アウトドアの新しい扉を開く!? ピストン西沢、「トレイルシーカー」のスゴ技を雪道で体感! | 試乗記 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

試乗記

2026.03.19

アウトドアの新しい扉を開く!? ピストン西沢、「トレイルシーカー」のスゴ技を雪道で体感!

アウトドアの新しい扉を開く!? ピストン西沢、「トレイルシーカー」のスゴ技を雪道で体感!
BEPALのアウトドア兄貴たちこんにちは……ピストン西沢です。
みなさんはキャンプに行くときEV(電気自動車)は使ってないですよね。それはそうだ! だって、充電が面倒だし、そもそもアウトドア向けのEVがないし、ガオガオV8エンジンを唸らせながらワイルドに走りて~んだし……。そうです、それはごもっともな話。でもスバルから発表された「トレイルシーカー」は凄いんです。ぜひ最後までお読みください。

「ソルテラ」から「トレイルシーカー」へ

ほぼ市販と思えるプロトタイプ。

まずどんなクルマかというと、それは2022年に発売されたBEV(バッテリー式電気自動車の正確な呼称)「ソルテラ」にさかのぼります。このクルマはトヨタでは「BZ4X」という名前で売られているもので、FWD(前輪駆動)とAWD(四輪駆動)の二本立て。電池の大きさは71.4kWhで航続距離は487~567km(WLTCモード値)というちょっとキツくいうと平凡な数字でした。

それからバッテリーを大きくし、充電性能を向上させて、モーターの出力を上げて、AWD制御も更新したのが、2025年の10月のビッグマイナーチェンジ。スバル、トヨタ共々大幅な改良の結果、AWD(20インチ)では622km走行可能。そしてFWDモデル(18インチ)になると756kmにもなり、国産BEVトップの数字をたたき出しています。

Trailseekerは「道を追い求める者」や「探求者」といった意味合いの言葉。

というところが前段で、BE-PALアウトドア兄貴たちに見せたいのはその「ソルテラ」の派生車種「トレイルシーカー」なのですよ。これはトヨタでは「BZ4Xツーリング」というクルマになり、すでに問い合わせがスゴいらしい(トレイルシーカーは4月9日発表 のため、出てくる数値は目標値、プロトタイプ値です)。

ボディが大きく、その形は四角いぞ!

大きなラゲッジルームがEVの新しい世界を作る。

大きさは4845×1860×1675ミリで、これは日産「エクストレイル」やマツダ「CX-5」より一回り大きい。「ソルテラ」から後輪の後ろを155ミリ延長して、その分ラゲッジ容量を稼いだのでFWDで633L、AWDでも619Lという余裕の数字。これはアウトバックと比べると、72Lも多いんだそうだ。ここに遊びの道具を山ほど突っ込んで移動できるBEVって今までなかったのだ。

そもそもベースになった「ソルテラ」や「エクストレイル」などモーター駆動系のSUVは、リア回りが空力デザインで丸くなっていて、荷物が積めないしイマひとつ格好もワイルドじゃないモノが多い……。そんななか、これはがっつり箱型ボディで、317キロの耐荷重を持つルーフレールも装備してるから(アメリカ仕様)、重たいルーフテントも安心して乗せることができる。BEVなのに荷物も積めるし使いやすいってわけです。ここが「ソルテラ」と「トレイルシーカー」との根本的な違いで、都会派から「積めて使えるBEV」になったことを感じる。

航続距離はどうなんだ?

ホイールは写真の20インチと18インチが設定されている。

総電力量74.7kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載していて、一充電走行距離はFWDが734km、AWDが690km、20インチ装着車で627km(それぞれWLTCモード)と発表されている。日産「サクラ」と「リーフ」のオーナーでもある西沢は、現実的なEVの航続距離として、カタログ値に0.75の係数をかけることにしている。それで現実的な航続距離になるのだが、そうすると……734㎞→550㎞と627㎞→517㎞となる。まあこんなもんでしょ。ということで、航続距離を優先するならFWD、悪路や降雪地での安心感を重視するならAWDという選び方ができるわけだ……が、そのAWDでの雪道走行が凄かったのだ。

最低地上高は210ミリあるので、キャンプや新雪の別荘地でも困ることはない。

どんな道でも走れるBEV

雪の群馬サイクルスポーツセンターで行われた試乗会。

PRムービーではオフロードや雪道を爆走しているが、今までBEVでそんなプロモーションは見たことがなかった。よくあるのは排気ガスがなくてクリーンとか、電費とかスムーズとかなんだけど、これは「スバルらしい電気自動車」を謳いながら土埃を上げて走っておる。その自信を裏付ける性能を雪上で体感したぞ。

ステアリングは意外に使いやすいし操作類もEVだからといって身構える必要なし。

まずトラクション性能と旋回が素晴らしい! これは「ソルテラ」の前輪モーターを「トレイルシーカー」では後輪にも使っていて、駆動力を強化したことで押し出す力と、姿勢変化にも柔軟に対応できる容量を確保したことが大きい。それによってシステム最高出力は280kWになり、0-100キロ加速はなんと4.5秒とのこと。この数字をググってみると日産・フェアレディZより速いかもってなる(笑)。そして回生ブレーキを使った安定した減速。さらに人間がフットブレーキでコントロールしても、自分の能力をはるかに超えた細かい制御で助けてくれる。これもリアのモーターを大きくしたことの恩恵でしょう。その他トルク配分などもすばらしく、とにかく雪上での性能はとんでもなく安心感があり、安定していたわけです。

ノーマルタイヤで雪道に突入してみたら?

スバルらしいXモードで雪道を安定て走れた。

その制御レベルの高さを証明するエピソードとして、試乗会場の群馬サイクルスポーツセンターに、ノーマルタイヤの「ソルテラ」があったので、お願いしてそのまま雪道へ突入してみた。すると普通だったらちょっとした上り坂も空転するし、雪の積もった場所ではスタックするのだが、そこを20キロくらいのスピードで走れてしまうではないか! なぜ20キロかというと、アクセルを全開にしてもそれ以上スピードが出ない……要はTCS(トラクションコントロール=発進・加速時のタイヤ空転防止システム)が高度に作動して、滑りを限界まで抑え込んでいるから、滑らせないギリギリのところで走っていたのだ。さらにVSC(ヴィークル・スタビリティ・コントロール=横滑り防止システム)がコーナリングも管理して、ちゃんと曲がることもできる。もちろんそれで雪道も走れるとは絶対にいいませんし、真似もしないでください。

結論は「走れたが、止まれない」でした。ノーマルタイヤでは重たいボディを止めるだけのグリップは得られず、フットブレーキでロックしまくるという当たり前の結果だったので、絶対に一般道でやってはいけません。あくまで実験というお話でした。

このクルマは新しいアウトドアの世界を開く

リアの形状が後部座席の広い空間を作っている。やっぱこうじゃなくっちゃね。

ピストン西沢はかねてからEVの走行性能には舌を巻いてきたが、その走行性能を生かすパッケージのクルマがないことを残念に思っていました。しかし荷物が積めて、雪やオフロードを走れて、なおかつカタログではAWDで690㎞走行という足の長さ……。0.75掛けだと517.5キロ。でもEVならではの静かさや加速、ADAS(アドバンスト・ドライバーアシスタンス・システム=運転支援技術の総称)で疲れない遠出ができるこのクルマで300km先のキャンプやスキーに行ったとして、往復600kmになるわけだが、帰りのPAで30分充電すると、充電器の容量によるが10%から80%もの復帰が可能。

この小旅行を西沢のランクル300で行くと、緊迫する中東情勢で原油高のなか、ガソリン1L・200円として、燃費が9キロ/Lだから、1万3000円以上の燃料代がかかる。「トレイルシーカー」のの電費は20インチのモデルで134Wh/㎞となっているので、7.46㎞/kWhとなる。そこに西沢係数の0.75を掛けると5.6㎞/kWh。メンドクサイので仮に実質6キロ、電気代を31円で計算すると3100円という金額になる。

小さいが視認性十分でステアリングと相まって、ちょっと未来的なメーター類。

さらに購入時には国と都道府県から補助金が出るし、自動車税が軽減されたりする。居住地域で大きく変わるので、詳しくは調べていただきたいが、ピストン西沢は新型リーフを東京都で購入して補助金が189万円、さらに東京都だと新規登録時と翌年から5年度分の自動車税種別割が免除、自動車重量税は新車登録から1回目、2回目の車検時に免除というお得三昧(2026年3月までの金額。現時点ではそれ以降未確定。早く決めてよ議員さん)。

ある意味EVらしいのか?スマホのワイヤレス充電は2つ装備。

ランクルがあるからリーフにしましたが、1台だったらマジで「トレイルシーカー」考えますね。ということで、BE-PALアウトドア兄貴でEVに手を出す人が出てくると面白いなぁと考えながら書きました。 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

問い合わせ先:スバル

TEL:0120‐052215

ピストン西沢さん

ラジオDJ、ミュージシャン

多数のラジオ番組にてパーソナリティを担当。ウィットに富んだトークが人気を集め、第48回ギャラクシー賞でDJパーソナリティ賞を受賞。一方で車好きとしても知られ、レーサーとしてインテグラレースやスーパー耐久などに参戦。日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員も務めた実績もあり。

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