- Text
グルメハイキングをエンジョイできる宝登山~長瀞アルプス
埼玉県長瀞町にある宝登山~長瀞アルプスでライターの大石親子がハイキングに挑戦した。秩父ならではのご当地グルメも紹介する。
宝登山/秩父郡長瀞町

私たちが行ってきました! ライター オーイシ & 娘 ヒヨリ
本誌インドア担当といい続け、早ウン十年。実は2歳で本誌モデルデビューした娘も高3ということで、願掛け登山に挑戦。ダンス部で培われた食欲と体力を頼りに、ゴールを目指す!
COURSE TIME 4時間30分

宝登山 497m ~ 長瀞アルプス
秩父鉄道長瀞駅から大鳥居、寶登山神社に向かって表参道が続く。その奥に構えるのが宝登山だ。山頂から小鳥峠、野上峠、天狗山を経由するなだらかな尾根が長瀞アルプス。山頂から約2時間で野上駅へ抜けられる。
駅を降りると目の前に宝登山が鎮座。縦走する場合、ひと駅手前の野上駅側から登る人が多いが、朝ごはんのため長瀞駅からスタート。
9:00 駅チカ登山は登山口まで歩いて20分
駅を降りると目の前に宝登山が鎮座。縦走する場合、ひと駅手前の野上駅側から登る人が多いが、朝ごはんのため長瀞駅からスタート。

10:00 味噌が自慢のお休み処で朝ごはん

甘塩っぱい秩父名物・味噌ポテトと黄金だんご、味噌汁でパワーチャージ。地元の味噌屋さんが販売する、秩父味噌を使ったタレが絶妙。
10:30 ロープウェイで一気に山頂を目指す!

山頂まで約5分。秩父の街並みから、秩父のシンボル武甲山をはじめとする秩父連山まで一望できる。四季の花も楽しめる。
新名所の映えるテラスで記念撮影!

2025年7月に誕生したSUSABINOテラス。レストハウスでドリンクや軽食をゲットして、のんびりくつろぐ。長瀞渓谷まで見渡せる。
11:00 木立のなか、長瀞アルプスを縦走


登山道直下にある、名物の200段階段。登りもキツイが、急斜面で降りるのもドキドキ。

売店で買ったあんこ餅で、ホッとひと息。
13:30 無事下山! 山を眺めながら食い倒れにGO!

約3時間かけて野上駅側の登山口に到着〜!歩いてきた山並みを眺めながら、国道沿いに長瀞駅方面に進み、お豆腐屋を目指す。

14:00 手作り豆腐のおからスイーツをお土産に

養蚕農家を改装した風情のある店で、手作りのおからの焼き菓子をGET。毎朝仕込む、手作りのお豆腐ランチも食べられる。
14:30 お目当てのわらじカツで満腹満足!

秩父のご当地グルメ、わらじカツ丼!薄いのにジューシーで柔らかく、衣がサクサクで何足(!?)もいけそう。甘辛いタレが染み込んだ唯一無二な丼だ。
16:00 かき氷でクールダウンし、帰路へ

山の伏流水で仕込んだ阿左美冷蔵の天然氷が長瀞一帯のかき氷のウリ。フワフワで口に入れると瞬時にとろける。今回は銀次の店で。
撮影/高橋郁子
(BE-PAL 2025年10月号より)
▼参考記事
低山ハイキングにおすすめの山2選
ここでは、モデル・ジュエリー作家の吉岡更紗さんとネイチャーガイドの小川泰裕さんが妙法ヶ岳にトライした様子や低山トラベラーの大内征さんが天覧山・多峯主山に登った様子をお届けする。
低山ハイキングにおすすめの山
妙法ヶ岳/秩父市
モデル・ジュエリー作家 吉岡更紗さん
登山歴は1年ちょっとだが、時間ができると山や自然のある場所へ。低山ハイクでは、麓の街でおいしいものを食べることが楽しみだという。山での出会いをYouTube『さらさらDays』で発信中!

ネイチャーガイド 小川泰裕さん
ツアーコンダクターとして世界の約25か国をまわり、スイスでトレッキングガイド、北海道ではスノーシューガイドとして活動。現在は高尾を拠点にする。

今回登った山:妙法ヶ岳(みょうほうがたけ)
コースタイム:3時間
標高:1,332m
総距離:3.2km
茶屋:あり
温泉:なし
神社:あり
乗り物:なし
三峯神社の本殿と奥宮をぐるっと巡ると、約4時間。奥宮への道中、ベンチや東屋の休憩スポットは3か所あり。トイレはないので二之鳥居そばの三峰ビジターセンターか駐車場で。
10:45 登る前に三峯神社を参拝

三ツ鳥居をくぐり、狼に見守られながら隨神門、拝殿へ。「境内では秋にカエデが紅葉しますよ」と小川さんが教えてくれた。
11:15 人気店の名物で腹ごしらえ

24席のテラスは、相席必至の人気。秩父の山並みを眺めながら、更紗さんは冷たい「くるみ汁そば」900円、小川さんは「わらじかつどん」1,100円で満腹。


Start!

12:00 二之鳥居から山の中へ!

一礼し、二之鳥居をくぐる。ここが妙法ヶ岳をはじめ、更紗さんが憧れる雲取山へ縦走するルートの出発地点。入山届はここで出す。

「こんな山と思っても」と、油断禁物を促す看板も。
「もしも」に備える道具

妙法ヶ岳は参拝客も登る低山だが、熊が出たり、分岐も多い。「念のため熊鈴をつけましょう。ルートが確認できる地図もあると安心です」(小川さん)
12:30 心地よい風がそよぐ中、落ち葉観察

13:00 三之鳥居を過ぎシノブゴケ発見

三之鳥居から20分。見事な苔の森が広がっていた。「秩父山域で湿った石灰岩に生息するシノブゴケで、日陰を好みます」(小川さん)

三之鳥居は霧藻ヶ峰との分岐。進路に注意しよう。
13:30 四之鳥居の先に自然のブナの大木も

紅葉したモミジ。標高の高い奥秩父は市街地より季節が一歩進んでいた。

四之鳥居を正面に見て右側には、ギザギザ尾根の山が見える。


壁のような斜度の十数段の階段と、クサリの付いた10mほどの道を越えれば山頂だ!
14:15 奥宮がある山頂へ!

山頂からは雲取山、両神山などが望める。奥には大血川を見下ろす岩も。「風が気持ちいい。神様のお使いの狼が迎えてくれたみたい」。
Finish!
15:15 「登山も自然観察も堪能できました〜」

撮影/後藤武久
▼参考記事
天覧山・多峯主山/飯能市
低山トラベラー 大内 征さん
ピークハントだけにとらわれない“知的な山旅”を追求。歴史文化や神話を辿って、日本の低山を巡る。近々、ソロ低山の著書を刊行予定。

飯能駅からスタートして、天覧山(197m)、多峯主山(270m)を経由して、吾妻峡へと下りる。行動時間は3時間弱。

Start!
8:00 電車で完結できる駅to駅のハイク開始

ホームマウンテンにするなら、自宅からのアクセスの良さも重要。大内さん宅の最寄り駅沿線の飯能駅スタートだから気が向いたときにフラっと来れる。
9:00 石仏や社の存在でいにしえの時代を感じる

天覧山の頂上手前には、十六羅漢像石仏がある。5代将軍綱吉の病気平癒に設置されたもの。ほかにもコース上には、巨岩に祀られた観音像など歴史的見せ場多数。
9:30 危険箇所はゼロ! 無になって歩ける瞑想道


自分の呼吸を意識しながら歩く、ある種瞑想的な登山が大内流低山ハイクの醍醐味。多峯主山の頂からは東京の街並みも見える。
10:00 “大先輩”にご挨拶。巨大なクスノキの元へ

ホームマウンテンでは、自分だけのお気に入りを見つけるべし。巨木や巨岩など、探せばいくらでもある。
Finish!
10:30 かつての人の痕跡に暮らしの気配を感じる

このトレイル上には、二か所の谷戸があり、かつては水田として使われていた気配が残っている。里山ならではの景色がいたるところにあるのも低山の魅力のひとつ。
11:00 多峯主山から下りてきて、10分ほど歩けば、吾妻峡へと到着。
ドレミファ橋を渡っていざビールスポットへ!

撮影/矢島慎一
(BE-PAL 2023年9月号より)
▼参考記事
自然公園が楽しめる低山2選
ここでは、山の山頂付近と中腹に自然公園がある蓑山と仙元山を紹介する。
自然公園がある低山はこちら
蓑山/秩父市・皆野町
標高581.5m
コースタイム 3時間
4月~サクラ、ヤマツツジなど

秩父鉄道の親鼻駅と和銅黒谷駅から登山ルートが整備されていて、どちらも山頂まで片道1時間程度。秩父唯一の独立峰で、山頂に設けられた「美の山公園」は、奥秩父の山々を一望。サクラ、ヤマツツジ、アジサイの公園としても名高い。
写真提供/佐藤常利
(BE-PAL 2025年4月号より)
▼参考記事
仙元山/小川市
標高:299m
コースタイム:2時間10分
景色は中腹の「見晴らしの丘公園」にある展望台からのほうがいい。そこには巨大ローラーの滑り台があり、親子ハイクとしても人気。
(BE-PAL 2023年11月号より)
▼参考記事
日帰り登山におすすめの低山3選
ここでは、夜景登山家の松原了太さんがおすすめする低山や、長時間の登山に自信がない方でも安心の日帰りで登れる山を紹介する。
日帰り登山におすすめの山はこちら
伊豆ヶ岳/飯能市
コースタイム:3時間10分
日帰り可能な山域として注目される奥武蔵エリアで、特に人気なのが伊豆ヶ岳だ。西武秩父線正丸駅からのコースは初級者向けで、電車でアクセスできるのも魅力。山頂からの眺望より、ひとつ南方の御岳からのほうが眺めが良い。休憩舎もある。
(BE-PAL 2024年6月号より)
▼参考記事
天覧山/飯能市

コースタイム:3時間
明治天皇が登られたことから命名。奥武蔵の里山が織りなす小さな自然が楽しめる。山頂からは飯能市街や東京方面、富士山の展望が良い。
ルート
飯能駅→多峯主山→天覧山→飯能駅
写真/ピクスタ
(BE-PAL 2024年6月号より)
▼参考記事
武甲山/秩父市・横瀬町
夜景登山家 松原了太さん



標高:1,304m
コースタイム:3時間20分
石灰岩採掘跡が残る武甲山の山頂からは、秩父市の独特な形をした夜景が望める。まるで天の川のような魅力的な景観美でありながら、関東ではとても珍しい夜景といえる。
撮影/作田祥一
(BE-PAL 2023年11月号より)
▼参考記事














