開放されるのは年に数日だけ!ロサンゼルス近郊の知る人ぞ知るトレイルをハイキング | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2024.06.01

    開放されるのは年に数日だけ!ロサンゼルス近郊の知る人ぞ知るトレイルをハイキング

    私が長年住むカリフォルニア州オレンジ郡は元祖ディズニーランドがあることで有名ですが、アウトドア派にとっても大変恵まれた土地です。海岸線に面しているだけではなく、すぐ近くにまで迫っている山には無数のトレイルが縦横に走っているからです。

    そのなかには普段は閉鎖されていて、年に数日だけ一般に開放されるトレイルがいくつかあります。自然を保護することが目的であることは言うまでもありません。

    4月13日にそうした入場制限のあるトレイルのひとつ、Gypsum Canyon Trailに行ってきました。

    人、自転車、そして馬が年に数日だけ入ることができるトレイル

    自然保護とレクリエーションの両立

    Gypsum Canyon Trail、2024年4月13日撮影。

    オレンジ郡の公園システムに関する情報はhttps://ocparks.com/で一元管理されています。そこでは開放されるトレイルの予定日が掲示され、利用希望者は事前に予約を入れることができます。トレイルの利用は原則的に無料なのですが、入場者数には制限があり、予約受付が開始された途端に定員オーバーとなることも多々あります。

    Gypsum Canyon Trail202311月に完成したばかりの比較的新しいトレイルです。 ”Gypsum”とは「ギプス」、あるいは「石膏」を意味します。白っぽい岩盤がむき出しになった峡谷があることから来た命名だと思います。

    トレイルが開放されるのは午前8時から午後2時までの6時間。私はそうでなくても普段から早起きですので、こういうときは一番乗りを目指して、開始時刻よりずっと前にゲートが開くのを待つことが多いです。この日もそうでした。同じように待っている人は数人いました。

    トレイルを管理しているパークレンジャーの人たちはみな親切です。私のような利用者にも「朝っぱらから、せっかちな奴だ」などと顔をしかめたりはしません。ニコニコとしながら、トレイルの地図を手渡してくれます。危険な場所などの注意点を教えてくれることもあります。

    「この先ワシが巣作り中のため通行止め」と書かれた看板。

    トレイルそのものはよく整備されています。年に数回しか人が通らないというのに、荒れた様子がまったくないことにはいつも感心します。

    それもこれもパークレンジャーたちの尽力の賜物なのでしょうが、南カリフォルニアの乾燥した天候も大きな要因かもしれません。日本だったら、あっという間に雑草が道を塞いでしまうのではないでしょうか。

    ところで、私は早起きに加えて、かなりの早足でもあります。朝一番にトレイルに入り、そしてぐんぐんと他の人を引き離して歩いて(あるいは走って)いきますので、前方には誰もいない景色を楽しむことができます。

    とは言っても、マウンテンバイクに乗った人に追い抜かれることはよくあります。馬に乗った人とすれ違うこともあります。

    オレンジ郡に限らず、人、自転車、馬がシェアするトレイルはアメリカ中に数多くあります。ちなみに、昨今増え続けている電動アシスト自転車を含むかどうかは場所によってルールがまちまちです。私が今回訪れたときのGypsum Canyon Trailでは、昔ながらと言うべきか、動力なしの自転車しか認められていませんでした。

    自転車は人に道を譲り、自転車と人は馬に道を譲る。

    オレンジ郡内で自然保護を目的に立ち入りが制限された地域の面積は200 平方kmを超えるそうです。大阪市全体とほぼ同じ広さです。

    その広大なスペースには基本的にはトレイルしかありません。いつでも入場できるトレイルの入り口には駐車場とトイレがありますが、入場制限された地域にはそれすらもないことが多いです。この日も未舗装の広場に移動式トイレがいくつか運び込まれていただけでした。

    できるだけ人工の物を排し、自然をそのままの姿で残す。そこへ行きたい人には過剰な利便を図らない。この原則を私は支持します。

    Whiting Ranch Wilderness Park。

    カリフォルニア州オレンジ郡Irvine Ranch Open Spaces案内ページ

    私が書きました!
    米国在住ライター(海外書き人クラブ)
    角谷剛
    日本生まれ米国在住。米国で高校、日本で大学を卒業し、日米両国でIT系会社員生活を25年過ごしたのちに、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。日本のメディア多数で執筆。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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