東京・高田馬場にある山頂まで登れる富士塚【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.44 】 | 山・ハイキング・クライミング 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル
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    2024.04.06

    東京・高田馬場にある山頂まで登れる富士塚【プロハイカー斉藤正史のTOKYO山頂ガイド File.44 】

    東京23区内、特に山手線の内側はビル街や飲食店街、住宅街ばかり。そう思っている人が多いかもしれません。でも、目を凝らせば東京都心にも「山」はあります。そんな東京の山の世界を、日本で唯一のプロハイカーである斉藤正史さんが案内します。
    FILE44は、高田馬場・上落合富士です。


    第44座目「上落合富士

    三度登山口は、JR高田馬場駅登山口です。

    地図を見て、ちょっと遠いかな。そう思って悩みましたが縮尺を見ると許容範囲かと考え、新宿区の山にチョイスすることにしました。今回も登山口はJR高田の馬場駅登山口です。 

    三度同じ写真のJR高田馬場登山口。

    今回もさかえ通りをとおりますよ。

    JR高田馬場駅からさかえ通りを歩きます。今回は東京富士大学まで歩いていきます。結構長いさかえ通りにはたくさんの飲食店が立ち並んでいます。キョロキョロしてると通行の邪魔ですし、進まないので割り切って歩いていくと、東京富士大学に着きます。

    ここからの道のりが住宅街になります。結構道がややこしいので、地図を参考にして頂くと良いかもしれませんね。

    結構分かりにくい路地です。

    道しるべカフェ。

    なんと、住宅街の路地裏に急に現れた看板。奥にはのれんが掛けてあります。今日は時間がないのでスルーしました。後で調べると、なんとランチとディナーを出すお店ですが、占いもやっていて、更にレンタルスペースもやっていて、各種ワークショップも開催されているというお店でした。これ、偶然ここを通りかからないと分からないお店ですね。ってかここ通る人はきっとご近所さんだけかもしれません。

    落合中央公園。

    神田川の流れるせせらぎ橋を渡るとせせらぎ公園、屋上に公園やグラウンドがある落合中央公園を通ります。

    実は、落合中央公園は新宿区・中野区・杉並区の下水処理場として建設した、落合水再生センターの屋上部分が公園になっています。一方、隣接する都下水道局 せせらぎの里公苑では、処理された水が公園中央にある川として流れています。

    前回のおとめ山といい、丘陵エリアから流れる水が神田川に注がれる、今も昔も水と密接に関わる地域なのですね。

    落合中央公園を抜け、住宅街に入ると目的地、月見丘八幡神社に着きます。

    月見丘八幡神社入り口。

    落合富士

    もともとは大塚という古墳を利用して造られたもので、「落合富士」と呼ばれていたそうです。1790年に造られましたが、区画整理に伴い移転となり、月見岡八幡神社の旧社地に移築されたそうです。

    登れる富士塚ですが、注意が必要です!

    以前来た時に敷地内に八幡神社愛育園があって子どもたちが敷地内を駆け回っていました。子どもが外に出ないように門を閉めているそうです。門のロックを外して入り、子どもが出ないようにまたロックします。

    上落合富士。

    境内の左側に上落合富士があるのですが、ここも子どもが入れないようにロックされています。ロックを外し、中に入ったら、またロックをします。

    9合目、山頂はすぐそこです。

    山頂からの眺め。

    以前来た時にも「どうぞ」と言われた富士塚登山。山頂まで登れる貴重な富士塚です。山頂からは境内が見えました。

    その昔、この辺りは月がよく見える丘だったそうです。そしてこの地は、時代も種類も大小様々な古墳群があったとか。当初作られた富士塚も古墳を利用して作られたようですし、入り口の石柱に「古墳 月見丘八幡神社」と記されているのはそんな理由もあるのかもしれませんね。

    上落合富士登山時は、八幡神社愛育園の方に一声かけて頂くと良いかもしれません。

    今回も色々な意味でよい山行でした。新宿はいい山が多いですね。

    今回紹介したルートを登った様子は、動画でご覧いただけます。

    私が書きました!
    プロハイカー
    斉藤正史
    2012年より日本で唯一のプロハイカーとして活動。トレイルカルチャー普及のため、海外のトレイルを歩き、アウトドア媒体を中心に寄稿する傍ら、地元山形にトレイルのコースを作る活動「山形ロングトレイル(YLT)」を行なう。スルーハイク(単年で一気にルートを歩く方法)にこだわり、スルーハイクしたトレイルだけで22.000km(地球半周以上)を超える。最新情報はブログを。

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