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2026.05.28

カナダのユーコンで初心者がキャンプしてみたら……楽しい出会いが待っていた!

カナダのユーコンで初心者がキャンプしてみたら……楽しい出会いが待っていた!
カナダ・ユーコンの春夏シーズンは最高の楽園です。そう感じるようになった私たち四人家族。ついにテント泊にもデビューして、本格的にソト遊びを楽しめるようになりました。自分たちのキャンプスタイルに合った寝具はひと通り揃い、あとは全員が快適に寝られるテントが必要でした。四人家族には大きすぎたり、使い勝手が良くなかったりした6人用テントを卒業して、2人用テント×二つという新しい作戦を決行します。そして、初めてのソロキャンプへ……。アウトドア初心者の挑戦は、まだまだ続きます。
※写真はキャンプ中に採集したきのこ。食用にはしていません。

ユーコンでソト遊び暮らしを実現! 7年の軌跡 第6回

ユーコンのキャンプ場でグルキャン!

マーシュレイク・キャンプ場の全体図(©︎Government of Yukon)。緑色に塗られたサイトが予約可能サイト。ホワイトホースからも近くビーチもあるこちらのキャンプ場は、週末ともなると人でごった返す。
 

今後、さらなるユーコンでの冒険を見据えた上で購入した2人用テント。2024年夏、そのデビューの日がやってきました。今回のキャンプは友人家族との合同キャンプです。目指したのは私たちの住むホワイトホースからも程近いマーシュレイク・キャンプ場でした。グループ用の広めのサイトを友人がオンラインで押さえていてくれました。

ユーコン州営のキャンプ場は、基本的には“ファーストカム・ファーストサーブ”方式を取っています。先に来た人が、空いているサイトを自由に押さえていいという形です。ここ3年ほどで、希望するサイトを事前に予約できるシステムも整ってきましたが、ユーコナーにはあまり評判が良くありません。確かに、長いドライブをしてキャンプ場に到着したときの「いいサイト空いてるかなぁ? あそこなんかどう?」というドキドキ感。それもキャンプのスパイスだったりするので、その気持ちも理解できます。

自分たちのキャンプスタイルを確立

2人用テントはコンパクトなのが魅力です。中に入ってしまえば基本的には寝るだけ。物理的に行動を制限されてしまう感じが、逆に心地いい。家族でキャンプしていても、ホテルに泊まってそれぞれの部屋に戻って行くような楽しい感覚に。朝、お互いにテントから出たときの「おはよう、眠れた?」が新鮮に感じられた。

さて、2人用テントです。どこに張ろうか。6人用テント時代は、張る場所探しにも一苦労していました。なにしろ床面積が広かったので、張れる場所が限られてしまうこともあったのです。しかし、狭い場所にも収まってくれる2人用に関しては、張る場所探しどころか、より良い場所選びができるというのが大きなメリットでした。

二つのテントを、それぞれ少し離れた場所に張ってみました。中に入ってみると、狭さが逆に心地いい。子どもの頃に作った秘密基地のようなワクワク感がありました。そこから私たち家族は、私と息子、妻と娘がそれぞれのテントで寝るようになり、全員が快適に朝を迎えられる自分たちのキャンプスタイルを確立できたのでした。

ソロキャンプってどうなんだろう?

グループキャンプでは中華鍋が大活躍。チャーハン、揚げ餃子、唐揚げなど焚き火の炎との相性バッチリ。

ユーコンの州営キャンプ場の営業期間は5月から9月までの5か月間しかありません。9月に入ると夜の冷え込みも厳しくなり始め、毎回「これが今年最後のキャンプかなぁ?」と思いながら、テントの中で眠りについたものでした。2人用テントにも慣れ、たくさんのキャンプをこなした2024年キャンプシーズンが幕を閉じました。そんな中、日本にいるキャンプ好きの親友は、10月になっても11月になってもキャンプに行っているとのこと。しかもソロで。彼の話を聞いていくうちに、私もソロキャンプへの憧れがどんどん強くなっていったのでした。

環境も景色も完璧なのに誰もいない

“ソロキャンプ下見”キャンプ。誰もいない森の中に、いくつかのサイトが点在しているテント専用エリアに到着。各サイトにはテントパッドと焚き火台を完備。5月、ウィンディ・アームと呼ばれる湖の上には、まだまだ冷たい風が吹いた。

翌2025年5月、家族の許しを得て、私はついにソロキャンプに乗り出すことにしました。ソロデビューの場所として選んだのは、自宅から1時間ほどドライブしたところにあるコンラッド・キャンプ場です。ここには、クルマで乗り付けられるサイトの他、徒歩で3分ほど歩かないとたどり着けないテント専用エリアがあります。このエリアが、いつも空いていてほとんど貸切り状態になっているという情報を入手していました。

念のため、ソロキャンプ予定日の前の週に息子と訪れてみて、下見キャンプを敢行することに。スプルース(トウヒ)とポプラが混生する森の中にあって、目の前には湖が広がっています。対岸の山も美しい最高のロケーションでした。それなのに、その日は自分たち以外に本当に誰も来ませんでした。そもそもキャンピングカーが主流で、テントを張る人は少ないユーコンのキャンプ場。わざわざ3分もキャンプ道具を持って歩いて行くというのは、大部分のローカルたちのキャンプスタイルに合わないのかもしれません。

とはいえ私にとっては広いエリアを一人で占有できる可能性のある、とても魅力的な場所に映りました。翌週、ここでソロキャンデビューをしてみようと決意したのでした。

ソロキャンデビュー! そして深夜の訪問者が

発見した“巨大生物”の足跡。テントのすぐそばを通り、また茂みの中へ消えていったようでした。

ソロキャンプデビュー当日を迎えました。今日もテント専用エリアには誰もいません。音楽を聴く、本を読む。ちょっと散歩、昼寝、散歩、夕食、散歩、本。初めてのソロキャンプで流れる時間は、家族や友達と一緒に行ったときと変わらずあっという間に過ぎていきました。5月のユーコン、22時の夕日を見送って、一人テントの中へ。相棒の息子が不在なのはちょっと寂しいですが、その分広々と自分のものを散らかせる自由さがありました。寝袋に入って目を閉じる。一日ソト遊びした体は意外と疲れていて、一瞬で眠りが訪れました。

夜半、「ガサガサ、ガサガサ」という草が触れ合う音で、私は目を覚まします。明らかに自分より大きくて重そうな何かが近付いてきている。(クマ? いや食べ物や匂いの出るものはクマよけロッカーに入れてきた。とにかく歩く音と気配で巨大だということだけは伝わってくる。何でもいいけど来るな来るな)。念の為ベアスプレーを手にして、音の主の行き先に耳を傾けました……。

「よかった、どっか行ってくれ」

翌朝、テントを出て調べてみると、自分の手のひらより大きな足跡が地面に続いていました。自宅に帰ってから、その時の写真と本を見比べてみると、どうやらムース(ヘラジカ)の足跡のよう。 会いたかったなぁ! キャンプのレベルが上がったのかどうかは定かではありませんが、フリースタイルで一夜を楽しんだユーコンでのソロキャンプデビューでした。

著者画像

すけのゆうたさん

ライター

カナダ・ユーコン準州ホワイトホース在住。大阪府豊中市出身。アウトドア初心者ながら、大自然と日常が地続きのユーコンで暮らす。ポッドキャスト「すけのゆうたのYou来ん!?ユーコン」も配信中。

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