雪豹と草食動物アイベックス、緊迫の狩の瞬間に遭遇! | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • OUTDOOR
  • NEWS
  • SUSTAINABLE
  • CAR
  • CAMP
  • GEAR
  • COOKING
  • 海外の旅

    2025.05.24

    雪豹と草食動物アイベックス、緊迫の狩の瞬間に遭遇!

    雪豹と草食動物アイベックス、緊迫の狩の瞬間に遭遇!
    スピティのキッバル村の周辺には、アイベックスと呼ばれる野生のヤギの一種が生息しています。普段は村よりもかなり標高の高い場所にいるのですが、山の上で雪が多く積もると、餌にしている草が雪に深く埋もれてしまうため、村の付近にまで降りてきます。

    それを追って、普段は同じく高所にいる雪豹も、雪の到来とともに村の近くに降りてくるのです。
    Text

    【雪豹に会いに、インド・スピティへ  第8回】

    美しき草食動物、アイベックスの群れ

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    成長したアイベックスの雄は、自らの背中に刺さってしまうのではないかと心配になるほどそり返った、巨大な2本の角を戴いています。身体や四肢は割とずんぐりしているのですが、険しい岩場でも自在に動き回れる俊敏さも持ち合わせています。

    用心深くて、人間たちの前にはあまり姿を現したがらない雪豹と違って、アイベックスは比較的警戒心が薄く、僕のようにカメラを構えている人間がいても、不用意な動きをしたり大きな音を出したりさえしなければ、特に気にするそぶりもなく、思いがけないほど近くにまでやってきます。望遠レンズにそれほど頼らなくてもすむほどに。

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    意中の雌の気を惹こうとしているのか、互いの角をぶつけあって戦う、若い雄のアイベックスたち。キッバルの周辺では、10〜20頭くらいの規模のアイベックスの群れを見かける機会が多くありました。

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    短い鼻面を雪に埋めながら草をかじる、子供のアイベックスたち。幼い彼らがみな揃って成長できるとはかぎらないのが、この土地の自然の厳しさでもあります。

    雪豹とアイベックス、対決の瞬間

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    雪原を進む、2頭の雪豹。彼らが一直線に目指しているのは、雪の斜面に集まるアイベックスの群れです。はたして、どうなるでしょうか……。

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    雪豹たちは二手に分かれて、一気にアイベックスたちとの間合いを詰め、襲いかかりました。雪煙を蹴立てて、飛ぶように逃げ出すアイベックスたち。この時の狩は結局、失敗に終わりました。雪豹といえども、獲物を捕まえるのは、けっして簡単ではないのです。

    Photo by Takaki Yamamoto, All Rights Reserved.

    アイベックスにとって雪豹は天敵ともいえる存在ですが、もし、この土地から雪豹がいなくなってしまったら、アイベックスをはじめとする草食動物たちも、個体数が増えすぎて、餌となる草を食べ尽くしてしまい、衰退の道を歩むことになるでしょう。

    この土地での野生動物たちの生態系は、非常に繊細なバランスによって保たれています。

    山本 高樹さん

    著述家・編集者・写真家

    1969年岡山県生まれ、早稲田大学第一文学部卒。2007年から約1年半の間、インド北部の山岳地帯、ラダックとその周辺地域に長期滞在して取材を敢行。以来、この地方での取材をライフワークとしながら、世界各地を取材で飛び回る日々を送っている。著書『冬の旅 ザンスカール、最果ての谷へ』(雷鳥社)で第6回「斎藤茂太賞」を受賞。近著に『雪豹の大地 スピティ、冬に生きる』(雷鳥社)、『流離人(さすらいびと)のノート』(金子書房)など。

    NEW ARTICLES

    『 海外の旅 』新着編集部記事

    ニホンザルに似てる?フランスの森林公園に暮らす、アフリカ原産の「バーバリー・マカク」の生態

    2025.11.27

    アウトドア派の海外旅行コーデをご紹介!標高2,000m超のメキシコ高地を旅した国井律子のミニマム荷物術

    2025.11.27

    【ヨーロッパ名峰登山記】ルーマニア最高峰「モルドベアヌ」へ。険しい山岳地帯でのワイルドキャンプな2日間

    2025.11.25

    ユネスコ無形文化遺産「死者の日」へ。国井律子がメキシコで見た、色彩と信仰の境界線とは?

    2025.11.24

    【海外登山初心者必見】100本以上の海外トレイルを歩いてわかった!現地ルートの探し方とおすすめ便利アプリを紹介

    2025.11.20

    南アフリカでの貴重な体験!ビーチタウン「バリート」で満喫する初心者にもおすすめな乗馬トレッキング

    2025.11.19

    ネイチャーパークと雪原ハイキング。考えさせられた「地球温暖化」について【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.11.11

    【オーストリア雪山登山】現地の方はミリタリーブーツ装備!?【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.11.10

    ヨーロッパ・オーストリアで登山。個人的「世界一の絶景ベンチ」に出会えた喜び【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    2025.11.08