!

360度の眺望があるので「日の出」も楽しめそうです。

オリンピア山から下りて、池を一周するような形で遊歩道を進んで駅に向かいます。プチハイキングはもちろん、様々な歴史と今に思いを馳せたり、ミュンヘン市民の生活に触れたりできて、とても素晴らしい2時間でした。

日本語で書かれた「ミュンヘンのオススメ観光地○選」みたいなサイトでこの「オリンピアハレミュンヘン」が紹介されることはほとんどありません。もちろん歴史的な名所旧跡が素晴らしすぎるからでもあるのでしょう。

【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

ドイツ観光局
http://www.germany.travel/ (英語サイト)
https://www.germany.travel/en/campaign/german-local-culture-jp/taste.html(日本語サイトですが英語サイトよりも情報が少ないです)

フィンエアー
https://www.finnair.com/jp-ja
「日本から一番近いヨーロッパ」であるヘルシンキ経由で、欧州約70都市へ。羽田・成田・中部・関空の4空港就航。

柳沢有紀夫さん

オーストラリア在住ライター (海外書き人クラブ)

1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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