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つの丸のふがふがDog Days 第9回
わんこたちとのお正月2026年の初詣に行く!
つの丸
1970年5月27日生まれ。漫画家。代表作はアニメ化もされた「みどりのマキバオー」など。保護犬たちと暮らしている。

犬を連れて参拝できる神社仏閣ってあるの?
昨年、目に受けた傷が原因で実質性角膜潰瘍と診断されたピートくんは、長いことエリザベスカラーをつけての生活を強いられていました。カラーが邪魔だし、何よりピート自身が元気をなくしてしまったので、近所の散歩以外のお出かけはしばらくおあずけ。けれど年を越すギリギリになって、ようやく眼科医の先生からカラーをはずす許可が出ました。
「良かったね、ピートくん!」
ということで、約1か月ぶりのお出かけをすることに。
タイミング的にも(療養中だし、年始だし)行くなら初詣だろうということで、犬を連れて参拝できる神社仏閣を調べてみると、成田山(本堂内と隣の成田山公園を除き)がOKとのこと。そこで行き先は成田山新勝寺に決定しました。
犬連れOKとはいえ、全国でもトップクラスの参拝客数を誇るお不動さま。ほかの参拝客の迷惑やピートたちのストレスを考え、大混雑する三が日は避けて、1月の2週目に行くことにしました。それでも混雑は予想されるので、ペット用カート、抱っこスリング、オムツを用意し、途中撤退も覚悟しての参拝です。
境内に足を踏み入れると、やはり人は多く、わんこ連れの参拝客も目立ちました。ピートたちは、ここが格式高いお寺だなんて知ったこっちゃない。初めて来る場所なのでウキウキワクワク、とにかく広大な敷地のあちこちをにおいを嗅ぎ回りたくてグイグイ行っちゃう。
頼むから迷惑かけないでくれよ!とリードを短く持ち、交代でカートに乗せる。
すれ違う人がピートたちに目を向けるものの、意外と冷たい視線はありませんでした。むしろ「かわいい」と目を細める人のほうが多かったように思いますし、写真を撮っていいかと声をかけられることもしばしば。
「ああ、ここは本当に犬連れOKなんだな」
と、ちょっと嬉しくなりました。
わんこと一緒だから気づいた謎習慣
そうこうしているうちに、線香の香りが濃くなってきました。常香炉です。犬たちは本殿には入れませんが、清めの煙を浴びるくらいならいいかな、ということで、まずはピートの目の健康を祈りつつ煙をあおぎかけてやります。
かけているうちに、
「あれ? これ、目にしみないかな? 大丈夫かな?」
と心配になり、ロッコ、チッチと交代しながら、ざっくりと「健康と幸福」を祈願。
犬たちからしたら、謎の煙をかけられる謎習慣でしょう。でもよく考えたら、人間にとってもなかなか謎な習慣かもしれません。それでも煙は浴びたい。
「早く前の人、浴び終わらないかな」
って思うくらいには浴びたい。
本殿に入れなくても、わんこと一緒に煙を浴びられただけで、かなり満足です。
常香炉を後にして本殿へ。犬たちはここから先には行けないので、少し離れたところで立ち止まり、交代で抱っこしながら手を合わせます。来る前は、わんこには本堂前で待ってもらい、妻と交代で本殿へ、と思っていましたが、それで十分だと感じました。
特別なお願い事はありません。強いていえば、
「ピートたちと、この先も長いこと一緒にいられますように」
それくらい。
そんなお願いを、わんこを待たせてまでしなくてもいい。それなら本殿前で今日の参拝に感謝して、みんなでうなぎでも食べに行こう。
そんな気持ちで、成田山を後にしました。
ただ犬のためにあるペット専用神社
さて、犬連れで参拝できる神社仏閣を探したとき、もうひとつ気になる神社があったので後日行ってきました。
それは私(つの丸)が通うサーフィンのホームポイント近くにある全国で初めてのペット専用神社(ペット可ではなく専用)の『愛育神社』。
こちらは成田山とは違いとても小さな神社で、一見普通の民家なので小さすぎて気づかずに一回通り過ぎてしまったほど。
鳥居や本坪鈴なども手作り感満載で絵馬や御守りも無人販売。お祓いは完全予約制。
規模も歴史も成田山とは比べものになりませんが、こちらはこちらで良かった!
こちらのいいところは「犬も連れて行きたい」ではなく「ただ犬のために行く」神社であること。
滞在は5分ほどでしょうか、絵馬にわんこの「健康と幸福」を祈願し帰りました。
今年も犬たちとハッピーに暮らすぞ!

全国で初めてのペット専用神社の「愛育神社」。お行儀よくお参りするわんこたち。



絵馬を描いたぞ!

今年は3匹のわんこたちが、みんな健康に暮らせるといいな……!

※文・イラスト・写真/つの丸
(BE-PAL 2026年3月号より)





