風の力で海を走る!世界中の“風好き”が集まるスリランカ・カルピティヤでカイトサーフィン三昧 | 海外の旅 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

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2026.07.23

風の力で海を走る!世界中の“風好き”が集まるスリランカ・カルピティヤでカイトサーフィン三昧

風の力で海を走る!世界中の“風好き”が集まるスリランカ・カルピティヤでカイトサーフィン三昧
「今日は風が強いから海はやめよう。」

そんな日こそ、カイトサーファーにとっては最高のコンディションです。

カイトサーフィンとは、空高く揚げた大きな凧(カイト)の力だけで海の上を滑るウォータースポーツ。エンジンもオールも使わず、風だけを動力に走り、時には何メートルも宙に舞い上がります。

そんなカイトサーフィンの世界有数のスポットが、スリランカ北西部の小さな町、カルピティヤです。

カイトサーフィン歴19年、アジア大会で5度優勝し、現在もレッスンやガイドを行う筆者が、風とともに暮らすカルピティヤの日々をご紹介します。

「数か月」のはずが6年間

私が初めてカルピティヤを訪れたのは2013年。

その頃の写真。

当時はアジア大会を転戦しており、その大会で出会った後の夫と「数か月だけ一緒に過ごそう」と思って来たのが始まりでした。

以前から「スリランカは毎日風が吹く」と聞いていましたが、実際に来てみると想像以上でした。

本当に毎日吹く。

朝から晩までほぼ同じような風が毎日毎日、ずーーーーーっと吹いている。

競技者だった私にとっては、これ以上ないトレーニング環境でした。朝から夕方まで好きなだけ練習できる場所は、世界中を探してもそう多くありません。

カイト漬けの日々。@cy.mer

ただ、練習だけでは生活できません。

そこでインストラクター資格を取得してレッスンを始め、その後はカイト用具の修理も手掛けるようになりました。

気付けば「数か月」の予定が6年。

それくらい、この場所には人を引き留める魅力があります。

世界中から風好きが集まるカイトキャンプ

今回私が滞在したKSL「カイトサーフィン・ランカ」は、世界中から風を求めて人が集まるカイトキャンプです。

ヤシの木などの様々な南国の植物に囲まれた敷地にはバンガローにレストラン、バーやショップが点在しており、この中で生活のありとあらゆることが完結します。

キャンプのほんの一部。メインの施設はヤシの木々の中。@kitesurfinglanka
快適に過ごせるバンガロー。@kitesurfinglanka

朝起きると鳥やリスの鳴き声を聞きながら朝食を食べ、昼は一日中カイトサーフィンを楽しみ、夕方にはシャワーを浴びてバーへ向かいます。

夜はスリランカ料理を中心とした豪華なブッフェを囲み、その日のライディングを語り合う時間。

品数豊富で美味しいブッフェ。
ゲームで盛り上がることも。@alexandrubaranescu

ひとりで来て初めてレッスンを受ける人から、プロライダーのグループまで、宿泊客のバックグラウンドは実に様々。ヨーロッパ、中東、オセアニア、アジアなど世界中から人が集まっていて、初対面でも「今日のセッションはどうだった?」「明日はもっと吹くらしいよ」と、カイトの話で盛り上がります。

サンセットブリッジから夕日を眺める。@alexandrubaranescu

さらにカルピティヤの魅力は、風だけではありません。日中も夜も気温はおおむね27〜28℃。海から吹く風のおかげで蒸し暑さはなく、木陰に入ると驚くほど快適です。

夜になるとさらに涼しくなり、エアコンなしで快眠できるほど。

ちょっと信じられないかもしれませんが、雨季以外はほぼ年中この気候です。一日中外で過ごしたくなる、アウトドアには理想的な環境です。

初心者でも本当にできる?

カイトサーフィンと聞くと、「危険そう」「難しそう」と思う人も多いかもしれません。

確かに自然を相手にするスポーツなので、安全に楽しむためには最初にスクールで正しい知識と操作方法を学ぶことが大切です。独学では始められません。

レッスンはまず砂浜で、風の仕組みやカイトの操作、安全装置の使い方を覚えるところから始まります。カルピティヤのラグーンは遠浅で波も少なく、レッスンに最適です。

最初は小さめのパワーの弱いカイトで操作を練習します。@alexandrubaranescu

慣れてきて大きなカイトを上げられるようになったら、ボードはまだ履かずに海へ入り、「ボディドラッグ」と呼ばれる練習で風に引っ張られながらカイトを自由にコントロールする感覚を身につけます。

ボードを履くのはその後です。

最初は立とうとしても、ほとんどの人がすぐ海へドボン。

「あれ?思ったより難しい。」

何度も挑戦し、初めて数十メートル滑れた瞬間、みんな目を輝かせて「もう一回!」と言います。

私自身も数え切れないほどレッスンをしてきましたが、運動経験のない方や50〜60代から始める方でも、数日〜1週間程度で滑れるようになる姿を何度も見てきました。

カイトサーフィンは子どもから年配の方まで誰でも楽しめるスポーツです。

私の知る最高齢カイトサーファー横山さん79歳!何度もスリランカに遊びにきてくれています。@kiteOgrapher

風が吹くことが楽しみになる

普通の旅行では「晴れるといいな」と天気予報を見ます。でもカイトサーファーは少し違います。

どこに行ってもまず確認するのは風予報。

こういうのが読めるようになります。ウィンドグルhttps://www.windguru.cz/

読める人にはこのすごさがわかるはず。ほんとうにシーズン中は毎日、ずっと吹いています。

もちろん、カイトサーフィンはスリランカだけのスポーツではありません。日本でも北海道から沖縄まで各地にスクールがあり、初心者向けのレッスンも数多く開催されています。

もし海で色とりどりのカイトが空を舞う景色を見かけたら、少し足を止めて眺めてみてください。

風を味方につけて走る気持ちよさに、きっと挑戦してみたくなるはずです。

スリランカ風情報

5月半ば〜10月半ば 南風シーズン 20〜30ノット 毎日、朝から晩まで。

12月半ば〜3月末 北風シーズン 15〜25ノット 毎日、午後に吹き上がる。

見渡す限りのフラットウォーター。@kitesurfinglanka
カイトサーフィンのためにあるような場所。@alexandrubaranescu

小さめのうねりが綺麗に入るスポットもありウィングフォイルにも最適。

スポット独り占め。
ほんとうに毎日乗り放題です。

Trip organized by Kitesurfing Lanka https://www.kitesurfinglanka.com/

著者画像

大島彩さん

タイ在住ライター

現地ガイドとして海や自然を楽しむ旅を案内している。スリランカ、フランス、タンザニア、ポルトガル、マルティニークに在住経験あり。カイトサーフィンのアジアチャンピオンで、現在はレッスンやツアー企画も行う。日英仏の3言語を操る一児の母。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」会員。

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