春分20日の日没30分後、西の空に注目
20日は春分の日。日没時間は東京で17時52分です。西の空に金星が宵の明星として輝いています。そしてその西側に極細の月が出ています。
しかし肉眼で見つけるのは至難の業。月なら肉眼で見える—-と思われるかもしれませんが、これほど細い月を肉眼で見つけることはよほど慣れていないと難しいです。近くに明るい金星がある20日は、極細の月を見るチャンスなのです。
金星を目印に、その西側を探っていきましょう。双眼鏡の視野に金星と月が収まります。日没後30分くらいが狙い目です。

月が見つかったら「地球照」も見えるか目を凝らしてみてください。地球照とは月の欠けた暗い部分がうっすらと見える現象です。地球に反射した太陽光が、月を照らしているのです。地球照でも、うさぎの形は見えます。明るい満月とは違った不思議にほのかな月の一面です。地球照が見えるのは月が細いときだけ。月が太っていくと、月の光が明るすぎて地球照は見えなくなります。

撮影すると、地球照は二度楽しめます。肉眼よりも撮影したほうがよく見えるかもしれません。特別な機材がなくても、スマホのカメラである程度きれいに撮れます。コツとしては、月の明暗のコントラストが大きいので、暗いほうにピントを合わせること。もちろん、三脚に据えるなどしてブレないようにしましょう。
もうひとつ肝心なことは、西側の開けた場所であることです。また、西の方角に川や海や幹線道路などがないほうがベターです。地平線に近くなるほど水蒸気や排気ガスが大気に影響します。ただでさえ春は花粉や黄砂の飛来であまり大気の状態はよくありません。20日からの三連休、出かけた際にはぜひ西側の開けた場所を探してみてください。
「本当の三日月」はめちゃくちゃ細い
細い月と地球照を見るチャンスは翌21日も続きます。
3月は19日が新月です。20日は2日目の月で、「二日月」(ふつかづき)と呼びます。そして翌21日は三日目の月、つまり「三日月」です。
21日は金星からは離れてしまいますが、細い月と地球照は観察できます。20日より地平線から高い位置に来ている分、観察しやすいでしょう。

ずいぶん細い三日月だと思われるかもしれません。一般的に「三日月」から連想される月の形は、実際には四日目や五日目、六日目あたりの月ではないでしょうか。漫画やイラストに描かれる三日月もかなり太いものが多いと思います。
もっとも、三日月の細さは新月になる時間によって変わってきます。
今月を例に見ると、3月19日の朝10時23分に新月になりました。月齢でいうと0.0の瞬間です。そこから数えて20日の夕方は月齢1.3の二日月。21日の夕方は月齢2.3の三日月。比較的細めの三日月と言えるでしょう。
ちなみに、2月の新月は17日の21時1分でした。なので、19日夕方の三日月は月齢1.9という超スリムでした。
地球照は月が細いときほどよく見えます。毎月、“本当の三日月”の夕方に地球照の観察をしてみるのも楽しいと思います。
構成/佐藤恵菜








