【氷の回廊チャダル3】雪と氷の世界を旅して辿り着いた、カルシャの村で | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

海外の旅

2016.01.20

【氷の回廊チャダル3】雪と氷の世界を旅して辿り着いた、カルシャの村で

ch0301

凍結したザンスカール川の上を辿るチャダルを歩き続けた僕たちは、折り返し地点となるザンスカールのカルシャという村で、1日休養することにしました。それまでの道程ではあまりパッとしなかった天候も、この日は嘘のようにすっきりと晴れ渡り、雪に覆われたザンスカールの山々が、目に痛いほど眩しく輝いていました。

ch0302

村の背後の岩山には、チベット仏教ゲルク派に属する大僧院、カルシャ・ゴンパがあります。まるで要塞のような勇壮な佇まいのこの僧院には、約100名の僧侶たちが在籍していて、日々の修行に励んでいます。

ch0303

カルシャ・ゴンパで出会った少年僧。カメラを持っている僕を見るとはにかんで、柱の陰に隠れながら笑っていました。彼がかぶっている独特の形状のフェルトの帽子は、ザンスカールの僧侶たちがよくかぶっているものです。それにしても、二の腕がものすごく寒そう(笑)。

ch0304

民家の屋根の雪かきをしている女性。ザンスカールの奥地はラダックなど周辺の地域に比べると積雪量がやや多く、雪かきをしないでいると屋根が壊れてしまう場合もあるので、大事な作業です。

ch0305

水場から湧く冷たい水で、手を真っ赤にしながら洗濯をしている女性。こんな天気のいい日でなければ、冬のザンスカールでは洗濯すらまともにできません。「冷たい?」と彼女に聞くと、「冷たいわよー!」と返されました。当たり前のことを聞いてしまってすみません。

ch0306

村の中を、てくてくと歩きまわっていた子犬。たぶん、野良犬の子です。こんなに厳しい環境の土地で、したたかに生き抜いている生命の強さ、たくましさに、あらためて心を打たれました。

ch0307

村の空き地で遊んでいた子供たちに、現地の言葉で声をかけると、びっくりした様子で集まってきて、とびきりの笑顔を揃って見せてくれました。チャダルというと、氷の川の上を旅するという特殊な側面がクローズアップされがちですが、僕にとってのチャダルは、カルシャでこの子供たちに出会うために必要な道程にすぎなかったのかもしれない、と思いました。

次回は、再びチャダルを旅して帰路についた時の様子と、チャダルやザンスカールを取り巻くさまざまな課題について紹介します。

【氷の回廊チャダル1】
【氷の回廊チャダル2】
【氷の回廊チャダル4】

山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。2016年3月下旬に著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々』の増補新装版を雷鳥社より刊行予定。
http://ymtk.jp/ladakh/

NEW ARTICLES

『 海外の旅 』新着編集部記事

【台湾】こんな大都会の近くに!?台北周辺でホタル鑑賞できるおすすめ自然スポット3選

2026.05.09

自転車で台湾一周旅!何度でも挑戦したいと思わせる「環島」の魅力とは?

2026.05.07

海のサファリ体験!南アフリカ・ハマナスで楽しむ雄大なホエールウォッチング

2026.05.07

レマン湖に突き刺さる巨大フォークのほとりで堪能する、スイスの歴史探訪ウォーキング

2026.05.06

巨大な松ぼっくりも!世界の植物が集まるポルトガルの「モンセラート宮殿」へGO

2026.05.05

ビーチ王国!オーストラリア・タスマニア島で「世界最高の秘境ビーチ」へ

2026.05.05

舞台はグアムの「風が吹く山」。一年に一度、2万人近くが一斉に山頂を目指す早朝トレッキング

2026.05.05

アウトドアの楽園!人気急上昇中のタスマニア「ブルーニー島」へ

2026.05.04

ユタ州のグレーターザイオンでオフロードドライブ!ガラガラヘビの谷を越えて、荒野の滝へ

2026.05.03