『カメラ小倉、その運命と予想せぬ結末!!』
「いやぁ、足をね、川底に着けよう着けようともがいていたら、うまいこと川底に触れたんです。え
え、運のいいことに。そこでグッと力を入れましてね、必死にグリップしようとしたんですが、川の
流れとちょうど相反する方向に力を入れちゃったんでしょうね。突然激痛がふくろはぎを襲ってきま
したよ」
それでその後は?
「カメラを持ってましね。そうです。特に防水じゃなく、シャワーキャップをかぶせて簡易防滴にし
ただけのカメラです。川を下っている時はちゃんと水につけないように、カメラを持った手は水面か
ら上にあげるよう気をつけていたんですが、もうそんなことを省みず、カメラ水没よりも、人間水没
の方が一大事と、カメラ持った手で水をかきかき、どうにか立つことができたんです」
そして岸にたどりついた、と。
「その通りです。ワタシは無事、岸に辿りつけました」
「しかし!」
しかしどうしましたッ!?
「ワタシは無事でしたが、カメラがご臨終されました」
もう一度、照れ笑いをしている小倉氏の写真を見てほしい。
よく見ると、カメラはかろうじてスト
ラップが右手首にかかった状態で水の中にはいっちゃってる! そりゃこわれるわ!
そしてこれがリアルアドベンチャーなのだ!!
そういえば小倉さん、どうにかカメラを復活させようと、ホテルの部屋にあったスキー用具用の乾燥室にカメラをズッと入れてたもんなぁ~。
の川下り、川を下っている時も気持ちいいが、川から上がり、ドライスーツを脱いだ時の、拘束から開放される感じもまた最高に気持ちいいということも御報告いたしたい。
川から上がると、近くの木の上にフクロウが止まっていた。生まれて初めて見た野生のフクロウだ。
そして我々はフィンエアーに乗って、わずか9時間半でフィンランドの首都ヘルシンキから成田まで帰ってきたんだけど、フィンエアーのビジネスクラスに乗るともらえるアメニティキットが、今や日本でも大人気のマリメッコ。
よくビジネスクラスのアメニティキットって、持って帰らないで席に置いたまま降機する贅沢千万な人がいるけど、このアメニティは置いてく人ゼロだったなァ。ワタシも小倉さんも、
「女房へのお土産はこれでいいじゃん!」
ということなりました。
フィンランド、そしてラップランド。そこでの感動と激闘をワタシは忘れない。みなさんも小倉さんの修羅場だけは忘れないでやってください。
ルカアドベンチャーズ:http://www.rukaadventures.fi/en/
フィンエアー:http://www.finnair.com/jp/jp/
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構成/カーツさとう 撮影/小倉雄一郎